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株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役 小松茂樹氏

今回は株式会社ビジネスキャリア・コンサルティングの小松茂樹氏にお話を伺ってきました。

育メンをするために計画的に独立して起業された小松さん。世の中を明るくするために貢献したいという彼の会社経営とは? たっぷりとお話を伺いました!

 

株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング 会社概要

会社名称 株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング
代表者 小松茂樹
設立 2021年8月
主な事業 1 企業、団体に対する経営診断、指導及び助言に係る業務
2 個人のキャリアに関するコンサルティング業務
3 企業研修、セミナー等、イベントの企画、立案及び実施
4 前各号の事業の受託業務
5 経営指導、キャリアコンサルティングに係るコンテンツの製作及び販売
6 前各号に附帯関連する一切の事業
会社所在地 〒650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通4丁目2−19 アムズ元町4F−18
会社HP https://bizcareer.jp/

まずは事業内容について教えてください

中小企業診断士(経営コンサルティング)とキャリアコンサルタントを掛け合わせたコンセプトで、ビジネスキャリア・コンサルティングという会社を経営しております。

 

事業内容は大きく2つで、一つは企業向けの経営コンサルティングや研修など人材育成のお手伝いですね。元々はコンサルティング会社に勤めていて、企業向けのお仕事を6年程やっていました。研修講師としてのキャリアが中心になるので、そこで培った経験を活かしながら企業向けのコンサルティングや研修をやっています。

もう一つが個人の方に向けたキャリアコンサルティングとセミナーです。会社が研修をやってくれないとか熱心じゃないといった方々に対しては、企業様経由だとリーチできないため、個人向けのセミナーを始めました。

メイン事業である企業向け研修と個人向けセミナーの違いや特徴を教えてください

まず演習の素材が全然違いますね。企業向けにやる時は「業務効率が悪い」とか「職場の人間関係が悪い」とかそういうのがありますけど、個人でやるときは「今年の目標はなににするか」とか、「それを確実に達成するにはどうすればいいのか」とかが多いです。同じようなスタイルで進めていくのですけども、考える内容が業務に密接か、生活や人生に結びつくかの違いが大きいです。

 

ほかにも、企業向けの場合は丸一日の研修や、場合によっては研修が数日に渡るといったケースもありますが、個人向けの場合は1~2時間のセミナーの場合が多いですね。なので、個人向けの場合はエッセンスをピンポイントで伝えたうえで、その場でぱっと考えられそうな軽めの演習をいくつかやっていきながら、頭の体操をしてちょっと賢くなった感じを覚えて帰っていただくみたいな形式が多いです

 

あくまでメインの事業は企業向けなのですが、今後は個人向けにも注力していきたいとは思っています。個人の方に向けたビジネスの収益を、現在の数%から最終的に2割くらいまで持っていけたらいいなあと思っていますね。

 

研修やセミナー事業に関しては、コロナ禍で会場開催が難しい時期が続きました。今後はオンラインと会場開催のどちらに力を入れていこうと思っていらっしゃいますか?

オンラインですね。私は関西在住なのですが、今も顧客は全国にいらっしゃいますし、オンラインを基本軸とした方がより幅広く、多くの方々にサービスを提供できると考えております。コロナ禍が長引いて、オンライン形態への抵抗感が薄れている影響も大きいです。今後を考えるとオンラインが前提になるかと思いますね。

ただし、もうちょっと深いことを、じっくり時間をかけてやっていきたい場合には、集合形式の方が優れている面があります。いずれは、個人の方に対しても合宿研修とかもやっていければ良いなぁとは思っています。私自身も自己啓発の合宿セミナーに参加したことで考え方が変わったので、みんなで寝食共にして1泊2泊で研修をやったら面白いだろうなあと思っていますね。

 

起業前、社会人としてはどのようなスタートでしたか?

大学では部活動で社交ダンスをやっていて、レッスンや大会出場、衣装や靴にお金がかかるので、アルバイトばかりしていました。4年間部活に夢中になっていたら途中で留年してしまい、最後の1年で月曜日から金曜日までの1限目から5限目までフルで授業をとらないといけないような状態だったので、就職活動なんて全然できませんでした。それでも、隙間を縫って多少は就職活動していたのですけど、準備不足と成績不良でまるで相手にされませんでしたね(笑)。ただ、当時は就職氷河期だったので、まっとうな学生でもろくな仕事に就けないという状態でした。なので、たとえ卒業できたとしても就職浪人かなぁなんて思っていたのですが、土壇場で人材派遣の会社が拾ってくれたのです。ところが、入社はしたもののまあ労働環境がひどくて。仕事を終えて会社を出るのが深夜1時とか2時だから当然電車も走っていなくて、カプセルホテルに泊まって、次の日出社するという生活をしていました。それが、あるきっかけで会社が労務管理を強化するようになったのです。そしたら、就労環境としてはまともになったはずなのに、急に仕事に対して冷めちゃったんですよね(笑)。当時、生活はハードだったのですけど、自分のスキルはすごく上がっている感じがしていたので、急に燃え尽きたというか、だんだんテンションが下がっていく自分がいました。それで、26歳のときに転職しました。アフター5というものをやってみたかったので、仕事内容はなんでもいいからとりあえず早く帰れる会社を選びましたね。その転職先もコンサルタントとは関係のない会社でした。

 

コンサルタント職に興味を持ったのはいつ頃ですか?

転職後は18時や19時には帰れる生活だから、すごく夜が充実するんですよ。仕事は程々にやりながら、大学時代にやっていたダンスを再開したりして、取り返すかのように私生活を充実させていきました。こうして、仕事以外の時間を楽しむようにして20代後半から30代を過ごしました。そうこうするうちに、会社の方では経営者に近いところで仕事をさせていただく機会があり、人事制度の見直しと改定、社員教育に従事するようになりました。そこで、はじめて経営コンサルティングという存在を知りました。そこから次第に企業経営や人材育成にはまってしまって、プロになりたいなあという風に思い始めてきたのです。その頃、30代も半ばに差し掛かり、私生活を重視して仕事をほどほどにしていた自分の市場価値みたいなものをすごく不安視するようになって、自己啓発にハマり高いセミナーをたくさん受けるようになりました。前述の合宿研修をやりたいという目標も、高額な自己啓発のプログラムを自分で受けて、人生が大きく変わった経験がきっかけです。

そんな中で、ちょっとずつ人を育成する、能力を開発する、ビジネスで結果を出すといった世界にのめり込んでいき、コンサルタント会社に転職しました。未経験、実績なしの上、35歳を超えていたこともあって、就職活動にはかなり苦労しましたが、前職の日本コンサルタントグループに採用していただくことになって、35歳の時にコンサルタントの仕事に就きました。それから6年程働いて、独立しました。

 

 

起業しようと思ったきっかけを教えてください。

起業については、個人的な事情の方が大きかったというのが正直なところです。

コロナ前は出張が多く、月曜日から金曜日までずっと出張ということもしばしばありました。全国を回ってお客様と直接お会いしてというのは、やりがいのあることではあったのですが、どうしても家庭から離れることになるわけですよね。その頃には私にも娘がいて、妻がほとんど一人で育児をしてくれている状態でした。2020年に第二子も生まれるってなった時に、さすがにワンオペでは無理だということになって、パパである自分も家庭のことをもっと協力しないといけないなって思ったんです。

ちょうどその頃にコロナで世の中もオンライン化が進んでいて、仕事もほとんどがオンラインで完結するようになったので、東京にいる必要も感じなくなってきていました。私と妻が出会ったのが関西で、共通の友人も関西に多く、妻は西日本出身だというのもあって、関西に戻りたいなという思いがあったのですが、会社が「コンサルタント職は東京勤務」というのが原則だったため、自分だけ特別扱いしてもらうのも難く、また自分の力を試してみたいという気持ちも重なって、独立を決めて関西に引っ越しました。

上司や経営者にご配慮いただき、前職で私が担当していたお客様や案件を受託形式で引き継がせてもらえたというのも、独立する上で大きかったと思います。仕事がある状態で独立するのと、仕事の見込みがなく独立するのでは、生活維持のリスクがはるかに異なります。心理的にもとても安心でした。

 

 

「育メン」するために起業されたということでしょうか?

カッコよく言えばそうですね(笑)。あと、東京にいた時は私の私室などもなく、子供も小さいので、家ではオンラインミーティングをする場所すらありませんでした。コロナが収束してもリモートワークなどがなくなることはないだろうと思っていたこともあり、どちらにせよ仕事環境を整える必要がありました。

関西に引っ越してからは、家も広く、仕事のできる書斎を設けたことで、ほとんどの仕事は自宅でできるようになり、公私の両立が図れるようになりました。現在も、コロナ禍が長引いてオンライン業務が中心ですが、環境を整えることができて、ワークライフバランスを保ちながら快適に生活できています。

 

コロナ禍での独立になりましたが、何か苦労はありましたか?

特にないですね。あえて言えば、異業種交流会やセミナー等で名刺交換をする機会がなくなり、以前のような人脈の増やし方はできなくなってしまったので、WEB集客やオンラインでの人脈づくりに力をいれざるを得ないと考えています。昨年始めたYoutubeなどは半分趣味でやっていますけど、従来型のやり方では集客や案件創出が難しいと思っているので、こちら側から情報発信していかなければと考えていますね。それは別に不都合な訳じゃないけども、ちょっと昔とやり方は違うのだろうなと思いながらはやっています。

 

 

苦労のない独立というのは珍しいですね

独立の時には苦労しなかったですけど、それはコンサルタントになる時に苦労しているからだと思います。

35才でコンサル会社に転職した当時は、専門分野もなければ実績も経験もなかったので、まるで仕事がありませんでした。入社はさせてもらったけど誰からも相手にされない状態だったので、どうやって仕事を回してもらうかっていうことだけ考えていましたね。初めのうちは仕事を選ばず、先輩たちが避けるような案件をありがたく頂戴して、小さな実績をどんどん積み上げました。一つの講座のために準備時間をたくさんかけられたのでパフォーマンスは悪くなく、周囲から「小松、意外といけるじゃん」って思っていただけたのだと思います。最初の三年間は絶対に「NO」は言わないと決めていたので、たとえやったことのないテーマであったとしても、本を大量に買い込んで講座の準備をするなど、少ないチャンスを実績に変えるようにしていました。そんなことの積み重ねだったので、「どうやったら仕事がない中で仕事を作っていけるか」というのは、サラリーマン時代に多くの経験を積ませていただきました。独立もその延長線上でやってきているので、自分では苦労だと思っていないのだと思います。何より、好きな仕事ですので。

 

5年後や10年後など、今後のビジョンを教えてください

私のミッションは「デキる人を増やす」です。そして、ビジョンとして「失われた30年を取り戻す」を掲げています。「取り戻す」ってネガティブな言葉のように聞こえるかと思うのですが、景気が良かった80年代のキラキラしていた時代並みに、世の中が明るくなって欲しいと思っているのです。特に、私から下の世代の人たちは、物心ついたときからずっと不況で経済が全く上がってこないから、将来に対して希望を抱きにくいのではないかと思うのです。だけど、経済的に貧しくなると、心も貧しくなるんですよね。その解決策として、わたしはデキる人を増やしていけばいいと思っています。仕事がデキるようになれば、仕事が楽しくなります。仕事が楽しくなれば、人生も楽しくなります。仕事がデキる人が増えれば、優れた商品やサービスが増え、世の中はより豊かで快適になります。いかに優秀な人材を育てて、増やして、経営効率を上げていくかというところを課題に、今後もいろんな事業をやっていきたいなあと思っています。

どんなに頑張っても経済的によくならない無力感ってすごく虚しいじゃないですか。人口減少社会なので、これから総額の経済(GDP)が上がるというシナリオは難しいですが、一人あたりのGDPが上がって、国際競争力がついて、頑張った分だけ暮らしがよくなっているって実感があったら、世の中がもっと明るくなると思うのですよ。そこに貢献をしていきたいという気持ちがあるので、これからもその想いで動いていくと思います。

具体的に10年後ってなると……私ももうかなりのおじさんなんですよね(笑)
現場は大好きですし、私のウリは喋りなので、まだまだ講師として現場に出ていると思いますけど、今と同じキャラクターではできないと思っているので、後進を育成しながら、その時の私に適したスタイルで現場をやっていると思います。

 

 

小松さんが経営者におすすめする本を教えていただきました!

『完訳 7つの習慣 30周年記念版』

スティーブン・R・コヴィー  (著)     https://www.amazon.co.jp/dp/4863941013/

 

ビジネスから、夫婦ゲンカまで。あなたの得たい結果を手に入れる、原理原則を今こそ。 『7つの習慣』が書籍として刊行され、30年。『完訳 7つの習慣』の内容はそのままに、コヴィー博士の息子であり、『7つの習慣 ティーンズ』著者であるショーン・コヴィー氏が「7つの習慣が世界中に与えたインパクト」をインサイト、そしてストーリーとして約100ページ加筆した、30周年記念版です。7つの習慣の効果実感度合いが増し、原則がさらに実践しやすくなる特別な1冊です。

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

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