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医療法人紫生会 理事長、及川貴生氏

今回は医療法人紫生会 理事長、及川貴生氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

会社名称 医療法人紫生会 たま耳鼻咽喉科、経堂ファミリアクリニック
代表者 及川貴生
設立 平成24年4月
主な事業 耳鼻咽喉科
社員数 40名(取材時)
会社所在地 〒214-0014 神奈川県川崎市多摩区登戸1842 M’s core 1F
会社HP https://tamajibi.jp/doctor.html

https://kyodo-f-clinic.jp/

 

事業紹介をお願いいたします

神奈川県川崎市多摩区登戸で耳鼻咽喉科のクリニックを10年間経営しています。また分院として2021年10月に東京都世田谷区経堂に経堂ファミリアクリニックという多科目の分院を開院しました。耳鼻咽喉科、内科・小児科、一般皮膚科、美容皮膚科、形成外科と多科目標榜で保険診療と自費の美容診療が混在しています。医療モールではなく一区画のクリニックとしては珍しい形態ですが誰もやっていない事に魅力を感じてチャレンジしました。

 

学生時代に熱中したことはありますか?

私は小学校から大学までサッカー部に所属していました。私の時代のスポーツは今とは違い根性論だったので練習中には水を飲むこともできず今よりも辛い環境でしたね。現在はサッカーはしていませんが、ジョギングをしたり筋トレしたり山登りしたりと、体力づくりは続けています。

 

及川先生が医師を目指されたきっかけについて教えてください

私の父が歯科医で実家は田舎で自宅と診療室がつながっている環境のせいもあり幼い頃から診療に触れる機会が多かったように思います。気づいた時には歯科医か医師になりたいと思っていました。

学生時代は積極的に外科系に興味があったわけではないですが、研修医時代に自分は手技・手術が好きなんだと気づきました。アレルギー分野にも関心があり、リウマチ・膠原病・アレルギー内科とも悩みましたが、最終的には手術も経験できアレルギー診療にも携われて最終的に開業を考慮した時に実家の歯科との連携もとりやすいと考えて耳鼻咽喉科の道に進みました。耳鼻咽喉科の中では頭頸部つまり脳と胸部の間の部位にできる腫瘍、具体的には咽頭がんや甲状腺がん等の治療を専門としていました。そのため一般の耳鼻咽喉科診療所としては珍しく当院には超音波検査機器があり、主に頸の腫れを中心とした頭頸部スクリーニング検査を行っています。

 

勤務医時代の思い出を教えてください

私はせっかちな性格もあって、誰よりも最短で知識と技術を身につけ専門医を取得し早く一人前の医師になりたいと思っていました。とにかく多くの経験を積むために自分から手術症例が多く経験できる病院への勤務希望を交渉したりと能動的に動いていました。

 

開院のきっかけはありますか?

私の出身は宮城県石巻市出身で東日本大震災が直撃し実家の歯科医院は形こそ残ったもののすぐには診療を再開状態になく、私も事後処理の手伝いで何度も帰省しました。そして惨憺たる現状を見て、これから全てを改善していくのに長い時間が必要だと考えました。家族を少しでも支援するためには勤務医と比較して時間の融通が効きやすく、軌道に乗れば経済的支援も出来るだろう開業医への転身を決意しました。その後所属大学医局の教授や先輩に相談したところ「それなら協力するから、母校の近くで開業すればいい」と後押ししてもらえました。

1年後の2012年4月、聖マリアンナ医科大学病院の近くに「たま耳鼻咽喉科」を開業しました。

 

開業してから大変だったことはありますか?

雇用する人の問題ですね。初めて自分で人を雇用するので難しいことが多かったです。多くの医師は経営に関しては素人なので10年前に始めた時点での最新の医療機器を入れていましたが、運営に関しては古典的な診療所経営をしていました。そのため診察からカルテ記載、レセプト業務、求人対応、給料計算、振込業務、シフト作成etc全ての仕事をして、疲れ果ててバーンアウトしている状態が4〜5年続いていました。

そうやって私がくすぶっているうちに、ちらほら後輩が開業するようになっていきました。様子を見にいくと後輩は時代に合った形式できちんと経営を学び自分の時間を増やしていました。私は根本的に自分のクリニックを変えなければと思い書籍を読んだり、セミナーやコミュニティに参加して経営について学び始めて現在に至ります。

いざ学んだ事を実践するために変化を起こそうとすると、何年も同じやり方で運営してきたために変化に反発するスタッフが複数名いました。一度作ってきたものを壊して作り直していく作業は本当に大変でしたね。対策として具体的には、外部の事務長と契約し考えに同意してくれる新たなリーダーを任命、ネガティブに反発するメンバーが所属しずらい環境を作っていきました。カルテ入力選任のクラークポジションを設けたりwi-fi環境を整え最新のレジシステムを導入したり中の仕組みをとにかく入れ替えていきました。現在は分院もあるため管理部門(経営チーム)を作り組織図も理事長の自分も含めて5階層で管理するようになりました。評価制度運用も始まり少しずつ会社として望ましい管理ができるようになってきています。

最初の変化を踏み出す時はとても大変でしたが、管理方法や診療オペレーションが変わったことで私自身も楽になり、スタッフも働きやすり、これによってメンバーも変化・成長していく大切さを学び、今後も常に変化・成長・進化し続けなきゃいけないという法人のミッションを作ることができたので、改革を行って本当によかったと思っています。

 

成長することは医療・クリニックにとっても大切なんですね。

そうですね。自分も含めて皆さんそうだと思いますが、人生ここまで頑張れば楽なんじゃないかって錯覚していると思います。例えば私の場合だと、受験が終われば今より楽になる・、医師免許をとれば今より楽にる・・、研修医が終われば今より楽になる・・・、開業すれば今より楽になる・・・・と錯覚していました。

何となく楽をしたいのであれば手を抜いてやり過ごすこともできるとは思いますが、変化→成長を望んで何かを成したいならば結局死ぬまで楽にはならないということです。どうせ死ぬまで楽にならないなら最後までとことん楽しんでやってやるという覚悟を決める事が重要です。一度覚悟が決まってしまえば、そこからの伸びはとても速いと感じています。

組織が変わるためには自分自身が本気で変われるかどうかが重要です。変化には痛みが伴いますが、本気で変えようっていう覚悟があれば変えられます。特に医療業界は封建的で変わらない体制でやっているクリニックが多いですが、新型コロナウイルスのパンデミックが起こってから多くの事が変わりました。今後も時代の変化に応じて常に変わっていく必要があると思っています。

 

今後の展望について教えてください

まずは今ある管理部門チームを更に充実させて安定した法人運営を目指したいと思います。

今後も新たな分院を作っていくことがあれば、なるべく誰もやったことのないことにチャレンジしていきたいですね!

現在は統合医療に興味があるのでホリスティック医学含めて学ぶために先輩医師が運営している施設のある静岡県富士になるべく伺うようにしています。

また農業も地方再生の鍵となると考えており、なるべく自身でも経験しておきたいので農園をまわって農業体験もさせてもらっています。

そして最終的には地方に雇用を生む仕組みを創ることに挑戦してみたいと思っています。

 

他の経営者におすすめの本はありますか?

スティーブン・R・コヴィーさん著書の『7つの習慣』とナポレオンヒルさん著書の『思考は現実化する』です。

また、私自身が年内に出版予定で『リーダーに大切な人を巻き込む力と多動力』をテーマに書いています。感覚的にやっているところもありますが、今回は言語化して私の考え方や今までやってきた事を書いていますので、よかったら手に取ってみてください!

 

全世界3,000万部、国内220万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』は、人生哲学の定番として親しまれてきました。
【2019/10/3】新書版『7つの習慣』発売について
時代をリードする7人(GMO熊谷代表、小倉優子など)の賢者「直筆」ハイライトやコメントの入った限定付録小冊子付の新書版は、本ページからはお求めになれません。
『7つの習慣 賢者のハイライト』にて検索の上お求めください。
【2013年】スティーブン・R・コヴィー博士没後1年を期に、『7つの習慣』が本来持つ「人格主義」に基づき、原書に忠実に訳し直しました。
よりわかりやすく理解しやすい完全訳の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』。
豊かな人生を望むすべての人にお届けします。

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投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!