今回は株式会社いまーみらい塾代表取締役 歌崎雅弘氏にお話を伺ってきました。
学生時代、偏差値40から京都大学への進学を果たし、現在は塾を卒業する学習塾「いまーみらい塾」を経営されています。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください。
株式会社いまーみらい塾 会社概要
会社名称 | 株式会社いまーみらい塾 |
代表者 | 代表取締役 歌崎雅弘 |
設立 | 2016年 |
主な事業 | 塾を卒業する学習塾「いまーみらい塾」、早押しクイズ学習アプリ「はやべん」の運営 |
社員数 | 5名(取材時) |
会社所在地 | 〒650-0004 神戸市中央区中山手通3-2-2トア山手プラザウィング棟1F |
会社HP | https://imamirai-school.com/ |
学生時代はどう過ごされていましたか?
歌崎さん:中学の頃からずっと部活中心の生活をしていました。大学受験のとき、どうしても京都大学に行きたくて、必死に勉強しました。大学受験のときの経験が今学習塾の運営をしようと思ったきっかけにもなっています。
社会人になってどんな仕事をされてきましたか?
歌崎さん:大手スポーツ用品メーカーで営業し、医療機器メーカーの後、澱粉製造会社で働きました。
就職活動は特に希望がなくて、その後の社会人生活も惰性だったと思います。
企業しようと考えましたが、今ほど起業がブームではなく当時はその選択を諦めました。3社目の澱粉製造会社に入って3年ほど経った時、ずっと続けていたスポーツを辞めてから楽しみがなくなりました。私はとても退屈になり、自分が生きる意義について考え、その結果社内起業をすることにしました。今では社内ベンチャーと言いますが、当時はそういった言葉も知らず、ましてやそんな土壌もなかったので社長に直談判しました。
情熱をかけて取り組みましたが、、社内政治が下手で結局役員会議で取りやめが決まりました。
当時はずっと会社が悪いと思っていましたが、今こうやって自分で経営をするようになってからは、あの時の自分は必要なことをしていなかったんだなと思います。
ではなぜ会社を辞めて起業しようと思われたんですか?
歌崎さん:社内起業に関しては、私がいないとダメだと考えていましたが、それがなくなり、会社には私がいなくても業務は回っていきます。なので、ここにいても仕方ないと思って勢いで辞めました。
社内起業をしながらも、「これを潰されたら会社を辞める」と思っていましたがなかなか勇気が出ませんでした。しかし、自分が生きた意義を残すことを考えたら今しかないと思いました。
「明日以降に踏み出せることはない」と思い、会社を辞めて起業しました。
どんな塾を始められたんですか?
歌崎さん:私の人生の中で京都大学に受かるための受験勉強が最高の取り組みだと思っています。
あの時の経験を伝えたら起業できるし、社会の為になると考えました。
私は塾生を卒業させることを目標とした塾を始めました。
最初は勉強法を教えていました。思考力、記憶力、問題発見力、問題解決力、やりきる、この5つを育て、本来のあるべき姿である自分自身で育んでいける人になれるよう心構えを教えていました。
ですが、根底にあるものの捉え方、考え方、勉強法を教えるだけでは伝わらない子が出てきたんです。
教えたとしても、実践をしない子です。
心構えをいくら伝えても、子ども自身が心の底からやりたいと思える状態でないと意味がないのだと気づきました。
私は取捨選択ができるような子が増えることを願っています。常々「必要ないことだと思ったら素直にいったらいい」と伝えています。自分が何をやりたいか、そのために何が必要か考えられる人になってほしいですし、そのために親の教育からやっています。
ただ塾に行って言われたことをしているだけでは生きる力は育めないと思います。
塾を経営されていて大変だったことはなんですか?
歌崎さん:勉強のやり方を伝えて、卒業させることを目的としているので、経営はあまりうまくいきませんでした。それでも志を高く、悲劇のヒーローのように振る舞っていました。
自分で自分の首を絞めて、自分が困窮する方向にわざと向かっていたと思います。
起業したときに妻と子どもがいましたが、説得し切れず、出ていかれました。
住宅ローンも払えなくなり、子どもの教育のことをやっているのに、自分の子どもはほったらかしで経営が立ち行かなくなり、本当に自分は人間の屑だと思い知らされ続けました。
最後の最後まで自己否定を繰り返していました。
そんな精神的にも追いつめられている状況の中、子どもたちの前では自分を奮い立たせて授業をしていましたが、子どもたちに伝えている言葉がブーメランのように返ってきて、その度に苦しみました。
1人になると落ち込み、いつしか死を選択するようになりました。
こんな人間のクズは死んだほうがマシだと考えていると、ふと、死ぬんだったら自分がクズであることがどうでもよく思えたんです。
ある意味開き直りですが、クズである自分は周りの状況のせいであるだけと考えるようになりました。
悩むというのは慰めです。解決のことを考えず、どうやったらこの状況を打破できるか、自分の立ち直り方を何も考えていませんでした。そのことに気づいてからは、未来の自分がクズでなくなり、自己実現を果たすために何ができるかを考え抜きました。
自分はそれまで様々なことに逃げてきた人間でしたが、もう逃げることを辞めて、物事に対して正面から向き合っていくようになりました。
これから起業される方に何かアドバイスはありますか?
歌崎さん:上手くいきそうなことではなく、心の底からやりたいと思うことをやることが大事だと思います。人間はお金や状況が理由で何かと諦めがちです。ですが、そういう理由で選んでしまうと、どうしても壁にぶち当たった時に逃げてしまいます。理性が働くときは無意識に逃げ道をつくってしまっているんです。
なので、「これでうまくいかなくてもやる」と思えることを後悔しないようにやることが大切だと思います。
どこまでいっても幸せになるためにやる、心の底からやりたいことをやって下さい。
これからの展望を教えて下さい。
歌崎さん:私は現在、いまーみらい塾や、はやべんというアプリ、STORY MAKERというオンラインスクールをやっています。
私は教育業界に対して「学びとは幸せになるために、幸せになっていく力をつけるもの」という考え方を広め、それを文化にしていきたいと考えています。そして、そのために塾をやっています。
私はもっと影響力のある人間、簡単に言えば有名になって、多くの人が私の言葉に耳を傾けてくれるようにしたいです。利益は全て教育格差をなくすために使いたいですし、会社はいつ潰していいとも思っています。その為に多少の痛みは出てくるでしょうが、言うべきことを世の中に発信していきたいです。
ですが、今はまだ大声で言うタイミングではないと思っているので、影響力をつけてから、世の中に教育の問題点を提起していきたいと考えています。
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『人を動かす』D・カーネギー (著) https://onl.la/KyMzQ6H
あらゆる自己啓発書の原点となったデール・カーネギー不朽の名著。 |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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