今回はマークスライフ株式会社代表、花原 浩二氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | マークスライフ株式会社 |
代表者 | 花原 浩二 |
創業 | 2016年 |
主な事業 | 不動産買取事業 不動産仲介事業(売買仲介および賃貸仲介) 不動産活用コンサルティング事業 |
社員数 | 135(取材時) |
会社所在地 | 東京都中央区日本橋本石町3-1-2 FORECAST新常盤橋4階 |
会社HP | https://marks-house.jp/ |
事業内容を教えてください
マークスライフ株式会社は総合不動産業として位置付けられますが、一般的な不動産会社とは少し異なります。「世のために。人のために。」という企業理念を核に、不動産を通じて社会のさまざまな課題を解決するライフソリューションを展開しています。
その一つが『成仏不動産』です。いわゆる“事故物件”と呼ばれる、人が亡くなった不動産を専門に扱い、売却が難しい物件をお持ちのご遺族様をサポートするためのサービスです。
事故物件を「嫌われる物件」から「選ばれる物件」へするため、取引の正常化に挑戦しています。
また、企業とアライアンス提携をすることで、不動産情報をいただきながら法人のお客様に向けたサービスを提供しています。
事故物件を扱っていらっしゃるとのことですが、選ばれる物件にするためにどのような取り組みをされているのでしょうか?
事故物件の8割はネガティブなイメージがあり、心霊スポットなどコンテンツとして消化されることもあります。
しかし、ご遺族の話を聞くと、売却する場合は安い金額で買い叩かれたり、大変な思いをしたりすることが多いそうです。そのため、当社ではそのような物件に対して抵抗がない、平気な人と物件をマッチングすることで、「事故物件取引の正常化」をはかっております。
加えて、次の方が住んだときに快適に暮らしていただけるよう、内装をリノベーションしたり、壁画アートを取り入れたりと、事故物件のイメージを変える取り組みを行っています。
何かPRしたいことはありますか?
現在注力しているのは、アライアンスです。当社と提携してくださった企業様に不動産サービスを通じた本業外収益を生み出すため、邁進しております。
例えば、牛乳配達を行っている企業がいたとしたら、その地域に密着しているので、人との繋がりや長年の信頼関係があったりします。お客様との会話の中で、空き家になるとか、相続で困ったことがあるとか、といった困りごとを聞いたとしても普通は聞き流してしまいます。そこで弊社と提携することで、相続の手続きや不動産の空き家の処分、冠婚葬祭など、提携する企業様の知見を活かして新たなビジネスを生み出すことができます。
特に高齢者のお客様の多い事業やお客様と密接に繋がるような事業として展開している企業に強くおすすめしたいです。
ご興味がありましたらぜひご連絡ください。
URL: https://marks-house.jp/contact/
メールアドレス: info@marks-house.jp
ここからは花原社長のことをお聞かせください。学生時代はどのようにお過ごしでしたか?
小学校の頃は、虫や魚、鳥が大好きで、ムツゴロウさんに憧れていました。昼休みに友達を連れて魚を捕りに行き、そのまま午後の授業に戻らなかったこともありましたね。夢中になりすぎて授業のことを忘れてしまうような純粋な子どもでした。また落ち着きのない、ちょっと変わった子だったと思います。
中学・高校時代はスラムダンク世代だったこともあり、バスケットボールに熱中していました。
リーダーシップがあるタイプでしたか?
いえ。どちらかといえば目立たないタイプでしたね。小学校は1クラスしかなかったのですが、6年間一度も学級委員長に推薦されることもありませんでした。そのためか、親は兄には大学教授に、弟にはプロ野球選手になってほしいと言っていましたが、私に対しては「コウノトリの飼育員になってほしい」と言っていました。
ですが、昔から面白そうなことをするときは自然と私のまわりに人が集まっていました。当時から周囲を巻き込む力は持っていたのかもしれません。だからこそ、このキャリアが築けてきたのだと思います。
大学では何を学びましたか?
流通科学大学情報学部に進学しました。
ちょうどWindows 95が販売される直前で、この先はパソコンの時代になると確信していました。
また、大学生の頃はまだ将来の職業を具体的に考えていなかったのですが、阪神淡路大震災で被災した経験から、地震に負けない家を作ることが大事だと考えて住宅メーカーを中心に就職活動をしていました。
新卒ではどちらの会社に入社されましたか?
鉄骨系のハウスメーカーである大和ハウス工業株式会社に就職しました。
就職したのが阪神淡路大震災の復興のタイミングだったこともあり、地震の影響で新たに家を建てられるお客様が多くいらっしゃいました。
日々お客様と接するなかで、自分の中で価値観が変わった瞬間がありました。
その方は、震災時に火災がおきたエリアにある、木造の邸宅に住まわれていた方でした。
家の大梁が、お父様の上に落ちて動けないまま火の中に飲み込まれる瞬間を目撃されたのです。火の中に飛び込んでお父様を助け出そうとされたものの、救急隊員に羽交い絞めに押さえつけられたため、お客様の命は助かりましたが、火の海に飲まれていくお父様を発狂しながら見続けるという壮絶な経験をされたということでした。
そのため、お客様が家を建てる際には絶対に崩れない家にしてほしいと希望されました。
そして、新しく建てた家の中の1番良い場所にお父様の仏壇を飾られていました。
このとき、地震に負けない家を作らなければいけないという使命感や、家を売ることの大切さを実感しました。
いつ起業を意識しましたか?
社会人3年目に起業を考え始めましたが、成績が良かったこともあり、どんどん昇進して責任が増えていき、ズルズルと会社員を続けていました。そんな中、後輩と交換日記をするようになりました。「将来、二人で会社をつくろう」と宣言したり、ビジネスアイディアを書いたりしていました。
会社員として順調にキャリアを進めていったのですね
そうですね。2011年には横浜に転勤になり、分譲住宅営業所の責任者に抜擢されました。分譲住宅営業とは、大きな土地を仕入れて企画して販売する仕事です。
仕事は面白かったのですが、開発を進めていくと田舎に空き家が増えていく問題が出てきました。空き家問題を無くしたいと考えていたのに、自分が空き家を作り出していく現実に対し「何をやっているのだろう」と虚無感を抱えていました。そんな時に祖父が亡くなって1年後に父が亡くなり、その2年後に祖母も亡くなりました。たった数年の間に大切な家族を3人も失いました。
中でも父の死を経験したことで、人生はいつ終わるかわからない。だからこそ、人に喜んでもらえる人生を全力で生き切りたいと強く思うようになり、独立を決意しました。
事業当初はどのような会社でしたか?
2016年に株式会社NIKKEI MARKSを創業しました。
最初の3年間は軌道に乗せるために中古物件を買い、リノベーションをして再販していました。
その後、事業が軌道に乗ったことから、やっと自分が本気でやりたかった空き家問題を解決することで、地域や社会に貢献できる事業に挑戦しようと考え、「成仏不動産」を始めることにしました。
経営者としてどのようなことが大変でしたか?
私は、元はハウスメーカーの出身ですので、不動産仲介業の経験がありませんでした。そのため、不動産業の経験がある人を採用し、自分は不動産の使い方や工夫の仕方に集中するといった役割分担をしていました。
10月に独立をして、最初に入ってもらった方が、まさに不動産に精通した人だったのですが、翌年の9月30日に、突然病気で亡くなってしまいました。本当に信頼していたので、喪失感でいっぱいでした。
当時はまだ数人しかいなかったですが、3年後には40億の売上を目指して、「こういう風にしよう、ああいう風にしよう」と話した時に、「いや、絶対このメンバーならできますよ」と言ってくれたのです。
でも、その直後に彼が朝来なくなりました。電話は繋がらないし、いつも最初に出社してくるのに、おかしいなと思い何回も電話していたら、昼前くらいにようやく繋がり、奥様から「今朝方、主人が亡くなりました」と言われたのです。
あの時、初めて視界が真っ暗になり、言葉を失いました。
しかし、それと同時に40億を目指そうと約束したからこそ、絶対にそれを実現しなければならないと思いました。
そこから毎年9月30日に墓参りに行って報告するようになりました。途中でコロナもあり、いろいろと苦労して一時は売り上げが下がりましたが、ようやく去年の10月末に47億ぐらいの売り上げになりました。約束はようやく果たせたということで、「これで一区切り」と報告し、「もう墓参りには来ないよ」と言って終えました。
この約束があったからこそ、今の私があるのだと思います。
会社を経営する中で大切にしていることは何ですか?
やはり理念が最も大切だと考えております。
当社では、理念とビジョン、行動指針の3つを一体として考え、これらを基に、360度評価を実施しています。昇級はある程度成績に応じて上がりますが、無記名でスタッフ全員に記載してもらい、360度評価がないと、役職は与えないようにしています。
また社風や理念共感アンケートも無記名で行ったところ、「理念に共感しています」という回答が100%でした。理念をもとに会社をつくり、理念をもとに事業を生み出し、理念をもとにお客様へのサービスをつくる。理念は後付けでは浸透しないので一貫した会社づくりが大切です。
採用も、評価も、すべて理念に共感してもらうことを大前提としています。
今後の展望を教えてください
2030年に売上1000億円企業、2050年には1兆円企業になることを目標としています。1兆円企業にならなければ私たちのサービスやホスピタリティ、サービス、マインドを本当に世の中に浸透させることができません。だからこそ、社員みんなで目標に向かって進んでいきます。
世のために。人のために。不動産の域を超えてあらゆる社会課題を解決するライフプラットフォームを目指し、邁進しております。
他の経営者へおすすめの本はありますか?
杉本 貴司さん著書の『ユニクロ』がおすすめです。
この本から非常識と思えるくらいの目標がイノベーションにつながることを学びました。1兆円企業を目指すことで、自分にどれだけ厳しくなれるかで、会社がどのように成長するかが決まります。会社が少し儲かったら良いなという気構えでは到達しません。社員1万人・1兆円企業規模で、業界を引っ張っていくための教育や組織づくりを進めます。
ぜひ気になった方は読んでみてください。
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投稿者プロフィール

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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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