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株式会社ビジョンメガネ代表 安東晃一氏

今回は株式会社ビジョンメガネ代表、安東晃一氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 株式会社ビジョンメガネ
代表者 安東晃一
設立 1976年10月31日
主な事業 メガネ・コンタクトレンズ・補聴器及びその関連商品を取り扱う小売専門店チェーン
社員数 430名(2022年3月1日時点)
会社所在地 大阪府大阪市西区南堀江3丁目14-12 イイダ2ビル9階
会社HP https://www.vision-megane.co.jp/

 

事業内容を教えてください

全国で106店舗経営している(2022年3月末)眼鏡小売店です。眼鏡のみならず、コンタクトレンズや補聴器などの目や耳にお困りの方に関する商品を取り扱っています。2021年10月で45年を迎え、眼鏡業界では老舗となっています。

学生時代熱中したことはなんでしょうか?

小学校の頃漫画のキャプテン翼を読みサッカーを始めました。クラブ活動や放課後に友人とサッカーをして練習していました。中学生になってサッカーを極めたいと思っていましたがサッカー部がなかったので、バスケットボール部に所属していました。高校生・大学生になってサッカーを再び始めました。大学時代に所属していたサッカー部は、入部当初関西学生サッカー連盟に出場できる実力がチームにはありませんでしたが、在学中に連盟に加入することができ、公式戦に出場することができました。

大学時代はどのようなことを学ばれていたんですか?

大学では経営情報学部で経営とITを学びました。当時の社会はIT環境はまだまだ進んでいませんでしたが、生徒は全員パソコンを持つこととなっており、私もノートパソコンを持ってプログラミングや情報分析など最先端のことを学んでいました。当時のPCはまだカラー画面でもなければとても厚みがあるものだったので重くて大変でしたが、大学時代からPCに触れたという経験は今にも役立っています。

就職活動は小売で商品企画や販促、販売ができる仕事を考えていました。そんな時、友人がビジョンメガネの会社説明会を見つけ一緒に行くことになりました。それがビジョンメガネと出会うきっかけです。説明会と同じタイミングで母親の恩師がビジョンメガネで働いていることを知り、縁があると感じていました。そして当時の社長と最終面接を経て内定をいただき、今に至ります。

社会人になってから熱中されていたことはありますか?

マラソンです。前社長に勧められたのがきっかけで始めました。前社長は海外のマラソン大会に出場経験のある方で、当時の私は全くマラソンに興味はありませんでしたが、健康のためにと勧められ走り始めました。走ると気持ちが良く、痩せることもできたのでさらにチャレンジをしたくなり、ウルトラマラソンという100キロを走る競技に挑みました。出場までの1年は禁酒し、体を鍛え、月に100キロ以上必ず走るなどの準備をして挑みましたが初チャレンジの大会は途中リタイアしました。悔しい気持ちで2回目に挑戦し、無事完走することができました。その時に「絶対にできなかったことでも、努力したらできるようになるんだ」と体感しました。

何か思い出に残っている仕事はありますか?

一番思い出に残っているのは初めて店長になった大阪の大東店での思い出です。大きなお店ではなかったので、来店してくださるお客さまが少ない状態でした。どうしたらお客様が来てくれるか必死で考え、とにかく行動していました。例えば店頭の矢印看板にビジョンメガネのロゴが隠れるほど大きく「コンタクトケア用品半額」のパネルを貼ったり、店前の道路で渋滞している車に割引券付ティッシュを配ったりするなど工夫してお客様の獲得を目指していました。

 

社長になった時の経緯を教えてください。またその時どのような決意をされましたか?

初めはビジョンメガネの子会社の社長就任にお声をかけていただきました。社長就任前にIRの担当をしており社内事情を良く理解していたこともあり声がかかったようです。しかし、当時私は39歳で若かったので最初はお断りしました。お断りした際に、前社長が私の目の前でアミダクジを作って「どれか1つ選べ。」と言われたので、私は1つの線を選びました。その線を辿った先に花丸マークがありました。その時「これも運命か」と考え直し社長に就任することにしました。決意としては、自分の代で絶対にビジョンメガネをなくしてはいけないと思ったのを覚えています。

社長になって苦労したことはありましたか?

私が子会社の社長をしている際、親会社である㈱ビジョン・ホールディングスの社長が辞められることになりました。親会社社長が空席という状況の中、「親会社の社長になってくれないか」と声をかけられました。しかも2週間後に民事再生申し立ての準備をしているという経営的にも誰かがやらなければならない状況でしたので、「それなら私が引き受けるしかない」と社長就任を決意しました。会社が民事再生の申し立てをすることで、色々と苦しいことがありました。会社の信頼はなくなりますし、取引先にも支払いができず、従業員にも不安な思いをさせてしまっていました。

民事再生に伴う関係者に向けた債権者集会の会場で、うつむいていた私に、会場にいらっした創業者から「安東さんそんな暗い顔するな」と言われました。その一言がきっかけで、前向きにならないとこの会社を復活させられないと思い、心を切り替えて立ち向かう決意ができました。

再建に向けてどんなことを考えていましたか?

まずは従業員に不安がある中でもしっかりと店舗に立ってお客様にサービスを提供して頂くことが大切だと考えました。会社がどうなっているのか分からないと従業員が安心して働くことができないと考え、毎月会社の状況を話す説明会を開催しました。朝の時間を使ってエリアに分かれて集まってもらいました。現場の方が安心して働いてもらえるようにきちんと会社の進め方や取引先との状況、売り上げ報告など会社の実情を話しました。少しずつ売上が回復すると従業員の表情がだんだんと柔らかくなってきました。

今後の展望を教えてください

実は、2020年に㈱E2ケアホールディングスという親会社を設立、ビジョンメガネの他2社、合計3社が属しています。メガネ業界は決して安泰ではなく、ビジョンメガネを含めグループに所属の会社は厳しい状況にあったこともありましたが各々乗り越えてきました。眼鏡は必要な方にとって生活になくてはならないもので、眼鏡店が無くなってしまうと困ります。グループ各社が今までの経験や知見を活かしながら業界の基盤を維持し、お客様のお役に立てる総合眼鏡店として成長していきたいです。

またビジョンメガネという名前を残していきたいです。富士フイルムさんは写真だけでなく自社の技術を使って化粧品の開発もしています。当社ももし将来眼鏡が必要となくなる世の中が来て、別事業を展開することになったとしてもビジョンメガネという名前で活躍していきたいです。

私自身の展望としては眼鏡業界の中で様々な方とコミュニケーションをとっていきたいですね。他社のやり方を学び切磋琢磨して業界全体を盛り上げていきたいです。

採用に関しても新卒・中途採用をしております。眼鏡は難しそうと思われることもありますが、眼鏡を提供することを通してお客様を幸せにできる仕事です。

私が言うのもなんですが、働きやすい会社ですので、ご縁がある方がいましたらぜひご応募ください。

 

経営者に向けたおすすめの本はありますか?

ロバート・B・チャルディーニさん著書の『影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか』です。心理学的な視点から書かれている本で「返報性の法則」が特に心に残っています。誰かから何かしてもらったことはお返しがしたくなるというものです。例えば飴をもらったら、もらった人に何か返したいと思いますよね。今のビジョンメガネがあるのは従業員や取引先様があるからです。皆さんに恩を返しながらこれからも感謝して経営をしていきたいです。

「ふとした隙につけこまれ、あれよあれよという間に欲しくもないものを買わされてしまった」
「ひっかかるはずのない怪しい〈儲け話〉に乗せられてしまった」
「人気商品なのに品薄なことが多い」・・・・・・
本書の著者は、街頭や個別の訪問販売、怪しげな宗教の寄付などで苦い思いを味わった経験から、セールスマンや広告主の世界に入り込み、人がどのような心理的メカニズムで動かされるのか解明した。
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投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!