今回は株式会社アンドユー代表、松田 愛里氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社アンドユー |
代表者 | 松田 愛里 |
設立 | 2019年1月4日 |
主な事業 | 結婚式に参列する女性向け衣装のレンタルサービス |
社員数 | 1名(取材時) |
会社所在地 | 東京都渋谷区渋谷4-3-6 青山KハイツB1階-B号室 |
会社HP | https://and-u.jp/ |
事業内容を教えてください
結婚式に参列する女性向け衣装のレンタルサービスを展開しています。パーティードレスが750着、アクセサリー(ネックレスとイヤリング)100種類、バッグ100種類を保有しており、インポートドレスの他にオリジナルドレスも提供しています。
学生時代熱中したことはありますか?
私は部活や習い事に打ち込んでいたわけでもない普通の学生時代を過ごしました。強いて言えば、生徒会に入ってイベント運営や企画をすることが好きでした。
大学は、高校の時に留学を経験していたので語学を活かせる学校に行きたいと考え、上智大学総合人間学部に進学。父が経営者であったことから経営や組織に興味があり体系的に勉強したいと思い、組織論や人材育成について学びました。在学中には尊敬する教授から「組織が利益を求めるのは大事だが、仲間と一緒に何か1つのことを目指すことが企業のあるべき姿だ」という言葉を教わりました。
就職活動では教授の言葉が軸になり、一緒に働く人やどんな組織で働きたいかという視点から企業を見ていました。ITやコンサル系を希望しOB・OG訪問を積極的に行っていました。そして、ひょんなことからブライダル企業である株式会社ノバレーゼの社員に出会いました。ノバレーゼの社員の方は学生の私にも自身のことをさらけ出して話をしてくださり、私も素の状態で話すことができたことで、会社だけでなく社員さんたちにも惹かれてノバレーゼに就職を決めました。
社会人になって1番心に残っている仕事は何ですか?
ノバレーゼは結婚式会場やドレスショップを運営している会社です。新卒社員のほとんどが店舗へ配属されますが、私は社長室に配属となりました。とてもありがたい配属であったのですが、特別な知識やスキルのない状態だったので日々勉強漬けでした。
2年目のタイミングで新しく広報室という部署ができることになり、当時の上司と一緒に異動になりました。最初はIRを担当しており、私自身の性格にすごく合っていたのでこれからもこの仕事を続けていきたいと思っていた矢先に突如、ノバレーゼが上場廃止になりIR職が消滅してしまいました。昨日までやっていた自分の仕事がなくなり、頭が真っ白になってしまいました。そこからはウエディングドレスのPRを担当することになり、主にSNS運用や雑誌に当社のドレスを載せてもらえるよう働きかけをする業務を通して、仕事への向き合い方が変わりました。私自身がどんな仕事がしたいかよりも、会社にとってなにが大切かを考えて仕事をするようになりました。
起業のきっかけについて教えてください
ノバレーゼには毎年1回、全社員が自由に事業提案できる「新規事業提案制度」というお祭りのようなイベントがあります。そこで結婚式に参列する女性向け衣装のレンタルサービスを提案したのが起業のきっかけです。当時26歳の私は結婚式に参列することが増えて、女性の参列者の悩みを感じるようになりました。女性が結婚式に参列すると、ご祝儀3万円に加え、ドレス購入にも費用がかかります。お祝いしたいのですがどうしてもお金の不安がついて回ります。そういった女性ゲストの負担を軽減し、結婚式を心から楽しんでいただくことが未来の結婚式に繋がると思い、新規事業提案制度で参列者向けの衣装レンタルサービスを発案しました。
起業してから大変だったことはありますか?
社内起業制度で立ち上げたので手厚いサポートを受けてきましたが、創業期から私一人で経営をしており、人手がなく大変な時期もありました。しかし、前向きな性格が故、辛さを感じることよりもスピード感や成長を楽しんでいた創業期でした。
しかし、私自身が成長しなければ、サービス自体も発展しません。私が頑張らなきゃという使命感やプレッシャーは感じてきました。また、経営の知識や基礎を身につけるため、事業を進めるのと並行して経営の勉強をすることが大変でした。もちろんアドバイスをいただくことはできますが、最終決定するのは社長である私自身です。どこまで自分を信じていいんだろうと悩んだ時期がありました。最初は自分の意思決定が不安でしたが、勉強を重ねてきたことや専門家のアドバイスを聞いて少しずつ自信がついてきました。
また新型コロナウイルスはブライダル業界に大きな打撃を与えました。2020年3月からは結婚式がなくなり、当社もキャンセルの連絡ばかりで受注もなく、本当に先が見えない状況でした。立ち上げたばかりのサービスだったこともあり、コロナ禍で事業を自粛するのかサービス拡大に向けて動くのが正解か、どうするのが良いのか見当がつきませんでした。ただ、その中でも今私にできることを確実にやっていこうと決め、新型コロナウイルス収束の先を見据えてコツコツ動いていました。
新型コロナウイルスが拡大で心配だったことはありますか?
結婚式のあり方が変わってしまうのではないかと心配していました。大人数で集まれないので、写真だけ撮影するフォトウエディングやオンライン結婚式、身内だけの少人数婚がコロナウイルス収束後も主流になってしまったら怖いと思っていました。しかし、実際には結婚式をキャンセルされる方より延期を選ぶ方が圧倒的に多く、新型コロナウイルスが落ち着いたらたくさんのゲストを招待して大切な方々と結婚式を挙げたいというニーズがあることに、とても安心しました。お客様の目線からしても結婚式は価値があるのだと実感できました。
松田氏の経営の軸はありますか?
数字ではなく、想いを先行するようにしています。私は「結婚式全体の価値を高める」というミッションを創業時から持っています。参列したゲストが「結婚式はやっぱり素敵だな」と思ってもらうことが未来の結婚式につながると信じています。特に結婚式に対してマイナスな印象を抱いて欲しくないですね。結婚式は新郎新婦だけでなくゲストがいかに価値を感じられるかがサービスのバリューだと思っています。ビジネスをするとどうしても売上や利益などの数字を重視してしまいますが、サービスの価値を思い返すようにしています。これはノバレーゼも同じで、目先の利益でなくお客様の幸せがあれば、結果として売上に繋がるという考えです。どんなに大変な状況でも目先ではなく、想いを伝えサービスに踏襲させていくことを考えていました。
今後の展望を教えてください
ゲストに心から結婚式を楽しんでいただくことが当社の目標です。
今は女性の衣装に特化していますが、マタニティの方、お子様衣装なども展開していきたいです。また新郎新婦のお母様は着物をお召しになることが通例とされてきましたが、昨今の結婚式ではガーデンウェディング等のカジュアルな結婚式スタイルの選択肢も増えたことで、より柔軟な装いが求められるようになりました。当社では結婚式会場やTPOに合った衣装をこれからも積極的に発信していきたいです。そして、もっと結婚式を楽しんでもらうために事業を拡充していきたいです。
経営者におすすめの本を教えてください
石塚しのぶさん著書の『ザッポスの奇跡ーアマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは』です。ザッポスはアメリカの有名なeコマースで靴を販売している会社です。流通量を増やして売り上げを伸ばすのではなく、カスタマーサービスと拡充させることで、売上に繋がるという考え方に感銘を受けました。当社がeコマースを始める時に読み込んだ私の教科書のような本です。
ザッポスは、アメリカで超有名な第一位のオンラインの靴ショップ。 創業10年で、年商は1200億円。CEOのトニー・シェイの自伝は、アメリカで300万部を超えるベストセラーとなっています。 この本では、実際にザッポスがどのようなサービスを行っているか、どんな採用、研修を行っているかなどが、具体的に描かれています。 Amazon URL |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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