今回はみなとく株式会社代表、沖杉 大地氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
みなとく株式会社 会社概要
会社名称 | みなとく株式会社 |
代表者 | 沖杉 大地(おきすぎ だいち) |
設立 | 2017年4月 |
主な事業 | 食品ロス削減事業 |
社員数 | 2名(取材時) |
会社所在地 | 東京都台東区東上野2-20-6会計センタービル5F |
会社HP | https://www.minatoku123.com https://fuubo-nofoodloss.com (函館・原宿・新宿・名古屋・広島・那覇・埼玉) |
事業内容を教えてください
当社は社会課題への対応としてSDGsへの取り組みが求められている中で、フードロスを販売できる仕組みを作り提供しています。2021年6月にスタートした「FUUBO(フーボ)」は、冷蔵機能付き無人販売機です。非対面・非接触・キャッシュレスで商品を販売・提供することができます。
現在、全国15台(3月中にプラス15台、計30台の予定です)に設置しており、誰が、いつ、どこで、何の商品を購入して、いつ商品を受け取ったかをデータ化することができ、マーケティングの最適化を行えます。
また食品ロスの削減、CO2の削減ができます。またFUUBOを取り入れた設置場所としては、SDGsの取り組みとしてのPRできるメリットがあります。
学生時代熱中したことはありますか?
私は学生時代に世界一周のバックパッカーに憧れ、頑張って水商売でお金を貯めました。貯金後は1年間かけて世界を巡りました。
私は幼い頃に中国の深圳(しんせん)に旅行したことがありました。今でこそ深圳というとアジアのシリコンバレーと言われてますが、当時の深圳は貧困地区で、親が小さい子供を使って旅行者に寄付をさせる姿を見てカルチャーショックを受けました。もっと自分の目で世界を見てみたいと思ったのが世界一周のきっかけです。
世界一周のルートは、初めにタイに行ってビザを取得して、アジアを周りました。そこからインドに渡り、北上していき中東を周って、アフリカ、アフリカ、南米に渡りました。
海外を旅していると「GIVE ME MONEY(お金をください)」と現地の子供に言われる場面が多くありました。私はお金を渡さない意味がないと思っていたので、ポケットに入っているコインを渡していたのですが、何故かモヤモヤ感がありました。実は子供がお金を欲しがっているのではなくて、親が子供にお金をもらって来るように指示しているので結局は子供にお金が渡ることはないんですよね。
ある日、女の子に「GIVE ME MONEY」と言われたので、ビスケットがポケットの中にあったので「ビスケットでいい?」と言って渡したら、嬉しそうに食べ始めました。「僕も食べたい!」と周りの子供たちも寄ってきていました。子供がビスケットを食べ終わった後に「THANK YOU(ありがとう)」と笑顔で言われました。その顔が今までお金を渡していた時の笑顔と全く違ったことが印象的でした。
子供はお金が欲しくてお金をもらっていたのではなく、今日食べるものがなくてお腹が空いているからお金が欲しかったのかと考えさせられました。自分の手で子供を救うこともできない、どうしたら良いのか?と思っていましたが、何ができるかも分からないまま日本に帰ってきました。
帰国後は世界一周の経験があったので株式会社HISという旅行会社に入社しました。
入社してから起業に思い立ったのはどうしてでしょうか?
世界一周を通して自分では世界を変えることができないと思い知らされましたが、学生時代の水商売の経験を思い出しました。私の働いていたサパークラブは経営者や実業家の方が多くいらっしゃるような場所でした。
自分が何かできなくても、自分が働きかけることで、お金を持った正しい経営者が集えば世界を変え、食品ロスや貧困問題を解決できるかもしれないと考えました。
起業してからはどのようなことから始めたのでしょうか?
最初に取り扱ったのは、農家の規格外野菜です。傷がついたメロンや曲がったキュウリを消費者に安く売りましょうというビジネスでしたが、農家の意見としては頑張って作った野菜を安く売られるなら捨てた方がマシだという考え方がまだまだ多かったのでビジネスは成功しませんでした。
しかし、少しずつ時代は変わってきてると思っております。SDGsや食品ロスをボランティアとしてやっていくことは難しくないと思います。
しかしビジネスに繋げなければ、何の意味もないと思っていて、SDGsとビジネスを組み合わせでしっかりと利益を上げながら社会問題を解決できるようにしていきたいとです。
起業してから大変だったことはありますか?
正直苦労しかないですね。1つの課題を解決したら、その課題よりも大きい問題に直面するようなイメージです。
FUUBOを作る際の苦労は答えを探す作業を自分で見つけなければならないことでした。FUUBOは今までにないサービスなので、デザインや機能、連動するシステム、アプリの仕組みなどすべてにおいてトライアンドエラーを繰り返すしかない辛さはありましたね。既存のサービスや商品があれば、ライバルを真似することができますが、参考にするものが何もないので、課題に対して一つ一つの課題を解決していきました。
私は大変なことがあっても決して折れないことを意識しています。もちろん事業をやっていれば、良いこともありますが大半が思い通りにいかないことばかりです。
上手くいかない場合でも、気持ちだけは絶対に折れない様に常に心に一本の軸を置いています。その軸が世界一周で私に見せてくれた、ビスケットを頬張る女の子の、あの笑顔です。
今後の展望を教えてください
FUUBOを3年で500台設置していきたいです。食品ロス削減の数字を追いかけるのはもちろんですが、より多くの人に食品ロスが安全で美味しいと思ってもらうことが目標で、この思いを伝えていける事業や会社にしていきたいです。
私の世代や上の世代は、今の自分があるのは先祖のおかげと言われる教育を受けています。今の環境があるのも先祖からの贈り物であると考えていると思いますが、実はその考え方は少し間違いだと私は思っています。
今の地球は自分の子供や孫などの下の世代の人たちからの預かりものだと思います。そう考えることで、無駄にゴミを出さなくなるし、もっと物を大切に扱う考え方に変わると思っております。こういった考え方が社会のマジョリティーになるまで当社は頑張り続けます。
経営者の方のおすすめの本はありますか?
漫画のワンピースです。特に1巻の主人公が「海賊王に俺はなる」という言葉が好きです。「俺は海賊王になる」ではなく、倒置法で「海賊王に俺はなる」という台詞から強い意志の表れを感じます。
ワンピースは20年間で100巻ほど連載されていますが、海賊王になる思いは変わらずに続いています。起業も同じだと思っていて「社会を変えられる人間に俺はなる」という強い思いをワンピースで学びました。
ONE PIECE 尾田栄一郎(著)時は大海賊時代。いまや伝説の海賊王G・ロジャーの遺した『ひとつなぎの大秘宝』を巡って、幾人もの海賊達が戦っていた。そんな海賊に憧れる少年ルフィは、海賊王目指して大いなる旅に出る!! Amazon URL: |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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