注目キーワード
  1. 創業
  2. 二代目
  3. 社員
  4. 病気
  5. お金

YouTeacher株式会社代表 布和 賀什格氏

 

今回はYouTeacher株式会社代表、布和 賀什格氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

 

会社名称 YouTeacher株式会社
代表者 布和 賀什格 (ふわはしが)
設立 2011年
主な事業 スマホアプリの開発

アプリに関するコンサルティング

DX推進コンサルティング

セミナー講師

WEBシステムの開発

社員数 25名(取材時)
会社所在地 東京都東村山市美住町1-4-24
会社HP https://www.youteacher.asia/

 

 

事業内容について教えてください

当社は東日本大震災後の2011年3月24日に設立しました。

最初の事業ではオンライン教育に取り組んでおり、YouTubeのような仕組みで教育をしていくイメージで「YouTeacher株式会社」という社名にしました。

海外の方から英語を教えてもらったり、海外の方に日本語を教えたり、国境を超えて教えて学ぶ事業内容で、ユーザーが多くなっていきました。しかし当時の決済システムや支払いが追いつかず事業を大きくすることができませんでした。

その後、iPhoneが発表され3ヶ月ほどかけて独学で勉強しながら「孫正義名言」というアプリを作りました。完成したことをX(旧Twitter)でツイートすると拡散されて、多くの方がダウンロードしてくれました。そこからアプリ開発の依頼が殺到し、スマホアプリの開発事業に力を入れてきました。会社規模や社員も少しずつ増えていき、現在は25名体制で200個以上のアプリやDX関連Webシステムを作っています。

 

どのようなアプリを制作しているのでしょうか?

様々なアプリを制作していますが、役所の手続きや保育園連絡帳アプリも作っています。私が東京都東村山市に住んでおり、市の民間提案制度に応募したのがきっかけです。市役所窓口には紙ベースの手続きが多く、アプリで手続きができたらもっと業務効率化が進むと思い、提案しました。

特に保育園では元々保育士と保護者との連絡帳でのやりとりが手書きで結構大変な作業だったのですが、専用のアプリを作ったところ好評で、東村山市の全公立保育園で導入されました。

 

なにかPRされることはありますか?

最近、「UNILIVE」というライブコマースのシステムに一番力を入れています。中国ではライブコマースがすごく普及していますがそれ以外の国ではなかなか広がっていません。主な原因としてはメーカーとライバーのマッチングができるライブコマースシステムが追いついていないからです。

当社で開発したUNILIVEは、業者が登録された商品をライバーやインフルエンサーが紹介できるシステムで、ライバーやインフルエンサーの手元に商品の在庫がなくても、UNILIVEから商品を選んで販売するだけでコミッションを得ることできる代理店業が可能になります。やはりライブ配信の投げ銭だけでは生計を成り立たせることは難しいので、物販に繋げたり売り上げを伸ばしたりしてほしいですね。

 

そして、そのために当社では新橋駅前にライブコマースができる配信スタジオを作りました。

オンラインとオフライン両面で日本のライブコマースを盛り上げて行きたいです。

ぜひご活用ください!

 

アプリURL:https://unilive.shop

配信スタジオURL:https://unilive.shop/house/subscriber/3/detail

 

学生時代に熱中していたことを教えてください

私は内モンゴルの中でも田舎のほうで育ちました。当時を振り返ると、中学生の頃から色々と制作していましたね。手作業での仕事をどうしたら自動化できるかを考えて、みんなに協力してもらって発明していました。そして高校時代には大学受験に向けて一生懸命勉強し、大学に入ってからは勉強も頑張りましたが、社会経験をしてみたいと思いインターンシップに応募して新聞記者をしたり、販売業を経験しました。

大学時代は丁度インターネットが出始めた頃でした。当時から私はオンラインショップやEコマースの構想を持っており、多くの企業がインターネットに自社商品を掲載し、宣伝したいと要望があったので営業に回っていました。そして大学卒業後は、3年間の大学教師を経て来日し、日本語学校で1年学んで、早稲田大学院のMBAスクールに通いました。大学院時代の思い出は毎年100キロハイクというのがあったことです。毎回1000人以上の学生が参加するんですが、3分の2の生徒は途中で棄権してしまうほど過酷な大会です。私は2回完走しましたが、1週間近く筋肉痛が続きましたね。

 

どうして日本に留学されたのでしょうか?

20数年前、内モンゴルは世界的に見て遅れをとっていました。テレビを見ると先進国の様子が映し出されますが、それを見ているうちに強い憧れを感じる様になり、中国北京で開催された留学のイベントに参加しました。その帰り道に日本語学校の先生と偶然お会いして、話をしていると日本語能力ゼロからでも留学ができることを教えていただきました。総合的に判断した結果、良い条件が揃っていると感じ、日本に留学をすることを決めました。

 

卒業後の進路を教えてください

大学院生の頃、私は論文を書くことに必死で就職活動が遅れていましたが、論文を書き終え、IT系に興味があったので片っ端から応募して4社に内定をいただきました。卒業後は、その中でも一番興味があったカシオ計算機株式会社に入社し、システム部門に2年半在籍しました。ですが、実際の業務は残業管理・タスク管理を紙で提出させて進捗を管理する仕事でした。IT系の部門なのに紙を使って管理するなんて遅れている、と思って、自分で勉強しながら残業管理、タスク管理システム作って社内で共有しました。

そして2年ほど働くともっとエキサイティングな仕事にチャレンジしてみたいと転職を考えるようになりました。様々な選択肢を模索しているなか、コンサルタント業務は給料が高く、様々なプロジェクトの経験ができると聞いたので、転職活動を行いアビームコンサルティング会社に就職しました。自分で起業したいという思いがありましたが、仕事内容が面白くて8年ほどアビームコンサルティング会社で働いていましたね。働いている中でふとこれ以上会社員でいると独立のチャンスがなくなってしまうと思い、起業を決意しました。

 

会社員時代の仕事で、独立後も役に立ったことを教えてください

カシオ計算機株式会社で日本と中国現地開発センターとの橋渡しの役割を経験したことは今でもとても為になっています。具体的に言うと日本でシステムの仕様を決めて、中国現地で開発してもらう仕事です。現在のアプリの仕事も、日本で仕事を取ってきて、中国の会社に依頼しています。内容は違いますが、会社員時代と同じ仕事をしているなと思うことがありますね。

また、コンサルティング会社時代担当していたのは、大手企業向けにシステム導入をする大規模なプロジェクトでした。個人的にはもっと時間を短縮して効率的できるんではないかと思っていて、現在の経営にもお客様にも業務効率化は取り入れる様にしています。

 

経営者として大変だったことを教えてください

最初の事業で取り組んだ教育事業が時期尚早すぎて決済や支払いシステムの問題でうまくいかなかったことです。その後、アプリ事業をはじめましたが、1年間は収入がなくて会社員時代に貯めたお金で会社を動かしていました。当時はお金がなくて大変でしたね。

また、お客様から依頼されてアプリを作る際に、最初はシンプルな案を提案されますが、プロジェクトが進むうちにどんどん具体化していき仕様が変わっていきます。お客様の要望も変わっていくので、こちらも期待に応えないといけません。苦労はしますがお互い納得できるアプリやシステムを作り、世の中の役に立ち、課題が解決できるものを生んでいると思っています。

 

経営するなかで大切にしていることを教えてください

社会課題の解決、そして教育を大切にしています。

ゲームアプリを作ると簡単にお金を生むことができますが、儲かるだけでは社会課題の解決に繋がらないし、私もやっていて面白くないんですよね。当社の業務はお客様からいただいているプロジェクトだけでなく、エンジニアの育成もしています。スタッフが空いている時間に私のアイディアを伝えて、スタッフにアプリを企画・開発をしてもらいます。すぐに制作されたアプリを販売することはありませんが、制作の過程でスタッフは技術を学ぶことができます。また、企画したアプリが将来的に社会の課題を解決する糸口になるかもしれません。

様々なアプリの開発実績がありますので、商談で「一度作ったことのある仕様なので効率的にできますよ」と伝えると、お客様は安心して任せてくださいます。お客様に信頼される実績を作っていき、会社として安定的に収益を発生させ、注力することで新しい事業を伸ばしていくチャンスになると思っています。

 

どうして教育に注力されているのでしょうか?

私の家族が教師一家なことが影響していると思います。私の姉も教師ですし、親戚も含めると10人以上教師がいるので、彼らの仕事ぶりから教育の大切さを実感しています。

ちなみに、私の出身大学も教育系で、大学院ではeラーニングやオンライン教育を2年間研究していました。今でも国境を超えて教え合う仕組みづくりを大切にしており、例えば経営者クラブなどから講演依頼をいただけたら喜んで話をしにいきます。

また、BOND-BBT MBAという、働きながらMBAを取得できる学校から教師になってほしいと依頼があり、2016年からEビジネス戦略科目を担当しています。今期も24名が私の授業を受けてくださり、最先端IT企業のケース研究、生徒のビジネスプランの発表、それに対するフィードバックを行なっています。3ヶ月で集中的に講義を行います。教える立場も学ぶことがすごく多くて、生徒から入ってくるフレッシュな情報が非常に勉強になります。

 

教える立場でも学ぶことができるんですね!

そうですね。学ぶことが好きで、会社員時代から1日に往復2時間以上かかる通勤時間に本を読んでいましたし、今でもAI系のYouTubeを見てプログラムを書いています。時代の変化に遅れないように危機感を持って勉強しています。

 

今後の展望を教えてください

当社の理念である「次世代アプリで新しい社会を導く」のもとアプリやシステム、DX化を中心に日本・中国含めて社会の課題解決をしていきたいです。実は日本の上場会社の10%しかDX化に取り組んでおらず、90%の会社は紙やFAXを使った文化が残っています。韓国や中国の方がDX化が進んでいるのが現状です。DX化するために莫大な資金が必要だと思われていますが、我々のようなDX化に得意な中小企業が多く、少ない投資でDX化ができますので、早めに取り組んでほしいですね!

興味のある方はぜひご相談ください。

 

他の経営者におすすめの書籍はありますか?

ナポレオンヒルの『思考は現実化する』はコンサルタント時代に読んだ本でとてもおすすめです。

この本を読んでインスピレーションを受けた人が起業し、会社を大きくして世界で成功しています!

私もこの本を読んで起業を決心しました。行動することで現実にできることが分かったので、人生でやりたいことにすぐアクション起こしてやってみれば、うまくいくんではないでしょうか?

ぜひ読んでみてください!

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4877710515

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!