今回は株式会社ガレージ代表、二村 昌彦氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社ガレージ |
代表者 | 二村 昌彦 |
設立 | 店舗開業:2007年
会社設立:2016年 |
主な事業 | 「植物と暮らす」をコンセプトに植物と共にインテリアの提案、庭づくり、ディスプレイ、ウェディング |
会社所在地 | 愛知県豊橋市曙町南松原17 |
会社HP | https://garage-garden.com/ |
事業内容を教えてください
株式会社ガレージは「植物と暮らす」をコンセプトとしている進化系園芸店です。
植物との暮らしを様々な形でご提案しており、インテリアやお庭づくり、ディスプレイ、ウェディング、アパレルなど幅広く手掛けております。
そして、garage[ガレージ]Rust[ラスト]noni[ノニ]と3つのブランドを展開し、2024年現在、関東・愛知に9店舗を構えています。
愛知県豊橋市にある本店は農業用の鉄パイプ工場をリノベーションしており、開業当初から試行錯誤しgarageの基盤を作った場所です。敷地内には白を基調とした建物と工場のような建物の2つがあり、実際にご覧いただければ建物に植物が入っただけで空気感を変えるパワーがあることを実感いただけると思います。そして、そこに強みを持っているのがgarageです。
豊橋市と言うローカルな場所にありますが、当社のミッションである「植物のある暮らしを創造する」を体現している店舗ですので、皆様のお近くの店舗はもちろんのこと、ぜひ愛知県にいらした際はお立ちよりいただけますと嬉しいです。
この記事をご覧になっている読者にどのようなことを伝えたいですか?
園芸店である当社がフラワーやプラントという店舗名にせずに、ガレージという名前を付けたのは、植物と何か新しいアイディアと掛け合わせたいという想いがあったからです。
そして、パートナーシップ事業のfragment storeでは期間限定のイベントやパートナー様と共同店舗を出店することで、「植物と暮らす」のコンセプトはそのままに、出店場所の空間を私達のテイストで創造し、より多くの方にご提供できる場として展開しております。
植物×〇〇と全く関わりのないテーマとコラボレーションすることで双方にとって新たな発見、事業の可能性を見出せるのではないでしょうか?
ご興味のある方はぜひご連絡いただけますと嬉しいです。
URL:https://garage-garden.com/construction/
ここからは二村社長の魅力を深掘りできればと思います。幼少期からどのようなことに興味を持たれていらっしゃいましたか?
家業が種苗会社を営んでいるため、植物と接する機会が多い幼少期だったと思います。
農家の方がお客様ですので朝早く起きて畑に行くことが仕事なのですが、正直なところ、小さい時はスーツを着ている人たちに憧れがあり、家業にあまり魅力を感じていませんでした。
反対に、綺麗なインテリアや雑貨に興味を持つようになりました。
インテリア雑誌を読んでいると、東京のお店がたくさん紹介されていたことで憧れを持ち、それらを参考にしながら近所の数少ないインテリアショップを巡って部屋をデコレーションしていましたね。
また、植物が家にたくさんあったので、インテリアと合わせて部屋の中で飾っていました。そこから植物を育てることにも興味を持ち、祖母から色々と教えて貰っていました。誕生日プレゼントには「温室を買ってほしい」とねだっていたのをよく覚えています。
小さい時から実家を継ぐことは考えていましたか?
長男が家業を継ぐ流れだったので、次男である私には選択肢がありました。昔から自分で商売をやってみたいと思っており、小学生の時には「将来は社長になる」と言っていましたね。
就職活動ではどのような軸で会社を選んでいましたか?
大学生になってからはアルバイトをして海外に行くことを繰り返しており、日本にはない個性的なお店から刺激を受けていましたが、実はまだ将来やりたいことが明確になっていませんでした。社長にはなりたかったのですが、インテリアと海外が好きなだけで、どんな事業をやりたいかは決まっていませんでした。
就職活動を始めるにあたり、昔から好きだったことは何かを振り返ったところ、ホームセンターのチラシを見るのが好きだったことを思い出しました。ホームセンターのチラシには様々な商品が掲載されていますが、レイアウトが面白く、トイレに籠ってじっくりチラシを読んでいたほどです。そのため、ホームセンターに就職すれば、将来自分で物を仕入れて、売るノウハウを得られると思い、入社しました。
社会人時代はどのようにキャリアを積んだのでしょうか?
最終的に社長を目指す中で、ホームセンターでのキャリアは会社で出世していくか、店長とバイヤーを経験して辞めるかのどちらかにしようと、新卒の時から考えていました。
本当に成長できる環境が整っていたので意欲的に働いていましたが、厳しい評価を受けると、1日3回は退職が頭をよぎりました。ですが、将来社長になるんだったらこんなことで負けてはいけないと食いしばって業務にあたり、また、ライバルは同期ではなく先輩に設定することで、常に上を目指して頑張るモチベーションにしていました。
辛く挫けそうになりながらも努力を続け得た結果、だんだんと社内でも評価されて同期のトップに立つことができました。
ホームセンターでのお仕事が順調な中、どうして退職をされるのでしょうか?
兄が家業を継ぐためにアメリカの農場で勤務してたこともあり、私もいつか海外で暮らしたいという気持ちがあったからです。そしてオランダの種苗会社で働ける機会があることを知り、そこで働くために退職しました。
園芸の世界ではアメリカとオランダと日本が先進国と言われておりますが、施設園芸の分野において、オランダは設備や技術力が高く、学ぶことの多い国です。そのため、オランダへ行く前は技術を学ぶことを期待していたのですが、実際に訪れると、植物に対する文化の違いに感銘を受けました。
そこに住む人々は、数百年前に建築された家や庭を自分たちでカスタマイズしながら暮らしおり、生活の中に自然と植物を取り入れています。時代の流れに捉われずに自分のスタイルを確立して暮らす文化に魅力を感じ、日本でもこのような暮らしの提案がしたいと思うようになりました。
garageを開店されてから大変だったことを教えてください
開店初期は1日の売り上げが5万円〜10万円ほどで、少ない売り上げからスタッフの給与を捻出するのが大変でした。
2007年当時はSNSやネットもなく、みんながガラケーを使っている時代ですし、なおかつ外観が店舗に見られなかったので、集客には苦労しました。
正直な話、身内にはgarageのコンセプトを理解されず、どんどん趣味の延長線のお店だと思われるようになってしまいました。「こんな分かりにくい建物だから人が来ない」「看板が小さいんじゃないか」など周りから色々言われましたが、私自身がこだわったうえで決めていたことだったので、信念を持って続けました。
どのように乗り越えましたか?
「何か話題に上がるようなお店でないと意味がない」ということを意識し実行していました。これはスタッフにも常日頃伝えていることです。
当時、私はインターネットより口コミの方が大切だと思っていました。普通のことを普通にやってもお客様は来てくれませんし、お客様が広めたいと思うお店づくりをしないといけないので、普通じゃない外観・普通じゃないサービスを常に意識していました。
当時は毎日働いてたので、ほとんどのお客様のお顔や購入されたもの、会話を覚えており、「初めて来たお客様にはこんな接客をしよう」「お客様がこの植物を買ってくれたなら、次回はこの植物をおすすめしよう」といったことを常に考え、接客時の反応を意識したお店づくりをしてきました。
そうすると、お客様にとっても印象に残るお店になりますし、信頼を得ることができます。こうした積み重ねがgarageの基盤を作りました。
二村社長は規模が拡大するなかで、どのような変化を経験されてきましたか?
創業当時、私は職人としてキャリアを始め、少人数の従業員と一緒に文化祭のようなライブ感がある店づくりをしていました。しかし店舗や従業員が増えていくことで、だんだんと時間割のような仕事の仕方になってしまい、職人から経営者に変わっていくフェーズがとても辛かったです。
特に新型コロナウイルスの拡大以降、家のメンテナンスにお金をかけたいお客様が増え、インテリアの需要が高まりましたが、会社の成長速度が従業員の成長速度を上回ったことで無理をさせてしまったことを今でも反省しています。そのため店舗数を現状維持し、従業員教育とファン作りに注力する決断をしました。
2024年に名古屋市 中日ビルに出店をした後は、数年間はどこにも出店をせずに進めており、これをきっかけにもう1度当社の魅力であるライブ感を取り戻していきたいです。
garageではどのような方が働かれていらっしゃいますか?
有難いことに当社で採用を募集すると「昔からgarageのファンだった」という方からの応募が多く、素敵なお店で働けると憧れを持ってくださる方もいますが、園芸店ですので、夏は暑くて冬は寒く、重いものを運ぶハードな仕事です。本当に好きな人でなければ働けないので、出来る限り現実を知って頂いてミスマッチを防げるように努めています。
garageで働くことに興味がありましたら、下記採用サイトに詳しい情報をまとめているので、一度ご覧いただけると嬉しいです。そして、当社働きたいと思っていただけましたら、ぜひご応募ください。
URL:https://garage-garden.com/recruit/
今後の展望はありますか?
私は自分が興味を持てることであれば、辛さを感じずに打ち込んでこれました。日々、一生懸命に取り組むなかで徐々に答えが見つかり、今に至っています。そして現在のgarageが自分の理想の形になってきたからこそ、従業員にお店を任せて、新しいことに挑戦しようと考えています。
また、農業や植物の生産であれば、ガレージや家業ともリンクするため構想を練っている最中です。
元々は50歳になったら引退を考えていましたが、新しい夢ができて今後のgarageの核となる部分を作り上げたいとワクワクしています。他にはgarageのロードサイド店を作ったり、沖縄や九州などに拠点を設けて、植物の調達ができたら良いなと思い、日々情熱を持って仕事に取り組んでいます。
他の経営者におすすめの本はありますか?
TRUCKさん著書の『TRUCK NEST 』です。
憧れの家具店「TRUCK」ができるまでの9年間について書かれている本で居場所(NEST)をつくるためのこだわりがよくわかる1冊です。
他には当社が出版した『12ヶ月のガーデニングDIY -garage style-』です。当社のワークショップでもお伝えしているポイントがつまっており、植物を飾るグリーンライフが充実する内容です!
ぜひご覧ください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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