今回は及川奈津美マリンバ音楽教室代表、及川奈津美氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 及川奈津美マリンバ音楽教室 |
代表者 | 及川奈津美 |
設立 | 2000年 |
主な事業 | マリンバ教室・マリンバ演奏 |
会社HP | https://www.marimba7.com/ |
事業内容を教えてください
マリンバ教室を経営しています。3歳から70代後半までの様々な年齢層の生徒がいます。
まったく初めての方、学生時代に吹奏楽部で打楽器パートだった方、星野源さんのマリンバに刺激を受けた方、娘さんの幼稚園でマリンバ演奏を聴いて、昔弾いた木琴が忘れられなくて、などなど皆さんきっかけも様々です。
マリンバは大きな楽器ですが、小さい子どもの場合は台を作ってその上に乗ってもらい、
また小柄な方には厚底のサンダルを用意し、それぞれの身長に高さを合わせて練習できるようにしています。
マリンバはピアノやヴァイオリンのように昔からある楽器ではなく、どちらかというと現代の楽器なので、クラシックの曲はあまりないんです。練習する曲はヴァイオリンやフルート、ピアノ曲から持ってきたり、各生徒がやりたい曲を聞き出して、いろんなジャンルの曲を練習します。
通常、1回のレッスン時間は60分です。
私個人としては演奏の依頼も承っていて、カフェや施設でのコンサート、イベント等にお邪魔することもあります。
曲目やお時間もご相談いただき、ご要望に沿って演奏をさせていただいております。
単独コンサート以外にもアーティストのバックで演奏することもあったのでしょうか?
タレントさんや歌手の方がされるホテルのディナーショーの前座の仕事をしていました。
夏やクリスマスシーズンの演奏が多かったです。
松田聖子さん、五木ひろしさん、大地真央さんなど…ご本人が登場される前のお客さまのお食事タイムにBGMとしてマリンバ演奏をしておりました。華やかながら、ガヤガヤした中で、好きな曲を自由に弾いてよくて、今思い出しても楽しい仕事でした。
マリンバを始められた経緯を教えてください
私は5歳からマリンバを始めました。4歳年上の姉と一緒にピアノを習っていましたが、母が「姉妹で違う楽器をやらせたい」と思い、ピアノの先生に相談をしたところ先生から「マリンバっていう楽器はどう?」とアドバイスされ、楽器の形も知らないまま、始めることとなりました。
お姉さまもマリンバを一緒に習っていたのでしょうか?
はい。しばらくはマリンバは私ひとりだったのですが、姉は高校入学後にピアノからマリンバに転向し、今では2人で「マリンバデュオ・シュピーレン」としての活動もしています。
今年は5月に、とても久しぶりに故郷仙台で、4度目のコンサートを行いました。
母の最初の思惑とは違い、姉妹で同じ楽器をやることになってしまいましたが、一緒にステージに立っている姿を喜んでくれているようです。
学生時代頑張っていたことはありますか?
高校・大学が音楽の専門だったので、音楽漬けの日々でした。色々な面白い学生が集まっていて、とても楽しい環境でしたね。
大学生になると吹奏楽とオーケストラ、また打楽器アンサンブルの授業が必須だったため、楽器の練習以外に時間を割くことがなかなかできませんでしたが、充実した時間でした。
大学をご卒業されたあと、どのようなあのキャリアを積まれていきましたか?
多くの音大生の夢は音楽で生活していくことです。私も学生時代から、大学の近所でマリンバレッスンをさせてもらったり、先輩から演奏の小さな仕事をいただいたりして、少しづつ経験を積んでいきました。
卒業したての頃は、先輩が関わっておられた、ミュージシャン志望の人たちが通う専門学校で、楽譜が読めない人たちにリズムを教えるソルフェージュのような授業をしたり、演奏の仕事では、小学校・中学校・高校に行って主に体育館で音楽を聴いてもらう「音楽鑑賞教室」という名のスクールコンサートでマリンバを弾いていました。
マリンバ教室も始めたかったのですが、マリンバ人口は圧倒的に少ないこともあり最初は自宅で生徒が集まりそうなピアノ教室から始めることにしました。
また、自分でマリンバを積んで仕事に行くため、中古車を購入しまして、その資金稼ぎにファミリーレストランで夜間のアルバイトもしていました。元気に動けていましたが、常に睡魔と闘っていましたね。
マリンバ教室を始めたのはどうしたのでしょうか?
その後結婚・出産をし、演奏も続けながら口コミ等でなんとかマリンバの生徒を募り、ごく少人数のレッスンを自宅マンションでしていましたが、ご近所から苦情が来てしまいました。それまでは周りの方々の理解もあり、とても運が良かったのだと思います。
大きな音を出していた自分が悪い…のですが、メンタルには相当きました。
クヨクヨしてもしかたがないので、この際、小さくても音を出せる専用の部屋を自宅とは別に借りて、のびのびやろう!そして生徒を増やそう!とレッスン部屋を探すことにしました。
自宅周辺に音楽大学が多く、音大生向けの音出しOKの物件が多くあったことがラッキーだったと思います。部屋を借りて、HPを作成して、心機一転新たにマリンバ教室をスタートしました。
一番大変だったことはありますか?
やっと部屋を借りて、自宅とレッスン室を往復する生活をスタートしましたが、また苦情がきてしまいました。私の借りたマンションは、防音が整備されているわけではなく、ただ単に住人が音を許容し合う音出しOKのマンションだったんです。1年間は順調にレッスンしていましたが、今度はその近隣住人から苦情が来て、大家さんの許可を得ていたにも関わらず「こんな大きな楽器はダメ」とNGが出てしまいました。ショックでした。生徒さんにも迷惑がかかるので、急いで違う物件を探し、再び引越をすることに。結果的にレッスン用の部屋は2回借りました。
また、レッスンの内容も試行錯誤の連続です。
私自身が先生から、小さな基礎練習を積み重ねるとても丁寧なレッスンをしていただいてきたので、自分もそんな風に教えてあげたい、との思いが熱く、当初は、やってほしい基礎、それができるようになるまでとにかく繰り返す!
みたいな、言ってみればド根性的レッスンをしていたんですね。
でも、小さな生徒のお母様から「基本の練習が娘には重たいかも…」とのご意見をいただいたり
大人の生徒さんの一人一人違う取り組み方を見て、レッスンは生徒さんそれぞれと相談しつつその人その人に合ったメニューでいいんだな、と思うようになりました。
私の理想が生徒さんの理想とは限らないのです。
大事にしている基礎練習は、最低限のメニューとしてこなしてもらっていますが、難しいことは抜きに、楽しくやりたい人には楽しいレッスンを。
反対に、のんびりでも基本をきっちりとやりたいです!という生徒さんとは、基礎をじっくり丁寧に行うレッスンが、出来ているかな、と思います。
好きな曲を選んでもらったり、ふさしいなと思う曲を私から提案したり、年月を重ねて、柔軟に対応できるようになりました。
音の問題はその後、自宅に防音室を作ることができ、現在は苦情の心配なくレッスンや練習が出来ています。
マリンバはどこで買えるのでしょうか?
マリンバは国産だとYAMAHAやKOROGI、SAITOといったメーカーがあります。
私はYAMAHAとKOROGIの楽器を所有しています。
生徒さんの中にはヤフーオークションで買う方もいらっしゃいます。意外だと思いますが、レアな楽器はフリマサイトやオークションが充実していますね。時々相談を受けます。
生徒さんはどこで集客しているのでしょうか?
基本的にHPだけですね。今後は色々な集客方法を試してみたいです。
小さい子供に教えるのも大好きですが、社会人の方、主婦の方などにリフレッシュタイムとして来てほしいです。マリンバは管・弦楽器とは違い、初めて触れる方でもすぐに音の出せる楽器です。
楽器をお持ちでなくてもOKなので、レッスンに来て、ご自身でマリンバを楽しく鳴らして、
趣味や特技にしていただけたら嬉しい限りです。
今後の展望について教えてください
マリンバを演奏することが自分の原点なので、ピアニストと2人で行っている年に1回のコンサートを引き続き続けていきたいです。
また、年に一度の生徒さんの発表会は、他楽器の先生方と一緒に毎年2月に行っておりますが合同の発表会なので、「大きな舞台は苦手」と参加を遠慮されている生徒さんもいらっしゃいます。
そんな方も含めて、私の教室だけの小さな交流会みたいな発表会をしてみたいですね。
それと、展望とはちょっとずれますが…マリンバは大好きなのですが演奏を聴いていただくにはバラして、梱包して車に積み込んで、と本当に大変なんです。小さくてサッと出して演奏できる楽器にずっと憧れがあって。いつの日かウクレレにチャレンジしてみたいなぁと夢を持っています。
次回の発表会の情報はありますか?
2023年2月12日(日)に銀座のヤマハホールで生徒さんたちの発表会を予定してします。
マリンバのほか、ピアノ、ヴァイオリン、フルートも演奏されます。
11時開場、11時30分開演です。よろしければ是非聴きにいらしてください!
経営者におすすめの本はありますか?
ロン・クラークさん著書の「あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック」です。著者は学校の先生で、学校にはお菓子を持ってこない、とかクスっと笑える当たり前の内容もあるのですが、どうしてルールというものがあるのか、なぜこれが大切なのか、大人にも響く内容が随所に出てきます。忘れてしまった感覚を取り戻すことができるので、時々開いて大切なことを思い出しています。
教育困難学級をうけもった小学校教師が、祖母から教わった礼儀作法をルールにして生徒たちに教えたところ、教室が劇的に変わり、学業成績も州のトップクラスになりました。 「大人の質問には礼儀正しく答えよう」「相手の目を見て話そう」「誰かがすばらしいことをしたら拍手しよう」「勝っても自慢しない、負けても怒ったりしない」「誰かとぶつかったらあやまろう」「口をふさいで咳をしよう」… 一見あたりまえのことばかりですが、いま、子どもたちの多くが誰からも教わっていません。他者を尊重する心、自分を大切にする心を育てる、大人にも通じる基本ルール集です。著者は2001年に「全米最優秀教師賞」を受賞。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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