今回は株式会社ゆかり代表、山下真明氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社ゆかり |
代表者 | 山下真明 |
設立 | 昭和28年3月 |
主な事業 | お好み焼チェーン
EC・物販 |
社員数 | 171名(取材時) |
会社所在地 | 大阪市北区曾根崎2-14-13 (お初天神通り) |
会社HP | https://www.yukarichan.co.jp/ |
事業内容を教えてください
当社はお好み焼き専門店「お好み焼ゆかり」を大阪に6店舗、東京1店舗、神奈川1店舗を構えています。フランチャイズが大阪の南森町に1店舗あり、合計で9店舗展開しています。コロナの休業期間中には本格的な物販セールスを始めました。冷凍お好み焼き、レトルトのどて焼きを販売しており、国内である程度は流通しましたので、1年半ほど前からは海外への輸出に着手し、香港とシンガポールでも販売しています。
PRされたいことはありますか?
TEKO-1GP(てこわんグランプリ)というイベントを開催しました!
第1回目は平成15年、第2回目は平成22年に開催し、ともに大好評を博した伝説の大イベントが復活しました。レシピを応募いただいた中から優勝が決定し、優勝の方のレシピが商品化されて、さらに売り上げに応じてお好み焼き印税や契約金をプレゼントするものです。性別・国籍・年齢・プロアマ関係なく挑戦でき、自分の考えたレシピでお客様に美味しい笑顔をお届けし、お好み焼で夢を掴めるチャンスのあるイベントです。
2024年度の優勝作品は「なにわ背徳やき」で7月よりゆかり全店で発売予定ですので、ぜひご賞味ください!
https://www.yukarichan.co.jp/2024teko1.html
お好み焼ゆかりのこだわりについて教えてください
当社は少数精鋭で1店舗1店舗のポテンシャルを高めていく努力をしています。店舗を拡大するのではなく、少ない店舗数でいかに強い事業を作っていくかを追求しています。クオリティを高くするために食材へこだわり、ブランディングを強化しています。例えば、小麦粉は特等級のものを使用しています。ケーキのスポンジで使われる小麦粉で、この小麦粉を使用しているお好み焼き屋は高価な為ほぼないと思います。特等級の小麦粉を使うことでお好み焼きがスポンジのようにふっくら・しっとりします。卵もこだわりの製法で鶏卵を管理されてるヨード卵・光というブランド卵を使用しています。この卵は「安心・安全・健康」を大切にしており、私たちも「安心・安全・健康・信頼」をテーマにしている事から、共感できる想いだからこそ採用しています。
私たちのレシピはお好み焼の前身、洋食時代のコックさんが考えたこだわりのレシピと材料で商品を提供しています。
お好み焼きの配合にもこだわりがあるのですね!
そうですね。関東に出店することになった際は、お好み焼きをあっさり食べれるように水の分量を変更しました。やはり土地に応じた味のニーズは存在すると思っています。地域に受け入れられるお好み焼きを目指し、店舗ごとに加水率を少しずつ変えています。
学生時代に頑張ったことを教えてください
中学生では剣道部、高校生はテニス部に所属していました。また高校1年生のときからギターを始めました。音楽文化祭でのライブで生演奏に感動したことがきっかけで楽器を触りはじめ、バンドを組んで自分たちでライブを企画して、集客していくことに面白さを感じていました。実際に数百人の集客に成功して、自信が付いていきました。
また15歳のころからお好み焼ゆかり本店でアルバイトを始めました。アルバイトを始めたきっかけは、お好み焼き自体が好きだったからです。家には4名掛けテーブルと鉄板焼き台があり、毎週土日になると家族でお好み焼きを作って食べていました。
ご卒業後は何をされていたのでしょうか?
卒業後は音楽関係の仕事でキャリアをスタートしましたが、働きすぎて最終的に栄養失調になってしまいました。体を壊しているなあ・・・と感じていましたが、お金もなく極貧生活でなかなか病院に行くことができませんでした。体の限界が来たので病院へ行くと「今すぐ入院してください」と言われて療養が始まりました。
社長に就任する前に思い出に残っていることはありますか?
療養後は小売業で4年程お世話になりました。流通の経路と商流の把握、単価交渉、商材の保管、倉庫管理、売り場管理などを学びました。この経験が新規事業の物販セールスに活きています。
その後、私の友人が亡くなってしまう悲しい出来事がありました。その友人に対して胸張って生きていくために、人生で何かを実現したいと強く思うようになりました。また親にも好き勝手して迷惑かけた分を親孝行したいと考えが変わりました。私にとっての答えがゆかりを引継ぎ強くする事でした。
ゆかりに戻ると決めた後、FC店舗からの本部を確認するべきと考え、フランチャイズのお店で仕事を始めます。その後はお好み焼ゆかりに転職をしました。
そこからお好み焼ゆかりに就職されて、どのようなキャリアを歩むのでしょうか?
2007年に天王寺にあべの近鉄百貨店の店舗がオープンしました。人員がなかなか集まらないとのことで、私がキッチン管理者となり、店舗管理を行いました。そこから社員として店舗管理を覚え、店舗の立ち上げに携わりました。2013年には現場から離れ、本部に異動しました。現場しか分かっていなかったので、まずは飲食にまつわる税務・労務をマスターしようと目標を定めました。だんだんと会社の数字が理解できてきたので、経費を端から端まで見てお客様に影響が無く、いらないものを全部あぶり出して交渉し、新規の取引先を開拓していました。毎年、年間300万円の固定費の削減に成功しました。他にも企画やイベントに関しても勉強し、取引先と協議を重ねてお客様に還元できるプレゼントを用意しました。
社長になって大変だったことはありますか?
2016年の7月に社長に就任しましたが、苦労したのは2013年からの金融機関との取引でしたね。2013年当時は、倒産の一歩手前の状況になったこともありスコアリングが悪く、融資が欲しいタイミングで受けることができませんでした。他には新型コロナウイルスが発生し、店舗は休業日が増えてキャッシュアウトがすさまじいことになっていきました。しかし、新しいことをせざるを得ない状況だったので、今まで寝かせていた新しい事業を展開させていきました。
会社を経営されている中での工夫はありますか?
そうですね。スタッフとの交流の機会を設けて人材教育にしっかりと取り組んでいます。クラスを作り、各社員さん月1回は集まってもらうようにしています。そこでは1人ひとりが各現場で困ってることや課題を伝えてもらい、乗り越えられない壁があれば他のスタッフや上司がサポートをするようにしています。私たちは縁があって今のタイミングで集まっています。スタッフは人生の一部を預けてくれているので、私から何かスタッフのためになることを返したいと思っています。社長就任以降の年末には毎年社員面談の機会を設けて、スタッフ1人ずつと1時間マンツーマンで話をしております。来年の年間テーマを決めて、どうしたらスキルアップができるのかを話し合い、今の状態と今後お互いに求めていることを伝え合っております。
お店での工夫はありますか?
私たちはあえてセントラルキッチンを作らずに、店舗ごとで調理をしています。なぜなら、そうすることでフレッシュなおいしさをお客様に届けることができますし、それが評価に繋がるからです。お客様は同じ立地で同じジャンルで価格差があれば、味が良くて安いお店に通いますよね。知識量を増やし、コストダウンできるところを見直すことが企業努力であると思っています。
今後の展望を教えてください
今後は東京に力をいれて、直営店を10店舗に展開していきたいですね。輸出業に関してはアメリカへ進出予定で、2024年12月ごろの出荷を目指して動いています。そして5年後には年商を15億に伸ばしていきたいです。この年商を達成するために不動産業も始めました。ノウハウを学んでいる最中ですが、宿泊事業にも力をいれていきたいです。
座右の銘を教えてください
「縁」ですね。1人ひとりの繋がりを持って人が力を発揮できる空間があれば成功の可能性に繋がります。特に飲食店・物販セールスも会社や人の縁で成り立っています。良い縁を持ち、どこまで能力を発揮できるかでビジネスの成長が変わっていきます。
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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