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有限会社mode-Duo代表 尾島 康仁氏

  • 09/19/2023
  • 09/19/2023
  • 仕事
  • 781回

 

今回は有限会社mode-Duo代表、尾島 康仁氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

 

会社名称 有限会社mode-Duo
代表者 尾島 康仁
設立 2006年
主な事業 システム開発 / AI開発 / DX事業​

ホテル運営事業

保育事業

不動産事業

ウェディング事業

フードテック事業

社員数 110名
会社所在地 東京都渋谷区渋谷3丁目6−2 エクラート渋谷 5階
会社HP https://www.mode-duo.co.jp/

 

 

事業内容を教えてください

弊社は「多様性を持って、より良い世界を創る」をテーマに、6つの事業を展開しています。AI/IoT事業、ホテル運営代行事業、保育園経営、ウェディング事業、不動産事業、フードテック事業です。多様な「事業」と「人材」を活かし、それぞれの事業で明確な軸を持ちながらも、リソース面でシナジーや相互補完を積極的に考えることで、複数の事業をお互いに加速させています。

 

これまで、どのように新規事業を生み出していったのでしょうか?

インバウンド最盛期にスタートしたホテル運営事業「トマリエ」は、海外での事業立ち上げに挑戦している際に、私がAirbnbを利用した経験から生まれました。この事業を展開する上で、より迅速に物件取得・管理を手がけられるよう、不動産事業を行うグループ会社を設立。現在は、店舗来店不要のオンライン不動産や、不動産エージェントを育てるスクールを運営しています。

また、ホテル運営事業に取り組む中で、ホテルの清掃を担当している地域のお母さんから「保育園が見つからず、働くことができない」という声をいただいたことから、保育園事業も始めました。現在は都内に一か所、そこではオンライン保育も実施しています。そういった形で、事業や人材をかけ合わせ、どんどん新たな事業を生み出しています。

 

PR情報がありましたら教えてください

これまで培ってきた事業立ち上げの経験をフルに活用し、後継者問題に悩まれている方にむけて、事業承継をサポートしています。特に、地方や海外で事業を展開されている経営者の中には、高齢に伴って引退したいものの、事業の引き継ぎ先が見つからず、身動き取れないもいらっしゃいます。そういった方々に対し、我々が持つスキルやノウハウを提供することで、少しでも支援できたらと日々活動しています。もし、そういった事業継承まわりでお困りの方がいらっしゃったら、弊社にご相談いただけると嬉しいです。

なぜ事業承継の活動に力をいれていらっしゃるのですか?

毎年4万社が廃業または解散をしている実態があり、半分が黒字企業です。そのため、後継者がいない黒字企業を引き継ぎ、存続させることは、世の中の経済に役に立つと思っています。

 

どのような学生時代でしたか?

プログラミングオタクでした。授業中にパソコンを使用して怒られたり、セキュリティ会社のコンペで賞金を稼いだりしていました。

起業のきっかけとなったエピソードを一つご紹介しますね。ある日突然、大学の同級生から「プログラミングの仕事がある」という電話がかかってきました。昔からプログラミングやITに興味があったことから、同級生と一緒に事業をスタートすることになりました。最初は個人事業主のような形態で、地域のおじいちゃん・おばあちゃんにパソコンを教える仕事をしていました。その後、友人から音楽配信サービス事業をやらないかと提案があり、ボロボロの家を事務所にして仲間の6人と共に会社をはじめたんです。しかし、リーダーである友人が辞めたいと言い出して半年で解散してしまいました。私自身は、もっと継続して経営したい気持ちが強かったので、後輩の2人を連れて別会社を設立しました。そこから、私の起業家としての人生がはじまりましたね。

 

学生時代に打ち込んだことはありますか?

仕事ですね。私は大学生時代に起業したので、昼は大学に行き、夜は仕事をしていました。

授業中にお客様から連絡が来ることもあり、授業の合間を縫って、よく仕事の電話をしていて。卒業式の日も、式典が終わってからそのまま事務所に直行していたほどでしたね(笑)。

 

海外進出のご経験もおありとのことですが、経緯について教えてください

事業が少し軌道に乗ってきた際に、起業家の先輩から「事業のヒントを得るために、海外をよく見てきた方が良い」と言われて。今後の勉強のために2年ほどヨーロッパに滞在しました。最初の半年はアイディア集めで20カ国ほど巡り、海外進出支援機関に片っ端から電話をしてJETROや大使館を見学しました。街を歩いているうちに日本食の店舗が多く出店されていることに気がついて、海外でたい焼き屋を出店することに決めました。しかし、実際に経営してみたものの資金繰りが上手くいかず、撤退に追い込まれてしまいました。

 

起業してから1番苦労した時期はいつですか?

たい焼きビジネスに失敗して、日本に帰国した後が大変でした。投資家や銀行にたい焼きビジネスの経緯を話して返済を待ってもらい、昼は社長業をしつつ、夜は吉野家でアルバイトをしていました。

「金の切れ目が縁の切れ目」と言われるように、この経験からお金だけで成り立っている関係の人を見抜けるようになりましたね。自分が困っているときに、そこにつけ込んでくる人もいれば、手を差し伸べてくれる人もいる。本質的には、費やした時間や支払うお金などは関係なく、誰とどのような関係を構築できたか、その人間関係の深さが大切なのだと気づきました。

自分の利益だけを考えたり、無理して働いたりする関係はいつか破綻する一方で、素直に本心で話せる相手とは良い関係が続きます。大切なのは、お金よりも時間、そして人生の使い方です。同じ瞬間を一緒に活動するなら、たとえ関わる方々がアルバイトでも業務委託先の相手でも、その人が幸せであることを真に追求することで良い関係が築け、仲間が増えるのかなと思っています。

 

パラレルアントレプレナー(連続起業家)という経営スタイルに必要な“多様性”とはなんでしょうか?

「事業の多様性」と「人材の多様性」の2つがあります。試行錯誤が必要なスタートアップの初期段階において、複数の事業を同時に経営することによって多様性が生まれます。結果として一つの事業だけに専念するよりも、一つひとつの事業を加速させることができます。

さらに、スタートアップのプレシード〜アーリーなど、特に初期段階においては、一つの事業に集中したとしても、必要な能力や人員が日々変化します。少数精鋭よりも「多様性」を重視したほうが効率的で、スピードが早く、ひいては成功の可能性を高められることに気づいたんです。

 

今後の展望を教えてください

人・物・金・情報で経済を豊かにし、資本を生みだして、世の中に教育や文化福祉、医療などを提供していきたいです。収益を生まないけれども、世界が広がる部分やコミュニティ、新しい知見が共有されることによって、また新しいきっかけが生まれます。そしてこれが繰り返されると幸せな世の中になると確信しています。どんどん大きな影響になっていき、最終的には「国」のようなホールディングスを作っていきたいです。

 

経営者として大事な言葉はありますか?

ニッコロ・マキャベリの君主論に出てくる、「君主は愛されるより、恐れられよ」という言葉を大切にしています。世の中の平和のために、君主は優しく「何でも良いよ」と許していくのではなく、時に厳しい判断をしなければならなりません。中国のことわざに「泣いて馬謖を斬る」という、似たようなことわざがあります。リーダーを務めるのであれば、組織全体を正しく見極めて、時には一部の人から嫌われたり、自分の利害と反することであっても、仲間の未来のために喜んで悪役を買うことができるような意志が重要だと思います。

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!