今回は株式会社財コンサルティング代表、田中 唯氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社財コンサルティング |
代表者 | 田中 唯 |
設立 | 1999年1月 |
主な事業 | セミナー事業
FP業 投資助言業 金融商品仲介業 各種保険商品の提供 |
社員数 | 25人(取材時) |
会社所在地 | 大阪市北区芝田1-1-4 阪急ターミナルビル8階 |
会社HP | https://www.4143.com/ |
事業内容を教えてください
株式会社財コンサルティングでは4つの事業を展開しております。1つ目が金融商品仲介業、2つ目が保険代理店業、3つ目がファイナンシャルプランナー業、4つ目が投資助言業です。1999年に創業し、金融商品仲介業と保険代理店業から始め、2020年からはファイナンシャルプランナー業と投資助言業もスタートさせました。
特に日本ではファイナンシャルプランナーの資格を持って仕事をしている方は多くいますが、ファイナンシャルプランナーを「業」として収益を得ている会社は少なく、また対象のお客様を富裕層としていないことから、珍しい会社です。また投資助言業に関しては、アドバイスに対してお客様から直接お金をいただいております。日本で同一のお客様に仲介と助言を提供する業者は当社以外では聞いたことがありません。(仲介は個人のお客様に、助言は法人のお客様に提供するなど、対象となるお客様を分けている業者は多数存在します)
法人のお客様には金融教育セミナーを提供させていただいているのも当社の強みですね。
創業からどのように事業を増やされてきたのか、経緯を教えてください
元々、金融商品仲介業始めた創業者の稲葉が、自分よりも若い世代の人たちに少額の積み立て投資で、時間を味方につけた運用で資産形成させていきたいという思いがありました。ただ2014年に当社は行政処分を受けて、監督官庁から体制整備の指導を受けました。その際に私たちがやりたかったことを改めて考えたのですが、単純にお金増やすだけではなく、お金を使って人生が豊かになったことをお客様に実感して頂くことが本来の目的だったことに気がつき、新規のお客様への営業をやめました。まずは既存のお客様に向けて何ができるのか、目的達成のためにどうやってフォローアップができるのかを考え始めました。その結果、生み出されたのがファイナンシャルプランナー業です。ライフプランニングをベースに運用か保険、貯金、何をするのがベストか考えてお客様に伝えています。
また、実は確定拠出年金に関してのアドバイスも今まで無料でやっていましたが、やはり確定拠出年金は老後資金を作るためのすごく大事なところなので、ここのアドバイスもメインでやっていかないといけないと考えるようになりました。
しかし、これは仲介業の範疇を超えていため、助言のライセンスが必要だと思いました。本来の投資助言業は金融商品とか有価証券にアドバイスができますが、弊社の助言業に関しては、確定拠出年金内の投資信託に助言行為を限定しています。
投資助言業で大変だったことはなんですか?
ライセンスの取得がすごく大変でした。
同一の個人顧客に対して仲介業と助言業を提供するというのは前例がないので突っぱねられることもありましたが、顧客第一で絶対にやろうと決めて2年かけてやっと実現することができました。システムなども工夫したことで、お客様に合った提案ができるようになったと思います。ライセンスの許可を取得した時は、泣いて喜びましたね。
会社が儲けるためにどういうサービスを展開するのかではなく、お客様にどう喜んでもらえるのかを先に考えて、その中でどうやってビジネスを構築するかが経営の正しい考え方だと思います。お客様に喜んでもらわないと、私たちの事業は成り立ちません。利益が立たないことがあれば、お客様に正直に伝える程、誠実であることに挑戦しています。
いつ代表を引き継いだのでしょうか? 経営していく中で大切にしていることを教えてください
2021年、社長に就任しました。お客様には「絶対に手を離さないよ」と伝えています。また当社が真剣に向き合ってるんだから、お客様も同じ気持ちでいてほしいと伝えており、お客様からも「家族でもない第三者が自分のためにここまでサポートしてくれるから自分も頑張ります」と仰っていただいております。
興味がある方は、ホームページで当社の考え方が書かれていますので、一読ください!
コーポレートサイト:https://www.4143.com/
顧客本位の業務運営方針について:https://www.4143.com/fiduciary/
学生時代の思い出を教えてください
私は学校がとにかく嫌いでした。大学では経済学部に進学しましたが、全然行ってなかったので、今になってちゃんと勉強しとけばよかったなと思う時はありますね。当時は数学が得意ではなかったですし、先生が喋ってるマクロ経済、ミクロ経済もなんとなくでしか意味が分かっていませんでした。
一方、塾のアルバイトに打ち込んでいました。高校生と浪人生を対象として大学受験メインの塾で、英語と日本史を教えてました。学生に合わせて受験対策をしたり、知識をどうしたら分かりやすくインプットしたりできるかを工夫していました。学生が楽しめるようにと仕事をしていた頃の考え方が今の仕事にもつながっていると思います。
どのように就職活動に取り組んだのでしょうか?
父が証券会社、母が銀行出身だったので、私も金融系で働くのかな? と思っていました。しかし大学3年生の9月にリーマンショックが起き、金融業界は早々に諦めました。どこの業界が自分に合ってるのか分からなかったので、面接に進んだニッセイ情報テクノロジー株式会社に就職しました。システムについては無知で、プログラミングに触れたこともなかったので、不安が大きかったです。
入社後はどのような仕事をしていましたか?
入社時はシステムエンジニアとして働いていました。システム会社といえども、5人・10人のチームで仕事を動かしていきます。チームで働くことの大切さや困ったことがあったらチームで対応できる安心感を知れたのは良かったです。また絶対に納期は守らないといけないことは学びました。スケジュール管理を徹底的に叩き込まれたお陰で全体を見ながら逆算して仕事することができるようになりました。
その後、入社2年目で結婚と出産を経験して少しキャリアを離れました。育休から戻るタイミングで、父が創業したこの会社に転職しました。家族を持ち、今後の自分のためにもお金について、学びたい。
お父様から会社を継いで欲しいと言われたことはありましたか?
いいえ。
就任の1年前くらいに『2代目代表に就任する覚悟は持っておけ』
現在の会社に入社された時はどのような仕事をされていたのでしょうか?
一通りの仕事を経験し、おおむねチームの担当業務を知ることができました。社長の仕事はチームワークを守ることです。何事も1人で出来ることには時間・体力ともに限界があります。だからこそ、協力し合えるチームを作り、社員の皆さんにお願いできるところは任せています。ただ、目の届かないところも多々あるので、各部署の立場を考えながら意見の交換ができるような環境作りなどを心がけています。
社長に就任して1番大変だったことを教えてください
就任1年目が大変でした。2代目のプレッシャーが想像以上にしんどかったです。父は「俺についてこい、俺の背中を見て学べ」という主人公のようなタイプで、社員も熱意に惹かれていました。だからこそ、父と同じようにしなければお客様がついてきてくれないという意識がありました。
またちょうどその時期に、仕事とプライベートのバランスがうまく取れなくなってしまったのですが、たまたま出会ったカウンセリングをお仕事にされている方と話したことで仕事への取り組み方や自分自身への理解について気がつくことができました。
どのように変化されたのでしょうか?
自分は自分のやり方で経営して良い、ということに気づけました。
最初に社内改革として取り組んだことはなんですか?
社内規則を見直しました。
しかし休日が増えることでメリハリが生まれ、社員の家族との接触も増えていきます。社員のライフワークバランスが保たれることで、お客様の人生にも向かえると感じています。自分のこと大事にできない人はお客様も大切にできません。
お客様を守るためには、社員にこの会社で働きたいって思ってもらわないと元も子もないと考えています。社員にもその家族にも良いところで勤めているねと言われる会社を目指していきました。
今後の展望を教えてください
少額の積み立て投資を実践させて成果を出してきた歴史を生かして、日本人に資産運用や投資の成功体験を積んでもらえるよう、邁進しております。現在の日本では投資に対してポジティブなイメージを持っている方はまだまだ少数だと思います。「投資をしても結局増えない」「何となくうさんくさいような感じがする」「お金が減るなら預貯金がいい」など、資産運用に積極的になれない人が多い印象です。
運用でお金が増やすことができ、ライフプランが達成できれば、次の世代にもつながっていけると思っています。
知識を持って、きちんと任せられる会社に相談すれば、皆さんが幸せになれます。当社でライフプランの達成させる成功体験を作り、運用することが白い目で見られないような世の中にしていきたいです。お客様の将来は不安がなく、今を楽しめる方が増える社会にしていきたいです!
経営者におすすめの書籍を教えてください
斉藤徹さん著書の『だから僕たちは、組織を変えていける ―やる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた』がおすすめです。
今の時代は対話が必要です。誰かの意見を押し潰すのではなく、対話を通してベストのアイディアを見出していく必要があります。組織運営を考える時に読んだ本で、責められてるような気持ちにならないように配慮しないといけないと学びました。
また、稲盛和夫さん著書の『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』もおすすめで、経営者として方向性を定めていく時やピンチの時にどう切り抜けるのか、心情面を学びました。八方塞がりと言う経営者は何も考えてないと言われています。状況を打開したい・突破したいと考えている経営者には別の視点が見えてくると学びました。
最後に戸谷洋志さん著書の『責任と物語』をおすすめします。
「責任の引き受け方」という考え方が書いてあります。当社は運用商品をお客様に提供していますが、暴落のタイミングはどこかであります。「投資は自己責任」と言えば簡単ですが、運用することを勧めたのはもちろん当社です。責任を引き受けたからには解決まで導く覚悟が必要であることを学びました。お客様に本当により良い体験をしてもらえるために頑張ることが仕事の本質だと思っています。
ぜひご興味のあるものからご覧ください!
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投稿者プロフィール

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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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