今回はPhoto Win代表、福田沙織氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | Photo Win |
代表者 | 福田沙織 |
設立 | 2008年独立 2012年スタジオ開設 |
主な事業 | For Business
・会社案内やwebサイトのための撮影 -オフィス・工場での打合せ風景や作業風景 -社屋外観・スタッフ顔写真等 ・記念式典やパーティの記録撮影 ・各種イベント、講演会記録撮影 ・スポーツ写真 -日本高校野球連盟全国指定業者歴 過去5年 -スポーツランドSUGOオフィシャルカメラマン For Personal use ・女性のためのポートレイト撮影 -ビジネスプロフィール -マタニティ -アニバーサリーポートレイト など ・家族写真 シニアのための終活写真 ・ヌード撮影 -がんサバイバーのためのヌード撮影 -女性のための各種ヌード撮影 |
会社HP | https://photowin.jp/ |
事業内容を教えてください
広告の写真、雑誌の取材記事撮影が主な仕事です。元々は個人写真から事業がスタートしているので、七五三や成人式、ビジネスプロフィールも撮影しています。また癌を患っている方の撮影も行なっています。きっかけは17年前に私の友人が子宮癌と診断され子宮を全摘出し、その際に友人から「手術前にあなたに自分を撮影してもらえばよかった」と言われたことです。その後はご要望に合わせてがんと闘っている方を撮影をするようになりました。
昨年は、膵臓がんの患者会とのコラボで写真展も開催しました。
https://site-budounoki-suizougan.mystrikingly.com/
学生時代に何が熱中していたことはありますか?
私は私立の学校に入学しましたが、エスカレーター式で進まなかったので、受験勉強が忙しかったですね。クラス委員などの委員会活動は積極的に参加していました。
大学生になるとスポーツサークルとイベントサークルを掛け持ちし、一生懸命サークル活動をしていました。アルバイトは百貨店の販売の仕事を3年半続けていました。学校にいるより百貨店にいる時間の方が長かったですね。地下の食料品の売り場を回っていたので良い勉強になりました。
卒業してからどの業界に行かれたのでしょうか?
広告業界です。サークル活動を通して何かを企画することや何かを作る仕事に興味を持っていました。特に読書が好きだったので、広告宣伝や販売促進、フリーペーパーの編集の仕事ができる仙台市内の広告代理店を希望していました。そこから内定が出て、10年以上広告会社の営業として働いていました。
1社目は3年ほど勤務しました。自社でフリーペーパーを45万部発行していて、その中の特集記事で百貨店の企画を組むことになって数百万円の売り上げを得ることができました。百貨店と一緒に仕事をすることで大きな予算を組めること、クオリティが求められることを勉強させてもらいました。
その後、他の広告代理店に転職し7年間働きました。そこではファッションビルのリニューアルオープンでインパクトのある広告をしたいとクライアントからの要望があり、仙台市で初めてのバスラッピングの広告を企画運営しました。クライアントの意見を反映させつつ仙台市や交通局の意向にも沿ったデザインを考えなければいけないので大変で、まだ誰もやったことのない仕事だったので苦労も多かったですが楽しかったですね。一緒に働く仲間や先輩の助けが大きかったです。
バリバリ広告の営業マンとして働かれていたと思いますが、フォトグラファーとしてカメラを持つまでの経緯について教えていただきたいです
広告代理店で働いているときに、高校野球の選手1人ひとりのアルバムを制作する会社から転職のお声がけをいただきました。全く別業界だったのでどうして私に声をかけてくれたか疑問でしたね。
仕事の違う部分としては、広告業界ではいかに多くの人に情報を伝えていくかが仕事ですが、アルバム制作は1人の人が喜ぶ仕事に変わります。また、広告は消費者とやり取りすることはないのですが、アルバムの制作会社はクライアント(=選手や保護者の方)が直接喜ぶ顔を見て、生のコミュニケーションが取れます。そこに魅力を感じて転職をしました。
最初は営業として入社しましたが、気がつくと一眼レフを持って撮影していました。会社の体制が変わって少人数に編成されたことがきっかけで、社長や私がカメラを持ち始めることになりました。
フォトグラファーのお仕事で工夫されていたことはありますか?
どうしたら選手や選手のお母さんが気に入ってくれる写真が撮れるかを研究しました。相手が満足しないと私の自己満足の写真になるんですよね。保護者会で親御さんにインタビューをして、裏側の話を聞いて選手の野球人生の背景を含めた写真を撮ることで、写真が売れていくようになりました。甲子園では親御さんからどんなご苦労をされているのかヒアリングしていましたね。幼いころから切磋琢磨しあってきた選手同士の絆がわかる写真や親御さんが選手を応援している写真も売れ行きがよかったです。広告業界で学んだ顧客のニーズを聴く姿勢がフォトグラファーの仕事でも活き、その結果アルバムの予約が埋まっていきました。
そこからどうして独立されたのでしょうか?
アルバム制作する会社には6年在籍しましたが段々と外部との関係もあってなかなか事業がうまく行かなくなりました。どんどん悪い条件が重なり、高校野球の写真から撤退になりそうな状況になってしまいました。私はプロフィール写真や結婚式の仕事も受けていたので、社長から「独立してみたら?」と話があり、円満に退職をして2008年に独立しました。独立した後は広告時代の先輩から観光施設の仕事に誘っていただきました。
私としてはフォトグラファーで食べていこうと思っていましたが2年半は観光施設の営業と広告の仕事と写真の仕事の二足のわらじで仕事をしていましたね。
観光の仕事は東日本大震災がきっかけで終わってしまいました。その後は写真の仕事に集中し、2011年は被災地の取材にライターと随行する仕事などもありました。他にも仕事の幅を広げたくプロフィール写真等の撮影をするために外部のスタジオを借りていたのですが、私の予定とスタジオの予定が合わないこともしばしばありました。そこで2012年に撮影する場所が欲しいと思い、自分のスタジオを持つことにしました。今のスタジオは祖父が50年前に建て現在は叔父の会社の所有するビルで、他のビルよりも30センチほど天井が高いので写真を撮るにはとても良い環境です。もちろん家賃はしっかりとられています笑。
独立されてから大変だったことはありますか?
2017年から2018年にかけて個人のお客様だと単価が低いので、法人の依頼を増やして、お客様の層を変えようとしていました。ちょうど雑誌やWEBサイト用の写真など広告写真の撮影が増えてきていたので、どこかで売上の割合を変えていかなければと思っていました。また、女性は50代になると体力が落ちてくるので、同じペースで働けないと感じてたのも理由のひとつです。
企業を相手にすることで単価が変わるので、同じ売上なら働く時間を半分にしようと目標を変更しました。そこから1~2年で法人のお客様を増やしていきましたが自分の行動や目標を変えるのは大変でしたね。順調にいくと思いきやそこから新型コロナウイルスが蔓延し、せっかく積み上げてきたものがなくなってしまいこれからどうなっていくのだろうという不安がありました。
どうやって乗り越えていったのでしょうか?
マインドの強さかもしれないです。
また知人から遠方の目標を立てるといい、とアドバイスもいただきました。来月の目標だけでなく5年後10年後の目標をしっかりと立て直しました。目標を立てることで「まだまだやれることあるな、グズグズしてられないな」と切り替えることができました。
お世話になっている経営者の先輩方からアドバイスをいただいたり、仕事で助けてもらえるご縁があることに日々感謝しています。
今後の夢や展望はありますか?
2022年末に法人化を考えています。今までは撮影中心でしたが、これからはアルバム制作に力を入れていきたいです。具体的には、ご家庭で眠っているアルバムにストーリーをつけて再編成していきたいです。広告業界にいた経験とアルバム制作の会社にいた経験、両方を活かせるサービスだと思っています。
今までにもこのようなアルバムは作ったことがありましたが、発信をしていなかったのでこれから進めていきます。パンデミックの中で不安がたくさんある方、終活をしていこうと思っている方に向けて届けていきたいです。昔の楽しかった記憶をアルバムをつくる打合せを通して思い出すことで気持ちが前向きになったり脳の活性化にもつながると思います。
経営者におすすめの本はありますか?
「プロフェッショナル 仕事の流儀 上田義彦 写真家 心動かす広告命宿す写真」です。上田義彦さんというカメラマンの方は尊敬する写真家の方なので、仕事を悩んだ時には読み返しています。
プロフェッショナル仕事の流儀はシリーズ化されているので、ご自身の同業の方を見つけて読んでみてはいかがでしょうか?
時代の最前線にいる「プロフェッショナル」はどのように発想し、斬新な仕事を切り開いているのか。どんな試行錯誤を経て、成功をつかんだのか。時代をどのように見つめ、次に進んでいこうとしているのか。NHKの人気番組 『プロフェッショナル 仕事の流儀』より、本気で「仕事」を考え、取り組もうとするすべての人にお届けする、待望の電子書籍シリーズ!■心動かす広告 命宿す写真 上田義彦(写真家)あふれ返る広告写真群の中で、ひときわ強い印象を残す写真に出会うことがある。写真家・上田義彦の作品はその代表といえる。現在は、写真にとどまらずテレビCMの撮影や演出も手がけ、上田の作品を見ない日はないといわれるほどの人気ぶりだ。なぜ、上田の手がけるものは人々の心に残るのか。写真と向き合う上田の流儀から、その秘密を探る。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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