今回は株式会社FURDI代表、浅野 忍土氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社FURDI |
代表者 | 浅野 忍土 |
設立 | 2018年8月28日 |
主な事業 | トレーニングジム経営 |
社員数 | 52名(取材時) |
会社所在地 | 東京都千代田区外神田1-18-19 新秋葉原ビル 9階 |
会社HP | https://furdi.jp/ |
事業内容を教えてください
私たちは女性専用のパーソナルトレーニングジムの経営をしており、全国に直営店とフランチャイズ店合わせて66店舗を展開しています。トレーニングジムの価格は、365日予約不要で通いたい放題のメニューが6980円(2024年1月時点 税抜き価格)の定額制です。
FURDIの特徴はAIとモーションキャプチャーを使ってトレーニングサポートし、お客様の目的にあわせた専用のメニューを作成するところです。デジタルディバイスの前で運動していただき、QRコードをかざすと1人ひとりに合ったトレーニングメニューが表示され運動することができます。またトレーニング中にやり方やフォームが間違っていると、画面に「腰を後ろに動かしてください」や「体をまっすぐにしてください」などのメッセージが出てくるので、正しい身体の動かし方を身につけることが可能です。
AIとお客様だけでトレーニングをするのでしょうか?
FURDIでは、AIのマシーンだけでなく人間のトレーナーも一緒にお客さまに接客するWトレーナー制を取り入れています。AIがトレーナーとして指導しますが、横から人間のトレーナーがアドバイスをするので安心してトレーニングに取り組めます。勿論AIもトレーナーとして機能してくれるので、24時間フィットネスの要素も取り入れられていますね。さらにトレーニングではゲーム要素を取り入れており、自分の運動結果、頑張りがアプリ確認できるため、楽しく運動を続けることができます。
現在フランチャイズの募集はされているのでしょうか?
現在、運営代行モデルのフランチャイズを募集しています。フランチャイズにご加盟いただましたきましたら、運営は当社で行います。なぜ運営代行モデルでの募集を行っているかというと、運営を当社で請け負うことで、マネジメントや人材採用などのリスクが下がるため、企業として、新規事業として参入しやすくなると考えているからです。
特に弊社では、他分野の企業様が新規事業として当社のジムを始めることをおすすめしております。
新規事業への参入は障壁が高く、どのように売上を積み上げていくのかを理解する前に事業が赤字になり撤退してしまうこともありますが、だからこそ、運営は当社に任せていただくことで、投資が安定的に回収できる可能性が高くなると考えています。
学生時代の思い出を教えてください
骨法(こっぽう)という日本由来の格闘技に熱中しました。同じ道場では「本当に格闘技を極めたい」という想いの強い生徒が多かったです。道を極めるために全てを捧げるということは、突き詰めると自己犠牲になります。道場に通って全てを捧げる強さのパワーを学び、刺激になりました。
どのような企業で働かれていらっしゃいましたか?
就活時代は就職氷河期の真っ只中で、就職浪人する学生も普通にいました。私は就職活動の出だしが遅かったにも関わらず、銀行に内定をいただきました。経済の流れを学ぼうと新卒では銀行に就職しました。しかし入職後に新たな環境に移って自分をもっと成長させられて、チャレンジができる職場に行きたいという気持ちが強くなっていましたね。銀行に勤めていてはビジネスマンとしての学びがないと思い、4ヶ月後にITベンチャーに転職しました。
4ヶ月後とは早い転職ですね。転職後はいかがでしたか?
ベンチャー企業に入ってみると自分は何もできない存在だと気がつきました。当時はやる気と負けん気さえあれば自分が成長できると勘違いしていましたね。
結局、転職先は株主同士の仲違いで、会社自体が空中分解してしまいました。振り返ると、銀行での環境を変えたい想いがありすぎて、会社をどう選ぶかという観点が全くありませんでした。企業選びや会社の戦略をきちんと吟味して入社しなかったことを反省し、次に活かしました。
その後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?
経営全般を勉強できる分野で学び直すべきと考え、株式会社ベンチャー・リンクに転職しました。ベンチャー・リンク自体がすごく厳しい会社で、朝8時からミーティングが始まり、夜中の2時過ぎまで働いていましたが、自分が成長できる環境だと感じていたので、常にチャレンジをしていました。この会社で私の基礎となるフランチャイズというビジネス戦略とコンサルティング、そして営業力を身に付けました。
独立した経緯を教えてください
2009年にベンチャー・リンクが別会社の傘下に入る可能性が高まっていました。。そのような状況下ではこれまで自分たちが大切にしたものが大きく変わるだろうと考え、すぐに辞表を出しました。
8年間ひたすら頑張って働いてきたので少しゆっくりしようかなと思っていましたが、退職から1週間後にベンチャー・リンクの創業者から電話がかかってきて「君は一体何を学んだんだ。休んでいる暇はないだろう。すぐに会社を作れ! 起業家だろう!」と言われました。
そして私はお世話になった恩人からの一言がきっかけで起業することにしました。経営コンサルタント時代に、経営戦略とは何かを勉強していたので、独立してももっとうまくいくと思っていましたが、起業当初は本当の意味でビジネスを作り上げることを理解していなかったと痛感しましたね。
なぜフィットネス業界に参入したのですか?
現在FURDIで使っているドイツで開発されたAI搭載のトレーニングマシンを知人を通じて紹介されたことがきっかけです。ドイツで500店舗導入されているマシンだと聞いて、日本でも展開できるのではないかと考えました。実際にドイツに10日間滞在してトレーニングマシンを体験し、さらにはチェーン展開の状況を確認し、とても良いサービスだったので日本代理店権を取得しました。そして2019年の5月に、千歳烏山店をオープンしました。しかしサービスを始めた半年後に新型コロナウイルスが発生し、とても苦しみました。
経営していて大変だったことはありますか?
組織作りですね。最初に20名ほどメンバーを雇いましたが、すぐに組織崩壊が起きてしまいました。頭の中やExcel上で立てた戦略が現実では全くうまくいきませんでした。
当時の採用は真の仲間集めではなく、どちらかといえば人材の頭数を集めていただけだと考えています。
どのように乗り越えたのでしょうか?
過去の経験から学びを得て、現在はスタッフを集める時に「仲間作り」をするように心がけています。また組織と集団の違いについて考えるようになりました。組織は同じビジョンや価値観をもとにあるべき方向性を一緒に向かう仲間です。集団は単に人が集まっているだけです。人によってどんな価値をお客様に提供したいかという認識が統一されていなかったので、価値観やルールを整理して社内で統一するようにしました。面接段階から当社の説明をして、この考え方に賛同できるなら一緒に働きたいと明確に伝えるようにしています。
今後の展望を教えてください
女性専用フィットネスにおいてもう一つの選択肢を作りたいと思っています。現在はチェーンとして突き抜けたジムはとても少ないです。データを軸に新規展開をして、女性の健康を支援する会社になっていきたいです。私たちはデジタルを元にしたジムなので、なかなか運動が続けられない人に向けて習慣化させるために行動を変革させるサービスにしていきたいです。
現在は運動、体組成をデータとして収集していますが、今後は食事や遺伝子、日常生活などのデータを組み合わせてさらなるへルスケアデータを扱う会社に展開していく予定です。
また、フィットネス業界で働く人の働き方改革もしていきたいです。フィットネス業界は人がサービス提供の軸であるため、どうしても、人材に負荷がかかる構造です。そうした構造を改革し、私たちが見本となり雇用を創出していきたいですね。
他の経営者にお薦めする本はありますか?
塩野七生さん著書の『ローマ人の物語 ― ローマは一日にして成らず』です。歴代の皇帝を軸に、その当時のローマ帝国について語った本です。人物に紐付いた歴史小説で、トップ次第で国の方向性の全てが変わるところは経営の参考になると感じています。ぜひ読んでみてください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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