今回は、株式会社エバークレスト、梶間正隆氏にお話を伺ってきました。
イベントを通じて多くの方の笑顔を見たいという思いから、事業を立ち上げられました。コロナ禍でも積極的に新たなサービスを展開しておられます。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください!
株式会社エバークレスト 会社概要
会社名称 | 株式会社エバークレスト |
代表者 | 代表取締役 梶間正隆(かじま まさたか) |
設立 | 2009年3月19日 |
主な事業 | 1.ONLINE SEMINAR…オンラインセミナー、ライブ中継、カンファレンス等の企画・提案・運営 2.SEMINAR…少人数セミナー、体験型のハンズオンセミナー、複数トラック同時に行われるカンファレンスの企画・設計 3.EXHIBITION…展示会主催者との事務手続、展示ブースのデザイン、マーケティング担当者のサポート 4.PR…新商品の記者発表、全国へ赴くキャラバンイベントなどのイベントのサポート 5.CASTING…受付スタッフ、コンパニオン、司会、セミナー講師、パーティーのパフォーマーなど、多岐に渡るキャストの提案、交渉、管理 6.PRODUCT…オリジナルグッズ制作、開催イベントのスタッフTシャツなど、用途に合わせたグッズの提案・制作 |
社員数 | 10名(取材時) |
会社所在地 | 東京都新宿区新宿1-2-8 国久ビル9F |
会社HP | https://evercrest.co.jp/ |
まずは、梶間さんのご経歴を教えてください。
私には学生時代というものがありません。高校1年生の1学期で学校を辞め、1年間のアメリカ留学後、19歳で上京しイベント業界に入りました。同級生が学生として学んでいた4年間、私は会社員としてイベント業を学びました。
その後、ひょんなことがきっかけで23歳のときに起業しました。苦労も多々ありましたが、
おかげさまで周囲の人に恵まれて、会社は今15期目に突入しています。
イベント系の事業に興味を持ったのはなぜですか?
17歳の頃に1年間単身でアメリカに行って、そこでは生きていくために必要なものが何か、自分の身を持って経験することができました。その経験が今の仕事に活きていると実感しています。
アメリカから日本に帰り、アルバイトを探していたところ2005年に開催された「愛知万博(愛・地球博)」に参加しました。何百人という運営スタッフの1人としてでしたが、毎日が楽しく、新しいことばかりで「この仕事をもっとやってみたい」と初めて思った仕事でした。
引っ越し屋、家庭教師のコールセンター、喫茶店、ファミレスなど様々な仕事を経験してきましたが、ここまで「極めたい」、「もっとできるようになりたい」という気持ちになった仕事はありませんでした。
株式会社エバークレストの事業内容や強み、サービスの特徴を教えてください。
当社はイベント制作、企画、運営進行を生業にしています。主にBtoBのイベントで、セールスプロモーション、販促イベントを行っています。
例えば、企業が新しい商品を作った場合、商品を売る小売店を探すためや商品宣伝のために「商品発表会を開こう」「展示会に出展しよう」「キャンペーンを作ってみよう」という要望を叶えるため、実行に向けたお手伝いをしています。
そして最近では、インナーコミュニケーションの分野にも力を入れています。イベントのターゲットが不特定多数ではなく、自社の社員に対してモチベーションを高めるためのお手伝いや、社員同士のインナーコミュニケーションの機会を企画提案・実行しています。
またコロナ禍が転換期となり、オンラインイベントにも事業を広げています。
オンラインイベントには、オンラインならではのメリットがあります。例えば、基調講演を開きたいときにオンラインであれば、地球の裏側、世界中の外国人講師を15分間の講演のために招聘することも可能になりました。
今では、オンラインイベント業界も多くの競合がひしめき合っています。当社も遅れを取らないように日々新しいものへ社員一丸となってチャレンジしています。
今までで一番大変だったことは何でしょうか?
東日本大震災やリーマンショックもありましたが、やはり一番はコロナ禍です。
このコロナ禍では、同じ業界で倒産してしまった会社もありました。
当社もそれまでに決まっていた仕事が、一瞬にして全てキャンセルとなってしまいました。
最初の2カ月くらいは仕事がなく、なんとかしないと会社として生き延びていくのが難しい、苦しいという状況でした。
その困難をどのように乗り越えられたのでしょうか?
取引先パートナーからの紹介があり、比較的早い段階からオンラインミーティングツール「Zoom」に取り組み始めたことが大きな要因です。
当時、すぐにはオンラインイベントの案件はありませんでしたので、まずはZoomの機能調査や検証、イベントを行う際の操作を繰り返し習得するために時間を費やしました。
社員の中には初めてのオンラインツールに戸惑い、拒否反応を示す人がいるかもしれないと心配しましたが、
心配をよそに若手を中心に活動してくれました。
ある程度習得しつつあった頃、オンラインイベントの仕事を受注することができ、
お客様の反響が次のお客様を呼び込む形で、次々とオンライン案件を獲得し、コロナ禍で戦うことができました。
今振り返ってみると、コロナ禍でも業績は落ちることなく増収増益となりました。逆境を乗り越えるため、社員の結束が固くなりチームとして一層強くなった転換期と言えます。
またYouTubeチャンネルを立ち上げ、Zoomの操作方法や、オンラインイベント開催時のポイントなど、これまで習得してきた知識や経験を動画にして配信しています。
YouTubeチャンネルの動画制作をきっかけとして、動画制作事業もエバークレストを支える新しい柱としてできつつあります。
社員教育で取り組んでいることがあれば教えてください。
当社は大企業ではないため、教育カリキュラムも整っていませんし、社員教育に多くの時間を割くことができません。また、教育担当者も専属でいないため、その時に応じて対応できる社員が代わりながら行っています。
そのため担当する社員、時期、置かれている環境などによって、使う言葉が変わってしまうことや、受け取る側の価値観によって伝わる意味が異なってしまうことが多々ありました。
そこで、2021年夏からルールブック(CCS)を導入することにしました。ルールブックには、会社のビジョン、バリュー、規則や考え方の軸など、伝えたいこと(コーポレートカルチャー)を文字で表現してあります。
社員全員に配布し、業務中は常にこの本を持ち歩き、困った時などの拠り所として活用しています。もちろん社員教育の元となる資料としても重宝しています。
ルールブックを導入し、会社として社員に伝えるべき規則、会社としての方向性、考え方の軸などを文字としてまとめ、繰り返し触れることで、社員たちの価値観によって変化させずに、統一性の取れた社員教育ができるようになりました。
今の株式会社エバークレストとしての課題は何でしょうか?
やはり社員教育が一番の課題です。具体的な仕事の内容や、やり方を教えるということではありません。「エバークレストを体現するようなメンバーを育てていくこと」です。
同業種経験者であっても、未経験者であっても、株式会社エバークレストの一員としてエバークレストの芯、軸、考え方の基本となる価値観を理解し、体現できるようになるには時間がかかります。
考え方や価値観というのは、一度の説明だけでは伝わりません。繰り返し伝え、仕事をしながら困難にぶつかり、それを解決するためにはこういう考え方をする、こういう姿勢でお客様と向き合っていくべきだ、という実践で身をもって学んでいくことだと考えています。
時間はかかりますが、とても大事なことなんです。
先ほどお話ししたルールブックも、そのステップの一つです。
最後に株式会社エバークレストとしての未来の展望や夢を教えてください。
株式会社エバークレストを、次の世代につなげていきたいと考えています。一代で終わらせることなく、この会社を継続してもらうことが私の夢です。
それが会社・チームを残していくため、またお声をかけてくださるお客様に迷惑をかけない方法として最善であると考えています。
ですから、ルールブックを活用して弊社の考え方を継承した若いメンバーを育てていくというのが今の目標です。
私自身は、エバークレストを束ねていくきっかけとなったコーポレートカルチャーを主軸に、仲間と一緒に新しいビジネスを始めていきます。
梶間さんが経営者におすすめする本を教えていただきました!
『働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える』 村山 昇(著)、若田紗希(イラスト)
<すべての人に効く、図と絵でわかる“働き方バイブル”登場! > 仕事、キャリア、成長、リーダーシップ、自己実現、会社、メンタル……「働くこと」を考える上で大切な概念を完全図解。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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