今回は株式会社オーダースーツSADA代表、佐田展隆氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社オーダースーツSADA |
代表者 | 佐田展隆 |
設立
創業 |
1957年(昭和32年)1月25日
1961年(昭和36年)8月 |
主な事業 | 紳士・婦人オーダースーツの製造・卸・販売 |
社員数 | 210名(取材時、国内) |
会社所在地 | 東京都千代田区岩本町2-12-5 早川トナカイビル5階 |
会社HP | https://www.ordersuit.info/ |
事業内容を教えてください
株式会社オーダースーツSADAではオーダースーツ事業を展開しています。CAD(立体設計システム)上でお一人おひとりのオリジナルパターンを作成する「マシーンメイドのフルオーダー」で、各種自動化技術の導入により、自由度の高いフルオーダースーツの提供を実現しました。
スーツを作る工場は日本と中国に1拠点ずつあり、工場を100%子会社として経営しております。日本は宮城県に120人のスタッフ、中国は河北省に350人のスタッフが在籍しています。低価格で高品質な商品を届けるということを大切に、年間13万着のフルオーダースーツを制作しており、そのうち9割を自社の直営店舗で販売しています。
オーダースーツSADAは札幌から福岡まで46店舗の展開があり、19,800円(税別)から本格フルオーダースーツをご購入いただけます。
SADAのスーツは元総理大臣やアスリートをはじめとした各界の著名人も着用してくださっており、日本で1番費用対効果が良いスーツ屋だと自負しております。
仕立実績はHPから確認できるので是非ご覧ください!
URL:https://www.ordersuit.info
どうして低価格でオーダースーツを提供しているのでしょうか?
終戦直後、まだ高価であったビジネススーツを決して生活が楽でなかった多くのビジネスパーソンが購入をしたのは、日本人のおもてなしの心からであったと二代目代表・佐田茂司は言っていました。
自分に合っているスーツは、自分自身のイメージを高めるだけでなく、服を通じて相手への感謝と経緯をきっちりと伝えることができます。真の意味でおしゃれなビジネスパーソンをひとりでも多く生み出したい、オーダースーツの着心地と楽しさで、 日本のビジネスシーンを明るく元気にしていきたいという思いから、この事業を始めました。
そして、フルオーダースーツと聞くと立派で敷居が高いというイメージがあると思いますが、SADAでは若い方がスーツを買う時の選択肢の1つにオーダースーツを検討していただきたいと思いから、低価格に挑戦しております。
アスリートや、プロスポーツチームへスーツ提供をされているのはなぜですか?
アスリートは、筋肉が付いている部位、絞ってる部位とスポーツによって特色があり、市販のスーツを着ることができません。例えば、Jリーガーの太ももは採寸すると女性のウエストと同じ大きさのことがあります。そのため、一般的なビジネススーツではアスリートに合うサイズがありませんし、お直しやオーダーが必須となります。
そこで、弊社がどんな体型にもジャストフィットするスーツを作り提供することで、選手たちのフィールド以外の場所でのセルフイメージの向上に貢献できると考えております。また、それを見たビジネスマンの方にSADAの仕立ての実力も実感していただき、弊社への安心感を持っていただくことにも繋がると思い、提供を行っております。
何かPRしたいことはありますか?
ビジネススーツはビジネスの場における世界共通語でどこでも通用し、相手に感謝と敬意を伝えることができるツールであること、そしてスーツは相手に礼を尽くすためのドレスコードだと知ってほしいです。
セルフイメージの向上は仕事のパフォーマンスに大きく影響します。ビジネスパーソンが体に合ったスーツを着ているとカッコよく見えますし、逆にビジネスシーンにフィットしてないスーツを着ると、相手を馬鹿にしてるような見栄えになってしまいます。最近はスーツを着ない会社もありますが、たまに商談でスーツが必要になっとき、昔のスーツを着ると古臭かったり、昔は筋肉隆々だった方が結構痩せられたりすると貧相に見えてしまいますよね。
特に社長や役員などは社員達から憧れられ、尊敬される格好をしてほしいと考えております。相手にどういう印象を与えたいかで着る服が変わってきますので、創業者から受け継がれているおもてなしの心を、私も世界に伝えていきたいと思っています。
幼少期の思い出はありますか?
物心つく前から父や祖父から「人と同じことはするな」「思い立ったらその日にやれ」と教えられてきました。そのおかげでちょっと変わったことを躊躇なくやるタイプでした。
学生時代はスポーツにも打ち込んでおり、足が早かったのでサッカー部に入ったり、スキー部でノルディック複合という珍しい競技に参加していました。競技に熱中していましたが、右手首粉砕骨折を経験し、しばらく休んでいた時期もありました。その時に競技を辞めることも考えましたが、先輩が説得してくれて最後の大会まで続けることができ、インカレ3部でも3位を受賞できました!
どちらの大学で学ばれましたか?
一橋大学で学びました。父親が一橋大学出身で「一橋は良い大学だ」というのが口癖だったことが影響しています。3人兄弟に生まれ、父から「3人の中で後継者を選ぶよ」と言われて育ったため、後継者として選んでほしく2浪までして頑張りました。
一橋大学入学後は勉強と部活を頑張って文武両道を意識していましたね。
そして、就職活動は日本の伝統的なメーカーを受けていました。後継者になることを夢に見ていたので、しっかりと就職活動先でものづくりを学びたいと思っていました。就職氷河期の中での就職活動だったため、そもそもの新卒採用数がほぼありませんでしたが、スキー部の主将という肩書きと自己PRがうまくいき、トヨタ自動車株式会社と東レ株式会社から内定をいただきました。
新卒ではどちらの会社に就職するのでしょうか?
将来的に会社を継ぐことができるなら、繊維の知識が生きると思って東レ株式会社に行きました。新卒の工場研修後、どこの部署に行きたいかを聞かれて「一番しんどい部署に配属してください!」とお願いして、人事にドン引きされたのを覚えてます。そして私の希望通り、とても大変だと言われる生地を売る部署に配属していただきました。この部署では、自社の糸を使って生地作って売る、テキスタイル営業を担当しました。バブル崩壊後だったので在庫が山のようになっており、始発・終電・土日出勤が当たり前でした。在庫が残っているので新しく企画をたてて流行の生地を作ることができず、古いデザインの生地ばかりで全然売れなかったです。そのため、通常はルート営業が基本でしたが、私が部署に入ってからは新規で営業するようにしていました。するとポツポツ買ってくれるお客様も出てきて在庫を減らしていくことができました。
この仕事を経験したおかげで、仕事をやるからには徹底してやるという姿勢を身につけることができました。そしもちろん、今でもこの姿勢は貫いています。
その後、無事に会社を継ぐことができたのでしょうか?
はい、私が後継者に選ばれました。しかし元から在籍していたスタッフに受け入れてもらうまでは大変でした。特に私は思ったことをすぐに行動するタイプだったので、最初はスタッフからとても嫌われていたと思います。しかし、やり抜くことを徹底したことで、業績が回復して、成果を出せるようになってきて、だんだんとスタッフが信頼してくれました。ベテランの部長から「君にそこまで頑張られたら、私もやらなきゃな」と言ってもらえましたことがとても嬉しかったです。入社数ヶ月でしたが、徹底してやりきる姿を見せることで、良い方向に進んでいったと思います。
他にも経営する中で大変なことはありましたか?
安くオーダースーツを提供することで、「安物を売るな!品質が悪い!」などとあらぬ誹謗中傷を受けた際、そんな目に合うのは、社名はもちろんのこと、商品に知名度・信用度が足りないからだと思いました。もっとお客様に安心して商品を購入していただく方法はないかと模索した結果、著名人から着用写真をいただければそこに繋がると考え、地道に実績を作ってきました。
また自社製品PRのため、私自身がスーツで無茶な挑戦をしてきました。オーダースーツの敷居を下げて品質の良さを知ってもらうための施策として、海外のミキサー会社の社長が行ったことを自社でもやってみよう、というのが始まりです。
当初はフルマラソンや富士山に登ったり、スキージャンプをしました。社員から聞いたときは困惑しましたが、「迷ったら茨の道を行け」と日々伝えていたので、チャレンジをする道しかありませんでしたね。実際に行うと、メディアから取材が入り商品の認知度も伸びたので、その後もスーツ着てスキーをしたり、サーフィンをしたり、ダイビングをしたりと様々な挑戦をしています。
PRでもやり抜く姿勢を発揮されてるのですね!
はい。登山でいうと、国外の山にもチャレンジしており、マレーシア最高峰のキナバル山やヨーロッパアルプス最高峰のモンブランに登頂し、2024年は8月にキリマンジャロに登りました。いつかはエベレストに登っていきたいです。
登山は自分の趣味でもあるので、自分のためと会社のためにやれるところまで挑戦します!
私のスーツでの挑戦はYoutubeでも発信しているので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/@ordersuitSADA
今後の展望を教えてください
日本人は世界一のおもてなしができる民族だと思っています。そしてその切り札となるアイテムはフルオーダースーツだと思っています。大人達が体にフィットしたカッコ良い姿で仕事をしていると、子ども達が大人に憧れを持つと思います。当社は「オーダースーツの着心地と楽しさで日本のビジネスシーンを明るく元気にする」というミッションを掲げており、実現するべく日々奮闘しています。
他の経営者におすすめする書籍はありますか?
ウイリアム・グラッサーさん著書『グラッサ-博士の選択理論: 幸せな人間関係を築くために』です。アメリカで出版した本を輸入した日本語訳版で、人間はあらゆるものを選んでいるという内容です。考え方、感情、生理現象まで全て自分で選んでいます。そう考えると怒ることも、人を妬むこともなくなります。
漫画のバイブルとしては、浦沢直樹さん著書の『MASTER KEATON 』がおすすめです。第1巻にはビジネススーツが機能的でいかに素晴らしいか、という話が出てきます。スーツは吸水速乾性あり、強度も天然素材の中では圧倒的に強いというセリフもあり、私のバイブルになっています。
ぜひ読んでみてください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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