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株式会社ルートゼロ代表 柴田 侑亮氏

  • 01/09/2025
  • 12/27/2024
  • 人材
  • 45回

今回は株式会社ルートゼロ代表、柴田 侑亮氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

会社名称 株式会社ルートゼロ
代表者 柴田 侑亮
設立 2016年3月1日
主な事業 ・SES事業

・制作

・開発受託事業

・IT診断事業

・採用コンサルティング事業

・人材紹介事業・人事派遣事業

会社所在地 大阪府大阪市西区北堀江1-6-5 大輪ビル9F
会社HP https://route-zero.com

 

 

事業内容を教えてください

株式会社ルートゼロは「日本のIT人材不足を解消すること」をミッションとし、企業の「開発課題」と「人材課題」を解決している会社です。

SES事業を展開している企業は日本に約3万5000社あるといわれていますが、その多くがITリテラシーや労務リテラシーが低いため、エンジニアに大きな負荷がかかっています。その影響からか「SESはブラック」というイメージをお持ちの方も少なくありません。

しかし、当社がSES業界におけるリーディングカンパニーを目指すことで、このような状況を打破したいと考えています。SES業界をクリーンにすることはあくまでもマストであり、目指しているのは関わる全ての人の未来にITで寄り添える会社です。

日本のIT人材不足を解決する一助になるべく、日々精進しています。

 

IT業界は現在どのような状況なのでしょうか?

日本のIT人材のマーケットは2030年に約79万人の人材が不足すると言われていますが、日本は少子高齢化社会のため、人材の数は減る一方です。需要が増える中、供給が追い付かない状況になっています。また、業界的に新人教育を避けてきたことや労務リテラシーの低さからくる劣悪な仕事環境の蔓延が引き金となって、人を増やしても常に辞めていく人がいる状態となっています。

分かりやすくいうと、バケツに穴が開いている状態なのに、穴を塞ごうとせず水を入れ続けている状態です。この穴を塞がない限り、状況は改善しませんよね。

そのため、ルートゼロでは、この穴を塞ぐために様々な取り組みをおこなっています。

 

ルートゼロではエンジニアの働く環境を守るために、どのような取り組みを行っているのでしょうか?

SES事業を主力としている当社が他社と大きく違う点は、エンジニアに対して社内状況や報酬面などを全面開示し、プロフェッショナルになれる職場を選択できる環境づくりを徹底しているところです。

まず給与面ですが、単価に連動した給与を設定し、お客様からいただく金額の最大75%をエンジニアに支給しています。

また、100人いれば100通りの働き方があるので、その人が理想とする案件に携われるように案件選択制度を取り入れています。実現できているのかと不思議に思われるかもしれませんが、当社は営業に力をいれており、年間6000〜7000社と取引しています。案件が豊富にあるからこそ、選択幅を広げることができるのです。

加えて、定期的にキャリア面談の機会も設けています。エンジニアに情報を与えない会社もありますが、そのような環境で働いていると「今のままで良いのか」と不安になり、離職に繋がります。

そのため、当社では定期的に今後のキャリアについて話合うことで、どのようなステップを踏み目標へ到達するのか、新しく何を勉強しどのような経験を積むべきかを双方が認識する機会を設けています。もちろん、エンジニアの意向は実際の案件へ反映させています。

本来SESという事業は「自分の意志で活躍や成長の場を見つけ、自分の希望にあわせた働き方も選択できる」ものであるべきだと思います。だからこそルートゼロでは、透明性を大切にしてエンジニアたちが仕事や成長を楽しめる環境づくりを大切にしています。

 

ここからは柴田社長ご自身のことを教えてください。学生時代の経験で思い出に残っていることはありますか?

私は高校に入学して、体操部に入部しました。バク転や鉄棒、跳馬を半年ほど練習していましたが、大会中の事故により体操部が廃部になりました。そのため、次に何に挑戦しようか考え、16歳になったのでバイクの免許を取りにいきました。そしてピザの宅配のアルバイトを始めたのですが、性に合っていたようで、7年ほど勤め、店長代行にまでなりました。

また大学では、音楽活動をしていました。音楽で生計を立てようと思っていたので親に土下座して大学を辞めさせてくれと懇願し、ツアーを開催して全国津々浦々まわっていました。

 

小さいころから、社長になりたいと考えていらっしゃったのですか?

社長になりたいとは思っていませんでしたが、「絶対に金持ちになる」と思っていました。元々裕福な家庭に生まれたのですが、親の会社が倒産して金銭的に苦しい状況を経験したことで、お金に対する執着が強くなりました。だからこそ20歳で起業して、一番お金を稼げることやろうと決めていました。

 

これまでどのようなお仕事を経験されましたか?

バーの経営をしながら中古自動車販売や営業代行会社の役員として立ち上げに携わりました。しかし、あまり上手くいかなかったため、当時は自分に経営は向いていないと感じ、その後ブライダル業界で働きはじめました。そのうち事業責任者になり、50億円の予算を持ち仕事をするようになりました。しかし、ブライダル業界は斜陽産業のため、50億の予算を達成するのは厳しく、自分の限界を感じていました。

毎日、早朝に出勤して深夜に帰る生活を続けていたのですが、ある日身体に限界がきたのか倒れてしまいました。その時、こんな状態で何年も仕事はできない、次は人生を賭ける仕事をしようと決意し、IT業界に転職しました。

 

なぜIT業界に転職したのでしょうか?

ブライダル会社でIT担当だったからです。またIT業界であればもう1回起業できるかもしれない、とも考えていました。

しかし実際にIT業界に入ると、想像以上にエンジニアによって待遇や働く環境に格差があり、ブラックな環境が多いことを知ったため、ITに関わる人たちがもっと幸せになれる世界を作りたいと考え、起業しました。

 

経営者の仕事の中で大変だったことはありますか?

人材育成が大変でした。

創業当初は営業・広報・経理など自分1人でできていましたが、規模が大きくなると私だけでは手が足りないので社員に任せる必要があります。当時は未熟な経営者だったので、社員の仕事に対して「自分がやった方が上手くいくのにな」と思ってしまった時期もありました。

しかし、ある時とても仕事ができる社員が入社したことで私の意識が変わりました。その社員に仕事を任せるとすぐに仕事が終わっていき、その後、売り上げが跳ね上がったのです。

雑務が無くなるとその分経営に向き合う時間を作ることができますし、業績も伸ばせたことから、多少のリスクがあっても権限委譲をすることで、結果が良くなることを学びました。

 

仕事をする中で大切にしていることはありますか?

経営者として会社の方向性を曲げずに今日まで突き進んできました。様々な意見が飛び交うこともありますが、絶対に流されずに自分の決めたこの決断を正解にしていくことを大切にしています。

やはり経営不振や組織に悩んだ時期は、経営方針を変えようかと思ったこともありましたが、上を向いてどんな時でも初心を忘れないよう心掛けています。

 

今後の展望を教えてください

若き世代を育てるパイオニアになりたいと考えています。

エンジニアだけでなく総合職で入社する社員に対しても本当に最高の会社であり続けたいです。新卒採用にも力を入れており、25卒を10名・26卒は10名以上の総合職を採用する予定です。

また、シニア層やワーキングママ、障がい者、外国人など日本のリソースをIT業界に取り込んでいきたいです。当社でも時短かつフルリモートで働いている主婦の方たちがいらっしゃいますが、とても効率よく仕事が回っているので、私自身大きな可能性があると感じていますし、ソーシャルインパクトを産む大切なリソースだと考えています。

しかしながら、IT業界ではまだ主婦の働き方を許容している会社が少ないのが現状です。

日本に埋もれているリソースの活用、教育を進めることで、社会貢献ができるよう邁進いたします。

加えて、今後は将来を見据えたM&Aやパートナー会社を募り、関わる全ての人の未来にITで寄り添える会社を目指してまいります。

 

おすすめの本はありますか?

モーガン・ハウセルさん著書の『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』がおすすめです。この本では「お金を基準に物事を考えるな」と書かれており、本当の自分の幸せを見つけることの大切さを学ぶことができます。

周りの経営者を見ていると、お金で幸せの基準を測っている方もいますが、人の幸せは全ての行動を自分でコントロールできる状態だと思います。コントロールされる状況から離脱できることが幸せの根源です。

ぜひこの本を読んで、本当の自分の価値を見つけてください。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4478114137

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!