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株式会社デジタル・ヒュージ・テクノロジー代表取締役 鵜川徹氏

今回は、株式会社デジタル・ヒュージ・テクノロジー代表取締役 鵜川徹氏にお話を伺ってきました。

会社員時代からいずれは起業するという思いがあった鵜川氏。SNSやフランクなコミュニケーションの場からお仕事に繋がる理由とはなにか。どの年代の方にもささる秘訣をお聞きしました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください!

株式会社デジタル・ヒュージ・テクノロジー 会社概要

会社名称 株式会社デジタル・ヒュージ・テクノロジー
代表者 代表取締役 鵜川 徹氏
設立 1998年8月12日(創業 1997年1月)
主な事業 ・コンピュータシステムの導入コンサルティング

・Webシステム構築

・Webアプリケーション開発

・Linux全般のサポート及び教育

・Linuxのシステム設計・開発

・クラウドソリューション

・AI技術開発

・ハードウェア、ファームウェア、ミドルウェア開発

・コンピュータ及び関連機器販売

社員数 10名(取材時)
会社所在地 【本 社】〒343-0023 埼玉県越谷市東越谷4-22-9

【東京本社】〒101-0032東京都千代田区岩本町1-4-4 神田第4パークビル3F

会社HP https://kusanagi.dht-jpn.co.jp/

 

事業内容のご紹介をお願い致します

コンピューターソフトウェアの開発を中心に、ITエンジニアの育成などの教育関係や、IT化に伴う、いろんなお客様に対するコンサルティング事業を行っています。

お客様は多岐にわたっておりまして、ソフトウェアでは基幹業務、AI関係、官公庁などのお役所関係、また、コロナによって、ECサイトを作りたいという方が多いです。

教育関係では…IT資格試験講師を20年以上しているんですね。それに伴い、試験団体の認定講師という形でいろんなことを教えております。

教育系の事業も年数は長く、今は情報経営イノーベーション専門職大学の客員教授もしております。

 

学生時代や社会人時代、起業するきっかけについてのエピソードを教えてください

30年以上前の話になるんですが、就職するときに、「これからの社会は、何がくるだろう?」と考えたときに、漠然と「コンピューターだな」と。当時は花形の商売だったんですね。

そこから某通信メーカーのエンジニアとして、社会人生活をスタートしました。

当時はファックスなどの通信系の仕事が多かったですね。会社には就職しましたが、もともと起業志望だった。それこそ漠然としていたが、サラリーマンとしてではなく、会社を立ち上げてやっていきたいなという考えがあったんです。

プライベートの時間も、起業のための勉強の時間に当てることがありました。勉強するといっても手取りも少ない時代だったので、高価な技術書は買えなかった。だから月1回、丸一日、神保町で立ち読みをして知識を吸収しました。

一方で昭和のバブルの終わり頃の良い時代だったので、毎晩のように会社の仲間や上司と飲み歩いていました。周りに優秀な方が多く、直接具体的な仕事の話はしませんでしたが、飲みの席での学びが多かったですね。

起業に関しては、もともと親会社みたいなものがあって「『関係会社』として会社作らないか?」と言われて、それでやり始めました。信頼関係もあり、才能をかってもらえていたと思います。

 

起業した頃のお話を聞かせてください

「自分で出来ることは自分でやる」というスタイルでずっとやっていますので会社の登記なども全て自分で行いました。親会社の方へは週3日常駐する形で他の日は自分で受託した仕事をしていました。8ヶ月後に最初の決算を迎え、関連会社なのでボスに決算の報告をしました。その時ボスに「君はウチの会社の手伝いをしている場合では無い!」と放り出されるというか・・・後押しされました(笑)

起業してからは少しお金に余裕ができて自分に投資が出来るようになり、自分で好きなPCを買ったり技術本が買えるようになり、とにかく学歴の無い私にとっては自由に技術書が買えるというのは天国・・・いや地獄の始まりだったかも知れません(笑)

上手いことに2000年のITバブルがすぐにやってきて、会社が軌道に乗り始めた時期と重なったのはラッキーでした。「起業したからには、失敗するわけにはいかない」と、とにかく忙しくて、年間休日14日でやってましたね。この14日は、月に1回は自分の体のために休もうということで設けていました。

リフレッシュも兼ねて、飲みには行ってましたね〜。人脈作りにもつながりますし。当初は一人で運営していたのですが、いろんなところでいろんな出会いがあり、社員が増えていきましたね。

「自分を売っていかなきゃいけない、見てもらわなきゃいけないし…仕事の質も見てもらわないと」と思っていたのですが、昼も夜も、お付き合いを大事にしていたのが良かったのかな?と思います。人との出会いには恵まれていたと思いますよ。

大手さんとの取引が、たまたま出会った釣り船の上から始まったりね(笑)お酒の席で取引が始まったことも少なく無いですね。

フランクに接することで、信頼関係が生まれやすい、プラスの関係が生まれるのかも。

コミュニケーションを大事にしているから、付き合いの長いお客様は多いです。会社25年やってますが、だからこそどんな時代でも何とかなってるのはありますね。

 

会社を経営で、苦労したポイントはありましたか?

決して順風満帆ではなかったですね。電機メーカーさんとの取引が非常に多かったんですが、電気メーカーはみんな、バブルが弾けて10年後くらいは大変な不況だった。全て取引がなくなってしまったんです。

その時期は『どん底』に近い、精神的にキツかった一番の出来事ですね。…それでもなんとなくそんな予感はしていたので、次のビジネスを考えて早めに動いていました。

それまで行っていたWeb関係の仕事をメインにシフトし、さらに教育ビジネスが始まった感じですね。

あと、うちは営業職というものは存在していないんです。「自ずと人が育ってくるだろう」と考えていて、技術から営業の出来る人が育つと信じていたので・・・

やはり営業がいないと辛いと言うのは否めません。それで考えたのでは人に集まってもらえば出会いがあるだろう!人に集まってもらって名刺を交換すると、一人一人に名刺を手渡しするより絶対的に効率が良い。そんなセミナーをコロナ禍前は随分とやりました。

 

工夫している点についてはいかがでしょうか?

営業方法としてはFacebook、Youtube などで会社の発信をしています。

Facebookのフォロワーは大体1100人くらいいるんですが、ほぼ全員知っている人で、大切な繋がりの人達です。そこで何を発信してるかっていうと、仕事の話は一才しない(笑)誰でも乗りやすい話題と、可愛い女の子の写真しか乗せないような、気軽な投稿ばっかりです(笑)

でも今はそこが、新しい仲間を探すツールになっています。

仕事では信頼関係が一番大事。それと、出来ないことは出来ないということ。でも「出来ない」って言っちゃうと話が終わっちゃうんで、こういうふうにしたらこれは出来るんだけど…という切り返しは、します。

それで相手が納得してくれれば話は進んでいく。代替え案を出すなりして、話を続けること。とにかく続けることって大事で、「アイツだったらなんとかしてくれるかもしれない」というポジションを築くことが出来る。さらに続くことで新規のご紹介を受けたりすることもあり、そうやって顧客を増やすことが出来ると思います。

 

苦労を乗り越えたきっかけを教えてください

継続は力なり、という言葉が大好きでね。ダメになったら次に行こうと。次に次に…と、どんどん継続して動いていくことが、乗り越えられた理由かな。継続していかないと認めてもらえないし…。ポンっと違う業種にいくというのも、難しいんですね。あとは、昔の付き合いも大事にしているので、それでなんとか食い繋いでいるというのもありますよね。

 

10年後の会社やご自身のビジョンを教えてください

健康年齢を考えると、あと12〜13年くらいなんで、まあ、働けるところまでは働くと思うんですけど。今までと違った形で、ゆるくやっていきたいなと。今までは、自分にも他人にも厳しかったんですよ。従業員がついてこないケースもありました…。でも、ただゆるいだけだと今まで培ってきたものが崩れてしまうので、バランスをとりながらやっていきたいなぁと。

今すごい時代が変わるんじゃないかと思っています。コロナも今は落ち着いているけど、第六波はくるだろうという予想でいます。仕事をする場所や行動などは、時代の流れを見ながら臨機応変に動いていかないといけないなと思っています。

仕事につながるような資格を取っていきたいと考えていますね。

 

お気に入りの本のご紹介をお願いします

技術書なんですがUNIXのOS  正規マニュアル で、AT&T(アメリカの通信会社 日本のNTTのようなところ)から出ていた『AT&T UNIX正規ドキュメント』ですね。全部揃えると20冊セットで20万くらいになるんですが、その中でも『C言語』っていう本。今は手放してしまったけど、あの本がなかったら今の私はいなかったのは事実だと思うんで。人生で買った本の中で一番高価で、手垢でびっしりになるほど読み込んだ本です。

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!