今回は株式会社シムックスイニシアティブ代表、中島 高英氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社シムックスイニシアティブ |
代表者 | 中島 高英 |
設立 | 2015年7月 |
主な事業 | 1. IoT・DXサービス開発事業
2. データ収集デバイス・センシングデバイス、レガシーシステム連携開発事業 3. ビッグデータ・AI活用プラットフォーム開発事業 4. 新規事業 DX寺子屋塾運営事業 シン・オープン・ラボの運営事業 |
社員数 | 40名(取材時) |
会社所在地 | 東京都港区浜松町1-30-5 浜松町スクエア10F |
会社HP | https://www.cimx-initiative.com/ |
事業について教えてください
IoTに関わるクラウドサービスを提供しています。
他には最近、シン・オープン・ラボを開設しました。垣根を越えて、みんなが集まって何かやったら化学反応が起きるだろうと思ったことが設立のきっかけです。
リアルとバーチャル、アナログとデジタルなど対立するものを混ぜ合わせると面白くなります。例えば、デジタルの分野では東大の若い先生にお越しいただき、実証実験をしていただきます。アナログの分野では地方の方やアーティストに依頼してイノベーションを起こしています。ギャラリーでは期間限定で写真展やWeb3.0やロボットなどの展示を行う予定です。
立地にもこだわったのでぜひ足をお運びください!
学生時代の思い出を教えてください
日本大学 法学部法律学科に進みました。大学生の頃は授業の科目にとらわれず、幅広い教養を身につけることを目標にしていました。シェイクスピア研究会や西洋美術史、日本語、数学、刑事訴訟法などを勉強したことが思い出です。与えられた授業の点数を取ることが目的ではなく、教養を身につけることで人間としての幅が広がると思っています。
他の大学の授業も受けて、その学校の教授とも仲良くなっていましたね。自分が興味をもった様々な授業が受けられて、とても面白かったです。皆さん食わず嫌いで苦手分野を作っていますが、幅広く勉強することで一般的な知識を得ることができます。
また、独学で勉強したことで学習方法を自分で編み出すことができました。独学だから人が点数をつけるわけでもなく、さぼっているからと怒られるわけでもないので、知的好奇心で学び続けていました。ここで身につけたゼロから勉強していく力は今でも役立っています。
卒業後はどのような道を歩んだのでしょうか?
大学時代の成績が良かったので銀行への大学推薦のお話をいただきましたが、お断りして商社に就職しました。数年後、父の経営している中小会社への転職という話が出てきました。私にとってサラリーマンを続けるか金型屋の家業に戻るかはとても大きな選択でした。本当はサラリーマンを続けている方が楽でしたが、ゼロスタートで父の会社に転職することに決めました。
転職してから衝撃的だったのが、父の会社の1年の売上と私の商社時代の1ヶ月の売り上げが同じだったことです。しかも入社すると、金型の知識がないので、ゼロからのスタートです。商社の知識は役に立つことがなかったので、金属とコンピューターの勉強を始めました。最初は独学で勉強し、本を読んでいましたが難しいので昼間は会社で働き、夜は学校に通いました。学校を卒業後は自分でソフトを作り、これが今の会社の原点になっています。
ソフトを制作するのはすごいですね!そのソフトはどうなったのでしょうか?
私の作ったソフトを会社で活用することで、仕事の生産性を上げることができました。その後社内だけでなく大手自動車メーカーから私の作ったソフトを売ってほしいと依頼が入りました。しかし金属を扱っている父の会社でソフトを売るのは難しいと思い、新たに会社を設立し独立しました。これがシムックスイニシアティブの始まりです。
会社を続けていく中での信念などありますか?
良い仕事をすることと、会社を大きくすることはイコールだとは思っていません。ある程度会社が大きくなってお金があれば良いと思いますが、会社を拡大し続けることが良いことだとは思っていません。自分の納得できる仕事ができる環境を守ることがこだわりですね。例えば、寿司屋の職人は大型寿司チェーン店を目指しませんよね。自分の目の届く範囲で関わる人たちに満足してもらうのが理想の形です。
起業してから一番大変だったことはありますか?
苦労はたくさんあります。その中でも技術を突き詰めること会社の経営は別だということです。つまり作りたいものを作ることと会社という組織を維持するための仕事は別世界です。技術は純粋に技術で、会社の経営はお金と人事です。当初、私は会社の経営と技術の両方を見ることができると思っていましたが、実際にやってみると大変でした。
どのように乗り越えたのでしょうか?
技術は私より優れた人がたくさんいるので、チームを作るようにしました。また会社を大きくしないようにしました。会社を伸ばすこととスタッフの給与、妥協の折り合いが難しいので今でも悩みます。
シン・オープン・ラボを開設したのはどうしてでしょうか?
新型コロナウイルスの蔓延で社会が大きく変わりました。リモートワークも増え、世界中の人が生きることについて考えるようになりました。そして新型コロナウイルスの影響でイノベーションもうまく行かなくなっていると感じていました。
これまで様々な企業や大学がオープンラボを進めていましたが全て失敗しています。なぜなら企業ラボや大学の研究室は枠からはみ出さないような研究をし、人と違ったことをしないように忖度しているからです。それにテーマから外れた新しい研究をすると予算がまわってきません。しかし、組織の壁を越えて何かやらなければ新しいイノベーションは起きないと私は思っています。
そこで組織の壁を超えて、枠にとらわれない場が提供できればと思い、シン・オープン・ラボを開設しました。
シン・オープン・ラボで若い方に送りたいメッセージはありますか?
多くの人に理解されない少数派の提案があったらやってみてほしいです。その場所を私が用意しているので、「精一杯チャレンジしてみては?」と若い人へのメッセージを送りたいですね。ボツになったアイディアの中には鋭いものや今まで考えられたことのない新しいイノベーションがあります。会社や学校で評価されなくても別の場所では評価されるかもしれませんよね。若い方々には広く大きく生きてほしいです。
今後はシン・オープン・ラボを通してイノベーションの爆発を目指してほしいと思っています。色々な人が集まって新しいものを生み出していきたいです。失敗や成功を求めずに何事もチャレンジしてみてはどうでしょうか。挑戦するためには自己学習が必要になるので、是非新しい分野を勉強する力を身につけてください!
今後のご展望はありますか?
事業に関しては、カーボンニュートラルを推進する中でエネルギー生産性という大きなテーマがあります。社会的にそれを実現するための技術開発をもっと進めていきます。エネルギー使わず済む効率化を担える会社にしていきたいです。
経営者におすすめする書籍はありますか?
4冊あります。
まずはハンス・ロスリングさん著書の「FACT FULNESS」です。これからのデジタルトランスフォーメーション時代の基礎的な姿勢を伝えてくれています。
次にユヴァル・ノア・ハラリさん著書の「ホモサピエンス全史」「ホモ・デウス」です。人類史を知ることで人類の流れがわかるので歴史観が変わってくると思います。
4冊目は松岡正剛さん著書の「情報の歴史21:承継文字から仮想現実まで」です。今までの歴史の勉強では日本と世界史を分けていましたが、日本の鎌倉時代は世界では何が起こっていたのか理解できるグローバル歴史書です。新しい枠組みで歴史を見直せるのが面白いですね。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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