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ファミリア皮膚科長町クリニック院長 大橋威信氏

 

今回はファミリア皮膚科長町クリニック院長、大橋威信氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

会社名称 ファミリア皮膚科長町クリニック
代表者 大橋威信
設立 2017年
主な事業 皮膚科専門医
社員数 15名(取材時)
会社所在地 〒982-0011

宮城県仙台市太白区長町7丁目20−5 ララガーデン長町4階

会社HP https://familia-hifuka.com

 

現在の事業内容について教えてください

宮城県仙台市で皮膚科美容皮膚科のクリニックを経営してます。開院が2017年の11月だったので、独立してから5年目になります。ご来院される方の割合としては、保険適応の患者さんが8割で美容医療で当院を利用してくださる方が2割です。商業施設内病院が入っているのと、仙台市内の中でも若い世代のファミリー層が増えている地域ということもあって患者さんの年齢層は低いですね。

以前私が大学病院で診療をしている際に、保険で肌が治らない患者さんをたくさん診てきました。なんとか治せないかと考えていた時に、保険で治すことができない場合でも自由診療であればある程度治せることを知りました。当院に来る患者さんは、他院で治らなかった方や美容皮膚科でも良くならなかった方もいらっしゃいます。

 

学生時代に何か打ち込んだことはありますか?

中学生から大学生までバスケットボールに熱中していました。中学・高校は部活に入っていましたが、大学時代は部活に入ろうか悩んでいました。医学部は特殊でサークルがほとんど存在せず、運動をするのであれば部活に入るのが当たり前の時代でした。部活になると勧誘のノルマや飲み会が義務付けられていたので私には合わないと感じていました。そんな時に友人と「自由に活動したいよね」と話になり、一緒にバスケットボールのサークルを作りました。大学時代から何か新しいことをやってみようとか挑戦しようという気持ちが強かったですね。

 

医者を目指されたきっかけを教えてください

私の父が自宅の1階で整骨院を開業していました。子供の時から待合室に出入りしていて、患者さんが良くなる姿や喜んでる姿、治っていく姿を見ていて、医療の仕事って素晴らしいなと感じていました。小学校の卒業文集のなりたい職業欄に「医者」と書いていたので、物心ついた頃には医療の道を目指していましたね。医者を目指したきっかけに「人の命を助けたい」という気持ちがあったので、研修1年目の時は命に直結してる循環器科を目指していました。その後先輩から「病院は皮膚トラブルが多いから今のうちに皮膚科を診ておいた方が良いよ」とアドバイスをいただき、研修2年目で皮膚科に希望を出しました。循環器科もやりがいはありましたが、皮膚科の研修がとても楽しくてそのまま皮膚科医の道を目指すことになりました。

というのも、循環器科は血圧が低くても高くても患者さんに自覚症状がないので薬を飲む意味を患者さんが理解していないことがありました。ですが、皮膚科の患者さんは皮膚トラブルに悩んで病院に来て治療を受けると、目に見えて良くなっているのがわかります。患者さんも喜ぶし、医者も治っていく過程が見えて「良くなりましたね」とお互いに喜びを共感し合えるところが、皮膚科のやりがいだと思います。

 

独立する前の勤務はどのようなキャリアだったのでしょうか?

大学病院に入局し、その後仙台市内の病院に勤務しました。大学病院時代は東日本大震災が発生し、医局の半分が退職してしまうという事態も発生し、とても忙しい日々でした。その後、医局員の数も震災前と同じくらいに戻り、私自身も家族との時間も作りたいという思いも強かったので一般病院へ移ったところ、それまでハードワークをしていたからかとても楽な環境になりました。そうすると仕事が減って「もっと自分でできるんじゃないかな、もっと仕事がしたい」と思うようになりました。他の病院に転職することも考えましたが勤務医を募集してる病院がほとんどなかったので、開業という選択肢を取りました。知人の繋がりでクリニックを譲りたいという先生がいるとお話があったので、私がそのお話を受けたいと申し出ました。

開業当初は「仙台で1番人気があり、地域から認められるクリニックにしよう」と考えていました。

しかし、現在では周りのクリニックと一緒に地域を良くしていこうという気持ちの方が大きくなっています。正直なところ、周りのクリニックと患者さんを奪い合うことをしても、お互い疲れるだけなんですよね。ですが、他の周りの先生が苦手なことやあんまりやらないような分野を得意とすると、自然と患者さんを紹介していただけるので、お互い幸せになれることを学びました。

 

開業するにあたり苦労したことはありますか?

一番大変だったのはスタッフを理解することでした。

開業当初、5名のスタッフと働いていましたが、有難いことに開業から3ヶ月経つと患者さんが100人ほどに増え、最終的に180人まで増えていきました。そうすると、患者さんの人数が増えるにつれスタッフの数が追いついていかない状態になりました。人手が足りないので補充していましたが、スタッフの成長と組織の成長ができていない状態だったので、苦労したのを覚えています。

また、「地域のために」「患者さんのために」と思って多くの仕事を振ったためスタッフが辞めていくことも多々ありました。当時の私はスタッフの入れ替わりが激しかった理由が分からなかったのですが、経営について学んでいく中で、もっとスタッフの立場に立って理解をしないといけないんだと後から分かりました。

 

スタッフの定着のために工夫したことを教えてください

スタッフの状況を理解して、まずは仕事のペースをスタッフに合わせるようにしました。そして、クリニック全体の仕事や私とスタッフの共同で行う仕事の量を減らしました。具体的には患者さんの受け入れる数を減らしたり、残業を起きないようにしたり、休憩時間を長くしたりしました。なるべくスタッフに物理的かつ心理的な余裕を持たせることを徹底し、負担を減らしました。

そうすると、みんなの気持ちや心に余裕が生まれてくるので「この業務しようかな!」「この業務をやってみたい」などのクリニックにとって前向きな意見が出るようになりました。

こういった状況を維持するためには次の日に疲れを持ち越さないようにすることが大切だと思っているので、現在でも5時半にはスタッフが帰宅できるように業務量を調整しています。全力疾走は誰でも辛いので楽しみながら働ける環境を提供できるように気をつけています。

 

今後の展望などはありますか?

私たちの理念は「100年続く笑顔あふれる地域と未来を作る」ことです。次の世代に繋がる地域や人の繋がりを作っていきたいです。そのために出来ることを一つひとつやっていこうと思っています。自分じゃないと継続できないクリニックではなくて、どんな人がやっても誰が医院長になっても同じように患者さんや地域の人たちのためになるクリニックを作りたいです。また、皮膚科が近くにない地域や求められている地域にクリニックを増やしていきたいです。

そして、2022年の12月に分院がオープンする予定です。当クリニックには近隣の地域以外からも多くの患者さんが来てくれています。色々と調べたところ、ある地域の方々が多く来院されており、そこにはあまり皮膚科がないことが判明しました。その地域で皮膚科が必要とされていることが分かったので、分院の計画を進めることにしました。そこから一緒に働いてくれるドクターが見つかって、テナントも見つかり分院の開業が決まりました。今後も積極的に求められてる地域に医療を普及させていきたいです。

2023年までに4医院、2026年までに8医院を目指しています。今後、私たちの理念や地域貢献を目指してくれるメンバーがいればスタッフも増やしていきたいと思っています。

 

経営者におすすめの本はありますか?

ジェームズ・C・コリンズさん著書の『ビジョナリー・カンパニー(2)飛躍の法則』です。これは当院でスタッフの退職が続いた時に読んだ本です。普通はバスの目的地を決めてから乗せる人を決めますが、バスに誰を乗せるか決めて座席を決めてから目的地を決めるというところに共感しました。私は開業当初、目標ばかりに目を向けていましたが誰と働くかを重視しないといけないんだと気がつきました。そして人を理解することをこの本から学び、組織が変わっていきました。

ベストセラー『ビジョナリーカンパニー』の著者が7年ぶりに書き下ろす 飛躍企業11社の秘密!!ごく普通の会社が、世界有数の経営者に率いられた超一流企業に勝るめざましい業績をあげるまでに変身した。全米1435社の中から選ばれた傑出した業績を長期間持続させることに成功したジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴ等の飛躍を遂げた企業11社をそれぞれの業種で競合関係にある企業と詳細に比較・分析した結果、飛躍したこれらの企業には共通した以下のような特徴があった。

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投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!