今回は丸山化成株式会社代表、松浦陽平氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 丸山化成株式会社 |
代表者 | 会長 丸山眞典
代表取締役 松浦陽平 |
設立 | 2018年4月 |
主な事業 | AdBlue(高品位尿素水) 製造・販売
バッテリーの仕入れ・販売 各種フィルターの仕入・販売 精製水の製造・販売 建設機械・車両の販売・リース インジェクター・ターボ・エアーラインの出張クリーニング DPFの再生 DPFデイフェンスシステムの企画・販売(特許出願中) オイル改質剤の製造・販売(特許出願中) 出張オイル交換サービス 次亜塩素酸水の製造・販売 |
社員数 | 00名(取材時) |
会社所在地 | 千葉県八街市沖 1045-1 |
会社HP | https://maruyama-kasei.jp/ |
事業内容を教えてください
丸山化成株式会社のメイン事業は、ディーゼルエンジンの排出ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減する還元剤である高品位尿素水、通称「AdBlue®」の製造販売です。お客様はすべての企業様が対象ではありますが、運送会社、燃料商社、建設会社、そしてメーカーやディーラーの皆様によくご利用いただいております。
当社には3つの強みがあります。1つ目は中小企業ならではの柔軟な対応力です。競合他社のほとんどが大手企業であることから、細かいニーズにもスピーディーに応えられるよう体制を整えております。2つ目は、クオリティです。当社では自社で品質分析をしており、高品質な製品をお届けするために日々研鑽を積んでおります。3つ目は、デリバリーです。お客様が必要なときにすぐにお届けする小回りのよさを評価いただいております。
加えて、当社では商品を販売するだけでなく、コスト改善活動にも取り組むことで、お客様のお役に立てる会社であり続けられるよう精進しております。
コスト改善活動とはどのようなことを行うのでしょうか?
車や機械の点検を通して、より効率よく運転できる状態にするだけでなく、コストダウンをする方法を提案させていただいております。
お客様のコスト改善やメンテナンスの負担軽減を目指して取り組んできた成果の1つが、2022年12月に取得した特許です。
AdBlue®を利用されるお客様の多くから車両の排気系統トラブルに悩まされていることをお聞きし、解決方法を探るなかで実証実験を行い、1つの答えを導き出しました。それが、特定のエンジンオイルの添加剤、燃料添加剤、再生促進剤の3つの組み合わせを定期的に行うことでマシンコンディションを維持できる、というものです。この理論をもとに特許申請を行いました。
私たちが「こういうことができます」と説明するだけでは、なかなか信じてもらえないこともあります。しかし、特許を取得することで、技術の信頼性を担保し、お客様に安心していただけると考えました。
もしご興味ありましたら、下記より問い合わせください。
URL:https://maruyama-kasei.jp/contact/
ここからは松浦社長ご自身のことをお伺いしたいです。学生時代の思い出はありますか?
学生時代に唯一頑張ったと胸を張って言えるのはアルバイトです。同級生と比べて3倍以上は働いており、昼はトラックの運転手、夜はバーテンダーをしていました。働く前は「遊ぶお金がほしい! 格好良い車に乗りたい!」と思っていましたが、働いていくと達成感を覚えて、仕事そのものが楽しくなりました。当初は親の力を借りないで生きていくためのトレーニングとして始めたアルバイトでしたが、将来はバーを自分で経営したいという夢を見つけることができました。
大学卒業後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?
親にバーをやりたいことを話すと、父から「大学にまで行って水商売はするな!」と反対されてしまったため、就職先を探すことにしました。
最初は大学に来ていた求人の1つであるクレーンレンタル業界最大手の会社に入ろうと考えましたが、父の紹介もあり、建設機械メーカーへの就職が決まりました。
就職先から内定が出たとき、私は働くからには最低でも3年間は死ぬ気でやろうと決意しました。
建設機械メーカーで学んだことはありますか?
私の仕事の基礎となる部分を学びました。
営業マンは、お客様に評価をされることではじめて物を売ることができます。そのため、まずはお客様に評価をされるために何をすれば良いかを考えました。そして、毎日10社周りました。7割が飛び込み営業、3割がお得意様に会うことを3年間続けて誰よりも努力をした結果、トップレベルの営業成績を叩き出しました。
ですが、私は調子に乗ってしまい金融事故を起こし会社に損をさせてしまいました。その時、管理部の部長に「これだから営業はだめなんだ」と言われ、その悔しさから複式簿記の勉強を始めました。他にも会社代表で経営塾に参加させていただき、経済理論や商社の理論、リーダーシップ戦略、ニッチ&差別化戦略を学びました。
当時学んだ知識は現在の事業でも役に立っています。
なぜ起業を考えたのでしょうか?
建設機械の90%以上は中小企業がお客様です。学歴関係なく、社会的に成功された社長を間近に見たことで、ひょっとして私にもできるのではないか? と思っていました。人生100年時代が到来していますが、サラリーマンは60歳で定年ですし、役員になれても65歳までです。サラリーマンとして社会の歯車になるのではなく、社長として人生の勝負をしてみたいと思うようになり、起業しました。
起業当初はどのような事業内容を考えていらっしゃいましたか?
商社や工事の仕事は月によって良い時と悪い時があります。そうすると常に仕事を取っていかなければならないので、大きく儲けが出なくても安定している事業を探しました。
当時、建設機械の排気ガス規制が加速していく中で、AdBlue®を機械にも投入する必要性が出てきました。その時、「これなら安定した需要を確保でき、仕事を取り続ける心配も減る。精神的にも安定するだろう」と思い、この分野に挑戦することにしました。しかし、伊藤忠や三井物産といった大手が既に取り組んでいたので、最初は「自分たちには無理だ」と思っていましたが、調べていくうちに「自分たちで出来るのでは?」と思ったことから、製品開発を始めました。
事業の安定性は高いですか?
そうですね。2030年までには2桁以上成長をすると言われています。
しかし、この事業は差別化が図れない点が難しいところです。大手だろうと当社だろうと製品に変わりはありません。そのためコストリーダーシップを取るのが重要だと考えています。中小企業だからこそ持てる、スピード感やフットワークの軽さで優位性を発揮できると思っています。
経営者として特に大変だったことはありますか?
何といっても、一番の苦労は資金です。3年ほどは銀行に助けてもらったり、出資者に支払いを待ってもらうなどあらゆる手を尽くし、黒字化するまでに36ヶ月ほどかかりました。
製造業は設備投資が必須なため、損益分岐点まで行くのが大変です。
特に一時期原料が世界的に枯渇したことがあり、工場が3ヶ月停止したこともあります。多くのお客様にご迷惑をかけてしまいましたが、当社の丁寧で細やかな対応が評価され、1年後にはほとんどのお客様に戻ってきていただきました。
資金面以外にも、人材やマーケティングなど課題はたくさんありますが、どの課題も一つひとつ解決していくことで、会社としての成長につなげてきました。
経営をするうえで大切にしていることはありますか?
お客様の会社の名前を呼ぶ時は「さん」付けにしており、これは社内でも徹底しています。また当社の手配ミスなどがあれば、夜中でも休日でも対応するようにしています。商品を安く買ってもらうのではなく、サービスの違いを実感いただき、当社に相談いただければ利益も出せることを伝えています。
今後の展望を教えてください
世の中に必要とされる会社になりたいです。
そのためにもまずはAdBlue®の取り扱いをシェア10%にまで成長させていきます。
現在、3年前が一昔とされるほどトレンドが日々変わっていくので、当社も様々なアンテナを張り、有意義な商品とサービスを提供し続け、業界の地位向上、市場の認知に貢献したいです。
また、社員に対しては、物心ともに大手に負けない待遇を用意していきます。
丸山化成が中小企業のリーダーになるためにも、良い技術を取り入れ、お客様に良い商品とサービスをお届けできるよう邁進いたします。
経営者におすすめの本を教えてください
山崎豊子さんの『華麗なる一族』です。
企業のドロドロとした部分が鮮明に描かれており、これを読むと常に緊張感を持たなければいけないと背筋を伸ばすことができます。
人も会社もいかに賞味期限を延ばせるかが重要です。
経営をするうえで気にしておきたい、人間関係や心理などを見ることができるので、ぜひ一度読んでみてください。
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投稿者プロフィール

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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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