今回は、株式会社リアルクロス代表の山口義徳氏のお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください!
株式会社リアルクロス 会社概要
会社名称 | 株式会社リアルクロス |
代表者 | 山口 義徳(やまぐち よしのり) |
設立 | 平成28年4月4日 |
主な事業 | 広告代理事業・プロモーション企画運営・マーケティング支援 著名人・有名人・タレントキャスティング・イベント企画運営 メディア運営・イベント開催 企業コンサルティング・業務支援 WEB制作・システム開発 編集出版事業 グッズ企画 制作 販売・通販事業 |
社員数 | 20名(取材時・業務委託含む) |
会社所在地 | 〒110-0016東京都台東区台東1丁目36−4 第2ファスナービル 4階 |
会社HP | https://www.realcross.co.jp/ |
まずは山口さんのご経歴を教えてください
1972年に大阪の浪速区という商人の町に生れ育ちました。高校を卒業して、当時、消費者金融では日本で一番大きかった武富士に入りました。入社1年目が対象のマンスリーMVPのようなものがあり、そこで1位に選ばれたこともありましたが、正直あまり自分には向かない仕事だと感じました。
もっと自由で面白い仕事がしたいと思って10カ月で辞めてしまいました。
その後、ダイレクトメールを主体とする広告代理店に入りました。そこでちょうどバブルが弾けて、社員がどんどん辞めていきました。会社からは残ってほしいと言われましたが、東京に行くことにしました。フィールドを変えると自分の人生が変わるのではないかと思ったからです。
東京では、とりあえず何か仕事をしようと、たまたま求人で見つけた家電量販店サトームセン株式会社で勤務し、白物家電の販売を担当しました。サトームセン株式会社では、自分で自由に商品の仕入れができ、One to Oneのビジネスの面白さを知りました。
ただ、スキルの向上という面で行き詰まりを感じて、4年で退職しました。
今度は、写真関係を主流にする会社で部長職に配置していただき業績を上げていく過程の中で、なんと会社が連鎖倒産を起こしたんです。わずか2年の勤務でした。
そして当時、Chance It!(チャンスイット、改名後はインフォニア)という日本で一番大きいインターネットの懸賞サイトの会社がありました。そこが社員を募集していたので、ハローワークで応募しました。
結果、管理職候補として入社することになりました。
大企業とベンチャーの両方の経験があったので、そこでは事業を理論づけて進めていけました。また、自分よりも若い人が多かったので経験がある自分が、人がやらない仕事でも率先して取り組んでいたんです。
そういう管理能力を買われて、ハローワークから入社して3年8カ月で社長に就任しました。当時5億円だった売り上げを、最終的には25億円まで伸ばしました。
また、収支的に厳しい事業があったので、それをうまく再生させて価値を新たに輝かせるという取り組みもしました。
例えば、前の社長が数億円で買った書籍の事業がありました。赤字だった理由は、消費者のニーズを編集のメンバーが捉え切れていなかったというものでした。
それで、一般層に刺さるような仕掛けづくりを考えました。
まずは書籍のタイトル名も変えました。夜のデート情報誌から「夜」を取ることにしました。「朝・昼・晩」使えるデート情報誌のほうがネタを多くできるし、明るいイメージになると思ったからです。
そして、人気のある旬な女優やアイドルなど芸能人を表紙に使って、中に袋とじのクリアファイルを入れたのです。ファンだったら欲しいので買ってもらえると思ったからです。
そんな戦略を使い、最後の詰めにAmazonで初日完売させることにしました。ランキング1位になるのは大変ですが、最初にロットを落として完売させれば、初日完売に見えるので、人気がある雑誌なんだと演出することができるんです。
Amazonで手に入らなければコンビニや書店で買うしかないとなるので、当時一番の書店であった大手コンビニ各所で売り切れを目指しました。
色んな手法を取り入れたことにより、書籍の事業は一気に稼働するようになって、40万部も発行できる書籍となりV字回復しました。
ただ、当時そこでは雇われ社長だったので、親会社と意見が合わず退職することになりました。それで、自ら事業を立ち上げたという流れになります。
株式会社リアルクロスの事業内容について教えてください
株式会社リアルクロスでは、さまざまな事業を展開しています。
例えば、著名人・有名人・タレントキャスティングという事業です。今も大手の企業様からご依頼を受けて、2カ月に1回、誰もが知っているような芸能人の方を起用しています。
知名度でいうと、西田敏行さん、五木ひろしさん、小林幸子さん、久保田利伸さん、藤井フミヤさんなどです。これは、僕がもともとやっていた芸能人を使ったプロモーション事業で培ったルートが活きています。
また、プロレスと企業をコラボさせるという当社オリジナルの事業もやっています。
サプリメントメーカー様や、クレジットカード会社様がプロレス会場に来てカードを獲得するとか、アプリのダウンロードをしてもらうなどです。
あとは、ネット広告でバズるマーケティング手法です。例えば、Twitterのトレンド入りをさせたり、広告の結果が分かるような広告手法です。SEOでも、タレントキャスティング、もしくはプロレスラーキャスティングとか、そういうワードを使うと、検索結果で弊社が1位に表示されたりします。そういうノウハウを持っているので、企業に対しての導き方イコールお金につながるという強みがあります。
株式会社リアルクロスでは、「ストロング・ベンチャー・スタイル」を標榜として掲げています。時代の波に押し流されない、時代の波に乗れるタフな会社でありたいとの思いを込めてさまざまな事業を展開しています。
今までに苦労されたことは何ですか?
当時勤めていた社長、経営者、上司に苦労したことが多々ありました。社長や経営者、上司というのは立場上、社員に対して指示を出さないといけないのですが、それが的確でないことがあります。「社長は分かってないな」「上司は全然理解してないのに、やるように命令だけ出してくる」と感じたことがありました。
ただ、上司に無理な要求をされたときの極意として、まずはその要求を飲み込みます。「とりあえずやってみます」や、「自分にはイメージができなかったんですけど、調査します」と言うわけです。数日たってから、「調べてみたところ、この事業はちょっと難しいですね」と伝えます。そのように、要領よく“やらない”ということをしていました。
やってみないと分からないことも多いですが、明らかに的外れな意見もあるので、それは非常に苦労した点です。
“やらない”と言うとワガママな働き方かと思われるかも知れませんが、自分の考え方や信念があるからこそ今の自分があるのだと思います。
なので、若い人や会社に不満がある人は外に出て、自分の力で勝負することをお勧めします。
と言いながらも独立はなかなか大変ですが、やってみないと分からないことや、やってみて味わう感動もあるので、悩んでいる方には一歩踏み出す勇気を持ってもらいたいですね。
山口さんが大切に思っている信条などございますか?
山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」という言葉が非常に好きなんです。結局、下は上の人を見ながらやっていると思うのです。
なので、自分自身が動かないと、人は動いてくれないと思います。
例えば、僕は朝がすごく苦手だったんです。管理職になっても、朝は遅刻ギリギリに出勤していました。
ですが社長になってからは、朝一番に行くようにしたんです。人を率いていく立場になったので、気持ちを入れ替えないといけないと思ったからです。社長があんなに早く来ているんだったら、自分も早く行って準備しようと思ってくれた社員もいたかもしれません。
他にも、社長になってから僕は休みも取らずに体を張って働いてきましたし、震災のときも最後まで一人で残って、みんなが帰れるような環境づくりをしていました。
口だけの人には誰もついてこないですよね。一番給料を取っている人が背中を見せて働くことが、本当の経営者なのかなという気がします。
株式会社リアルクロスの現在の課題は何ですか?
今はコロナが一番の課題になっていると思います。
リアルクロスという社名は、ネットとリアルを融合させるというところから来ていて、ネットからリアルにどうやって人を動かすのかをテーマにしています。ですが、芸能界ではイベントがどんどん中止されている状況です。
プロレスでも客席を半分しか解放されていなかったり、色んな規制がかかっています。まん延防止等重点措置も含めて、イベントなどのリアル集客に関して、コロナという部分では課題を感じています。
ただ、そこも一つの切り口としては、対面接触から非対面ビジネスへの転換として、例えばオンライン配信に導いたりして、新たなビジネスを作り出しています。
それは、課題の中から見つかった転換点かなと思います。雑草のように踏まれてもただでは起き上がらないぞ、というように絶対に頑張ってやり続けようと思っています。
今後の未来の展望・夢を教えてください
私はソフトバンクの孫さんが好きなんです。最初、ソフトバンクは他人のソフトを販売していて、携帯電話会社になって、今やテクノロジーなどいろんな分野に進出しています。
なので、時代とともに業態変化に耐え得る企業を目指そうというところは、自分が目指しているところでもあります。
なので、当社のホームページを見ると、さまざまな事業をしているので、何をやっている会社か分からないかもしれません。もちろん一つの事業をやり続けていると、歴史に刻まれていきます。
ただ、300年の歴史のある味噌の会社でも、インターネットを使ったビジネスモデルへの転換とか、新業態へのチャレンジができていなかったら、生き残るのが難しいのです。
僕らの会社はまだ数年ですけど、時代の流れを機敏に捉えて、ビジネスの市場に柔軟に対応・挑戦し続けるプロフェッショナルな集団としてやっていきたいと思っています。
今は他の企業様の繁栄をお手伝いするために、タレントやインターネットの広告手法など僕らのノウハウを提供していきたいと思っています。いずれは時代が求める新たな形のビジネスを見つけて、自社サービスを確立させて、世の中に貢献できることを目指しています。
山口さんが経営者におすすめする本を教えていただきました!
『起業家』 藤田 晋(著)
ベストセラー『渋谷ではたらく社長の告白』から8年。 その時、起業家は何を考えていたのか? 魂をゆさぶる衝撃の告白。 Amazon URL: |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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