今回は伊勢原FCフォレスト/ 株式会社Forest of Future代表、一場哲宏氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 伊勢原FCフォレスト/株式会社Forest of Future |
代表者 | 一場 哲宏 |
設立 | 伊勢原FCフォレスト・・・2019年
株式会社Forest of Future・・・2023年2月3日 |
主な事業 | 伊勢原FCフォレスト
サッカークラブの運営
株式会社Forest of Future 木造スタジアムを中心とした安心してスポーツが楽しめるまちづくり 1. コーチング 2. チームビルディング 3. フォレスト大楽 |
会社所在地 | 神奈川県伊勢原市下落合46-6-8 |
会社HP | https://ifc-forest.com/ |
事業内容を教えてください
伊勢原FCフォレストは2019年に発足したサッカーチームです。2024年は幼児から中学3年生の130名が在籍しています。
また、2023年には株式会社Forest of Futureを創業しました。
「木造サッカースタジアム」を地域の皆様と共に創るプロジェクトを進めています。
どのような学生時代をお過ごしだったのでしょうか?
幼少期から両親が共働きで寂しい思いをしてきたことから、反抗期が激しすぎて家中で暴れていました。
サッカーは小学校3年生から始めて、中学生・高校生時代も熱中し過ごしました。そこから教師を目指すため、日本体育大学に進学しました。大学ではサッカーサークルを立ち上げ、世田谷区の社会人リーグに参加して、幅広い世代と交流して面白かったのが思い出ですね。他のサークルは上下関係が厳しくてとても嫌だったので、フランクなサークルにするように心がけていました。
また、交換留学生としてドイツのケルン体育大学に行き、サッカーの指導方法を学んだことも今の活動のきっかけとなったと思っています。ケルンの地元のサッカークラブで自分もプレーしながら、5歳・6歳のサッカーチームの監督として指導していました。
ドイツに行ってから、自分を表現する文化を知りました。私はドイツ語が全く喋れなかったので、ドイツ人から「おとなしい人」と認定されてしまい、数ヶ月間パスが回ってきませんでした。その状況が続き、ある日「どうしてパスを回さないのか?!」と日本語でチームメイトに怒りました。するとそこから、パスをまわしてもらえるようになり、自分の気持ちを表現して、自分で人生を切り開いていく大切さを知りました。聖書の「叩けよさらば開かれん」という言葉のように、ドアの前で立っていても、ドアが開くことないけれど、ノックさえすれば必ずドアは開き、人生はその繰り返しなんだと身をもって体験しました。
学生時代の経験から今に役立っている経験はありますか?
そうですね。ドイツ留学が終わり、日本に帰国する際に飛行機を使わずシルクロードを2ヶ月半かけて電車やバス、ヒッチハイクで横断したことです。英語も通じない国に訪れた時、現地の人に「君はどこから来たんだ」と聞かれ、沢山話をしました。現地の子どもたちと遊ぶこともあり、私が一緒に交じってサッカーをすると目を輝かせて楽しそうにしていました。子どもたちはすごい家に住んでるわけでもないし、生活が豊かではありませんでしたが、とても幸せそうに暮らしていました。この旅で、言葉は通じなくてもコミュニケーションは取れるし、「物があるから幸せである」とは言えないと学びました。
大学卒業後は、教師になるのでしょうか?
日本に帰国し、教育実習に行った3週間で、教師ではなくサッカーコーチの道に進むことを決めました。教師になるとどうしても保健を教えたり、関係のない生徒指導をしたりする必要があります。ドイツでの留学経験で、自分はサッカーコーチの方が向いていると思い、夢が変わりました。
そうなんですね!その後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?
町クラブや神奈川県のJリーグの湘南ベルマーレでサッカーを教えていました。湘南ベルマーレでは幼稚園・保育園・小学校で授業をする巡回サッカー事業を担当していました。約7年間、毎日学校に行き、45分間の授業でサッカーを教えると、子供たちの表情が変わり笑顔で目が輝いていきました。たった45分間で顔つきが変わるのであれば、9年間サッカーを教えたらどうなるんだろうと思いはじめ、自分のやりたい道が見えてきました。
そして、伊勢原の幼稚園が母体になっているサッカーチームに移籍しました。その後、国産の間伐材を使ったスタジアムを建設することを夢に、2019年に伊勢原フォレストFCを立ち上げました。
どうして国産間伐材のスタジアムを建設する夢をもったのでしょうか?
巡回サッカー事業を担当している時に、たまたま手に取ったフリーペーパーで「ブリの森プロジェクト」を見つけました。近年は魚のブリの捕獲量が減ったという記事で、捕獲量を増やすためには、まずは海を豊かにするのではなく森を豊かにすることが大切だという内容が書かれていました。森の木を間伐して、土に日の光を当てることで木の根が深くなっていきます。間伐は土砂崩れを防ぐこともでき、微生物や動植物の命の循環がうまくいくことで、ミネラルの多い水が川に流れ、川に流れた水が海に流れてブリが復活することを知りました。私が間伐をするために貢献できることを考えた際に、間伐材を使ったスタジアム作ったら良いのではないかとアイディアが浮かびました。
スタジアムの構想とはとても大きな夢ですね!具体的に教えてください
国産間伐材のスタジアムだけでなく、人工芝を竹チップに替え、ネットやフェンスを竹で作り、サーキュラーエコノミーなブランドができたら良いですね。将来的にはスタジアムがきっかけとなり、スタッフやスポーツを中心とした街作りをしていきたいです! 最終的には、スタジアムの周りに国産の間伐材を使った学校や高齢者施設、市役所などのコミュニティを形成したいです。空き家が増えたり、建物の老朽化問題だったりと当社が間伐材を使用して、解決できればと考えています。
実際に隈研吾さんや宮大工の方とお会いし、一緒に進んでいきましょうと約束を取り付けています。
伊勢原FCフォレストではどのような活動をしているのでしょうか?
サッカーの練習と合わせて、様々な活動を行っています。練習場の近くのお寺で座禅をしたり、海外チームとオンラインで繋がることもあります。
そして地域の課題も積極的に解決しようとしています。例えば、竹やぶで困っている近所の方がいたら解決のお手伝いをしたりと、ご近所の皆様との交流が多くあります。
また、当グループでは、フォレストカップサッカー大会といって、子どもたちの力で開会式から閉会式まで全て運営する大会も行っています。朝早くから子供たちがグラウンドを作り、他のサッカーチームから参加費を受けとり、領収書の発行、コーチや監督はベンチ入らず審判も司会も子どもたちが行います。他チームを敵としてではなく高めあう仲間として相手チームと一緒にミーティングをして、両チームの良いところを伝えあったり、アドバイスを送り合ったりしています。この大会は、子どもたちの成長はもちろん大人が子どもの可能性や意欲に気づくという裏テーマがあります。子ども同士で伝えあっている姿をみると「子供ってこんなに論理的に話せるんだ」と驚くこともあります。子どもたちの成長しようとしている芽を大人が邪魔しないようにすることが大切だと気づけるのがフォレストカップサッカー大会の本質です。
何かPRしたいことはありますか?
伊勢原FCフォレストとしては、幼稚園・保育園・小学校を巡回して授業をしていきたいです。サッカーを通して思いやりや協力すること、感謝などの人間性の部分を伝えていきたいと考えています。サッカーとビジネスは通じるものがあるので、地域の会社と一緒に活動する予定です。想いに賛同していただける方がいましたら下記にご連絡ください。
メールアドレス:ifc.forest@gmail.com
また伊勢原FCフォレストとは別に株式会社Forest of Futureを設立して、チームビルディングを伝える活動をしています。
ご興味のある方はこちらをご覧ください。
起業してから大変だった時期はいつですか?
立ち上げの時期ですかね。サッカーコーチからの起業だったので、会社について全くわかっていなかったので、起業塾に行き起業に必要なノウハウやマインドや給与の計算や経費について幅広く学びました。日本政策金融公庫からお金を借りましたが、本当にやっていけるのか不安を感じることもありました。毎年度、子どもが入部しなかったらどうしようと不安に感じることもあります。
どのように不安と向き合っているのでしょうか?
経営していく中でコーチングを学び、不安を解消することができました。コーチングを通して、心の平穏が保たれたり、頭が整理されたりします。コーチは立場上、相談されることもあるため、勉強して本当に良かったです。話を聞いてあげることで皆さんが笑顔になり、人生が進む姿を見れてとても嬉しいです。
株式会社フォレストフューチャーは始めたばかりなのもあって不安はあります。しかし不安をポジティブに変換していくしか経営者には道がないので、未来に向かって進んでいきます!
今後の展望を教えてください
伊勢原FCフォレストは卒業生がいつでも戻ってくれる居場所としてホームグラウンドを作る予定です。将来的にはホームグラウンドを何拠点か作り、クラブハウスも設立したいです。そして最終的にスタジアムの設立に繋げていきます!
株式会社Forest of Futureではコーチングマインドを熟成させ、学ぶ大人を増やしていきます。私の使命は「人と地域を増やして未来の子供たちに渡す」ことです。学ぶ大人が増えていくことによって、人を癒して未来の子供たちに地球を渡すマインドを持った方を増やしていきたいです。ご興味がある方はお気軽にご連絡ください!
おすすめの本を教えてください
ジャン ジオノさん著書の『木を植えた男』です。主人公のおじいちゃんが荒れ果てた山に、雨の日も風の日も嵐の日も苗を植え続けます。どんどん植えていき、何もなかった山が、ものすごい緑豊かな森になるという内容の絵本です。森を大切にしながら、幸せな生活を求めてて木を植え続けている生き方が私とリンクすると思っています。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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