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株式会社ハグニケーションズ代表取締役 高木さと子氏

今回ご紹介するのは、株式会社ハグニケーションズの代表取締役 高木さと子(たかぎ さとこ)氏です。

 

中小企業の研修や講演会などの活動をはじめ、「日本ハグ協会」として「大切な人を大切にする」運動を続けている高木氏。

現在の事業に至るまでの道のりや今後の展望を詳しくお話いただきました。

 

株式会社ハグニケーションズ 会社概要

会社名称 株式会社ハグニケーションズ
代表者 代表取締役 高木さと子(たかぎ さとこ)
主な事業  人材コンサルティング,企業研修,講演,セミナー
会社所在地 愛知県名古屋市名東区
会社HP http://hugnications.co.jp/

 

はじめに、事業内容について教えてください

主に中小企業を中心に研修をやっています。

中小企業の経営者の方に向けて、ビジョンや問題点をお聞きして、もしビジョンがなければ一緒に作ったり、作ったものに対してリーダーを育成していくお手伝いをしています。

 

また、講師というより自分では「ファシリテーター」といっているんですが、その場に第三者の私が入って活性化する、社長の想いを私のような第三者が社長と同じ言葉で伝えることで社長の想いをより現場に伝えていけるような取り組みもしています。この取り組みについて、研修や講演、個別のコーチングもしていますね。

 

現在特に力を入れている事業は何ですか?

今みたいに毎月1回の研修だと数が限られてしまうので、毎月短い時間で気付きと学びを得られるような場が作りたいと思い、「オンライン顧問」というサービスを始めました。

こちらはオンラインでみんなが集合して、色んな会社や業界で交流ができるサロンとなっていて、ちょうど始めて1年ほど経ったところです。

 

やっていることは、毎月1日に配信される動画に対して、毎月中旬にZoomでディスカッションをして、その月末に振り返るという流れです。

 

他のリーダーの悩みや課題を聞くことで、業界を越えた良い気づきがあったり、応援しあうということが生まれて、非常に良い場になっていると感じています。オンライン顧問のサービスは今後も力を入れていきたいと思っています。

 

起業に至るまでの経緯を教えてください

元々美容の仕事をしていた時、「コーチング」を知りました。

「面白そう」「いつか子供がいても、自宅でも仕事ができるといいな」と思って、コーチングの勉強を始めたんです。余談ですが、コーチングは自分の子育てにも役に立ちました(笑)

 

ある時、知り合いの方から「今は何をしているの?」と聞かれて「今はコーチングの勉強をしていて凄く面白いんですよ」と伝えたら興味を持ってくださって、「明日イベントやるからそこで講師やってよ」と声をかけていただいて急遽講師をやることになったんです。

 

元々モデルの仕事や美容の仕事をしていたので、「外からキレイ、中からキレイ」みたいな話を70名くらいの女性の前で2時間させていただきました。

 

ばたばたのスタートだったんですね

はい。名刺も初めてその時作りました(笑)

そこにたまたまリゾートトラストの部長さんがいらっしゃっていて、「企業様向けのセミナーがやりたいから一緒にやって欲しい」というご依頼をいただきました。それ以来どんどん知り合いに広がった感じです。

 

最初は企業研修じゃなくて、単発の講演が凄く多かったんですよ。

「また会いたいと思われる人になろう」とか、ビューティー系のことを交えたり、そんな内容のセミナーをしました。

 

「日本ハグ協会」も設立されていますが、なぜ設立に至ったのでしょうか?

講演の仕事を中心にしていた頃に夫が末期がんになってしまって。子供たちが小学6年生と4年生の時ですね。結論からいうと1年半闘病して亡くなりました。その時「自分には何ができるんだろう」と思って「もう一度自分の家族をハグしよう」と強く感じたんですね。

 

子供たちは思春期で、親との距離が遠くなり始めていたので、ある日目の前で手を広げてみたものの見事にスルーされて(笑)。でも、毎日やっていたら4日目に飛びこんで来てくれました。

 

私は人生で最も最悪な時にハグ協会をやり始めました。

夫がガンで入院していた時、ハグしたら「痛い」と言われたんですね。当時46歳だった夫は、ガンで痛みとも戦っていたんです。

 

私は一応コミュニケーションの先生もしていたのに一番身近な夫の病気に気付けなかった。それを自分で責めました。

「生きているからこそ、目の前にいるからこそ抱きしめられるんだ」

考えたら当たり前なことを、これから先は自分が人生をかけて伝えていこうと強く思いました。

 

その辺のことは詳しく言わずに、「大切な人を抱きしめよう」という思いを伝えるための活動をして、日本ハグ協会を始めました。今から12年くらい前ですね。

実際ハグをするわけではないですけど、「ハグリケーション」として話を聞いてあげるのもハグだし、寄り添うのもハグ。言葉のハグ、心のハグ、スキンシップのハグ、そして究極は抱きしめるハグだよということを伝え続けたんです。

 

家庭だったらハグする人は親ですけど、家庭以外だったら誰なのか?と考えた時、会社なら社長だなと思いました。

社長が一番元気で、いつも社員さんを抱きしめることができたらいいなと思ったんです。ハグされた社員さんは社長さんから大事にされているので、お客様のことも大事に抱きしめることができるでしょう?

 

この「抱きしめる」というのは実際にハグすることじゃなくて「大切にする」と置き換えていただければと思いますが、そんなハグとコミュニケーションを組み合わせて「ハグニケーション」と言葉で思いを伝え始めたんですね。それが日本ハグ協会の活動に繋がっていきます。

 

家族間だけではなく、企業にも通じる考えですね。

そうですね。会社でいうと、周りを引っ張っていけるリーダーが育つことで社員は自信を持てるし、働きやすくなると思うんですね。

この日本ハグ協会の後に会社「ハグニケーションズ」を設立しました。

 

私って「ハグの人」というイメージがあって、会社で「本当に社員さんのこと大事にしてあげて」「ハグしてあげて」と大真面目に言い続けているので、その感覚を理解して下さる方、自分は恥ずかしくてできないけど、「やっぱり人は財産だよね」と思っている経営者の方と相性が良いなと思っています。

 

起業して苦労したことはありますか?

一番の危機は今回のコロナです。

私は非常に講演が多いのですが、その講演がことごとく中止になったんですよ。

 

中には介護や製造業といった現場が動いているクライアントさんもいたり、コロナで社内がゴタゴタなので、今こそ見て欲しいというご依頼もあって、元々の仕事はある程度続いていますが、それでも何百人もの社員さんの前で講演する機会が無くなってしまいました。

 

それで、それを機に色々整理をして。事務所を手放したりしていくうちに「そういえば、私ずっとオンライン化したかったな」と思ったんですね。

実は2年くらい前からオンラインの勉強を始めていて、ある方とYouTubeライブをしたり場数を踏みながら、密かにずっとコンテンツを積み重ねてきたんですけど、満を持して去年からオンライン化できました。

 

セミナーのコラボやサロンなど、座っていながら世界の方と繋がれる体験ができて、ピンチで売上激減した時に「どうしよう」と思ったからこそ、今やっていこうと思えました。

 

今後の展望について教えてください

オンライン顧問を広げていくこと。そして、会社と会社を繋げていくことです。

社長さんのブランディングをして、その人の伝えたいことを、映像やインタビューにして、私がインタビュアーになって会社の価値=経営者の価値を引っ張り出してあげること。そんなことがこのコミュニティの中でできていけばいいなあって考えています。

 

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投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!