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株式会社ルーチェ代表 西村公児氏

今回は、通信販売のコンサルティングを行なう株式会社ルーチェの西村公児氏にお話をうかがいました。

“通信販売に魔法を掛ける専門家”のキャッチフレーズ通り、既存の通販のイメージや概念にとらわれずにビジネスを展開していく株式会社ルーチェ。代表取締役の西村氏に、起業のきっかけや会社としての今後の展望をお話しいただきました。ぜひご覧ください!

株式会社ルーチェ会社概要

会社名称 株式会社ルーチェ
代表者 西村 公児
主な事業 通販事業会社を支援する通販専門のコンサル支援・プロデュース支援
会社所在地 東京都中央区銀座8丁目17番5号
会社HP https://luce-consulting.com/

 

まずは事業内容について教えてください。

通販事業の支援を行なうコンサルティング事業と、新しいブランドを立ち上げる際のプロデュースを行っています。

メインは通販事業ですが、コンサルティングの一環として、自社商品を持っていない方やシリーズ商品を新しく作りたい方に向けてのブランドプロデュースも行っています。「ノウハウを教えてもらうだけではなく、一緒に商品を作ってほしい」という方に向けてのサポートも行っている形です。

 

どのようなお客様からのご依頼が多いですか?

事業再生構築補助金等を使って、新しく業態を変える必要があるお客様が多いです。例えば、今まで通りの製造業だけでは売り上げが難しくなり、新たにオンライン集客にチャレンジしたい企業や、コロナで打撃を受けてBtoCビジネスを始めたい卸業の企業等ですね。

 

基本的に、通販事業は規模が大きいんですよ。

私が元々務めていた会社も、年商が800億円以上ありました。規模が大きいのは逆に言うと、使う広告費もその分多額になるということです。小さい会社が1カ月1億円の広告費を捻出できるかといわれたら、難しいですよね。

でも、インターネットを使えば、広告費に大きな費用をかけなくて済みます。そこに強いメリットを感じ、インターネットに特化した事業を行っています。

ご依頼を受けるのは、自社サービスを持つお客様に限定していて、現状の年商が数億円で、今後年商10億を目指したい企業がメイン層となっています。

 

学生の頃から、いずれは起業したいという思いを持っていたのでしょうか?

起業は考えていませんでした。結果的に起業したという方が正しいですね。

 

父親の家系が経営者一族で、経営者になるというのが何となくレールとして決められていたのですが、それが嫌でサラリーマンになろうと通販会社に入社しました。

通販業界を選んだ理由も、特に大きな理由はなく、東証一部の会社だったからです。当時の東証一部は「商社・小売り」といったようにカテゴリが分かれていて、私は商社に分類されていた通販会社を総合商社と勘違いして応募したんです。商社機能も持っている通販会社で、アパレルを扱っていた関係で大手商社の資本が入っていたこともあり、商社にカテゴリされていたようです。

当時学生だった私は、「会社の名前は知らないけれど、丸紅・伊藤忠と並んでいる総合商社だからいいか」と思って応募し、運よく入社しました。

 

起業前はどのような会社員時代を送られてきたか教えてください。

新卒で入社したのが、先ほどお話した年商800億円くらいある通販の上場企業です。

基本的にBtoBビジネスを扱っていて、法人の問題解決や福利厚生のご提案をしていました。

その会社で働いているときに、これからの時代は紙媒体からインターネットを使って販売していく時代になるだろうという転換期がありました。そこで事業改革推進部に所属し、本社のある静岡県の浜松市から東京へ週3〜4回出張して、情報を持ち帰ることをしていました。

 

出張を続けるうちに、自分としてもインターネットでの販売を開始した方が良いと気付き、会社に提案しました。事業改革推進室での通販プロジェクトは、全社を上げてのプロジェクトだったのですが、会社側の役員は「インターネットでものを売るというのは胡散臭いんじゃないか」という姿勢を崩さず、プロジェクトがひっくり返ったんですね。事業部長が辞任するなど、事業改革推進室も解体されたため、転職することになりました。

転職するときに意識したのは、「東京で、インターネットで販売を強化しているメーカー」というところです。

転職前は、勤務していた会社の売上がかなり上がって急成長したので、実績やキャリアのベースを作った時期と言えるかもしれません。転職後は、化粧品メーカーの中核的な存在として会社員時代を送りました。

 

会社員として働いていた西村さんが、起業するに至ったきっかけは何でしょうか?

化粧品メーカーで働いていた時、何気なしに「出身高校の名前」と「乗りたい車」をインターネットで検索したところ、偶然高校の同級生がヒットしました。メッセンジャーでやり取りをするうちに、担任の先生が同じだったことも分かり、実際に会う仲になりました。

当時彼は労務管理のビジネスをしていて、会社を売却したいと考えていました。そこで会社を高く売るための資料作りの手伝いをしてほしいと頼まれたので手伝ったのですが、結果、大手企業に会社を売却することが出来ました。それが初めて彼と組んだ仕事です。

その後、彼がコスト削減のコンサル事業を立ち上げたときに、売上を作るために協力してほしいとまたオファーがきて、一緒に仕事をすることになりました。最初は副業的に彼の会社の売上アップのマーケティングを手伝っていたのですが、だんだんとお客様がついて軌道に乗ってきたんです。そのため、打ち合わせなどが副業でやっていくにはスケジュール的に難しいことが多くなり、会社員を辞めることにしました。

思いつきのキーワードで検索したところから、偶然にもこのような流れで起業に繋がりましたね。

 

起業した頃、苦労した経験はありますか?

起業してからというよりも、最初の会社を辞めて転職活動をした時に苦労がありました。

実は、最初の会社を辞めることになった時、すでに浜松に一軒家を買っていたんです。注文住宅に近い手の込んだもので、幼稚園にもまだ行っていない幼い子供も抱えていました。

家族には、1年間だけ東京でチャレンジする猶予をくれとお願いして、結果が出れば家族で東京に引っ越す、もしダメなら浜松に戻ってくると約束しました。

持っていた車を売却した資金を元手に転職活動をしたのは、苦労した経験だったと思います。結果的に転職に成功し、浜松の家は買ったときと同じくらいの値段で売れたので助かりました。

 

これまで経営してきた中で、印象に残るエピソードはありますか?

取締役は、結婚を機に今ドイツに住んでいます。世界への足掛けとなってもらいたいという思いもあり、今も役員として籍を置いたままやりとりをしています。以前はドイツへ赴き打ち合わせをしていたのですが、コロナ渦で直接話すことができなくなり、海外進出事業にやり辛さを感じている現状でした。

しかし、その取締役だけに依存せず、外注さんやパートナーとの距離を縮めて国内で事業を回せる体制を整え、現在はスムーズに事業が回る状況になりました。

 

お仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

相手を否定せず全肯定したうえで、最善の提案をすることです。

相手の話を聞く前に、過去の事例を持ち出してすぐ答えを出すような提案をしても、相手のリソースにそぐわない場合が多いです。

肯定しながらすべて相手のリソースを引き出したうえで2~3個の案を出し、その中から選択してもらうことを意識しています。

 

今後力を入れて展開したい事業はありますか?

現在、株式会社ルーチェのほかに「社外アイデア企画室株式会社」の取締役もしています。メディアやシステム等のツールを利用して、コンサルティングよりも具体的にお客様問題解決していくことを目指している会社です。

去年設立したばかりの会社なのですが、3年以内に主軸をこの事業にシフトしていきたいと考えています。本社がある沖縄に行くことも楽しみながら、日本だけではなく海外のお客様も視野に入れて精進しています。

また、個人的にモータースポーツが好きで、車のレースのスポンサーになりたいという夢もありますね。

 

最後に、おすすめの本を教えてください。

世界的に有名な本なのでみなさん読まれているかもしれませんが、『7つの習慣』はぜひ。読んだ時期それぞれのステージに合わせて気づきがたくさんある本です。大学で講師をしている際に、学生にも勧めています。

西村氏オススメの書籍はこちら!

完訳 7つの習慣 人格主義の回復 スティーブン・R.コヴィー (著), フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4863940246/

全世界3,000万部、国内220万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』は、人生哲学の定番として親しまれてきました。

よりわかりやすく理解しやすい完全訳の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』。
豊かな人生を望むすべての人にお届けします。

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!