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有限会社佐貞商店代表 佐藤亘氏

 

今回は有限会社佐貞商店代表、佐藤亘氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

 

会社名称 有限会社佐貞商店(さていしょうてん)
代表者 佐藤亘
設立 昭和33年6月2日(昭和25年創業)
主な事業 ダンボール製品製造販売・美粧箱販売・包装資材販売
社員数 12名(役員2名・社員10名)(取材時)
会社所在地 〒985-0001 宮城県塩釜市新浜3丁目19番9号
会社HP https://satei-hako.co.jp/

 

 

事業内容を教えてください

当社は「箱」を扱う会社です。例えば、かまぼこの箱やネギや白菜、お菓子が入っている食品の箱などを扱っています。特に当社がある宮城県塩釜市は水産加工が多いので、商品の箱を提供しています。

また2016年には段ボールと段ボールを組み合わせて遊ぶ、「段ブロック」というおもちゃを開発しました。

東日本大震災後に、新しい商品を開発しようと思ったことがきっかけです。

https://danblock.thebase.in/

 

震災を経て、これまでの段ボールの製造・販売以外にもビジネスの軸を作りたいと考えていた時に、娘の通っている幼稚園で、子どもたちが楽しいそうに段ボールで遊んでいるのを見かけました。子どもたちは段ボールで紙芝居や未来都市などを作っており、何かに役立ててほしいと当社の段ボールを幼稚園に寄付していましたが、まさかこんなにも自由な発想で遊ばれているのかと衝撃を受けました。ちょうど幼稚園のお父さんの友達に教育関係の方がいらっしゃったので相談し、そこからおもちゃ作りに発展しました。

 

 

段ブロックは企業のPRにも使えるのでしょうか

もちろんです!段ブロックには企業のロゴや社名を入れることができます。今まで保育施設や科学館、住宅展示場、車のショールームなどでオリジナルの段ブロックを作成しました。お子様のいらっしゃるイベントで活用できると思いますので、ご興味ありましたらご連絡ください。

また段ブロックを全国に広げるイベントを開催しています!現在は東京都と大阪府の代理店2社と契約を結んでいます。一緒に段ブロックを全国に広げてくださる方を募集しています。

ご興味のある方はこちらからご連絡いただけますと嬉しいです。

https://danblock.jp/contact/

 

学生時代のことを教えてください。どのように過ごされていましたか?

小学校時代は本の虫と言われるほど、読書に没頭していましたが、高校時代からはスポーツに熱中していましたね。

高校時代は応援部に所属していました。各クラスから1名は応援部候補が挙げられて、その中から選抜され応援部に入部するという流れで、私が選ばれました。応援部で有名な早稲田大学から指導を受けていたので、トレーニングもしっかりしており、運動部よりも運動量が多い部活でした。

そして大学時代はヨット部での活動に力を入れていました。優雅に海の上を走るのに憧れて入部しましたが、入ってみると相当の体力と技術が必要でした。また風が強いと死にそうになったり、レースがあると一日中海の上にいたりする体力勝負の部活でした。強風で転覆すると(沈と言います)ヨットから落ちることがあるので、また乗り込んで走り出すにはガッツがないとできません。

 

大学卒業後はどのようにお過ごしでしたか?

本社が仙台にある地元では一番名の通った商社でサラリーマンとして過ごしました。実家が家業を営んでおり、父から「将来は3代目となって、うちを継ぐんだよ」と幼少期から言われていました。そのため小さい頃から、会社を継ぐマインドはありましたが、一度社会に出て勉強したいと就職の道を選びました。

私は本社の総務部を希望していましたが、入社後は地方支店の経理課に配属されました。支店の中で助け合ったり、注意し合ったりしているのが見え、支店の40人ほどの規模ですら人間ドラマがあるんだと思いました。

 

いつから家業のお仕事をされているんですか?

2年ほど商社で過ごしてから家業に転職しました。実は入社した直後は、なかなか良い業績だったのですが、私が専務を担当している時に地域の水産会社が相次いで破綻してしまいました。人は離れていきますし、事業のために多くの社員に退職をしてもらったので、引き継いだ仕事を私と残った少ない社員がやっていかなければならず大変な時期を過ごしました。当時の社長であった父から口出しがありましたが、私が覚悟を決めて「あとは俺がやるから親父もういいよ!」と伝えて、代表取締役に就任しました。

 

経営者として仕事をしてきて大変だったことはありますか?

やはり「お金」の面は大変でした。銀行から借りて、売上がなく焦り、返済しての繰り返しでした。社員へのボーナスや昇給は雀の涙ほどしか出せない時期があり、申し訳なかったですね。

 

どのように乗り越えたのでしょうか?

父の代では塩竈市という小さい市内でビジネスを完結していましたが、もっと宮城県での事業を拡大することに決めました。中小企業の勉強会や商工会議所などに入会し、人脈を少しずつ広げていきました。また勉強することで違う世界が少しずつ見えてきました。今まで行ったことがない地域にご縁いただくこともあり、新たな機会を作るように工夫しました。人の紹介からつながった企業様を継続していくためにもっと中身の濃い商売をしていかなければならないと思っていましたね。

 

日々心掛けていることはありますか?

社員に対してできるだけ声かけをし、社員同士でも楽しい雰囲気づくりを心掛けています。以前、東日本大震災で潰れてしまった会社の社員を受け入れたことがありました。同業から来てくださった社員の方は即戦力になり、今後も働きやすい会社であれば優秀な社員が来てくださると思っています。当社は昔から続く会社ですので、イメージや社内の雰囲気づくりは大切にしています。

 

今後の展望を教えてください

本業の箱事業に関しては地場産業に密着していき、段ブロックは全国展開していきたいです。

段ブロックは、想像力を働かせて幼児から大人でも楽しく遊ぶことができます。例えば歴史好きの大人が自分好みのお城を作ることもできますし、プラモデル感覚で子供だけでなく大人でも楽しめます。石垣しか残っていない城を段ブロックで作るプロジェクトもやっているので、是非皆様に参加してほしいです。 最終的には、段ブロックでの世界進出をしていくのが目標です。

 

他の経営者におすすめの本はありますか?

渡辺和子さん著書の『置かれた場所で咲きなさい』です。生きる目的を考えたときに、置かれた場所で咲きなさいという本は非常に良い本だと思いました。渡辺和子さんは若くして清心女子大学の学長に任命されました。 社長業をしてると「こんなはずじゃなかった」と思うことが多くありますが、この本に書かれているような「咲く」努力の大切さを伝えたいです。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4344021746

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!