今回は、渡邉アークメンタルケアセンター(WAMC)代表で、心理士の渡邉美萌(わたなべみもえ)さんにお話を伺いました。
渡邉さんはこれまで教育現場や役者など様々な分野にチャレンジをされてきました。それら全ての経験を生かし、現在は様々な領域と連携をとった活動をおこなう心理士として、ご活躍されています。
なぜ後に心理の世界へと足を踏み入れることになったのでしょうか?
ぜひご覧ください!
渡邉アークメンタルケアセンター 会社概要
会社名称 | 渡邉アークメンタルケアセンター(WAMC) |
代表者 | センター長 渡邉 美萌(わたなべ みもえ) |
主な事業 | ・大人の心理カウンセリング・心理コーチング
・不登校、発達障がいの子どものカウンセリング・個別学習指導(療育) ・不登校、発達障がいの子どもを持つ親のカウンセリング |
会社所在地 | 〒106-0032 東京都 港区六本木7-3-13 トラスティ六本木ビル8階 渡邉アーク総合法律事務所内 |
会社HP | https://wamc.jp/ |
はじめに現在の活動内容を教えていただけますでしょうか
東京など関東圏複数の小中学校でスクールカウンセラーをしています。同時に、私設センターを運営しています。弁護士事務所内にセンターを構えているので、司法関係のカウンセリングや、職場関係の相談等をおこなっています。
また、今まで教育関係のキャリアを積んできた経験を生かして、センター内では不登校や発達障害のお子さんや保護者のケア、療育といった個別指導も並行しておこなっています。
心理学やメンタルケアを普及していきたいという気持ちで、心理学と教育を軸として様々な領域に携わっています。
法律事務所内に独立したセンターを構えられた経緯を教えてください
裁判などで精神的に不安定になりやすく、最後まで続けられない方もすごく多いです。そのような方々を対象とした心理カウンセリングにニーズがあることがわかったことがはじまりです。
そこから、私の心理専門家になる前の元々の専門である教育関係と結びつけて作ったのが、現在のセンターになります。
私設センターとして独立したのは、経営や事業について勉強するうちに、更に勉強して自分でやっていきたいという思いが強くなったからです。私は新しいことに挑戦するのが大好きで、小さい頃から興味を持ったら何でもすぐにチャレンジするような子でした。
弁護士と心理士では全く領域が違いますが、弁護士事務所の一部としてではなく、一人の心理士として発信をしていきたいと思いました。また経営者の方が周りに多かったので、感化されたということも大きいです。
これまで携わっていた教育関係のお仕事は学生時代から目指されていたのですか
実は、元々役者になりたかったんです。その役者を目指す上で、別の選択肢を失わないためにもしっかり勉強して資格や免許を取ろうと考えていたので、その道を目指しつつも大学に行って教員免許を取得しました。
大学時代は舞台関係やテーマパークのショー、イベントMCなどのアルバイトをしながら、家庭教師や塾講師もしていたのでかなり忙しかったです。その後も芸術・接客関係のアルバイトを続けつつ、並行して教育関係の仕事をメインでするようになりました。
教育関係や役者のお仕事から、カウンセリングのお仕事にシフトされた時期やきっかけを教えてください
教育に携わっているうちに、不登校や発達障害のお子さんと沢山出会いました。
成績を上げるためには、心を理解し、ひとりひとりに合った教育を考える必要があったのですが、その中で、子どもの心に寄り添った支援をしたいと考えるようになりました。
そして、スクールカウンセラーができる臨床心理士という仕事があることを知って、心理学に興味をもち、転身することにしました。
また、演劇にも芸術療法という領域があったので、役者の角度からも心理学方面に興味をもっていました。
今考えると、自分の興味のあることが凝縮されていたと思います。
臨床心理士の資格を得るには大学院の学歴が必須なので、予備校に通って大学院への進学を決意しました。
教員免許を取得して2年目くらいだったと思います。
大学院に入学してからは、子どもの医療センターや、メンタルケアもできる家庭教師として仕事しながら学校に通い、臨床心理士の資格を取得しました。
卒業後は療育指導員の正社員として入社したのですが、仕事を続けるうちに「もっと現場に関わりたい、もっと沢山の支援がしたい」と思うようになりました。
そして教育業界からスクールカウンセラーの仕事へと完全にシフトしました。
今は、私設センターの仕事と並行して続けています。
今までの経緯を沢山お伺いしましたが、苦労したことや壁を感じたことはありますでしょうか?
私はずっと経営や会計を学んで来たわけではないですし、組織に属したことはあっても役員になったことはないので、領域が全然違う中で1からのスタートでした。
自分の持っている知識と全く別のことを吸収して実践するということが一番大変だったと思います。
顧客を得るということに関しても、とても大変に感じました。WEBマーケティングが苦手で、どのように自分を発信して認知してもらうかという部分は、今でも試行錯誤しています。
カウンセリングの敷居をもっと低くして、顧客を得ていくことに課題意識を持っています。
最近は、WEBマーケティングやコラムを書くことにも力を入れているのですが、やはり何よりも今関わっているクライエントさんに対して、どれだけ素晴らしいカウンセリングができるか、どれだけニーズに応えられるかが大事だと思っています。
現在のクライエントさんに関しても、カウンセリングを評価して継続してくださっている方や、その方々の口コミや紹介といった繋がりで来てくださる方が殆どなので、地道にコツコツ頑張っていくことが基本だと思います。
今後の目指すところを教えてください
私は大手企業に対抗しようとは全く考えていません。ただ、臨床心理士という仕事を、もっと一般に分かってもらいたいとは感じています。
また、誰もが日ごろのストレスや悩みを抱えているのに、現状で心理学が実践されることは殆どないので、辛い時に誰もがすぐに心理学を生かせるような世界にしていくことが目標です。
まだまだ程遠いのですが、自分がセンターを運営し発信していく中で、心理学がもっと一般的になって、現場を変えていくことを目指しています。
現在、心理士としてのセンターの運営は殆ど自分1人でおこなっている形ですが、これからは新人教育なども視野に入れて、もう少し規模を大きくできたら良いなと思っています。
やりたい事業は沢山浮かんでいて、市のビジネスコンテストに応募して賞をいただいたり、実際にお声がけいただいたりすることもあるのですが、実際に形にできていないのが現状です。
塾などの教育を基盤に心理学を絡めた活動や、コーチングも含め、多くの方が気軽に使える心理学の研修や講義をしていきたいと考えています。
最後にメッセージをお願いいたします
欧米では、経営者など上に立つ立場の方は当たり前のようにカウンセリングを受けています。
美容室や歯医者に行くのと同じ感覚でカウンセリングに行く場合が多く、ハードルが非常に低く設定されています。日本には気軽にカウンセリングを受けている方は一般的に殆どおらず、心の状態の悪い方が受けるものであるといったイメージが強いですよね。
勿論、治療が目的のカウンセリングもあるのですが、本来カウンセリングとは、より良く生きるために受けるものなのです。
全ての方を対象に、自分らしく生きるにはどうすべきかといったことを一緒に考えたり、ストレスのケアについて勉強するといったものなので、もっと経営者の方などが積極的にカウンセリングを取り入れてくだされば、より良い成果に繋がるのではと思っております。
心理学の中にも、ユングやフロイトなど様々な知見や心理療法があります。他にもポジティブ心理学というのがありまして、これは自分らしく充実して生きるにはどうしたら良いかを突き詰めていく心理学なんですよ。
臨床心理士であれば、大体の心理学を勉強しているはずです。私も色々なことに興味を持つ性格ですので、多くの知見は勉強しました。
精神科医ですと体の症状や、お薬の知識など治療のほうがメインになってくるとは思うのですが、広く心理学を扱っている心理士に相談をしていただければ、その方に合った心理専門性を生かしたお話やご案内ができると思います。
勿論、初めてお話をして「あ、この方はお医者さんにかかられたほうが良くなるだろうな」と思ったらそこで医療も紹介します。
ぜひ、窓口として心理士をお気軽に使っていただけると嬉しいです。
渡邉さんがお勧めする一冊をご紹介!
Good Luck (ポプラ社) アレックス・ロビラ、フェルナンド・トリアス・デ・ベス(著)
自分に幸運を贈る本。とても分かりやすいお話です。心理学の勉強をする前に読んで感動したのですが、心理士になった後にもう一度読でみたら心理学の要素がぎゅっと詰まっていることなどに気づき、新たな発見が沢山ありました。 Amazon URL: |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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