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株式会社 会社業務研究所代表 松浦 なつひ氏

今回は株式会社 会社業務研究所代表、松浦 なつひ氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 株式会社 会社業務研究所
代表者  松浦 なつひ (3代目)
設立 1970年2月
主な事業 ①コンサルティング事業:パーパス経営&SDGs実現に貢献する事業計画策定支援

②財務省・経済産業省認定「経営革新等支援機関」事業:補助金や融資による資金調達支援

➂キャリアコンサルティング事業:新卒専修学校のリクルーティング・育児休業後の職場復帰支援

社員数 5名(パートナーコンサルタント)(取材時)
会社所在地 〒152-0023 東京都目黒区八雲2-8-15
会社HP https://www.k-gyomu.co.jp/

 

業務内容を教えてください

経営コンサルティングとして、BeyondCoronaShockのために、パーパス経営&SDGs貢献の普及に注力しています。また、経済産業省認定 経営革新等支援機関として補助金や融資による資金調達・そのための「経営革新計画」策定支援をしています。先駆的取組みで、国がまだ追い付かない事業を通した実績もあります。「自分でできる補助金だと思ったけれど、やってみたら大変で、御社がいなければできなかった。」とお喜びの声を頂いてもおります。また、国家資格キャリアコンサルタントとして、中小企業の専修学校新卒リクルーティング支援を学校開拓から学生さんの面談までを支援しています。 A社では、初めての新卒受入れで、弊社で130超の学校を開拓し、30名以上の学生を面談し、A社、先生、学生さん自身、学生さんの親御さんに喜んで頂き、中には親御さんが泣いて喜んで下さったケースもあります。

 

学生時代熱中していたことはありますか?

大学は経営学部に入学しました。入学してから様々な人に会うことで、自分の視野が広がったように思います。当時は単体としての経営学部自体が珍しかったですね。父も祖父も経営コンサルタントとして働いていたので、「経営」は昔から興味のある分野でした。工場労働者の生産性の実験で、人の気持ちにより仕事が効率的に進むという、環境を整備する以外のこともあることが大変印象に残りました。

奨学金を貰っていたので、プライベートではアルバイトを始め、世の中には色々な仕事があるのと夢中になって働き、ケニアなど海外旅行に行って物価の違いや文化の違いを学ぶなど、今までの均一な人間関係・環境から飛び出し外の世界へ順応するに精一杯でした。ケニア旅行は親が卒業旅行としてプレゼントしてくれて、10日間ほど一人参加で見ず知らずの方と旅をしました。その時、自分には未知の世界が広がっていることを実感し、私は東京で育っているのでコンクリートに囲まれているのが普通だと思っていましたが、サバンナの大自然の中にいると、地球があって、そこに人間が他の動物と共に生かして貰っていると感じました。

 

卒業後どちらに入社したのでしょうか?

私は株式会社リクルート情報出版(現在 株式会社リクルート)に就職しました。私の就職活動時代は、男女雇用機会均等法が成立し、女性が活躍し始める時代でした。同社は「とらばーゆ」という日本で初めての女性の求人情報誌を発行しており、主に男性をターゲットとした雑誌と共に、同社は当時、光に当たらなかった日本の中途採用の夜明けを演出していました。とても魅力的だと思っていました。私はリクルートで、中小企業の中途採用の支援をすべく、具体的には営業として、リクルートの媒体で募集する企業が、どういう人材を求めるかを伺って、制作へ募集記事を発注する仕事をしていました。新人時代のお客様訪問時に、私より前に出入りしていた関連会社の営業マンが、「『必ず採用できる』と約束したので多額の広告掲載をしたが、1人も応募がなかった!」と私の名刺を破られたことがありました。筋違いのお怒りを受けましたが、多分フォローも何もしていなかったのでしょう。仕事は誠実にやらないといけないと、痛感した事件でした。

営業ではMVPを頂きましたが、MVPが取れたのは私だけの力ではなく、メンターや先輩の支援もあり目標を達成することができました。営業所にはパート・アルバイト、正社員、契約社員など様々な雇用形態のスタッフが働いていて、さらに皆がそれぞれ与えられた目標を達成する気持ちが強い、チームワークの良い熱い組織でした。リクルートでは、自分でチャンスを起こさなければチャンスは来ないという社風で周りも独立する人が多く、自分も独立してみたいと考えました。

 

独立されてからは何をされていたのでしょうか?

ケニアでの起業を考えて、受け入れて下さる方と巡り合い、2度目には現地に1人で行きました。しかし隣国との国境で紛争が起きてしまい、身の危険を感じて日本に帰ってきました。その後は外務省の外交官の渡航手続きや、JICA外国人招へい客への日本概況のレクチャーサポートを経て、国際交流や平和事業を民間で始めたいと思い、起業しました。しかし、素人の経営者だったのでなかなか事業がうまくいきませんでした。

 

それからどうやってお父様の会社を継ぐことになったのですか?

どうしようか考えているときに、父から、会社の従業員が社労士として独立し、パートナーコンサルタントとなるので、私に「会社を手伝ってくれないか?」と声がかかりました。私の父は仕事人間で、昔から家族と話す機会も少なかったのです。そんな父が頼んできましたので、よっぽど困っているのだろうと思い、親孝行のつもりで父の会社を手伝うことにしました。最初は週に1日ほどのアルバイトだったのですが、そのうち時間が足りないからと3日となり5日、さらに正社員になってほしいと段々巻き込まれて、現在の会社で働くことになりました。

 

それから下積みで秘書から総務人事、経理、弊社開催の関与先経営者の勉強会の企画・事務局を務め、管理職にもなりました。経営は「体力・知力・気力」が必要です。そして、体力という点では、年齢には「代表取締役の年齢・会社の年齢・暦の年齢」があり、それらを考慮して代表の交代を父が考え始め、2014年に私が3代目の代表に就任しました。この間に出会った経営者の方々から理念や大切にしていることを、直にお話し頂き、知ることができたことが大きな学びになり、現在のパーパス経営(理念経営)を大切にするに至っています。しかしながら、私は創業者とも2代目とも違うので、ゼロから自分の強みを活かして新規事業と新規のお客様を開拓していきました。新しいお客様と既存のお客様の成長発展段階が異なっていたため、両軸で支援する難しさを感じました。

 

開拓とは具体的にどのようなことをされたのでしょうか?

事業内容でもお話しした、経済産業省の経営革新支援機関や女性の活躍を支援する事業です。私は子育てをしながら管理職として働いていたので、その経験を活かした支援もしています。ベンチャー企業や小規模・零細企業は成長が伸び代がたくさんあります。規模が小さいので、細かい支援しないといけないことがたくさんありますね。

 

経営で大切にしていることはありますか?

関与先が「強くて善くて働きがいのある会社」を目指して、永続経営できるようパーパス、つまり理念の構築成文化を普及したいと思っています。現在は、パーパス経営&SDGs実現貢献のための技術力を高めることに注力しています。その他の補助金やキャリアコンサルタントとしても、他社では余り取り組まない弊社ならではの支援をしていきたいです。そのために志を同じくするコンサルタントと、大きい目標に向かって一緒に取り組みつつあります。日本人経営者のみならず外国人経営者もいらっしゃいます。日本の99.7%は中小企業で360万社あります。やり甲斐があります。世の中が少しでも善くなるよう前進していきます。

 

今後の展望を教えてください

安心・安全・平和な世界を次の世代にバトンタッチできるようにしていきたいです。新型コロナが発生し、今後は収束したとしてもコロナ発生前の日常には戻れないと考えているので、BeyondCoronaShockとして新たな市場を見据えた世界を築いていきたいと思っています。

そのために、会社の経営目的(=重心)を経営者と一緒に考えて、クライアント先が航海中に嵐が襲い大きく船が揺れても、その重心により元に戻れる会社となるご支援をしていきたいです。

単に経営資源を活かした安直に儲かる仕事ではなく、「儲け」=自社の「信+者」としてパーパス経営を取り入れて頂きたいです。

 

経営者の方におすすめの本はありますか?

斎藤幸平さん著書の『人新世の資本論』です。経済成長至上主義が未来に警鐘を鳴らし、持続可能な社会のために今できることが書かれています。企業の舵取りにとってヒントになると思います。

資本主義の外注化や気候の変動などの地球全体の切実な問題を挙げていいます。発展途上国の子供たちが、安い労働賃金で創ったファストファッションと言われる服を作り、私達が着る。自国の土壌を破壊して栽培されたアボガドを私達が食べる。自分達の地域では建設できない発電設備を地方で造り、それを都心の人々が使う・・。そのような資本主義の外注化に触れています。実際、SDGsネイティブは、SDGsに貢献する企業の製・商品・サービスを選択し購入する動きがあります。そのような世代から選ばれる企業であることが求められています。

 

【「新書大賞2021」受賞作!】
人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。
気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。
それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。
いや、危機の解決策はある。
ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。
世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす!Amazon URLhttps://www.amazon.co.jp/dp/4087211355

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!