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H.R.I 株式会社代表取締役 溝橋正輝氏

今回は、H.R.I 株式会社代表取締役、溝橋 正輝氏にお話を伺ってきました。
就職をしてから大学へ進み、現在の地位にたどり着くまでどんな道のりがあったのでしょうか?

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!

 

H.R.I 株式会社 会社概要

会社名称 H.R.I 株式会社
代表者 溝橋 正輝
設立 2016年12月
主な事業 HR事業
Tech事業
SC事業
社員数 450名(取材時)
会社所在地 〒169-0073  東京都新宿区百人町1-23-4 D-SQUARE Shinjuku 1.2F
会社HP https://hri-group.jp/

 

学生時代はどの様に過ごされたのでしょうか?

少し経歴が変わっていて、普通は18歳で大学進学ですが、私は22歳で大学進学しました。では18歳からの4年間で何をやっていたかというと18歳から20歳までは工場に勤めていました。

私は元々工業高校出身で、機械工学科に在籍し溶接や旋盤を3年間学びました。ただ機械いじりが好きで工業高校に入学したわけではなく、中学3年生の時の進路面談で父から「家にお金がないので、この子は手に職をつけてもらい18歳から働いてもらわないと困る」 という話があり5分で進路が決まりました。

高校に入学してから、3年後工場で働く事が分かっていたので、「工場に入るのになぜ英語とか古文を勉強する必要があるんだ」と今考えると恥ずかしい限りですがその当時は本気で思っていて、高校時代は1分も勉強しない、学校の成績は下から数えたほうが早い学生でした。

 

そして高卒で18歳のときに川崎重工業に入社しました。勤務地は西明石工場で小型エンジンのケースを1日100個作る仕事をしていました。いわゆる単純作業の毎日で、もちろん責任感のある大切な仕事ではありますが「この仕事をやるために俺は生まれて来たのだろうか、これが天職なのか」という気持ちが積もっていきました。

そんな折に、偶然高校時代のアルバイト先の先輩と同じ工場で同僚として再会をしました。そしてその先輩はこの工場でお金を貯めて大学に進学すると言うのです。工業高校だと進学組より就職組の方が多いですし、金銭的な事情もあったので大学進学は選択肢にありませんでした。しかし大学について調べてみると、4年間自由な時間がある上、大卒の給与が高卒の給与に比べて高いことを知り、大学進学のために浪人生になることを決め、川崎重工を2年で退職しました。退職前に父に話した時は烈火の如く怒られましたが、金銭の援助は一切求めないことを条件に許しを得ました。

 

その後、大学進学のために予備校に通い、2年を経て近畿大学の経済学部に入学しました。

大学時代は学生生活を充実させる事に注力しました。サークル活動だったり、バックパッカーをしたり、飲食店の経営をしてみたり色々な経験を積みました。

そして、大学3年生になり就職活動を始めた時は「一流になりたい」という軸を持っていました。偶然のご縁で野村證券のリクルーターの方にお会いして、様々な支店の社員の方々に会う機会をいただく中でとても優秀な方が多いと感じ、この環境に身を置きたいと考えて入社を決めました。

 

社会人になっての苦労や、成し遂げたいことはありましたか?

野村證券では、新宿野村ビル支店で営業をしていました。私の在籍していた支店は全国でもトップランクに入るセールスが多く在籍しており、ビジネスパーソンとして多くの刺激を受けました。自力を付けたいと思っていたので金融やビジネスについて誰よりも勉強し、優秀な人を見てどんどん技を盗むことを意識してました。

3年で結果を出したいと思って入社しましたが、1年半経った頃自分を振り返る機会がありました。その際に自分の欲している力が足りていないと感じ転職活動を始めました。

 

当時の溝橋様に足りていなかった力はどのような部分だったのでしょうか?

将来的に会社経営を目指していたので、3つの力が必要だと考えていました。1つ目は営業力、2つ目がマーケティングの知識、3つ目はマネジメント力です。

野村證券では中小企業オーナーをリスト化し1日200件電話して、5件社長が電話に出ていただけて、そこから直接アポイントに繋がるのは1件という世界でした。テレアポは単純作業なので通常の業務時間中に自分が身に着けたいと考えていた力を学べる機会は多くはありませんでした。

 

転職をされてサイバーエージェントに入社されましたがマーケティングを学ぶためですか?

そうですね。マーケティングを学ぶため、インターネット広告事業本部にアカウントプランナーとして入社しました。

また川崎重工と野村證券のどちらも業界がダウントレンドで業績自体も苦しい状況だったので、マーケットが拡大し業績がYonYで上がっている業界に身を置きたいという気持ちがありました。サイバーエージェントは当時から成長し続けている企業だったので、そういった場所で働くと自分も自然に会社に合わせて成長できると思いました。

 

サイバーエージェントのアカウントプランナーは、デジタル広告のプランニングから配信まで担うので、より幅広く専門的な知識・ノウハウが求められました。

クライアントはエンタープライズが多く、常時10社程度を担当していました。既存新規ともに見ていたので、週次の定例会をして改善策や新プロダクトの提案、新規クライアントからコンペの機会を得てマーケティング戦略の立案や提案を行っていました。金融はいくら自分が頑張ったとしても株や経済は自分の力ではどうすることもできませんが、広告に関しては自分の努力で信じて予算を預けてくれたクライアントに広告成果として返すことができたので、とてもやりがいを感じましたね。

 

サイバーエージェントでやりがいを感じている中、Salesforceに転職していますがなぜでしょうか?

サイバーエージェントに入社して3年目には、環境にも助けられながら多くの成果を残すことができ、社内表彰もいただいたりと仕事は順調でした。しかし、自分の中に慣れのようなものが生まれていることに危機感を持っていたことも確かです。そのようなタイミングで、Salesforceのリクルーターから外勤営業のポジションでヘッドハンティングをいただいたのです。外資系の更にレベルの高い環境でチャレンジして自らのレベルを上げたいという思いから、とても悩みましたが転職を決意しました。

 

大企業のサラリーマンから代表取締役に就任されたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

会社を創業していた友人から、「会社を大きくしたい。一緒にやらないか?」という誘いを受けたからです。常に自分がワクワクする選択を取りたいと考えていたので、Salesforceを1年1ヶ月で退職をして、H.R.I 株式会社代表取締役に就任しました。

私は自身のことを結果が全ての「助っ人外国人」だと思っています。社長として事業成長に関して一番責任を負わないといけない立場であることは当然ですが、監督と執行が分離された環境で、期待以上の結果を出し続けることを求められていますので。

 

会社員と代表取締役で違う点や大変な点を教えてください。

会社員時代はプレーヤーとして働いていたので、 ミスが起きた際はチームでカバーし合うという意識でしたが、今は自分が最終防波堤であるため、感じる責任感に大きな違いはあります。

現在、450名の社員が在籍しているので、私の事業に関する間違った意思決定は、社員にも悪影響を及ぼすリスクを孕んでいます。

また特に意識しているのは、発言・発信ですね。自分の言葉が、自分が思っている以上に力を伴って波及することが考えられるので、誤解を生むことがないよう伝えられるよう気をつけています。

社長としてのキャリアはまだ1年程度ですが、自分含め「人の成長」は難しいと日々感じています。会社の研修だったり、社員が使える武器を増やすこと、そして一番大事なことは信じて任せること。H.R.Iへの入社を選んでくれた全ての人が成長できるような環境を作りたいです。

 

会社としては今後どのように成長していきたいでしょうか?

未経験からITエンジニアを育てることがメイン事業で、引き続き事業の拡大を目指しています。ITエンジニアの育成は、社会トレンドにもマッチをしていますし、人口減少が進む日本で、数少ない需要増が期待できる領域です。経済産業省が出しているレポートでは、2018年で18万人、2030年には45万人のIT人材が不足すると記載されています。日本をIT先進国にしたい、そんな思いからITエンジニアを育成し、ITエンジニアの総人口を増やすことが目下の会社の目指すところです。

 

おすすめの本がありましたらお願いいたします。

マシュー・ディクソン著のチャレンジャー・セールス・モデル『 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」』です。

 

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●ハードワーカー(勤勉タイプ)
●チャレンジャー(論客タイプ)
●リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)
●ローンウルフ(一匹狼タイプ)
●リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)

世界中の販売員は、この5タイプに分類できる。
このうち、高いパフォーマンスを継続的に発揮できるのは、「チャレンジャー」だけである。
だが、あなたが「チャレンジャー」でなくても問題はない。
誰であれ、一度正しい理論と実践法を身につければ、「チャレンジャー」として活躍できるようになるのだから。

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!