今回はBokksu株式会社代表、Danny Taing氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | Bokksu株式会社 |
代表者 | Danny Taing |
設立 | 2015/11 |
主な事業 | 日本のお菓子のサブスクリプション(定期購入)サービス
日本のライフスタイル商品のEC販売 アジア食材を販売するオンライン・グローサリー(米国限定) |
社員数 | NYオフィスと東京オフィス併せて100名以上(取材時) |
会社所在地 | 東京都港区虎ノ門 1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階 |
会社HP | https://www.bokksu.com/ |
事業内容についてご紹介をお願いいたします
世界中に日本のお菓子を送る「Bokksu」というサービスを事業として行なっています。毎月テーマを決めて全国の様々なお菓子を100カ国以上に送っています。日本の美味しいお菓子を世界中の人に届けたい、食やメディアを通じて世界の人々をつなぎ、文化をサステナブルなものにしたいという想いからサービスがスタートしました。
また、日本の中小企業や家族経営のお菓子メーカーを支えるのも私たちのミッションです。他にも日本でしか買えないライフスタイル用品や当社のPB商品を送るサービスや日本のネットスーパーのような事業も展開しています。
何かPRしたいことはありますか?
当社は創業して8年になり、2024年から第2期のファンドレイジング(資金調達)を行います。会社も成長してきている良い時期なので、興味のある方はぜひお声がけください。
学生時代に頑張ってきたことを教えてください
元々「どうして人はモチベーションがあるのか」「なんで落ち込みやすい人がいるのか」など人の行動の元となる部分に興味があったので、スタンフォード大学で心理学を専攻し学びました。実際に学問として心理学を勉強するととても面白く、人と人との接し方やコミュニケーションの方法などをはじめ、多くのことを学びました。
また、日本に興味をもったきっかけは、授業で日本人の心理学を勉強したことや、アメリカ人と日本人の考え方の違いを知ったからです。もっと深くまで日本の文化を知りたいと思い、第2専攻として日本語を習得しました。そして日本語が話せるようになり、1ヶ月間日本に留学した際にアニメや漫画が好きになりました。日本のアニメには、心理学的な細かい感情描写があり観ていてとても面白いです。
卒業後、再度来日するきっかけは何だったのでしょうか?
大学卒業後はGoogleでデジタルマーケティングの仕事をしていました。しかし3ヶ月ほどで会社の業務でチャレンジすることがなくなってしまいました。同じ仕事を繰り返す毎日が嫌で、何か新しいことに挑戦したいと思っていたところ、早稲田大学の1年間の留学のプログラムがあることを知って応募をしてみました。そして無事に合格することができたので、会社を1年で辞めて日本へ引っ越しました。日本に滞在するとさらに日本が好きになり、もっと滞在するために、楽天グループ株式会社を受けて内定をいただきました。当初は1年でアメリカへ帰るはずでしたが、3年間日本に住むことになりました。
社会人時代で役に立った経験はありますか?
すべての経験が今の社長としての仕事に繋がっています。例えば、大学時代に学んだ心理学を通して、社員のモチベーションを上げるプロセスを知っています。Googleではマーケティング、楽天ではデータに関わる仕事をしており、今の仕事に直結しています。日本企業での経験は大変なこともありましたが、日本でのビジネスマナーが分かるようになりました。
自分で起業しようと思ったのはいつですか?
20代の時は自分が社長になりたいという思いはなく、どこかの企業で働ければ良いなと思っていました。2014年に一度NYに戻ったのですが、その時にコロンビア大学でデータサイエンスを勉強しました。そしてある知人が「一緒に会社をやろう!」と言ってきてくれました。
最初に3つほど事業アイディアがありましたが、どれもなかなかうまくいきませんでした。そのため、じっくり1年間アイディアを考えたところ、自身の経験から日本のお菓子の海外での人気の高さを思い出しました。アメリカに帰る度にスーツケースに日本のお菓子を沢山詰めていたのですが、それをサービスとしてできないかと思いつき、日本のお菓子を世界に届けるサービスをやってみようと今の事業をスタートしました。
大変だったことを教えてください
人事の問題ですね。問題が大きくなる前に対応しましたが、精神的に傷ついたスタッフもいて退職者が出てしまいました。どの会社でも人事の問題はあると思いますが、今でも後悔の念が残っています。
人事に関して、普段どのようなことに気を付けていらっしゃいますか?
自分が良いエネルギーを出すことによって風通しの良い会社になると思っていたのですが、いざ問題が起きた時に「社長としてどうやって接すれば良いのか」ということにとても悩んでしまいました。
しかし、どんな問題を起こした人であっても、行動に対して指摘をしても、人格に関してはリスペクトを持って接するようにしました。また、普段から上から目線で話すことはせずに、スタッフとは同じ目線で話すようにしています。
NYと日本を拠点にされており、遠隔で仕事をすることが多いと思います。オンラインでコミュニケーションをとる時に気を付けていることはありますか?
何かを思いついてもすぐにテキストを送るのではなく、深く考えてからメッセージを送るようにしています。また当社ではメッセージを送る時には明確なルールを設けています。早く行動してほしい時には「ACTION」、情報共有であれば「INFO」など文頭に付けて送るようにしています。また、文字だけだと良い雰囲気が作れないこともあるので、相手の仕事や行動などを誉めるように心がけています。
今後の展望を教えてください
今後はお菓子だけではなく、柚子胡椒やカップラーメン、飲料など、日本ならではの商品も展開していきたいです。最近ではインターネット販売だけでなく直接輸入や卸業も行なっているので、もっと拡大して日本の素晴らしさを広げていきたいです。
日本人の経営者に対して何かメッセージはありますか?
私はアジア系アメリカ人としてニューヨークで育ちました。そして異文化で育ったからこそ日本の文化やお菓子のクオリティの高さに気がつきました。会社を経営するには、商品を売るだけでなくストーリーを伝えることが大切です。どのようなビジネスにも共通しますが、必ず顧客にストーリーを伝えられているか、という視点を持つといいと思います。
経営者におすすめの本はありますか?
ナイキの創業者フィル・ナイトさん著書の『SHOE DOG(シュードッグ)』です。ナイキはスタートアップの会社で、創業時は日本からオニツカタイガーを輸入したブランドでした。当社と似た部分があり、挑戦する部分や困難に感じる部分を多く共感しました。今では大企業のナイキですが、今までにリスクや失敗があり、色々なアイディアで乗り越えていく姿を知れるとても面白い本だと思いました。良かったら読んでみてください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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