今回はアーガスプロダクション株式会社代表、佐藤博氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | アーガスプロダクション株式会社 (ARGS Productions Inc.) |
代表者 | 佐藤博 |
設立 | 平成27年4月10日 |
主な事業 | マネジメント・A&R事業
アーティスト、タレント等のマネジメントファンクラブ運営 音楽著作権及び著作隣接権の管理、利用の開発、 アカデミー事業 音楽・芸能スクールの運営 ライブ・イベント事業 イベント、コンサート、演劇、演芸等の企画・制作並びに興行、グッズの販売 コンテンツ制作・メディア事業 書籍、雑誌の企画・制作、出版、CD、ビデオ等の原盤の企画・制作、音楽・映像等コンテンツの配信、テレビ、ラジオ、インターネット番組の企画・制作 コンサルテーション事業 アーティスト、タレントの海外活動に関するコンサルテーション |
社員数 | 5名(取材時) |
会社所在地 | 〒107-0052 東京都港区赤坂7丁目5-27 赤坂パインクレスト303 |
会社HP | http://www.argsproductions.com |
現在の事業を教えてください
弊社は2015年に設立し、音楽を中心にしたエンターテイメント事業を展開しています。「日本のコンテンツを海外に出していくこと」と、「海外の優良なコンテンツを日本国内に紹介していくこと」を目標に活動しています。海外のエンターテイメントを日本に持ってくる仕事が多く、中でもK-POPアイドルが日本で活動できるようプロダクションとしてサポートしています。
学生時代熱中していたことはありますか?
大きく2つあります。
1つは実家の仕事の手伝いです。実家は東京で老舗のお笑いの芸能事務所を経営していて、長男として私が誕生しました。両親共働きで一般のサラリーマンと違う時間帯で動いていたので、子供の頃から両親の仕事に連れ回されていました。家業を手伝うこともよくあり、運転免許をとると父の運転手をしていました。
2つ目は音楽です。中学校の頃に仲の良いお兄さん的な存在ができて、その方の影響もあって楽器を始めてプロを目指すようになりました。
学生時代に手伝っていたこともあり家業を継ぐ予定だったのでしょうか?
実は両親に家業を継ぐことを反対されていました。
少年時代に父が1度倒れ、そのタイミングで家業を継ぐか芸能の仕事をやるのか、それとも違う道を歩むか、両親と相談しました。その際に両親から「継がない方が良い」と言われました。プロを目指して音楽活動をやっていたものの挫折したので、別の道に進むことにしました。
そして別の道として考えたのが、コンピュータでした。幼少期に両親がアメリカの英語学習おもちゃを買ってくれたことがきっかけで機械が好きになり、コンピュータにとても興味がありました。そして、これからはコンピュータと英語ができないと、今後社会人として使い物にならないんじゃないかと考えて、家業と全く別の事業のアメリカの半導体の会社に入社しました。そこからスキルを生かしながら、10年間で2社の外資系IT企業で働きました。
1社目で働いた期間に思い出に残っていることはありますか?
1社目はテキサスに本社があり、後で振り返ってみると社員教育が本当にできた会社だったと思います。教育をフル活用させていただいて、経営の知識やヒューマンスキル、仕事の進め方、タイムマネジメントなどを学びました。
webや電子メールが普及し始めた頃に、私は人事担当者として働いていました。
会社でインターネットを使って採用活動をしようということになり会社のHPを作りました。これまでは電話での採用活動が一般的でしたが、電子メールやシステムを使うことで採用が効率化されましたし、最先端のITスキルを持った人材の獲得に繋がりました。そのことをテレビや新聞でも取り上げていただいて前年よりも優秀な学生を獲得することができました。
2社目での思い出を教えてください
2社目はAppleに入社しました。応用を求められる会社だったので、ビジネス的にかなり鍛えられました。入社してすぐのAppleの会社説明会で、上司から「散々学生に対する説明会を前の会社でやっているでしょ」と言われ突然私がプレゼンすることになったり、アメリカの本社に1人で派遣され日本の社員の昇給を交渉してほしいと言われたりするすごい会社でしたね。
どうしてエンターテイメント業界に転身されたのでしょうか?
Appleはとても面白い会社で、プロジェクトがあると社内で担当部門を越えたチームを作ってアイディアを出して対応していました。ハードを提供していく会社ではありましたが、ファッションやエンタメ性などソフトの部分も打ち出していました。Appleで音楽にも絡む仕事をするんだったらやっぱりど真ん中の音楽自体のエンターテイメントをする仕事をしたいと思い、知り合いに自分の気持ちを正直に話していました。
するとある方から、「有線放送のUSEN(現U-NEXT)でブロードバンドで配信するコンテンツを扱うエンターテイメントの子会社をつくるが興味はないか?」と連絡がありました。
今まで音楽のプロダクション業務をしてきませんでしたが、経営企画の仕事を任されたことがきっかけでエンターテイメントの世界へ入りました。
そこから独立されたのはどうしてでしょうか?
エンターテイメント業界に入り、成功する若者は一握りで挫折していく人を多くみていました。そういう若者をもっとサポートしていきたいという気持ちと、今後はCDが売れるのではなくライブの方で収益を上げていくビジネスになっていくと確信して独立をしました。
最初のうちはビジュアル系やアイドル、アニソンなどコアな分野を攻めていました。
そんな中、K-POPと出会い、衝撃を受け、全く違う新しい世界を感じることができました。そこから当社でも海外のエンターテイメントビジネスを進めることになりました。
起業してから苦労したことはありますか?
2020年の2月から始まった新型コロナウイルスですね。エンターテイメント業界には大きな打撃となりました。
弊社でも契約アーティストのチケット販売後にコロナに関する情報が出てしまいました。当時はしばらくすれば落ち着くだろうと考えて一旦延期をしていましたが、結局中止になってしまいコンサートグッズの支払いやキャンセル料の発生などが起きてとても大変でした。それまでは右肩上がりにビジネスがどんどん拡大していましたが、イベントもすべてキャンセルになってしまいました。
ライブ配信をやってみたり、新規事業を立ち上げたり動いてはいましたが心の中では「新型コロナウイルスが収束して復活するのではないか」と思っていて、なかなか気持ちを切り替えられずに状況は変わらないままでした。
新型コロナウイルスで会社に打撃があった際にどのようなことをお考えでしたか?
デジタルの技術をどうやって活用していこうか考えていました。新型コロナウイルスが広がり、デジタルが加速したと思います。 もっとエンターテイメントとデジタルを組み合わせていきたいです。
デジタルが発達したお陰でファンとの接点もリモートでできますし、韓国から中継しながらその映像と音声に合わせて日本のメンバーが日本のステージ上でパフォーマンスするという試みもしました。この中継をしたグループは日韓合同アイドルで、今でも韓国と日本で別れて生活をしている「NIK」というグループです。会社としてもプッシュしているので、活動の幅を広げていきたいです。
他にもおすすめの所属アーティストはいますか?
「OnlyOneOf」というグループの日本マネジメントを担当しています。韓国人の6人グループです。日本デビュー2作目が2022年10月に発売します! 私たちは小さい会社ですが、所属してくれたアーティストは本当に大切にしています。アーティストにとって若い時期を賭けている仕事なので、私も全力でサポートしたいと思っています。
また今後の展望もあったら教えてください
これからは日本独自のエンターテイメントをアジア各国に向けて発信していきたいですね!
ようやく2022年の春頃からK-POPダンススクールを始めたり、コンサートが戻ったりしてきました。業界から離れた方が大勢いたにも関わらず、急にエンターテイメント業界が復活してきてしまい現在はかなり人手不足です。もう一度エンターテイメント業界で仕事がしたい! という人を増やしていきたいです。
経営者におすすめの本はありますか?
AppleのCEOだったギル・アメリオさん著書の『トランスフォーメーションマネジメント―企業救世主ギル・アメリオの実践』です。
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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