
今回は四季の森どうぶつクリニックメディカルスキンケアセンター代表、平川将人氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
| 会社名称 | 四季の森どうぶつクリニックメディカルスキンケアセンター |
| 代表者 | 平川 将人 |
| 設立 | 2009年 |
| 主な事業 | 犬の皮膚科 ※診療対象:皮膚疾患のある犬のみ |
| 社員数 | 7名(取材時) |
| 会社所在地 | 愛知県豊明市新栄町1丁目179番地 |
| 会社HP | 公式HP:https://inu-neko-byoki.com/ オンラインショップ:https://mscc-qs.jp/ よりそいLife with:https://yorisoi-lifewith.jp/ 公式Instagram:https://www.instagram.com/shikinomori_ac/ |
事業内容を教えてください
四季の森どうぶつクリニックメディカルスキンケアセンターは、犬の皮膚病と行動診療に特化した専門病院です。
当院の大きな特徴は、北海道から沖縄まで全国に患者さんがいる点です。それを可能にしているのが、対面診療とオンライン診療を組み合わせたハイブリッドスタイルの採用です。愛知県の本院に加えて東京にサテライトクリニックを開設し、定期的に全国を往診することで、地域を問わず必要とされる医療を届けることができています。
また、積極的な投薬治療はもちろんですが、ホームケアにも力を入れておりスキンケア商品の開発、体質改善のためのサプリメントと開発販売し、未病から病気で困っている重症の治療、当院の治療を卒業できた方のアフターフォローまで幅広く対応できることが特徴です。
全国往診の様子はブログで公開していますので、ぜひご覧ください!
院長平川の天真爛漫ブログ:https://inu-neko-byoki.com/blog15/
オンラインショップでは、どのような商品を取り扱っていらっしゃるのでしょうか?
オンラインショップでは、犬のスキンケア商品とサプリメント、腸内環境へのアプローチ、毛に関する悩みへの対応、さらにメンタルやストレスといった領域にも取り組んでいます。
診療を通じて得られた知見をもとに、当院が独自に開発した犬用スキンケア「Medicare(メディケア)」と犬用サプリ「プラス」の2つのシリーズを展開しており、それぞれ累計15万本以上の販売実績があります。受診するほどではなくホームケアのためにという方から、減薬に向けた体質改善のために治療とともに使われる方、当院での治療を卒業できた方まで幅広くご利用いただけています。
最先端の皮膚科学から生まれたスキンケア&サプリメントの詳細は、下記URLをご覧ください。
「よりそいLife with」についても教えてください。どのような思いで取り組んでいらっしゃるのでしょうか?
「よりそいLife with」は、人間社会で飼育されている動物の環境改善と、教育の2つを目的にしています。動物にはそれぞれ特性があり、その特性を生かした生活環境が必要ですが、動物園や水族館ではまだまだ「展示」が主流となっており、飼育環境が十分とはいえません。動物福祉の視点を大切にしながら、動物が本来持っている能力や特性を生かせる飼育環境を造ることは、子どもたちの成長において学びの場にもなると考えています。獣医師として診療で学ぶことができた人と動物との共生の在り方を次世代への学びにつなげる活動として展開しています。
きっかけは子ども時代に大好きだった動物園に、大人になって久しぶりに行ったときに見た動物のストレス行動です。教育を掲げながら「かわいい」のためにこのストレス行動を子どもたちに見せていいのか、という疑問を抱きました。生き物には自然界を生き抜くために進化してきた素晴らしい能力があり、似ているように見えても種によって能力や生き方は異なり、力を発揮できる場面もそれぞれ違います。我々人間も同様で、得意なことや不得意なことがありますが、社会では「これもできなければならない」「あれもできなければならない」と、無意識のうちにプレッシャーを抱えながら生きてしまうことも少なくありません。
動物園や水族館で動物が見せる「個性を生かす生存戦略」を見た体験が、「人はそれぞれ違っていい」「自分の得意を伸ばしていい」と考えるきっかけの一つになってほしい。そうした思いから、「よりそいLife with」を行っています。
よりそいLife withの詳細は下記URLよりご覧ください。
ここからは平川先生のことをお聞かせください。子どもの頃、どんなことに熱中していましたか?
子どもの頃からとにかく動物が好きで、全員が同じくらい動物が好きと思っていました。しかし大人になって振り返ったときに「自分は異常に動物が好きだったんだな」と気がつきました。
例えば、子ども時代はペットが飼えない環境だったので、よく動物園や水族館に行き、ぬいぐるみを買ってもらっていました。物心ついた頃にはタンスの上は動物のぬいぐるみで溢れかえり、寝るときはそこからお気に入りを集めて、布団の周りにぬいぐるみを並べて寝ていたのをよく覚えています。
とにかくひたすら動物を追いかける子どもでしたね。
何か特定の動物が好きだったのですか?それともすべての動物がお好きだったのでしょうか?
ジャンル問わずに全部好きでした。
子どもの頃は『わくわく動物ランド』や『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』など、動物が出てくるテレビ番組をずっと見ていましたが、なかでもムツゴロウさんに憧れていたので、犬に対しての興味関心は他の動物よりも大きかったかもしれません。
獣医師になりたいと思ったのはいつ頃ですか?
高校1年生のときの引っ越しを機に人生で初めて犬を飼い始めましたが、そのとき獣医師という仕事があることを知りました。
そして、この資格があれば自分が好きな動物たちの健康管理ができるのではないかと考えるようになり、本格的にその道を目指すようになりました。
獣医師として働き始めてから、動物に対する印象は変わりましたか?
大きく2つ変化がありました。
まず1つ目は、関心の対象が広がったことです。
子どもの頃はただ犬が好きで可愛いという気持ちから獣医師を目指しましたが、独立する頃には「人と犬との関係性」を意識するようになりました。仕事柄つらそうな状態の犬を診ますが、その先に人と犬との関係性が良くなっていく未来があると考えられたからこそ、続けることができたのだと思います。
そして2つ目は、自分に犬を飼う資格があるのか、と考えるようになったことです。
私は独立後にハスキーを飼い始め、全国往診にはキャンピングカーで一緒に向かったりと、犬に囲まれて生きたいという夢を叶えました。
しかし、現在は犬を飼っていません。この子が亡くなったことも理由の一つですが、それ以上に「自分で選んだ働き方ではあるものの、今の自分が犬を飼ったとき、その子を幸せにできるのか」と深く考えるようになったのです。
患者さんには犬との生活のために必要なことをお伝えしていますが、自分が飼い主の立場に立ったときにそれを実践できるのかと自問すると「できない」、これが今の答えです。
診療を通して知識を深めるほど人と動物の共生の在り方を考えるようになり、今もこの気持ちと日々向き合っています。
勤務医時代のご経験の中で、「今に活きている」ことを教えてください
勤務医時代に高齢の犬を診療した経験が心に残っています。その犬は腎臓の状態が悪かったのですが、入院して点滴治療を行えば改善が見込めると判断し、治療プランを飼い主さまに提案しました。そして2泊3日の入院を経て無事に腎臓の数値は改善し、私は「良くなりました」とお伝えして退院させました。
しかし、次に来院された際、飼い主さまから「調子が悪い」と相談を受けました。詳しく話を聞くと、認知症のような症状が現れていたのです。腎臓の数値自体は改善していたものの、入院という環境の変化が犬にとってストレスとなり、生活の質が下がってしまった可能性がありました。
見方によっては医療として誤った判断ではありませんでしたが、人と犬との関係性を良くすることにはつながらなかったのです。それ以来、医療として正しいかどうかと、人と犬が幸せに暮らせるかどうかは分けて考え、飼い主さまと十分に話し合いながら治療を進めていく必要があるとより強く考えるようになりました。
いつ頃から独立を意識するようになったのでしょうか?
勤務医になってから3~5年目頃は、企業病院に勤務していました。当時は、今後は企業病院の時代になるのではないか、企業病院のほうが生活の質も向上するのではないかと考え、その病院の成長を支えながら一緒に取り組んでいこうと考えていました。
一方で、企業組織の中では足並みを揃えて行動することが求められます。私は「あれもやりたい」「これもやりたい」と積極的に動くタイプでしたが、あるとき「あなたが積極的に動くことで、周囲が怠けているように見えてしまう」と指摘されたことがありました。その視点は私にとって想定外でしたが、組織の中にはそうした考え方もあるのだと気づかされました。
その経験を通じて、自分がやりたい医療を実現するには、企業の中で足並みを揃えるだけでは難しいと考えるようになりました。やりたいことがあるのであれば、自分で責任を持つ立場に立つ必要があると判断し、独立という方向に気持ちを切り替えました。
開業当初から皮膚科専門で展開されることを想定していましたか?
最初から皮膚科専門を想定していたわけではありません。勤務医時代は地域密着型の動物病院でのみ働いていましたし、当時は動物病院といえば地域密着型が主流だったため、自分も同じ道を歩むものだと考えていました。
しかし、次第に皮膚科やスキンケアに力を入れたいと考えるようになり、地域密着型の診療をベースとしながら、「皮膚科とスキンケア」に重点を置く形に移行したことが、現在の取り組みの出発点となっています。
「皮膚科に絞る」と決断した経緯を教えてください
独立後の最初の5年間は一般診療を行う動物病院として運営していました。その中で当初はスキンケアを目的に来院される方はごく一部でしたが、年を追うごとにその割合が徐々に増えていきました。そして、診療を続けるうちに、このままでは自分の仕事量が限界を超えてしまうと感じるようになったのです。
すべての要望に応えたいという思いはありましたが、自分の時間やエネルギーには限りがあるため、得意分野に注力することが結果的に患者さんのためになるのではないかと考えるようになりました。また、自分が苦手な分野を無理に抱え込むことが医療であるとは思えず、得意な分野を持つ獣医師が他にいるのであればその先生を紹介し、私は皮膚科に特化して患者さんの役に立つべきだと考えが変わっていきました。
もちろん失うものがあることも理解しており、一般診療の患者さんが来院されなくなることや、診療の一部を手放すことになるという不安もありましたが、一方で自分らしい医療ができるようになり、診療の満足度は高まるだろうと判断しました。そうした考えから、開業から5年が経過した6年目に、皮膚科以外の診療は受け付けないと決め、移転開業しました。
皮膚科専門クリニックとしてリスタートした直後はどのような変化がありましたか?
わかりやすいところでお伝えすると、新規の患者数が減少しました。それまで月に約30件あったさまざまな疾患の新規患者が、5件~10件程度まで減り、来院件数もピーク時のおよそ半分になりました。
一方で、一頭ごとにかけられる時間が増え、より丁寧に医療と向き合えるようになりました。その結果、業績が落ちたことは一度もなく、継続的に伸びています。
オリジナル商品の開発に取り組んだ背景を教えてください
元々ホームページやブログでスキンケアを中心に情報発信をしていたのですが、独立後2~3年目にそれらを見た方からの問い合わせが増えていきました。日本各地から、どのようなケアをすればいいのか、スキンケアは何を選べばいいのかといった相談の電話が寄せられるようになったのです。
私も「役に立ちたい」との想いで可能な限り対応していましたが、電話だけで改善に導くことは難しく、病院として具体的に届けることもできないこともあって対応に限界があることが悩みでした。ただこれだけ多くの要望があるのであれば、自分で良いものを作り、それを必要としている方に届けたほうが役に立てるのではないかと考えるようになりました。
そして、ECであれば全国の方に届けることができ、個別の相談にも対応しやすいと判断し、自信を持って推奨できるオリジナル商品の開発に取り組み始めました。
オリジナル商品の開発で一番大変だったことは何ですか?
オリジナル商品の開発で最も大変だったのは、製造を引き受けてくれる会社を探すことでした。OEMに対応している会社は数多くありますが、大手企業との取引を優先するところが多く、私のように規模が小さく、初回ロットを大きく出せない場合は、積極的に取り合ってもらえる会社はほとんどありませんでした。また、犬向けの商品を扱った経験がないという理由で断られることもありました。スキンケアの経験には自信があり具体的なイメージプランもあったため、形にできず本当に苦しかった時期もありました。
そこで私は、東京ビッグサイトで開催される美容・化粧品関連の展示会に足を運び、出展しているブースの担当者に直接「ペット向けのスキンケア商品を作りたい」と相談しました。その中で関心を持ち、一緒に取り組もうと言ってくれる方と出会い、ようやく開発が動き出したのです。
その後は、半年ほどかけて試作品を何度も作り直しながら開発を進めました。最初が大変だった分、イメージが形に仕上がっていく過程はとても楽しかったです。
今後の展望を教えてください
当初は、犬を助けたい、人の役に立ちたいという思いでクリニックを立ち上げ運営してきましたが、次第に、生き物にとっての幸せとは何か、健康とは何か、そして「人の役に立つこと」から「社会の役に立つこと」へと考えの軸が広がっていきました。
私は「好きなことが原動力になる」と考えています。好きだからこそ、仕事としてここまで続けることができ、結果として自分の目指していた形に近づくことができました。ただ世の中では、夢や目標を持たなくてもよい、仕事は収入を得る手段であり、やりたいことは別で行えばよい、という考え方を耳にすることもあります。その中で私は、好きなことを仕事にし、人の役に立つことができる仕事を見つけられて本当に幸せだなと感じています。
だからこそ、子どもたちには夢を持つことや、好きなことで人の役に立つ仕事をする道があることを知ってほしいと考えています。
動物園や水族館の存在に対して複雑な思いを抱くこともありますが、もしそれらが社会に存在し続けるのであれば、そこで子どもたちが動物の姿から「自分らしさ」や生き生きとした在り方を感じ取るきっかけになればいいなと思っています。
子どもの頃の私の夢は、「動物に囲まれて生きること」でしたが、仕事が忙しくなる中で、自分自身が動物を飼うことは難しくなりました。そこで夢の形を見直し、動物園や水族館にいる動物たちの健康や魅力を支え、それを社会に伝えていくことができれば、それは大人としての新たな夢として成立するのではないかと考えています。
今後も自分のできることで社会の役に立てるよう、邁進していきます。
最後に、他の経営者におすすめしたいものを教えてください
「ダーウィンが来た!」というテレビ番組と、ナショナルジオグラフィックのYouTubeチャンネルをおすすめしたいです。
私は、本で勉強して病気を治しているというより、生物がどうやって健康に生きているのかを目で見て、治療を変えてきました。そこには、生きるヒントや健康のヒントがたくさんあると考えています。個性を生かすことが輝くことにつながる、という考え方のヒントも詰まっていると思いますので、ぜひご覧ください。
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企業の「発信したい」と読者の「知りたい」を繋ぐ記事を、ビジネス書の編集者が作成しています。
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