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株式会社Well-being経営研究所(旧社名:株式会社キズナキャスト)代表取締役 小林広治氏

今回は株式会社Well-being経営研究所(旧社名:株式会社キズナキャスト)の代表取締役 小林広治氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけのオリジナルインタビューです。ぜひご覧ください!

 

株式会社Well-being経営研究所 会社概要

会社名称 株式会社Well-being経営研究所
(※2022年10月14日に旧社名「株式会社キズナキャスト」から社名変更)
代表者 小林広治
設立 2000年4月
主な事業 組織革新コンサルティング事業
企業研修・セミナー事業
コーチング事業
戦略支援事業
その他上記に付帯する事業
会社所在地 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-7-13 ネオメット青山3F
会社HP https://www.wellbeing-management-labo.co.jp/

 

事業内容について教えてください。

組織変革を専門にしているコンサルティング会社です。今時代が大きな変革期になっているので、組織を大きく変化させていかなきゃいけないと考えています。そういった意味で人と組織を新しい時代に方向づけていく、それが私たちの務めです。

 

特に力を入れているのはどのような事業でしょうか。

今までは大企業から中小企業まで幅広くコンサルティングをしていましたが、今年の春からは上場企業や大企業を対象に、「Well-being経営」を導入していきたいと思っています。Well-being経営というのはまだ日本でも認知がされ始めている段階なのですが、今、先進的な企業さんを中心に注目を集めているキーワードです。去年から日経新聞がWell-beingの特集を紙面で行ったり、シンポジウムも2回おこなったりしていて、Googleトレンドで調べるとWell-beingの検索回数がものすごい勢いであがっているんです。政府もWell-being Initiative(ウェルビーイングイニシアティブ)というのをやっておりまして、これから国も民間も非常にそこに向き合っていく時代がやってくるかなと思っています。

 

 

Well-being経営に着目したきっかけを教えてください。

僕は事業で大きく失敗したことがありまして、どうすれば事業を持続できるのかということをずっとテーマにしてきました。「そもそも自分は何のために起業したんだろう」「何のために生きているんだろう」ということを自分に問うた時、出てきた答えというのが「自分が幸せになるために会社を起業し働いて、日々生きているんだ」ということでした。

そして、そのために世の中を見渡した時、この世の中のすべての人もそういう風に思っているんじゃないか、幸せの形は様々かもしれないですが、幸せになりたいという思いは全ての人に共通の欲求なんじゃないかと思いました。もしそれが正しいのだとすれば、そういった人たちの幸せに貢献できる事業であればきっと持続するだろうという結論にたどりつきました。

そこから、当社では「すべてのひとが、いきいき!わくわく!働ける」ことをビジョンに掲げているんですが、いきいき!わくわく!幸せに生きるというところが、Well-being経営とまさに一致するんですね。企業そのものが社員の幸せ、世の中の幸せに貢献できるような組織にしたいという思いから、Well-being経営を世の中の全ての企業、全ての経営者に落とし込みたいと考えるようになりました。

 

最初に起業を意識されたのはいつ頃ですか?

初めて起業したいなあと思ったのは中学生の時です。当時は環境問題や自然破壊が問題になっていたのですが、僕は長野県出身というのもあって自然に対する意識が強くありました。ドラえもんやナウシカ等の環境破壊をテーマとする映画を見て、子供心に自然を守りたいなあと思っていたのですが、流れてくるニュースを見ていると、人間って自分勝手だな、大人って駄目だなと思うことばかりで。その時に「いつか僕が、将来莫大なお金を稼いで、世界中の森を買い占めてやろう。それで森を守ろう」と考えたのが初めて起業を意識した瞬間でした。

 

実際に起業に至るまでの経緯を教えてください。

起業したいといっても特に事業内容にこだわりがあるわけではなくて、扱う事業は飲食でもアパレルでも何でもよいと思っていました。ただ、お金もないし人脈もないし、そんな状態でどうやって起業するんだということで、大学を出たあとはフリーターみたいなことをしていました。そんなとき、あるIT企業と関わる機会があり、この分野だったらパソコン一台で起業できるなと思い、起業に至りました。

起業して、まずは個人のパソコンサポートから始めました。近所の家にチラシを配って、都内の10名以内の企業にDMを送る。それが最初に行った広告でした。

そこから一年後には、法人のサポートができるようになりました。最初にイメージをしていたのがIT部門のアウトソース先のような形になりたいと思っていたので、会社の中のパソコンのメンテナンスやホームページ制作、インターネットのLANのケーブルの販売、サーバー管理、業務用アプリケーションの制作等、幅広くやっていましたね。途中からはアルバイトも採用して、一番多い時は30~40人体制でやっていました。30代くらいまではずっと右肩上がりでしたね。

 

「30代くらいまでは」ということは、そこから先に苦労があったということでしょうか?

ITは道具でしかないなと思っていたので、ITを使って何ができるのかをずっと考えていました。

最近はデジタルサイネージという言葉が定着しましたが、当時はまだそんな言葉はなく、ポスターや看板はアナログばかりでした。デジタルサイネージを知ったとき、世界中のポスターや看板を全部デジタル化してネットワーク化できたら、宇宙から見た時に僕のボタン一つで地球を青くも、黄色くも、赤くもできるんじゃないか? というような妄想が広がって、これはやるしかないと思いました(笑)。当時は既にグーグルがインターネットの世界で広告ネットワークを展開していたので、グーグルがバーチャルの世界で展開するんだったら、僕はリアルな世界で広告ネットワークを構築しようと思っていましたね。

その事業にそれまで稼いだお金や融資をすべて集めて突っ込んだら、結果的に3年くらいで全部溶かしてしまいました。それが創業5年目くらいの頃でした。

 

さらに、デジタルサイネージ事業で失敗した分は5年ほどかけて元に戻したのですが、今度は、取引先からの詐欺にあって、会社のキャッシュのほとんどと、個人的なお金、親友、妻のお金を全部失ってしまいました。

 

全財産を失ったに近い状況ですね。どうやって立ち直りを図ったのでしょうか?

僕の精神状態からいうと、実は全く落ち込んではいなかったんですよ。

なぜかというと、サイネージの失敗の時に自己分析がかなり終わっていたので、その時は「人生が最高に楽しい」っていうマインドだったんですよね。苦労があると成長できるということがわかっていたので、その時も「おれは、まだまだ成長できちゃうんだ!」という、ある種のわくわく感と同時に、「これから何をしなければいけないんだろう」というのがすごく冷静に考えられるようになりました。

その時にたどり着いたのが、今の戦略支援や組織変革です。それまではどちらかというとマーケティング中心だったんですが、改めて自分がやりたかったことは人を育てることだったんだと気づいて。周りに聞くところによると、将来的に教育事業をやりたいみたいなことは20代の頃から言っていたらしいんですけど、「そんなに将来やりたいんだったら今やればいいじゃん」という言葉が下りてきて、そこから今の事業に転換しました。

 

それでは、貴社の今後のビジョンを教えてください。

今までは戦略支援・組織変革というちょっと抽象的な表現をしていたんですが、ようやく「Well-being経営」という言葉が日本に入ってきました。これがまさに自分たちのやりたかったど真ん中なので、これからはWell-being経営を前面に押し出して展開していこうと思っています。まずは上場企業や大企業を対象に展開していきますが、コツコツ実績を貯めて、最終的には中小企業を含めすべての企業で「Well-being経営は当たり前だよね」と言われるような世の中を作りたいと思っています。

 

最後に、小林氏にオススメの一冊を教えていただきました!

『竜馬がゆく』 (文春文庫) 司馬 遼太郎(著)

幕末維新史上の奇蹟といわれる坂本竜馬。土佐の郷士の次男坊、しかも浪人の身でありながら、大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。 竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く、大歴史ロマン。全8巻。 たびたびドラマ化もされ、現在の竜馬像はこの本で形づくられたともいえる、累計2500万部の国民的ベストセラー。 (一)弱虫の末っ子だった竜馬が19歳で江戸へ。剣術修行に励むなか、2度目の来航を果たした黒船を目の当たりにし、その異様な大きさに仰天する。 (二)勤王・攘夷の勢力と、幕府の抗争が激化。武市半平太率いる土佐勤王党に属しながら、さらに大きな飛躍を求めて、竜馬は脱藩を決意する。 (三)浪人となった竜馬は、幕府の要職にある勝海舟と運命的な出会いをする。攘夷熱の高まるなか、開国して海外と交易しなければならないと、考えるようになる。 (四)勝の海軍構想実現に向け、資金調達に奔走する竜馬。長州の没落、薩摩の保守化、土佐の勤王政権も瓦解。そして竜馬は一隻の軍艦を手に入れる。

Amazon URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4167105675/

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!