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株式会社エニタイムズ代表取締役 角田千佳氏

今回は株式会社エニタイムズの角田氏にお話を伺って来ました。企業までのエピソードや学生時代の経緯など、「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください!

 

株式会社エニタイムズ 会社概要

会社名称 株式会社エニタイムズ
代表者 角田 千佳
設立 2013年5月1日
主な事業 Webサービスの開発・運営、商店街の販促・PR支援
会社所在地 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル3F
会社HP https://www.any-times.com/

 

自己紹介を含めた事業内容の紹介をお願いします

2013年に『エニタイムズ』という会社を立ち上げて、もうすぐ10年目になります。CtoCのスキルの、シェアリングエコノミーのプラットフォームの運営が主な事業内容です。日常のちょっとした用事を依頼したい人と、空き時間で仕事したい人とを繋ぐアプリとwebサイトを、メインのサービスとして提供しています。

 

『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一、生き残るのは変化できる者である』というダーウィンの言葉が好きで、社名の由来にもなっています。

どんな時代、どんな状況、どんな場所においても、常に変化に対応したプラットフォームを提供し、人々の生活を向上させることを目指すという意味で、この社名をつけました。変化に適応することは、人の人生や会社にとって非常に重要だと感じています。

この言葉は社名の由来であると同時に、生きるうえで自分が重要視していることでもあります。

 

学生時代のお話や、起業するまでのエピソードを教えてください

小学生の頃からよく本を読んでいました。いろんなことに疑問を持ち、「なぜだろう?」「どうしてだろう?」と考えることが好きで、本はそれに応えてくれる存在でした。

そしてこの頃から夢は、開発途上国で開発援助の仕事をすることでした。

それに向けて勉強をしたりして、人生を歩んできました。

大学時代はチアダンスチームに所属。毎日熱心にダンスの練習をしていました。学生時代は「事業をする」とか「会社を起こす」などと考えたことは、一度もありませんでした。

大学を卒業して最初に就職したのは金融業界の証券会社(野村證券)です。そこで2年半勤めました。もともと長く勤めるつもりは無くて、3年くらい経ったらコスタリカにある国連平和大学という大学院へ行って学び、その後国際公務員になり、開発途上国の援助に関わることを…と考えていたのですが…。

起業したきっかけにも繋がるのですが、社会に出てみて『夢も希望も無く、苦しそうに働いている人が周りに非常に多い』と感じ、大きなショックを受けたんです。仕事って、もっとポジティブなものだと思っていたのに…。苦しそうに仕事をしている身の回りの人たちをみて、むしろ、今まで自分の見てきた世界の貧困地域で暮らしている方々よりも苦しそうに見えましたしまずは自分の生まれ育った日本が抱えるこのような社会課題を解決したいと思うようになりました

また、証券会社で仕事をする中で、様々なビジネスを知り、0から1を作ることに興味を持つようにもなりました。そして、大学院へ行く前に、0から1を作るビジネスを経験したいなと思ったタイミングで、次の会社からまさにそのような内容のお仕事の話をいただいき、転職しました。

次の会社(サイバーエージェント)は、まさに、0から1を作る仕事でした。言ってしまえば、0から、1000でも2000でも作って良いという環境でしたので、前職とはもはや真逆の環境でしたね。特に、「自由な発想を生み出す」「失敗を恐れずに、チャレンジしていく」ことを学ばせて頂きました。

2年半ほど勤務し、また大学院進学を考え始めた頃、すでに国連の関係で働いていた大学時代のチアダンスチームの同期と話したところ、「向いてない気がする」と言われたんです。国連の職員は、世界規模での“公務員”。国内の公務員よりも更に身動きの取りづらい組織で、自分の意思で何かしたりは出来ないと言われました。それに、「0から1を作る今の仕事で、すごく楽しそうに生き生きと働いているから」と言われたんです。

それを聞いた時、「確かにそうだな」と納得させられました。そこで、自分の中でアイディアがあるのであれば、自分で事業を立ち上げるという選択肢があることに気づいたんです。その後、すぐにそれを友人たちに伝えてみると、想像以上に反応が良く、背中を押してもらいました。「良いんじゃない!?」「自分も手伝いたい!」とまで言ってくれました。そのような話があった次の週には、溜まってた有給を使ってパラオの無人島に行って、みんなで事業モデルを考える…みたいなこともしました。

そして、パラオから帰ってきた次の日に、会社へ、1ヶ月で引き継ぎをして、退職し、起業をすることを伝えました。大変ありがたいことに、当時の上司(社長)も応援してくださり、背中を押してくださりました。

 

起業した時のタイミングや、起業するポイントとなった出来事があれば教えてください

パラオから帰ってきた時には、正式に起業することを決めていました。起業は…「踏み切った」というより、あくまでもその時一番良いと思った手段が『起業』だったと言った方が正しいと思います。

起業が目的になったことは一度もありません。

遡って考えてみると、最初の会社に入社した時、身近な『日本での社会課題』に気づき、それを解決したいと思うようになったことが、大きなポイントだったと思います。そして、次の会社で『0から1を作るビジネス』に携わったことで、自分で起業するという手段があることに気付き、具体的に起業するきっかけになったかと思います。

 

 

起業してみて、苦労したポイントなどはありますか?

システム開発の部分などで、たくさん失敗しました。システム開発の経験がないどころか、エンジニア、プログラマーの知り合いさえも全くいない状態で会社を始めたので…。経験や知識が無くても、同時に勉強をしていけば、この理想の事業モデル、システムができると思ってしまったんですね。そこは苦労したポイントだったと思います。

 

どのように乗り越えたのでしょうか?

リサーチ、知識不足等を反省し、自分自身でちゃんとできるようにならないと! と思って、実践をしながら勉強しました。

 

今後の夢や、個人的なキャリアプランがあれば教えてください

今のANYTIMESのサービスである『新しい地域の助け合いの仕組み』、シェアリングエコノミーの概念を広げていけたらと思っています。

 

今後起業する方や、起業したいと考えている人たちに対してアドバイスをお願いします

私は「起業したい!」と思って起業したわけではありません。あくまでも、それが手段だっただけで。固定観念や社会の枠にとらわれず、その時代に何が必要か、自分が何をしたいのか、しっかり考えたうえでの手段の一つとして起業があり、起業とは違った他の選択肢が見えてくる可能性もあるかと思います。

私自身、なるべく視野を広げて考えることを常に意識しています。

 

お気に入りの本を教えてください

緒方貞子さんの本で、いくつかあるんですけど…。高校生の頃に読んだ「難民支援の現場から」は、開発途上国の開発援助に関わりたいと強く思うきっかけになった本の一つです。あとは小学生の頃に読んだ「トットちゃんとトットちゃんたち」。黒柳徹子さんがユニセフの親善大使として訪れた国々のことが書いてあるのですが、子供ながらに読みやすく、人生観に影響を与えてくれた本です。ユニセフに興味を持ったきっかけの本でもあります。

そう思うと、子供の頃に読んだ本が意外に影響していますね!

実は国連の職員になりたいと思う前は、天文学者になりたかったんです。小学校一年生の頃には「ガリレオガリレイの伝記」を何度も借りて読みました。学校の図書室のどこにあるかまで、いまだに覚えています。ガリレオガリレイって天文学者じゃないですか。宇宙には未だに解明されていないことが溢れている。だから興味があったんです。世の中の様々な事象に対して、「なぜ?」という疑問や「知りたい!」という欲求がすごく強かったので。世の中の疑問を解明したい、という気持ちはとても大きかったですね。それは今の「社会問題を解決したい」と言う想いにもつながっていると思います。

 

エニタイムズ株式会社代表取締役 角田氏の特におすすめの一冊はこちら!

緒方貞子 ―難民支援の現場から』 東野 真(著)

「緒方貞子」はどう生きてきたか!?63歳で国連難民高等弁務官に就任!その人柄と献身的・精力的な仕事ぶり。
冷戦後の一〇年間、国連人道機関の一つであるUNHCRのトップとして世界の難民支援を指揮し、国際的に高い評価を得ている緒方貞子・前国連難民高等弁務官。頻発する危機や武力紛争の中で、彼女はどのように考え、決断し、行動したのか。同時多発テロ事件のあと世界はどこに向かおうとしているのか。「人間の安全保障」という考え方にはどんな可能性があるのか。─長時間のインタビューに関係者の証言をまじえて、その人と思想を生き生きと描き出す。自らの生い立ちを日米関係史に重ね、人道主義を力強く提唱した、アメリカでの講演『日本、アメリカと私─世界の課題と責任』を巻末に収録。

Amazon URL

https://www.amazon.co.jp/dp/4087201996

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!