今回は株式会社TRC代表取締役、松田早恵子氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社TRC |
代表者 | 松田早恵子 |
設立 | 2011年 |
主な事業 | エステサロン運営事業
独立サポート・教育事業 |
社員数 | 11名(取材時) |
会社所在地 | 〒171-0022 東京都豊島区南池袋2-29-16ルボワ平喜302 |
サロンHP | https://accueil-este.com/guide/ |
事業内容を教えてください
事業内容は2つあり、1つ目は肌トラブル改善専門店「Accueil(アクール)の運営です。アトピーやニキビが悪化し皮膚科でも改善しなかった方に向けてエステを行っています。2つ目が女性の独立開業支援で、サロンを開業したい人向けのスクールを実施しています。
学生時代はどのようにお過ごしでしたか?
学生時代はバスケットボール部のマネージャーで、勉強よりもマネージャー業に熱心に取り組んでいました。この経験から、私自身が活躍するよりも、人を支えることや裏でサポートすることの方が自分に合っているのかも、と気がつきました。またこの頃に人の身体に興味を持ったことも、今の仕事につながっています。
その後の進路を教えてください
介護士として4年間働いていました。最初は何となく就職しましたが、働いている内にこれは天職だ!と感じるようになりました。仕事柄、たくさんの人の最期を看取ることになり、今後の自分の人生をどう生きていくかを考えることが増えました。
介護職の時から起業は考えていましたか?
起業しようとは全く考えていませんでした。介護士として楽しく働いていた頃、私の将来の夢は「お嫁さんになって専業主婦になること」でした。今となっては笑い話ですが、失恋がキッカケで「自信が無い自分を変えたい」「かっこいい女性になりたい」と強く思い、起業塾で学ぶことにしました。
どうして起業塾に入られたのでしょうか?
たまたま出会った人たちが起業家で、夢を持って歩んでいる人が多かったんです。私が目の前の小さなことで悩んでいる時も起業家の方たちはアグレッシブに動いていて、未来に目を向けて話し合っている印象でした。こういう人たちみたいになれたら私はもっと成長できるかもしれない、変われるかもしれないと思いました。そして起業塾でメンターを見つけることができました。ビジネス書を1冊も読んだことが無いし、パソコンで「起業」と検索して読んだ程度の知識しか無い全くのビジネス素人からのスタートでした。そんな状態だったので先生からは「お前は何をしてるんだ」と言われました。まだまだレベルが低かったのと人見知りだったこともあり、最初は震えながら通っていました。
メンターとはどのような方なのでしょうか?
起業塾で講師をしながら20代から起業家として活躍していらっしゃいます。美容、身体のことはもちろん、経営などオールマイティーに教えてくださる方です。先生は取引先でもあるのですが、奥様も含め家族ぐるみのお付き合いで公私共々お世話になっています。
起業塾卒業後にメンターの方と会ったときどのような言葉をかけられましたか?
「成長した姿を見せられる! 褒めてもらえる!」と思って会いに行ったら、全く褒めてくれませんでした。それどころか「あなたに付いていきたい人はいない」「もっと人が付いてくる人になりたかったのでは?」とご指摘をいただいて衝撃を受けました。大人になってからこんなに厳しい言葉をかけてくれる人はいなかったので、素直に受け止めました。
また、私の場合は子育てしながらの起業ですごく葛藤を抱えていました。時間的にも体力的にも無謀な働き方をしていて、体が動かなくなっていることをメンター相談すると「子どもは一緒に育てれば良いじゃん。君が本気で起業をするなら応援するよ」と言ってくださりました。先生のように人の人生を預かれるようなかっこいい大人になりたいと思いました。
起業してから大変だったことはありますか?
やはり顧客の獲得ですね。自分自身のファンや応援者を集めることが大変でした。ブランドもないし、自宅のソファ1台からサロンをスタートしたので、お声がけをする度に「ネットワークビジネスなんじゃないか?」と怪しまれていました。その大変さを乗り越えたことで、もう何も怖いものはないと感じられるようになりました。
あとは会社のメンバーとの距離感も難しかったです。「リーダー」として活動することも未経験だったので、どうやってメンバーに夢を持たせてゼロからまとめ上げるのか試行錯誤の毎日でした。弊社のメンバーは女性ばかりなので、1対1のコミュニケーションを重要視しています。本人のビジョンと会社のビジョンが一致しているか、本人の強みを理解して私が伸ばしてあげたいところと合っているかを必ず確認しています。具体的には、仕事だけでなくプライベートの話にも多く時間を割くようにしました。プライベートの話をすることで、メンバーの本来の良さや何に困っているのかを姉妹のような感覚で感じられるようになります。女性にはライフイベントが多く、特に出産を機に子育てにシフトしていくことは避けられません。
女性メンバーが多くいるからこその工夫などはありますか?
当然ですが産休育休はキチンと取るようにしています。出産前後で仕事に対する意気込みが変わるのはよくあることです。自分の身体や気持ちがどう変化して、どんなお母さんとして今後を過ごしていくのかを決めていくのは産後にならないと難しいです。例えば、産前には「1年ほど育休を取りたい」と希望していたスタッフが「やっぱり3ヶ月で復帰したい」と言うこともありますし、その逆も起こり得ます。私が苦しかった時にメンターがしてくれたように、私もスタッフに本気で寄り添いたいと思っています。メンバーがお母さんと子供の幸せを両方実現してほしいと願っていて、この気持ちが会社の理念にも繋がっています。
今後の展望を教えてください
事業に関しては「働く女性が自信を持って生きていける世の中にしたい」というビジョンを掲げています。肌トラブルを抱えているだけで、毎日朝からテンションが低くなってしまいます。エステでお肌が綺麗になると、それだけで皆さんの表情が変わって自信が出てきます。女性が社会で生き生きできるベースを作る私の仕事を全国に展開して、女性が自身の可能性に気づいて活躍できる世の中を作っていきたいと考えています。
会社としては「やりがい」を重要視していきたいです。現実的には「やりがい」と「働きやすさ」は二極化するもので、バランスを取るのが難しいと実感しています。美容業界での経験や入社年度を問わず、店長やプロジェクトのリーダー職に立候補制を取り、やる気や努力が報われるようにしています。新メニューの開発や集客、マーケティングにも各メンバーが挑戦し、それが成功するようにメンバー同士で応援し合う文化は創業当初から変わっていません。
今後は託児所をつくってベビーシッター代を会社で全額負担するような体制などを実現できるよう準備を進めています。自分のやりがいは他人や周囲に求めるものではありません。家族を大切にするのは重要なことですが、家族を自分の人生の中心にせず、自分にしっかりと軸を持ちながら、可能性や夢を叶えられるような環境作り、サポートをしていきたいです。
経営者におすすめする本はありますか?
株式会社DeNAファウンダーの南場智子さんの『不格好経営: チームDeNAの挑戦』です。今や誰もが知る会社ですが、失敗のフルコースを乗り越えてその1つ1つを強さの糧に変えながらまっすぐ奮闘している姿に何度も勇気をもらいました。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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