今回は株式会社ミッション・ミッケ人生デザイン研究所代表、高衣紗彩氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 |
代表者 | 高衣紗彩 |
設立 | 2016年6月1日 |
主な事業 | ● キャリアコンサルティングサービス
● 資産形成コンサルティングサービス ● 人生デザイン構築コンサルティングサービス ● 企業研修 ● 経営コンサルティングサービス ● 金融経済情報提供サービス ● 人生デザイン構築学校®の主催・運営 ● セミナー・イベントの開催 |
社員数 | 3名(取材時) |
会社所在地 | 東京都港区南青山5-3-5 ミル・ロッシュビル 5階 |
会社HP | https://missionmikke.com |
事業内容を教えてください
弊社は「価値観を大事にして、才能を輝かせて働く人を増やす」ことをミッションに掲げ、『人生デザイン構築学校®』という社会人のためのスクールを運営しています。この学校では、『キャリア形成、資産形成、精神性の向上の3つの柱』で自分オリジナルの人生をデザインし実現していく高衣オリジナルのメソッド『人生デザイン構築メソッド®︎』を習得し、実践いただいています。
すでに700名以上の卒業生が、上記3つの柱はもちろん、人間関係、家族関係などを含めた人生の7つの領域で「本当にこの人生で良かった!」と思える人生にシフトしていただいています。
法人向け事業ではどのようなことを行っていますか?
法人向けの事業では、価値観を軸に個々の社員の隠れた才能を発掘し、仕事に発揮してもらうための経営戦略、価値観経営®︎を提唱し、経営者及び経営陣の皆さまにコーチング形式で提供しています。また、リーダー社員向けのキャリア研修を行なっています。価値観経営コーチング®︎では、従来のトップダウンで経営者のビジョンを社員に浸透させるのではなく、社員が価値観に合った幸せな仕事をし人生を歩んでいくために、会社のミッションやビジョンをどう活用できるか?というボトムアップの観点から企業経営をしていただく形になるので、社員が経営陣のビジョンを自分ごととして認識するようになり、これまでとは打って変わったように、高いやる気が保たれ、自主性や主体性を発揮するようになります。
価値観とはどのようなものでしょうか?
お金・友情・恋愛・仕事などのざっくりしたものではなく、具体的に自分が人生で何に価値を感じているか、何を大切にしているのかを、明確に言語化したものです。
例えば、一人で研究に打ち込むことに価値を感じる人、交わった人と濃い関係を作ることを何よりも大切に感じている人、新しい知識を知ることに価値を感じる人など、1人ひとりの価値観は異ります。
一人で研究に打ち込むことに価値を感じている人が、多種多様の異なる種類の業務をこなす仕事をしている状況は「価値観に合う仕事をしている」とは言えません。他者と濃い関係を創ることが人生で何よりも大切だと感じている人が、一人でリサーチをする仕事を任されたら、価値観に合っていないことを日柄やることになり、仕事嫌だ、という感情が生まれ、仕事が辛い、しんどい、となり、なるべく仕事を振られないように、なるべく可もなく不可もなく、やり過ごすようになります。これでは、主体性どころか、やる気も起きず、才能も眠ったまま、ということになります。
社員一人ひとりの価値観を言語化しておくことで、その価値観に合った部署や仕事を任せることができます。人間は、価値観に合ったことをしている時、誰でも「楽しい!」「自分に合っている!」と感じます。なぜなら、自分の才能が発揮できていることを実感するからです。そして、「価値観に合う仕事が何か」を考えることは、自分は会社に何で貢献できるのかを自発的に考え動くことになり、経営者目線で仕事に取り組むようになります。価値観に合った仕事をアサインしたことで、指示待ち人間だった社員が、リーダーシップを発揮してプロジェクトを進めるなくてはならない戦力になった例は、枚挙にいとまがありません。
9年間この仕事をしていますが、日本では「仕事がつまらなくてすごく苦しい。しんどい。」という方がとても多いです。経営者がそのような社員の価値観をベースに経営を行うようになれば、このような会社員は減少していきますし、社員にとって、自分の働く会社の経営陣がそうでないならば、自分で自分の価値観に合った仕事に切り替えていくことで(やり方があって、そうすることが可能です)、楽しく幸せに働くことができます。全国の働く社会人が自分の価値観に合った仕事をし、1人ひとりの意識が変われば、組織にイノベーティブな社風が生まれ、日本の企業も停滞感から脱することができると信じています。
他にはどのようなことをしているのでしょうか?
仕事のキャリアも大事ですが、生きていく上で資産を築くことも大切です。私は以前、米系資産運用会社でファンドの運用に携わっていたことがあり、その知識と経験をまとめた『ポートフォリオ・マネジメントで一生お金に困らない人になる!』も出版しました。弊校では、稼いだお金を賢く運用する資産形成についても、学んでいただいていて、経済的自立を達成した後も、価値観に合った仕事を楽しく幸せに続けていくバリューFIREという生き方を提唱しています。
他には、企業のミッションに合った価値観の人を採用する価値観マッチ採用™︎、リーダーの方向けに、自ら楽しく幸せに動く社員を育てる人材育成、リーダーシップコーチング、社外チーフ・ハピネス・オフィサー(CHO)の請負など、ニーズに合わせたプログラムを提供しています。カスタマイズでカリキュラムを組めるのでお気軽にご相談ください。
URL:https://missionmikke.com/contact/
学生時代はどのように過ごしたのでしょうか?
小学校から高校までバスケットボールをしていました。高校時代の部活はとても厳しく、辛いものでしたが、後に「あれ以上しんどいことはないはずだ。あれを乗り越えたのだから、この先何が来ても乗り越えられる」と根拠のない自信が持てるようになりました。
多分9割の人は、なかなかコンフォートゾーンから抜け出せません。「挑戦した先に何が待っているかわからない」ので「挑戦しない方が無難で安心」と考え、チャンスが来ても一歩を踏み出せない方が多いと感じています。何かしら辛い時期を乗り越えた経験があれば、挑戦することが怖くなくなります。無駄な我慢をする必要はありませんが、若い皆さんには、試練を避けようとするだけでなく、自分が価値を感じることであるならば、限界まで頑張ってみるという経験をしてみていただきたいと思います。のちの人生で自分を応援してくれる宝になります。
研修を受けられる皆さんに向けて伝えているのは、「ポジティブ思考はやめてください」ということです。過去の黒歴史は美化しなくても良いと思っています。誰にでも必ず黒歴史はあると思いますが、その黒歴史とどうやって向き合っていくかが大切になります。価値観はネガティブな感情から醸成されることがありますが、1人ひとりの人生の黒歴史を振り返って、事実を受け入れてもらうようにしています。
新卒時代の思い出はありますか?
私の新卒時代は、男性だけが肩書きが付いて女性は全員「事務員」という、社会的にまだまだ男女で仕事の格差があることが当たり前の時代でした。漠然と、自分の才能を発揮して(何が才能かわかっていませんでしたが)社会に貢献できる仕事がしたいと思っていたので、女性が活躍できると謳っている会社に入社したのですが、実際には男性にお茶を入れたり、コピーを取ったりという業務で、本当に失望してしまいました。ですが、当時は転職という選択肢もあまり普通ではなく、がっかりしたまま通勤していました。
次第に、「10年選手、それ以上の先輩を見るにつけ、同じ仕事はしたくない」との思いが強くなり、とうとう転職を考え始めました。外資系企業であれば女性も男性以上に働けるとわかったので、通訳翻訳学校に入って0から英語を学びました。それまで海外旅行でカタコトの英語しか話したことがありませんでしたが、4年後には金融経済専門の会議通訳として独立しました。
英語を学んでどのように感じましたか?
通訳になってから、日本は世界各国より経済の情報が遅れていると感じました。各国の方は会社の情報や経済情報をシェアしていましたが、日本人は英語が苦手であるがゆえに、入ってくる情報量が格段に違いました。私自身も当時は金融経済関連の専門的な通訳をしていながらも、言葉の本当の意味を理解しておらず、一度しっかりと勉強がしたいと思うようになりました。そこから留学し、ファイナンス&インベストメント専攻という珍しいMBAを取得しました。
留学から帰国後も通訳の仕事を続けるのでしょうか?
留学の終了後、香港で7年間、金融機関で産業調査に携わり、アジアにおける産業の今後の見通しをレポートにしていました。アジアの状況を英語で調べて、日本語で報告書を作る経験は今でも役に立っています。そして仕事をする喜びを香港の会社で感じることができました。その後は日本でアナリストの仕事に就いて、ファンドマネージャーの仕事を経験しました。
昔から経営者になろうとお考えだったのでしょうか? 起業の経緯を教えてください
そうですね。経営者よりも世界を代表するような企業で、核となる仕事をしたいと思っていました。私自身は覚えていないのですが、高校の同級生曰く、「私は七つの海を飛び回って仕事をする」と宣言していたそうです。
起業は人間行動学を学んだことがきっかけとなりました。前職で管理職になった際にマネジメントの仕方が分からず、ポケットマネーで様々なセミナーや講座を受けました。元々私は人間の心と行動に興味があり、昔から哲学書を読んでいました。
「価値観」が人間の行動に与える影響を学んだ後に、部下にそれぞれの価値観に合った仕事を任せるようになりました。全員の価値観に合った仕事をアサインして、残りは自分で引き受けました。また、自分のチームに部下の価値観に合う仕事がなければ他部署から仕事を貰って来たりもしました。
人間は、価値を感じる活動には、それをうまくこなすだけの才能を発揮することが、人間行動学の研究で明らかになっています。情報をレポートにまとめることに価値を感じる人、企画書を作ることに燃える人、お客さんにプレゼンをするとなると俄然張り切る人など、それぞれの部下の価値観に合った仕事だけをしてもらうようにしたところ、みんながイキイキと目を輝かせて仕事をするようになりました。社員が幸せに働けば、隠れた才能が発揮されるので、社員のリソースを120%使うことになります。結果、各人のパフォーマンスが上がり、会社の業績拡大に繋がります。
この経験と机上で学んだ「人間行動学」から、自分の部下たちに取り入れた経営・マネジメント手法は、他にもニーズがあるのではと思い、それを広め、日本に「幸せにクオリティ高い仕事をする社会人を増やしたい!」という思いで、起業に踏み出しました。
経営する中で大変だったことを教えてください
「マーケティング」にはとても苦労しました。今までの仕事の中で、マーケティングに携わったことがなかったので、どうしたら売れるのかがさっぱり分かっていませんでした。起業当初、価値観を言語化するプログラムを開発して、とりあえずHPを作成しました。が、HPを作っただけでは当然お客様は来手くれません。閑古鳥の鳴く日々が続き、どうしようかと考えた結果、会社の経営者が行くビジネス講座に通い始めました。そこでは、人事やコーポレートガバナンスなどを教えられて、私が学びたいことと違いました。
その後、ブログやメルマガを使ったマーケティング手法を知り、実直に実践していったところ、徐々に集客ができるようになってきました。ただ、マーケティングでのライティングは、客観的論理的に書いていく株式や経済の分析レポートと異なり、人の感情に刺さる文章を書くことが求められます。これまでのキャリアで培った理詰めのライティングスタイルから抜け出すことにも苦労しました。さらに、抵抗があったのは自己開示です。私が言うから信ぴょう性があるという話も、なかなか自分を出すことができず、自分がどういう人なのか、個人事業主に一番必要な部分を伝えることができませんでした。
今後の展望はありますか?
「自分の価値観に合った仕事を楽しく幸せにする社会人を増やす」ことを目指しています。お金を稼ぐために価値を感じない仕事を続けている人は多いですが、仕事は我慢してする辛くてしんどいものではありません。仕事は、自分の才能や天才性を使って価値を生み出し、生まれてきた喜びを感じることができる行為です。仕事の概念を、「楽しいものだ、楽しいことをやっていて報酬がもらえるなんて、最高じゃないか!」というものに変えていきたいと思っています。
会社員は認識しにくいと思いますが、私たちはこういう価値を提供しているからそれに対する見返りとして「ありがとう」の気持ちとして会社から報酬をもらっています。会社員でも、個人事業主や経営者であっても、自分というリソースを使って報酬をもらえているので、喜びしかないはずなんです。経営者の方々は、社員がそう思えるように、この人員でどうしたら最大限の価値を生み出せるかという観点から、資本である人材を使っていっていただきたいと思います。
他の経営者におすすめの本はありますか?
デヴィッド・R・ホーキンスさん著書の『パワーか、フォースか 改訂版 ― 人間の行動様式の隠された決定要因 』です。人間の行動を司るのは意識であり、組織の意識レベルはトップの意識レベルで決まります。だからこそ、経営者個人の意識レベルを上げることが非常に重要だと考えています。また、意識レベルを変えるために、お金の不安をなくすこともとても重要です。お金の不安は真っ先に無くしたい課題ですので、資産形成のカリキュラムもキャリア形成と同じように、人生デザインの一つとして、注力して取り組んでまいりたいと思っています。拙著『ポートフォリオ・マネジメントで一生お金に困らない人になる!』もぜひご覧ください。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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