注目キーワード
  1. 創業
  2. 二代目
  3. 社員
  4. 病気
  5. お金

運龍堂株式会社代表 佐藤貴繁氏

 

今回は運龍堂株式会社代表、佐藤貴繁氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

 

会社名称 運龍堂株式会社
代表者 佐藤貴繁
設立 2012年
主な事業 漢方薬局
社員数 2名(取材時)
会社所在地 宮城県仙台市青葉区大町1丁目3−2

仙台MDビル 1F

会社HP https://unryudo.com/

 

 

 

事業内容を教えてください

仙台で漢方専門の薬局を営んでいます。お客さまから漢方の相談を受けて適切な処方をしています。最近は新型コロナウイルスの影響のため電話やZoomでも相談に対応しています。

また当社が扱ってる製品は、医薬品がメインですが食品扱いの商品もあります。薬膳素材として美容に関するメーカーや店舗への卸の仕事もしています。漢方や薬膳の使い方や効能について勉強会を定期的に開催しています。

 

おすすめ商品などありますか?

最近はペット向けの漢方サプリの需要が伸びています。ペットサロンやペットホテルに卸販売をしており、香港にも輸出しています。今後は海外への販路を拡大するために2022年10月末から越境ECサイトをオープンします。

 

学生時代で熱中したしたことはありますか?

大学での勉強ですね。私は薬学部に在籍していて、ちょうど4年制が6年制に移行する間近のタイミングでした。大学のオリエンテーションで先生から「薬学部はみなさんが思っている大学生活ではありません。部活やアルバイトなどを楽しんでいると留年してしまいます。」と忠告がありました。本当にその通りで課題や実習、研究に追われる毎日でした。

 

どうして薬学部に入られたのでしょうか?

元々研究と医療にとても興味を持っていました。薬学部は様々な範囲の広い研究ができると聞いていたので選びました。また、大学入学した頃は漢方について学びたいと思っていました。なぜかというと、昔、母の体が弱く病気をしている時に漢方の力で元気になった記憶があったからです。当時はなんでこんなまずいものが体に効くのだろうと不思議な印象がありましたね。

そして、薬学部で学ぶうちに細胞系の研究にのめり込むようになりました。

 

社会人になって、どちらに就職したのでしょうか?

大学卒業後は研究試薬の専門商社で働きました。研究者が使う細胞を開発し、供給する仕事でした。面白かった仕事は脂肪細胞を扱ったことですね。この会社では4年程働いていました。

 

起業のきっかけについて教えてください

中国の伝統医療とつながりのある方を知人が紹介してくれました。

元々中国人で日本に帰化された方なのですが、丁度お話した時漢方の伝統の話題に触れたことで、以前漢方に興味があったことを思い出しました。そして、今後何かで漢方に携われたらいいなと思い始めました。

そこからさらに紹介を受けて福島・会津で開業されている漢方の先生にお会いしました。私はいつか漢方の仕事をするために、どこかの薬局で修行してから開業を目指そうと思っていましたが、先生から「とにかく早く独立しなさい、医者でも何でも最初は卵であって、自分で真剣に取り組んで対応していくことが成長する早道だ」とアドバイスをいただきました。自分の考えていたことと全く反対のアドバイスをいただき、そこから開業の準備を始めました。

 

起業してから大変だった時期はありますか?

開業当初はお客さまの集客に苦労しました。漢方は調剤薬局ではなく自由診療の薬局なので、なかなか新規のお客様が来店されることがありません。どう乗り越えようか悩んだ時に思いついたのが、漢方の勉強会でした。勉強会では漢方に興味を持っているけど勉強する場所知らないという方が多く集まってくれて、お客様が集まるようになり軌道に乗り始めました。

また、他の苦労をお話すると、漢方の教科書と現場で使える漢方が異なったことですね。鹿の角などの動物性の生薬については教科書に載っていないにも関わらず、現場ではとても重要な役割の材料がありました。勉強したにも関わらず分からないことが多かったので、色々なメーカーを研究しました。

 

動物性の漢方もあるんですね!知りませんでした。

動物性の漢方はカエルや胆石、鹿の角、燕の巣など色々あります。漢方は動物性と植物性の両方を使ってこそパワフルに効きます。植物性のみを使うだけでは型落ちの状態なんですよ。戦後に漢方が廃れて、再度復活する時の教科書が植物をメインで扱っていたので、みなさんのイメージが漢方=植物になっていますね。

 

戦後に教科書が作られたということは、漢方は日本独自で発展しているのでしょうか?

あまり知られていませんが漢方は中国生まれの日本育ちです。中国を中心に大陸の方から伝わってきた医療が日本で発展し漢方になりました。江戸時代にオランダから蘭学という新しい医学が入ってきた時に、今まで日本で行われてきた旧治療と区別するために「漢方」と名づけたそうです。中国の医療と使っている材料は似ていますが、日本と中国では湿度や気候、風土の違いがあり少しずつ変わって発展しています。

 

漢方薬と西洋薬の違いは何でしょうか?

同じ「薬」ですが目的や基準が違います。西洋薬は病気になってから薬を飲みます。漢方では病気を治すものもありますが、重要視されるのは、そもそも病気にならない体作りのために服用できるものです。また、西洋薬では鋭く効くのが良い薬とされ、漢方薬では、長く服用しても毒性がないのが良い薬とされています。私は漢方薬と西洋薬の両方を上手く使っていくのをお勧めしています。

 

これから冬になっていき風邪をひきやすくなります。喉に効く漢方はありますか?

潤すために亀の甲羅が入っている漢方が良いと思います。亀の甲羅は喉の乾燥だけでなくアンチエイジングやドライアイにも効果があります。他には黄耆 ( おうぎ )という生薬は胃腸の調子上げてくれます。日本人女性は胃腸が不調の方が多いのでよく処方しますね。またウイルス性の風邪には荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)も良く効きます。

 

今後の展望はありますか?

メイドインジャパンの漢方を世界に広げることです。そして国産の生薬をできるだけ活用していきたいですね。現在青森でナツメの試験栽培をしています。国産で美味しく食べられるナツメがたくさん育つと良いなと思っています。消費者も作り手もwin-winになるような開発をしていきたいですね。

 

経営者の方におすすめする本はありますでしょうか?

ジェリー・メイヤーさん著書の『アインシュタイン150の言葉 (偉人の名言集) 』です。簡単に言うとアインシュタインの名言集のような本です。名言なので1個1個短いですが、結構面白いです。

この本を読んでから、自分の持っている知識は狭く大したことないので他の人とコラボレーションしていくのが重要だと考えるようになりました。最近、日本漢方普及協会を男性5人で始めました。漢方の仕事をしているのは私だけで他の4人は別の仕事をしています。しかし漢方の仕事を広げようとすると自分の知識だけでは全く駄目で他の仲間の意見ややり方が役に立ちますね。

20世紀最大の物理学者アインシュタインは、人間に対する観察眼も超天才的だった。
「どうして自分を責めるんだ?他人がちゃんと責めてくれるんだから、いいじゃないか」
「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコンプレックスのことをいう」
「人間の邪悪な心を変えるより、プルトニウムの性質を変える方がやさしい」など、
人生の真実をつき、愛と勇気にあふれる名言の数々を集めました。

多くの方に読み継がれて、30万部を超えるロングセラーとなっています。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4924751588

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!