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株式会社アナザーレジェンド代表 稲月 仁一氏

今回は株式会社アナザーレジェンド代表、稲月 仁一氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 株式会社アナザーレジェンド
代表者 稲月 仁一
設立 2014年 12月
主な事業 朝日新聞の正規販売代理店

インターネットを利用した各種情報提供サービス

会員サービスの運営

セミナー運営

コンサルティング業務

社員数 10名(取材時)
会社所在地 練馬区東大泉5-40-27 第2そろの木ビル302
会社HP https://another-legend.com/

 

事業内容を教えてください

株式会社アナザーレジェンドは朝日新聞専門の販売代理店です。

昔は「拡張員」「拡張団」と呼ばれた仕事で、地域にある新聞の配達所と契約をして、新聞の購読を勧誘するために戸別訪問をして営業活動を行っています。現在は東京、千葉、埼玉の合計100店以上の配達所とお付き合いさせていただいております。

その他、ガス等のインフラ関係の代理店としても活動をしております。

 

また、個人的な活動としまして、自己肯定感アカデミーアドラー心理学および自己肯定感を基盤としたカウンセラー養成講座)の講師やコーチングの養成講座、起業家の方の年間コンサルなども請け負っております。

私の人生のテーマは「全ての人にもっと多くの挑戦を」です。

いかに皆様のお役に立てるかを考えて、事業を展開しております。

 

Amazonランキング「心理学」、「哲学」、「社会学」などの書籍7部門で1位を獲得された、稲月社長のご著書について教えてください

2024年にAmazonにて書籍「挑戦する勇気~逆算は捨てろ!ノープランで人生を変える挑戦法~」を販売しました。

世の中には、「目標を立てて、逆算して、計画通りに進める」ことが成功の鍵だと言われています。私自身も10代の頃からこの考え方で学んできました。

しかし、実際はどうでしょうか? 計画が崩れるたびに焦りやプレッシャーを感じたり、「やっぱり自分には無理だ」と諦めてしまった経験は誰しもあるかと思います。
この本は、そんな「ゴール型」に疲れてしまった人のために書いた「テーマ型」の本です。

目標が立てられなくても大丈夫。「こうありたい」という大まかなテーマを持つだけで、挑戦は楽しく進められます。

ぜひこの本をきっかけに、リサーチや準備に時間を費やすよりも、まず行動を起こしてほしいです。

『挑戦する勇気: ~逆算は捨てろ!ノープランで人生を変える挑戦法~』のご購入はこちらから

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DR3D1TSY/

 

ここからは稲月社長のことをお聞かせください。どのような学生時代を過ごされましたか?

独立心が旺盛で、幼いころから早く自分で生計を立てたいと思っていました。

なぜなら、両親から日々「誰のおかげで生きているんだ」と言われて育てられたからです。

家に居場所がなかったため、自分の居場所を自分でつくりたいと考えていました。

そのため、子ども心に表立っては働けないけれど、バックヤードからの品出しであれば働けるのではないかと思い、小学校5年のときホームセンターの倉庫アルバイトの面接を受けに行きました。

「時給もいらないし、ご飯と寝る場所だけ用意してくれればいい」と伝えた結果、当然のことですが、家出少年として見つかり、警察が来ましたね。しかし、当時の自分は「なぜこうなるんだろう」と意味が分かりませんでした。

その後、中学校2年生のときに新聞配達と牛乳配達だけは中学生でも働けることを知り、慌てて申し込んで仕事を始めました。

 

中学校以降はどのような道を歩まれたのですか

祖母から「高校くらい行きなさい」と言われ、たまたま合格したので高校に通っていました。しかし、喫茶店で働いたことをきっかけに、一日中働いているのが楽しくて仕事中心の生活を送っていました。

特に、お客様から注文で呼ばれる行為が、誰かに必要とされていると感じられて嬉しかったです。幼少期から「お前はいらない」と言われて育ってきたので、働くことで幸せを感じていました。

慣れてくると朝は喫茶店、昼は中華料理屋、夜は居酒屋と3つのアルバイトを掛け持ちして、時給700円でしたが月に30万円ほど稼ぐようになりました。

 

すごいですね!その後はどのようなキャリアを歩むのでしょうか?

喫茶店では店長代理でしたが、その後は成功哲学に関する教材を売る営業マンとして働きました。そこから業務委託という形で独立をしましたが、上手くいかず、結果4、500万円の借金を抱えました。

その後は借金返済のために様々な仕事を経験しました。

 

そこから再度起業されるのでしょうか?

はい。自分で会社を興す夢を諦められずに27歳で上京してもう1度会社を始めました。しかし、33歳で会社が行き詰まり、4000万ほど借金抱えて破産しました。生命保険を1億円かけていたので、死んで返そうか、とも考えました。

ですが、最後に父の墓参りをした時に考えが変わりました。

父とはずっと距離を置いていましたし、ギャンブル体質で借金まみれだったことから迷惑をかけられたことも数えきれないほどあったので許せないと思っていました。しかし、今の自分はお金で家族を困らせる、という点で当時の父とまったく同じではないかと思った瞬間、再度頑張ろうと思えたことで、命を絶つような極端な選択は踏みとどまることができました。

また当時、ろくに車が運転できなかったことから精神科を受診すると、統合失調症だと診断され薬を処方されました。義理の母も同じ症状だったので「自分もいよいよこれを打つのか」と考えたとき、「このままでは終われない、こんな結末で終わるものか! 冗談じゃない」とエネルギーが湧いてきました。

10年、20年かかろうと、もう一度社長になろうと決断し、新聞勧誘の仕事をはじめました。

 

なぜ新聞勧誘の仕事を選ばれたのでしょうか?

即座に稼げる仕事で、完全歩合制の報酬が得られる業界を調べたときに見つけたからです。

自分が復活するのに10年以上かかることは分かっていたので、10年後、20年後もある業界で、なおかつ、いきなり売れる商材は何かを考えた結果、この仕事だと思いました。

しかし、最初の6年はとても苦労をしました。なぜなら、新聞販売の訪問販売では堅苦しい営業方法ではなく、奥さんたちと親しくなり、信頼を得なければならないからです。

人に懐かないと売れないため、「バカになれ」という精神で、この言葉を毎日手帳に書いて、ひたすら努力を続けました。

しかし、自分が求めていた結果には一足届かない状態が続きました。

 

その時に、ふと「バカは「バカになれ」と書かない」ということに気づきました。

高校もろくに出ていない、気合だけでこれまで歩んできて、破産して会社も潰しているのに、まだ自分は賢い気でいたんだと思ったときに後ろから頭を殴られたような気がしました。

その日から「俺はバカなんだ」と書くようになり、体裁も気にせずにかっこつけずに芸人調で営業に行けるようになりました。その結果、目標の月収50万円を超え、しだいに年収も1000万円を突破しました。

 

その後も新聞の営業を続けられるのでしょうか?

いいえ。一旦、新聞の仕事からは離れ、不動産業界へ行きました。

当時、再度起業する道も見えてきましたが、2点不安がありました。

1つは営業組織に属したことがないこと、もう1つは金融リテラシーが足りないことです。

この2つを強化してからではないと、再度起業しても同じ道を辿ってしまうことは明白だったため、転職をしました。

宅建やファイナンシャルプランナー、簿記、投資診断士などの資格をとり、マネジメントも自信が持てたことから、再び新聞業界へ戻ってきました。

 

そして40歳のときに、株式会社アナザーレジェンドを創業しました。

 

3度目の起業ですが、大変なことはありましたか?

もう3度目なので、何をやらなければいけないかは分かっていたので、その点での苦労はありませんでした。

しかし、一度破産をしていたので融資がなかなか受けられなかったのが大変でした。

ですが、どのようなことをすれば信頼に繋がるのかも分かっていたので、しっかりと売上をたてて誠実に仕事をし続けました。

 

挑戦されている人生ですね

先ほどもお伝えしましたが、「すべての人に、もっと多くの挑戦を」が私の人生のテーマです。心理学、ビジネス、そして経済の視点から、多くの人に挑戦の機会を提供したいです。どんな人でも一瞬はうまくいっても10年後に続けられるのは2~3人しかいません。メンタルを律する力を身につければ、事業は成功すると思います。

昔からメンタルについてはとても興味があり、ナポレオン・ヒルの『成功哲学』や『7つの習慣』を読んできました。事業を始めた背景に信頼していた人物に裏切られ、大半のメンバーが去ってしまったことがありましたが、その時に自己肯定感アカデミーを受講しました。そこで出会った中島輝先生から「あなたは講師になりなさい」と言われました。

しかし、こんな人間は前に出るべきじゃないだと思っていたので、最初は迷っていましたが、自分の人生が多くの人の希望の光になるかもしれないと思い、講師になって発信することを決めました。

 

どのように発信されていますか?

Instagram、YouTubeとポッドキャストでは「営業から這い上がれ」、TikTokで「どん底社長」として発信しています。成功者の話を聞くだけでは、どん底にいる人は何の光も持てません。等身大の自分を出すことで皆様の希望になると思っています。

 

すばらしい営業成績を出し続けていた稲月社長ならではの教育方法を教えてください

当社ではOJTを徹底しています。研修中は毎朝1時間の研修を行い、ホワイトボードを活用しながら、ロールプレイングしています。新聞の営業の難しさは、常に明るく「新聞どうですか?」と言い続けなければならないことです。また、営業をしている最中は監視の目がないため、自分を律する心を持つことが大切です。

 

今後の展望を教えてください

ドラゴンボールの精神と時の部屋のように、3ヶ月で2年以上の経験と知恵がつくようなプログラムを作っています。商売は、情熱をかけることが大事です。3年後・5年後になりたい姿を想像して今を生きなければ意味がありません。そのため、目標に対してコミットできるプログラムを目指しています。

また児童養護施設の出身者を中心に若い世代にも支援をしていく準備を進めています。生まれた環境がどうあっても成果に繋げられる努力ができるように導いてあげたいと考えております。

 

他の経営者におすすめの本はありますか?

私の著書『挑戦する勇気』は大切なことに気がついてもらいたいと思いで書きました。多くの人は目標達成のゴール型を選びますが、時には目的を見失ってしまう危険があります。例えば、「お母さんを安心させたい」という想いから大企業に就職しますが、忙しくなりすぎて母親と疎遠になってしまうことがあります。この状況は本来求めていたものとはかけ離れていますよね。

本書では、自分のテーマを決めて常に挑戦することを伝えていますし、私自身のこれまでのエピソードも深い部分まで書いているので、ぜひ読んでいただきたいです。

また、他にも著書がありますので、そちらも合わせてご覧ください。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DR3D1TSY

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DTZ4R21M

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!