今回は株式会社ペダルノート代表、小原芳章氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社ペダルノート |
代表者 | 小原芳章 |
設立 | 2014年12月11日 |
主な事業 | (1)財物の盗難防止に関する監視業務
(2)通信機器、情報処理機器のレンタル、販売及びメンテナンス業務 (3)コンピューター及び周辺機器並びにソフトウェアの開発、製造、販売、保守・管理業務 (4)インターネットのホームページの企画、制作、コンサルティング、国際EC業務支援 (5)インターネットを利用した各種情報提供サービス業務 (6)損害保険代理業務 (7)前各号に関する一切の事業 |
社員数 | 14名(取材時) |
会社所在地 | 東京都豊島区南池袋四丁目20番9号 |
会社HP | https://pedalnote.jp/ |
事業内容を教えてください
私たちは「失くし物をなくそう」をコンセプトに、独自のIoT-SaaS型サービスを基にしたインフラの構築により、”見つかる・協力する”ことに取り組んでいます。現在は室内の失くし物の可視化を目標にしており、主な顧客は病院等の医療施設です。Microsoft社認定のスタートアップ企業にも選ばれました。
創業から事業が大きく方向転換したかと思いますが、その経緯について教えてください
創業当初は私1人で会社を始め、自転車の盗難や迷子のペットなどの室外の失くしものを探すサービスを展開していました。おかげさまで色んなメディアに取り上げていただき、商品自体は話題になりましたがなかなかマネタイズにつなげることが難しかったです。
色々と今後の方針について頭を悩ませている時、ある病院から「病院内の医療機器を探すことができないか?」と問い合わせをいただきました。
事情をお伺いすると、病院内では医療機器の移動がとても多いにも関わらず、アナログな部分が多くて、必要なときに必要な医療機器を探すだけで労力がかかっていることがわかりました。
看護師さんがその都度医療機器がどこにあるかを探す必要があるため、時間も労力もかかり、医療行為に集中できずにいたんです。
それだけでなく、緊急事態に迅速に医療機器の使用ができない状態でもあり、患者さんの命にも危険が及びます。例えばコロナウイルスで重症化してしまった時は3時間以内に呼吸器を設置しなければ患者さんは亡くなってしまいます。医療の現場では探し物が見つからないことが命取りになるんです。
そのため、弊社のサービスでは看護師さんのスマートフォンで医療機器がどこにあるか見ることができたり、医療機器がどんなメンテナンスをされているかの記録をすぐに見れるようにして、より質の高い医療の実現に貢献しています。
加えて、医療機器の分野から病院内のクラウド化を進めています。
電子カルテなどは個人情報問題もありますが、病院内だけで利用できる設定にすることで、安心して活用いただいています。在庫の管理や医療機器の置き場所を把握することで時間を効率的に使うことができ、病院内で必要になる様々なことを記録することで医療従事者の精神的・体力的負担を減らすことに繋がっています。
また、現在では病院内の探し物システムだけでなく、研修や管理システムの設定をしています。通常、病院にITシステムを導入すると4500万から1億くらいの費用がかかりますが、私たちは少ない初期費用で導入がしやすいサブスクリプションサービスを提供しています。
学生時代に熱中したことを教えてください
実はそんなになかったんですよ。しいて言えば、学生時代に剣道を習っていました。
学生時代よりも、今のほうが熱中しているものは多いように感じます。
その1つがランニングです。私はいつも15~20㎞ほど走っています。音楽なども聴かずに、ただひたすら走ることに集中しています。
なぜランニングに熱中しているかというと、会社経営と似ているからです。ランニングも経営も存続と成長が求められます。例えばマラソン大会でも序盤に本気を出しすぎちゃって早々にリタイアするのか、それともちゃんと良いペースを保ち続けてしっかりとゴールするかで結果が全然違います。
また、ランニングをしていると余計なことを考えなくて良いので、自分が悩んでいることを整理し、判断することができます。
今後の目標として。アドベンチャーランやサハラ砂漠の中を走ってみたいです。
大学を卒業してからどういった働き方をされていたのでしょうか?
大学を卒業して某スポーツ新聞に契約記者として入社しました。当時、その新聞社は赤字だったので新卒採用をほとんどしていなかったんです。仕事自体はとても楽しかったですが、元々正社員になりたかったので、局長に「社員になりたいのですが、どうしたら良いですか?」と聞きました。すると「広告営業だったらありかもしれない」と返事をいただきました。また楽しく記者として働きたいと思って、月末に辞表を出し、広告関連の会社に転職をしました。
転職された先での業務について教えてください
転職をした外資系の広告代理店ではデジタルマーケティングの基礎を学ばせてもらいました。それが今に活きています。
また、その後株式会社プロトコーポレーションで仕事をしていました。当時はデジタルメディアはあったものの、マネタイズができていない状態でした。そこではマーケティングのお仕事をさせていただき、会員コンテンツの充実を含めマネタイズの実現に尽力しました。
その仕事がきっかけで様々な人との出会いがあり、IT業界へと進むことになりました。
仕事は楽しかったですが、数年後、義父の経営している会社に入社することになったので、退職しました。
起業のきっかけについて教えてください
家族のために義父の会社を骨を埋めようと思っていましたが、事務用品・事務機器業界であったため、IT業界の魅力が強く、起業をしました。小規模事業主から1社目の会社を作ってみましたが、上手くいかず、最終的に会社譲渡になりました。そして2度目の起業にチャレンジしました。サービスがうまくいくまでは夜間にAmazonやヨドバシカメラの倉庫で派遣アルバイトの仕事をし、朝少しだけ睡眠をとり、その他は、仕事をしていました。1度目の起業を反省し、一人で抱えないことを教訓に経営しています。そのおかげで2度目の起業で8年目に入りますが、良い仲間に囲まれて、良い仕事ができるようになっていますね。
波瀾万丈ですね。苦労を乗り越えるために大切にしていることはなんですか?
マネタイズでき、商品が消費者に対してちゃんとフィットしてる状態を作ることが大切だと思っています。起業当初、クライアントの中に中古自転車を買取販売している会社があり、自転車の盗難がどうにかならないかと相談を受けて探し物を見つけるサービスを始めました。
しかし、外の失くし物を探すサービスはGPSと競合してなかなかマネタイズできなかったです。幸いにもがっちマンデーなどのテレビ番組に出演していたため、問い合わせが多く、そこに医療の案件がありました。そこからリサーチして、医療サービスに転換してから売上が立つようになりました。
病院はシステムが古いので、医療従事者の方がとても喜んでくれましたし、とてもやりがいを感じます。ユーザーの声を取り入れバージョンアップすることで、日々さらに良いサービスになっています。
経営をする上で大切にしていることは、ゴールまで諦めないことです。ゴールするまでは走るのをやめず、途中で歩いてでもゴールを目指しています。
今後の展望について教えてください
間接的に人の命に携わる仕事をしているので、医療のインフラを整えていきたいです。今後は自宅医療をする方に医療機器を貸し出したり、クラウドデータを使い情報を送り合ったりする時代になっていくので、どんどん効率化して便利になる環境を創出していきます。
経営者におすすめの本はありますか?
野村克也監督著書の「ノムラの教え 弱者の戦略99の名言」です。悩んでいる時は、人生や自分の会社に置き換えて心に刻むようにしています。全ては通過点なので、成功よりも成長するように会社を発展させていきたいです。
弱者はいかに闘い、いかに勝つべきか。現実をどう認識し、戦略を練るかですべては決まる。闘う前から勝負を捨てた者にチャンスが巡ってくることはない──。 自身、無名高校からテスト入団し、捕手として打者として頂点を極め、監督としても万年Bクラスのチームを常勝軍団に育て上げた野村克也氏。人間の能力や才能の差など、ほんの僅かにすぎない。その人の意識のありようで、現実はいくらでも変えられます。 本書では、そんな野村監督がこれまで語ってきた至高の名言を厳選した、人生を変える名言集です。大人気漫画『グラゼニ』(週刊モーニング連載)とコラボレーションし、従来の常識をくつがえす、全く新しい人生指南書として送り出します。 世代年代を超えて、誰もがこれまでの自分が悔しくなってチャレンジせずにはいられなくなる言霊の書です。Amazon URL |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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