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株式会社 表参道アド代表 渡辺賢司氏

今回は株式会社 表参道アド代表、渡辺 賢司氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 株式会社 表参道アド
代表者 渡辺 賢司
設立 平成18年2月27日
主な事業 広告・販売促進事業、風評対策、WEBリスク管理事業、動画制作事業、爆発的口コミ拡散サービス事業、サッカーチーム専用ホームページ制作事業、就職支援サイト『熱血!働き隊』運営
社員数 10名(取材時)
会社所在地 東京都渋谷区神宮前4-3-15 東京セントラル表参道2F
会社HP https://www.omo-ad.co.jp/

 

事業内容を教えてください

弊社は一般的な総合広告会社でBtoB、BtoCのクライアントに対応しています。様々な広告の取り扱いをしており、雑誌や電車広告、TV、ラジオ、インターネットをメディアミックスして、お客様の困りごとに役立つようにしています。弊社規模の広告会社で、全てのメディアを駆使して広告サービスを提供できている会社は少ないのではないかと思います。これは私が前職の仙台の広告会社に勤務していたことが大きいです。

他にも、私立の中学校、高校、大学、それからクラブチーム、プロのサッカーチーム、サッカー連盟などのサッカーに関わる団体のホームページを作っています。最初の頃はサッカーの特化した人材紹介をしていましたが、なかなか難しかったので今のホームページ制作業務に落ち着きました。私自身もずっとサッカーをしてきたので、思い入れの強いビジネスです。

サッカー専用の各チームがカスタマイズ及び各々で更新可能なシステムを構築しました。

通常、ホームページを作るには30万円ほどの制作費が必要となります。しかし、サッカーチームが出せる金額として現実的ではないので、HP作成を3万円、月々のシステム利用料を1万円いただいくだけで済むプランを作りました。おかげさまで今では200チーム以上にご利用いただいています。これからも採用チームを増やしていきたいです。

 

学生時代に熱中したことについて教えてください

サッカーですね。10歳ぐらいからサッカーを始めていました。高校では宮城県の代表として、冬の高校サッカー選手権に出場しました。大学生の頃は自分がプレーヤーとして活躍するというよりは、町の子どもたちにサッカーを教えていました。

 

大学卒業後はどちらに就職されましたか?

大学を卒業して入社したのが、宮城県内で2番目の売上を誇る広告会社でした。しかし、私が入社した当時はバブルが弾けた後だったので、先輩からは「かわいそう」と言われてしまいました。

入社してから6か月間の研修があり、各媒体の強みや信用性などが問われるテストをこなすために、毎日必死に勉強をしていたのを今でもとてもよく覚えています。

研修が終わった後は、飛び込みおよび架電含む新規開拓の営業をしていました。

 

入社から4年ほど経った時、日本にJリーグができることが報じられました。そのニュースを聞いた私は「サッカーでお金をもらえる時代が来るんじゃないか」と思い始めました。当時は指導者がボランティアでサッカー教えていましたが、Jリーグができることによって、指導者がしっかりと金銭を得て働ける時代が来る、日本におけるサッカービジネスがこれから確立されていくんだ、と感じました。

また、タイミング良く、あるクライアントから「面白い会社があるから行ってみはどうか? 柔軟に働くことができるよ」と転職を提案されました。サッカービジネスに本気で取り組みたいと思っていた矢先だったこともあり、週3~4日で働きたい旨を面接で伝えたところ、快諾いただけて、私は前職を退職して新しい会社で働き始めました。

 

転職をして大変だったことはありますか?

週3日勤務のはずが、気がつけば常勤で働いていました。しかし、当時の給料は20万円ほどで、結婚や子どもを持つことを考えていた私は「この給料では厳しいな」と思っていたのが本当のところです。

ですが、それに挫けずに、この会社で認めてもらい、働きに合ったお給料が貰えるようになろうと心に決め、がむしゃらに働きました。前職で叩き込まれた基本に沿いつつ、1.6Gスリー作戦(1日6件、がむしゃら・がめつく・強引に)や桃太郎作戦(桃太郎・犬・猿・鳥の特徴を自分自身に生かして)等、各期毎に自分だけのスローガンを決めまして、自ら絶対に1日6件アポイントを取り、とにかくお客様の母数を増やしていきました。

 

仕事で成果を出すためには「提案力と人間関係と資金力」が必要と思っています。私には「提案力」と「資金力」がないと感じていたので、基本のアイドマの法則に置き換えて、

 

①振り向かせる→②興味を持たせる→③自分に会いたくさせるように欲求を持たせる

→④記憶させる(自分を認知してもらう)→⑤受注につなげる

 

ことを最優先に注力しました。

 

私自身をお客様に認知してもらい、興味を持ってもらい、自分を好きになってもらえるように自分自身をセールスプロモーションしていました。お客様へのアピールの1つとして、白い靴下を常に履いたり、名刺に「24時間燃える男」と印字されたスタンプを押したりと自分自身を認知、刷り込みをしてもらうために様々な工夫をしていました。とにかく用があってもなくても見込客もしくは既存客に足を運びました。

 

輝かしい功績を残されたと伺っておりますが、給与は目指していた額になったのでしょうか?

私が担当していたクライアントの売上が年間8億6000万円になり、とても良い成績を残していました。しかし、給与は上がらず20万円のまま変わりませんでした。

当時勤めていた会社では、ミスがあると1万円のペナルティ制度がありました。加えて、お客様への請求漏れがあると営業が責任をとって補填することになっていたので、働いているのにマイナスになることもありました。8億6000万円の売上となると約1,500の案件になります。当時PCはなかったので手書きの伝票を書き込むわけです。ひたすら忙しい日々を過ごしていると、どうしてもミスや漏れも多くなります。その結果、社内で一番の売上があるのに一番ペナルティを取られる営業マンになってしまいました。しかし、この2番目の会社ではマネジメント(管理)能力と業務効率を沢山教えて頂きました。

しかし、死ぬほど働いてきたのに今のままでは何も変わることができない、人生1回しかないと思ったため、表参道で起業することにしました。

 

起業して大変だったことはありますか?

やはり人に関しての苦労が多いです。管理やマネジメントできる人数を決めること、そして社員の採用活動が大変でした。多い時には約20名のスタッフがいましたが、今では10人のスタッフと仕事をしています。なぜ10名かというと、自分が管理できる規模が10名程度だからです。

人材は人財であり宝です。

私は日々社員のストロングポイントとウィークポイントを考えてマネジメントをしています。

成績がオール3の人が集まるよりも、何か1つでも秀でているものがある人の方が良いですね。

以前はリクナビやマイナビなど大手サイトで求人を出していましたが、今では大学サッカーの試合を見に行って良い方がいれば選手やマネージャーをスカウトしています。他の種目でも縁があれば採用しています。

 

仕事で大切にしていることはなんでしょうか?

1.会社(社長)方針の具現化

2.目標数字の必達

3.社員の育成(部下の育成)

の3つです。

 

私は社長というより一人の営業の一員としても働いています。社長室も風通しが悪いので取り払いました。社全体の運営のことを一人で考えるために社長室が必要とおっしゃる諸先輩もおり、確かに同感ではありますが、私には必要ありません。また、毎日、1日2時間以上歩いています。歩くテンポに合わせて考えると、解決するヒントや次なる施策が浮かんでくるので、このことは社員の皆さんにも習慣にするよう話しています。

 

また、営業に必要なものは、

1.専門的な知識

2.タイムリーな行動力

3.高いコミュニケーション能力

4.業務の段取り

の4つです。

 

これらのノウハウは働いてからでも養えますが、これからはノウハウ(Know how)よりもノウフー(Know who)の時代だと感じております。仕事の成功は人脈、人間関係が大事であると考え「誰を知っているか」を大切に営業しています。

表参道アドではこれを会社の方針として、「人は宝」という信念であらゆる人脈を使って採用活動及びアカウント獲得の為のロビー活動(啓蒙活動)を全力で行なっております。用があってもなくてもGive&Give(ギブアンドギブ)の気持ちで人に会いに行くPassion(パッション:情熱)を日々心掛けています。

 

加えて、私は毎日新しい人2人と会うようにしています。人との出会いは一期一会、「一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に」の言葉通りに人との出会いは決して偶然ではなく必然と考えております。出会う人は運命で決まっているので、自分から仕掛けています。営業の仕事で結果を出し続けるためには日々の種まきが大切です。ですから私は人と初めてお会いする時にもうこの方とは二度と会えないというくらいの覚悟を持って全力で会いに行きます。

 

渡辺社長が日々社員に伝えている仕事への姿勢や考え方はありますか?

社員には「素直、謙虚、感謝の気持ちを持って人と接して仕事せよ」と口酸っぱく話しています。

弊社のベースとなる姿勢は対外的なビジネスパートナーの取引先様との心理的黄金比は4分6分のスタンスです。

例えば、お客様にメールをするときは、「必ず最後のメッセージは自分が送りなさい」と教えています。お客様相手だけでなく、社内でも日々部下には上司に最後のメッセージを送るように徹底させ、習慣づけています。「ありがとうございました」でも「よろしくお願いします」でも、とにかく一言でも自分が最後のメッセージを送る姿勢が大切だと考えています。

また、報告、連絡、相談、確認等の迅速なコミュニケーションも必須だと考えています。自分で仕事をためてしまうと忘れてしまうこともありますし、何よりも先方に迷惑をかけてしまうので、とにかく思い立ったらすかさず実行する、早く仕事をすることを心がけるように伝えています。

 

経営者におすすめの本はありますか?

「電通「鬼十則」―広告の鬼・吉田秀雄からのメッセージ」です。私の心の卍(まんじ)です。

私の考え方はこの本に凝縮されています。

 

Amazon URL

https://www.amazon.co.jp/dp/4817405023

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!