今回は株式会社アクティブ アンド カンパニー代表、⼤野順也氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社アクティブ アンド カンパニー |
代表者 | ⼤野順也 |
設立 | 2006年1⽉5⽇ |
主な事業 | 組織・⼈事コンサルティング事業
奨学金返還支援事業(奨学金バンク) 企業における従業員の採⽤⼿続及び教育研修業務の受託 インターネット等を利⽤した各種情報提供サービス 有料職業紹介事業 許可番号)13-ユ-307063 |
社員数 | 60名(グループ全体93名)(取材時) |
会社所在地 | 東京都千代⽥区九段南3-8-11 飛栄九段ビル5階(受付4階) |
会社HP | https://www.aand.co.jp/ |
事業内容を教えてください。
株式会社アクティブアンドカンパニーは、組織活性化に特化した組織人材コンサルティングファームです。組織・人事のプロフェッショナルとして、戦略⽴案から業務効率化までをワンストップで提供し、クライアントの“第⼆⼈事部”として経営をサポートしております。加えて、グループ会社では人事業務・給与計算のアウトソーシングも行っております。
「躍動感あふれる未来を想像する」を企業理念とし、企業の活性化に向けたコンサルティングサービスに留まらず、「⼈材」と「企業」の関係のあるべき姿を考え、問題や課題を多⾯的に捉えた解決策を提供できるよう、邁進しております。
奨学金返還支援サービス「奨学金バンク」について詳しく教えてください
奨学金バンクは日本初の奨学金返還を支援するプラットフォームです。
奨学金バンクを通して、奨学金の返還負担を減らすことで、起業・キャリアチェンジ、結婚・出産など、積極的なチャレンジやライフステージの変化に前向きな環境を構築し時代や市場の変化に呼応した、持続可能な就学・就職サイクルを作ります。
「奨学金バンク」を始めるきっかけを教えてください
2020年のある日、知人との何気ない会話のなかで「35歳になってもまだ奨学金を返している」という話を聞き、衝撃を受けたことがこの事業を始めるきっかけでした。
お恥ずかしながら当時の私は奨学金についてあまり知らず、「早く返さなきゃダメじゃん」と言ったら、「いやいや、大野さんは奨学金についてご存じないんですね。40歳くらいまで返すんですよ」と言われてしまいました。調べてみると、現在の大学生の5割以上が奨学金を借りており、平均約313万円の借金を抱え、大学卒業後約15年間返済を続けることを知りました。
なぜこのような事態になっているのかを考えたところ、私は、民間企業が大卒以上の社員を中心に採用し続けてきたことで、「学歴インフレ」が起こっていることが原因だと思いました。就職するためには、無理をして奨学金を借りてでも大学に進学しなければならないという風潮ができてしまったのです。しかし、ご存知の通り日本の実質賃金はここ30年でほぼ横ばいです。企業は、余裕を持って奨学金を返済できるだけの給与を支払っていないのです。私は、こうした状況を作り出した民間企業が責任を持って、奨学金返済を支援すべきではないかと考え、4年かけて準備をし、2024年3月1日に「奨学金バンク」を正式にスタートしました。
過去10年間で奨学金の貸付総額は約2兆円増えており、大きな社会問題となっております。特に最近の若い世代が社会で活躍することに対してモチベーションが高くないのは、奨学金問題とつながっているのではないでしょうか。社会に出た時点で、奨学金という借金を返済することからスタートしなければならないのは大変ですし、昨今、物価高などの影響でその負担は増え続けています。
奨学金バンクでは、奨学金の返還負担を軽減することで、個々のライフスタイルの変化や新しい挑戦に積極的に取り組むことができる社会の実現を目指しています。
事業内容や奨学金の現状について積極的に発信していますので、ご興味のある方はぜひ奨学金バンクのサービスサイトをご覧ください。
奨学金バンクサービスサイトはこちら
奨学金チャンネルはこちら
https://www.youtube.com/@shogakukinhensai
ここからは大野社長のことをお聞かせください。学生時代に熱中したことはありますか?
運送業、ガソリンスタンド、甲子園球場の売り子のアルバイトを経験しました。甲子園球場の売り子としては当時の歴代2位の成績をおさめました。成果に直結するような仕事が好きでしたね。
学生の頃は経営者になりたいとは思っていませんでしたが、アルバイトを通して自分の知らない世界を知っている方とたくさん出会ったことで、早く社会に出たいと思っていました。
新卒はどこの会社に入社されましたか?
新卒では株式会社パソナ(現パソナグループ)に入社しました。就職活動中は幅広い業界を見ていましたが、最終的に人材業界に興味を持ちました。会社の数だけビジネスチャンスがあり、市場が大きいと感じていましたね。人材業界に絞って就職活動をし、1番最初に内定を出してくれたのがパソナだったことから、入社を決めました。
どのような経験が、今の仕事に役立っていますか?
営業です。営業を通して得られる経験は、社会で生きていく上で絶対的に重要だと思います。
なぜかというと、営業をすることで、世の中を知ることができ、自分の中に新たな価値観が形成されるからです。私は営業をしていない人が世の中のことは語れないと思います。
例えば、会社説明会などで数十社、数百社と話を聞くかもしれませんが、そこで得られるのは、その会社の一面だけです。会社の良い面だけを話している可能性もあるので、その会社の本当の姿を知ることはできません。
しかし、営業をすると、営業先企業の様々な面を知ることができ、そして、自分の勤めている会社のこともより深く理解することができます。
大企業、有名企業でも、地方の営業所はこじんまりしていることもありますし、飛び込み営業の際どのように対応してくれるかで、その企業の印象が大きく変わることもあります。
大きい会社・小さい会社の基準や、世界に通用する会社・通用しない会社など、訪問した会社の数に比例して、自分が世の中を見る基準や価値観がより明確になると思います。
私が営業をしていた当時、名刺を破かれたり「もう来るな」と怒鳴られたりしましたが、そこでメンタルが鍛えられたと言うつもりは全くありません。ただ、営業活動を通して様々な人と関わることで、世の中というものが、手触り感のあるものに変化していく経験をしたからこそ、営業という仕事をしたほうが良いと考えています。
現実を知るのは大切ですね
そうですね。例えば、ドラマで年収1,000万円のバリキャリの女性が住んでいる豪華なマンションが出てきたとき、社会に出たことがないと「年収1,000万円ってこんな家に住めるんだ」と思いますが、働いていれば「この年収でこのマンションには絶対に住めない」と気づきますよね。実態を知らないと、誤った判断基準を持ってしまいます。
これは、仕事だけでなくプライベートも含めて大切なことではないでしょうか。自分自身の価値観を洗練させていくためにも、広く実態を見ることができる営業を経験するのは大切なことです。
その後、転職はされますか?
はい。トーマツコンサルティング株式会社(現デロイト・トーマツコンサルティング株式会社)に転職します。
パソナでは本当に泥臭い仕事をしており、少しだけ営業推進室や企画の仕事もしましたが、やはり第三者の立場から経営陣に提案する立場を経験することが大切だと感じました。
転職活動をする際にはすでに起業することは決めていたので、そのために必要なキャリアを考えたときに、外資系コンサルティングファームでの経験が必要だと感じたことから、トーマツコンサルティングで働きました。
入社後、国の政策を推進するプロジェクトに入りましたが、実はあまり面白いと感じませんでした。
なぜなら、私がいなくてもそのプロジェクトは進んでいくからです。経験値は上がりますが、手触り感のない仕事だと感じたことから、起業後はもっとクライアントの事業や業績にヒットすることをやりたいと強く想いました。
クライアントのためになる仕事をすることが私自身のやりがいにもつながりますし、コンサルティングの本質だと気づきました。
起業してから1番大変だったことは何ですか?
リーマンショックのときに、当時8名いた社員のうち、半数の4名が会社を辞めたいと言ってきたことです。
クライアントに組織改善を提案している会社なのに、自分の会社の社員をやめさせてしまうなんて、自分は本当にこの仕事をやる意味があるのかと考え込んでしまいました。
そのとき、創業メンバーで今の常務である八代から「自分たちは組織改善のサービスを提供しているけれど、必ずしもうちが100点を取れるわけではない。長く経営していくと自分の足元が揺らぐことはいくらでもある。だからこそ、その時に自分達がどう切り抜けたか、という経験がいずれお客様に提供する価値になっていく」と言われました。
私はこの言葉を聞いて、これも学びに変えよう、頑張ろうと思えました。
今後の展望を教えてください
私が社長をしている間は人材や組織の領域の中で事業を続けていきます。
日本は少子高齢化の先進国なので、日本で成功事例をつくることが世界にも大きく影響を与えると思います。
特に日本は、GDPの70%をサービス業が占めているため、人の能力が日本経済に与える影響が大きい国です。業績向上に資する組織の活性化を支援できる会社として成長することで、日本経済の発展に寄与する存在になりたいです。そして、サービスや形を変えながら今後も事業を展開していきたいと考えています。
奨学金バンクは今後どのような展開をされるご予定ですか?
奨学金バンクは、日本初の奨学金返還に特化したソリューションです。
現在日本には、奨学金を貸す側の様々な取り組みはあるものの、返す側の取り組みは少なく、近年増えてきているものの、特化しているサービスは当社だけです。
奨学金バンクが日本社会の当たり前になれば、学生の奨学金を借りることに対する不安が払拭され、学業に専念する環境を作ることができます。また、社会に出てからも、起業やさらなる学びへの挑戦、結婚や出産といったライフステージの変化に積極的になる若者が増え、結果として、日本経済の活性化や発展にも繋がります。持続可能な就学・就職サイクルを確立するために、「奨学金を借りたら奨学金バンク」というように、奨学金を借りる方からの認知度や利用率を100%にしたいと考えています。
経営者におすすめの書籍を教えてください
2冊あります。1冊目は私が感銘を受けた本で、神田正典さん著書の『成功者の告白』です。経験されてきたことが小説風になっているので読みやすいです。本当に起業したい人に読んでいただきたいです。
2冊目は私が苦しい時代に救われた本で、三枝 匡さん著書の『V字回復の経営―2年で会社を変えられますか』です。コンサルタントが社内の人間を巻き込み、会社を変えていく本です。コンサルティングのイメージが掴めると思います。
ぜひ2冊合わせてご覧ください。
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投稿者プロフィール

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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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