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タウンクロス株式会社代表 辻 亮太氏

  • 05/23/2025
  • 05/20/2025
  • 仕事
  • 37回

今回はタウンクロス株式会社代表、辻 亮太氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

会社名称 タウンクロス株式会社
代表者 辻 亮太
設立 平成20年12月1日
主な事業 防犯カメラシステム 販売、施工、保守

集合住宅インターホンシステム 販売、施工、保守

集合住宅LAN設備工事

セキュリティシステム

盗聴器・盗撮器発見業務

ウィンドウフィルム(省エネ・飛散防止・防犯)販売、施工

各種電気工事・通信工事

社員数 29名(取材時)
会社所在地 福岡市西区今宿2丁目5-1
会社HP https://tauncross.net/

 

事業内容を教えてください

タウンクロス株式会社は防犯カメラ事業からスタートした会社です。マンションやアパートなど集合住宅の仕事が増えていく中で、インターホンやインターネットなどの付随するサービスを展開するようになりました。現在はマンションの管理会社から依頼を受け、マンション全体の電気設備に関することを全般で取り扱い、工事も一貫して行っています。

 

防犯カメラ事業の市場規模を教えてください

最近は、物騒な事件が増えてきており防犯ビデオの大切さを感じています。犯罪率の変動と共に、地域社会での治安を維持するため、防犯カメラが効果的な手段として受け入れられるようになってきました。現在は一般家庭の20%が防犯カメラを設置しているだけでなく、保育園や学校、商業施設など、多くの自治体や政府が防犯カメラの 設置を地域の安全対策として推進しています。設置における補助金制度や行政主導の取り組みも普及し、防犯カメラの設置が 個人の選択から地域全体の防犯活動へと拡大しました。単なる記録装置から、犯罪を防ぐための社会的インフラへと進化しています。

また、私がカメラの業界に入った時は白黒のビデオテープが主流な時代でしたが、最近は鮮明になり、証拠能力が高くなりました。最新の防犯カメラは遠隔でスマートフォンやPCなどからも離れて見ることができるので、遠くに住んでいるオーナーが自分の物件の管理をすることもできます。また無人営業店舗の犯罪率も防犯カメラを導入することで減っています。

 

グループ会社もあるとのことですが、どのような事業をされているのですか?

グループ会社のタウンクロスマテリアでは、電気設備工事に必要な資材、機械器具および関連材料などの電設資材、設備機器を卸しています。

タウンクロスも、工事で使用する部材や配線はマテリアから仕入れております。

電設資材のプロフェッショナルとして、幅広い知識で全国のお客様にご満足いただけるよう、技術的な面でもサポートしておりますので、お困りのことがありましたらぜひご連絡ください。

URL:http://materia.tauncross.net/

 

ここからは辻社長のことをお聞かせください。学生時代に熱中したことはありますか?

小学生の時はソフトボール、中学生ではバスケットボールをしており、キャプテンを務めていました。ただ1番熱中してたのは麻雀です。親が麻雀好きで覚えてしまい、中学生の頃はのめり込んでいましたね。

そして、高校生の時は勉強よりも音楽にハマっていました。

 

昔からリーダーシップがあったんですね

そうですね。頼まれるとやってしまうタイプで、キャプテンも周りからの推薦がありやることになりました。

ですが、学生時代はまさか将来自分が社長になるとは思ってもいませんでした。

というのも、私にはものすごく優秀な兄がいるのですが、そのためか自分と比較されることも多く、兄の優秀さに気づいた時からどんどん落ちこぼれていきました。自分に自信がなかったので、起業するなんてもう夢にも思っていなかったです。

 

大学卒業後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?

大学4年生の時点で私は卒業できるか分からないギリギリの単位取得数でした。そのため、単位を取ることだけに必死で、卒業できるとわかった瞬間にようやく自分が就職活動を全くしていないことに気がつきました。

そこで、大学内にある就職に関する情報が集まっている掲示板を見に行ったところ、セキュリティ会社の募集が目に入りました。就職氷河期だったこともあり「就職できればどこども良い」と考えていましたね。

入社後、営業部に配属されましたが、誰も何も教えてくれず、名刺を持たされてとりあえず回ってこいみたいな感じで放り出されました。セキュリティについて知識も経験もなかったため、そもそも飛び込んだ先で何を売れば良いか分かりませんでした。

そんなこんなで始まった社会人生活だったので、最初の成約はとてもよく覚えています。たまたま飛び込んだ老人ホームが最初のお客様なのですが、施設長さんが良い方であれよあれよと決まりました。今振り返ってもなぜ受注できたのか分かりませんが、飛び込み営業を経て結果を出せるようになると、昔の劣等感は感じられなくなりました。

 

その後、転職はされますか?

防犯用品を販売する会社に転職しました。

私は福岡出身ですが大学からは熊本に住んでいたため、地元に戻って仕事をしたいと思った時に転職先から「責任者にならないか」との話がありました。前職と取り扱う商品や内容はほぼ変わりませんでしたが、2社目の会社は監視をされることがなかったため、自己管理を学ぶことができました。いくらでもサボれる環境だったため、誘惑に打ち勝ち自分で徹底的に管理をして営業に向かう努力をしました。自己啓発本を読んで自分を高めたり、同世代で頑張っている人たちと交流したりしましたね。

 

いつ独立を考えましたか?

2社目で働き始めてから2年目の時に起業について考えはじめました。

ある程度営業で自分なりに成果が出した時に自分の力を試してみたいと思ったことがきっかけです。また、もっとお金を稼ぎたいという気持ちもありました。実は、接待交際費を一切出してくれない会社だったため、営業に精を出すほど持ち出しが多くなり、最終的には営業経費だけで400万円ほど借金がありました。

最初は社内ベンチャーで独立し、基地局の電波調査しました。その3年後に完全な独立をしました。

お客様の引き抜きは一切せずに独立をしたため、創業当初はとても厳しい生活でした。

 

どうして社名をタウンクロスにしたのでしょうか?

つじ(社長)、とよます(副社長)のTと「阿吽の呼吸」のaunを組み合わせてタウンをつけました。阿吽の呼吸はお互いに何も言わずとも分かり合えるという意味で、私の好きな言葉です。そしてクロスは交差点の意味があります。私とお客様が交わるイメージで名づけました。

 

経営して大変だった時期はありますか?

独立後の3ヶ月が1番辛い時期でした。なりふり構わずとことんやろうと考えていたので、なんでも挑戦しました。

自分が元々勤めてた先のお客様には一切声をかけなかったので本当にゼロからのスタートでしたが、1年半程経った頃に前職のお客様に独立したことがバレてしまい、有難いことに私の会社に切り替えてくれたおかげで経営が安定しました。

その時のスタッフの人数は3名ほどで「自分らが食っていければ良いよね」というマインドでしたが、4年目からは社会的な防犯への意識の変化が大きくなり、当社の業績が伸びていきました。創業当初は目の前の仕事をやるのに一生懸命だったので組織をどうしていくかは一切考えていませんでしたが、会社が大きくなったことで自分たちの意識も変わり、組織を大きくしていきました。

 

創業当時どのようなビジョンを持っていましたか?

とにかく自分たちの事業であった防犯カメラを増やしていく夢があり、「日本一カメラを設置する企業になる」ことがビジョンでした。中国は2億台のカメラがついていますが、日本はプライバシー重視の考えが根強いので600万台のレベルです。海外では誰がいつ・どこにいたかまで突き止められますが、日本はまだそこまでのレベルには達していません。しかしこれから外国人が増える傾向にあります。すると治安悪化は避けられない課題なので、防犯が必要不可欠になると思います。

 

今後の展望を教えてください

会社設立から 16 年間、防犯システムを提供する企業として全国でシェアを広げてきました。ここ数年でも犯罪の種類や手口は非常に多くなり、私たちが安心して住める環境が縮小されつつあります。また、セキュリティだけでなくマーケティングや防災、業務改善にも応用される防犯カメラ市場は、旅行やホテル業界よりも大規模であるとも言われています。機能や役割の観点からも進化し続けている防犯カメラですが、私たちは「日本中に防犯カメラを設置し“安心・安全”な社会をつくりたい」という願いのもと、10 年後に年商 50 億円を目指し事業拡大を行ってまいります。

また、これからは社会貢献として防犯カメラを扱っていきたいです。

 

社会貢献としてどのようなことをされていらっしゃるのでしょうか?

『地域みまもりカメラ』というプロジェクト名で、地元の防犯カメラの台数を増やす3つの取り組みを行っており、活動開始から1年で設置した防犯カメラ台数が164台を突破しました。

「企業協賛型みまもりカメラ」では協賛企業・団体を募集し月額5,500円(税込み)でマンションや建物の敷地内と公道側に防犯カメラを2台設置するものです。「みまもりカメラプラスワン」では、防犯カメラを購入してくださった顧客に無料でもう1台お渡しし、無料分の防犯カメラを公道に向けて設置していただいています。「寄付型みまもりカメラ」は警察や自治体と情報共有・連携を行い、防犯カメラの少ない地域や犯罪が多い地域にカメラの寄付を行っています。

実績や取り組みの詳細はこちらをご覧ください。

https://tauncross.net/mimamori_camera

 

どうして地域に貢献される活動をされているのでしょうか?

当社の売り上げが10億円に達した時に、自分の視座が上がったことがこの活動を始めるきっかけです。それまでは売り上げを増やすこと、エリアを広げることが今までのメインのミッションでしたが、周りを見渡すと社会貢献に寄与する経営者も増えてきており、私自身もそれについて考えることが多くなりました。

特に福岡は性犯罪が日本一多いと言われています。表に出る事件が大体5パーセントで95パーセントは見過ごされています。犯罪が起きても被害者が泣き寝入りするパターンもありますが、防犯カメラがあったことですぐに犯人を逮捕できる可能性が高くなります。今後も警察や地域社会と連携して、防犯カメラの専門家として会社の信頼度を上げていくだけでなく、地域の防犯力を高められるよう邁進いたします。

 

経営者におすすめの本はありますか?

横山 光輝さん著書の漫画の『三国志』です。この本から調子に乗ったらいけないことを学びましたね。それだけは肝に銘じて経営をしています。

ぜひご覧ください。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4267870012

 

 

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!