今回は株式会社Colorkrew代表、中村 圭志氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社Colorkrew(カラクル) |
代表者 | 中村 圭志 |
設立 | 2020年3月24日(創業1999年10⽉1⽇) |
主な事業 | 座席・備品・スケジューラーのColorkirew Biz
社内ポータルサービスのColorkirew Intra クラウドワークフローサービスのColorkirew WorkFlows セキュリティの統合監視サービスのColorkrew Security クラウドマネジメントサービスのくらまね |
社員数 | 118名(2024年6月1日現在、業務委託等含む) |
会社所在地 | 東京都台東区元浅草三丁目7番1号 住友不動産上野御徒町ビル5階 |
会社HP | https://www.colorkrew.com/ |
事業内容を教えてください
私たちColorkrewは「Color Your Work with Excitement」というミッションのもと、様々なWebサービスを提供しています。法人向けの事業(セキュリティビジネスやクラウドのインテグレーション、など)を行っています。
提供Webサービスのひとつ「Colorkrew Biz」では、今まで当たり前のように手作業で対応していたオフィスの細かな仕事の数々をまとめて効率化することができます。例えば、社内で人を探したり、会議スペースの予約や物の貸し借り、郵便物の送付など、仕事と呼びにくい、名もなき仕事™を減らすために様々な機能を搭載して仕事が自動化されるようなアプリケーションをイメージしていただくと分かりやすいと思います。
Colorkrew Bizは会社の全ての活動を統合しアプリケーションで管理することで、メンバーが本来の仕事に集中できる環境をつくり、チームの生産性を高めることができるプロダクト・サービスです。
Colorkrew Biz開発のきっかけについて教えてください
開発に携わったお客様から会社内のご要望やご意見を聞くことが多く、その課題解決をサービスとしてうまく提供できないか・・・という想いからColorkrew Bizを開発しました。お客様の声をヒントに作られているサービスなので、どの会社にも転用しやすいのがポイントです。
製品サイトはこちら→https://colorkrewbiz.com/
他にはどのようなプロダクト・サービスがあるのでしょうか?
弊社では先ほどご紹介した「ColorkrewBiz」の他、部署や会社のポータルをカスタマイズして簡単に始められる「Colorkrew Intra」や、稟議・承認を行う「Colorkrew Workflows」、24時間365日対応するセキュリティ総合監視サービス「Security Dashboard」などもご用意しています。
また、1日1問のクイズを答えることで会社や業務の知識を高めることを目的とした、Colorkrew Quizもすでに無料でご提供しています。
他にも様々なサービスを展開していますので、ご興味がありましたら下記よりご連絡ください!
URL:https://www.colorkrew.com/contact/
学生時代に熱中した物事はありますか?
私は千葉大学工学部機械工学科で学んでいました。
元々F1が好きで、レースで活躍する車を見ているうちに世界一のエンジンを作りたいと思い、この学科を選びました。
ところが、当初志したエンジニアという職業は、実験をしたり、PCに向かって作業している時間が長く、誰とも話さない時間が長いことに気がつき、自分には向いていないと感じたため、在学中に方向転換して、エンジニアではなく、ビジネスパーソンになろうと決め、商社に営業として就職しました。
新卒ではどこに就職したのでしょうか?
豊田通商株式会社の営業職としてキャリアをスタートしました。新卒の頃からいつか自分でビジネスを立ち上げたいと考えており、商社を選んだ理由は、自由に広く世の中を見ながらビジネスができるチャンスが多いのではないかと考えたからです。
入社後、最初の7年間はアメリカ製品の国内販売を担当し、その後5年間は台湾のスタートアップと組んで製品を作り、日本やアメリカに向けて販売をしていました。
その後、ドイツのデュッセルドルフに出向しました。ヨーロッパに社員が3000人在籍する中で20人程の小さい部署でしたが、イタリア・イギリス・フランスなど各地からの専門性高い人材をヘッドハントしたスペシャリストたちの集まりでした。そのメンバーとの仕事は独自性が高いものだったこともあり、2006年に子会社としてToyota Tsusho ID Systems GmbHを設立しました。
2010年の帰国のタイミングで、当時の買収し子会社となった株式会社ISAO(現:Colorkrew)の代表に就任しました。
会社員で記憶に残っていることはありますか?
台湾やヨーロッパで仕事をしたことです。台湾ビジネスでは、台湾の半導体設計企業のエンジニアや、その海外営業営業の人たちと一緒に仕事をし、日本という枠を超えて働き出すことができました。
また、ヨーロッパでは、各国の専門性の高いプロ達と、国をまたいだ営業部隊をリードしていく経験と、子会社を設立し代表になってからは、初めて経営トップとして事業・組織を運営する経験を得ました。
特にヨーロッパ時代、海外の多様性の高い組織でトップとして、苦しみながら会社を運営した経験が最も思い出深い経験であったと思います。
日本での経験を含めて、いままでの仕事は全て今の自分糧になっていると感じています。
代表に就任してから大変だったことを教えてください
就任してから最初の2年は常に赤字で業績が悪く、組織もやる気と求心力を失っていて、まずチームの立て直しが急務となりました。
代表に就任したとき、会社は月に大体3〜4千万円の赤字が2007年から続いていました。(2012年6月まで62ヶ月連続経常赤字)
人事制度も機能しておらず、社員は不満を抱えており、また赤字なのに役員の経費の使い方がおかしかったりと、1つひとつ精査して変えていく必要がありました。
加えて、1999年の創業から、ほぼ毎年社長が入れ替わるという状態が続いていたこともあり、取引先へ挨拶に伺った際「いつまで会社にはいられる予定なんですか?」と聞かれるような状態。
社内外から、経営に対しての信頼はゼロという状態でした。
そんな中、まずは情報をオープンにすることで、会社の状況を皆に理解してもらうことで、危機に向かってチームを一体化しようと試みました。しかしながら、当時そのような経緯の中、突然来た新しい社長を社員がすぐに信用するわけもなく、一緒に戦ってくれる仲間がなかなか増えないことが悩みのタネでした。
まさに目も当てられない状況でしたね。そこから、どのように現在のColorkrewに変えていったのでしょうか?
いきなり大きく変えていくことは難しく、一歩一歩地道にやっていきました。少しずつ変わっていくなかで、次第に仲間は増えていきました。
私はチーム運営においては、情報をオープンにすることが最も重要であると考えています。上層部にしか情報がなければ、情報の非対称性によるパワーの差が生まれます。
また、経営層からその下の階層に情報を伝え、それをさらに下の階層に伝えていく従来のやり方では、伝言ゲームが始まり、その途中で情報が変化し、おかしな理解が生まれることも多々あります。
このような環境下では、実力のある人や、やる気のある人たち(特に若手)が力を発揮することは難しい。メンバーが力を発揮できるよう、できるかぎり情報をオープンにしていきました。
また、人間関係を極力フラットにするように心がけました。階層をなくし、部門制からプロジェクト制に移行しました。
カラクルのプロジェクトは、必要に応じてプロジェクトとその責任者が任命されます。プロジェクトは時限的なものですので、その使命が終われば解散となります。また、一人が同時に複数のプロジェクトに関わることを推進することで、人間関係の上下が固定されないように工夫しました。
最終的には、役職を廃止し、成長していく人が、真っ当に認められ、評価されるチーム作りを目指しました。
社長や部長が偉いのではなく、若い人でも実力があれば適当な人を責任者にし、フラットな関係性を大切にしていくことで会社が変わっていきました。
トライアンドエラーを繰り返し、最終的には全員の給料や評価をオープンにする、いまの人事制度に進化を遂げています。
皆の力がしっかり発揮できる環境をつくったことで、結果としては就任から2年で黒字回復を成し遂げることができました。
オープン&フラットな組織になって10年が経過しますが、今後も働きやすく仕事に熱中するチームをさらに進化させるためにアップデートを繰り返していきます。
今後のご展望を教えてください
新しい組織の運営方法を発信していきたいです。最近ではプロジェクト型が良いとは言われていますが、世の中の多くの会社はいままでのやり方をドラスティックに変えることに抵抗があるように思います。
その結果、役職のない人は会社に対して不満があり、情報が回ってこないのでパフォーマンスが発揮できない仕組みになっています。
私たちは「働く」には理不尽さではなく、楽しさがもっとあるはずだと考えています。多様性のあるメンバーの、様々な働き方への理解と許容が必要とされるいまの社会において、我々がつくるプロダクトで、世界中の会社の進化に貢献していきたいと思っています。
おすすめの書籍を教えてください
元GEのCEO、ジャック・ウェルチ著書の『わが経営』です。
「CFOと同じぐらいCHRが重要だ」という点に共感しました。
時代ごとに最適な組織は変わっていくと思います。だからこそ、私自身、人事や組織がうまくいくように常に勉強をして、工夫しています。
とても参考になるので、気になった方はぜひご覧ください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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