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株式会社トライハッチ代表 武藤 尭行氏

今回は株式会社トライハッチ代表、武藤 尭行氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 株式会社トライハッチ
代表者 武藤 尭行
設立 2018年1月5日
主な事業 SaaS事業

店舗Webマーケティング事業

会社所在地 東京都新宿区新宿1-8-4 近鉄新宿御苑ビル7F
会社HP https://tryhatch.co.jp/

 

事業内容を教えてください

株式会社トライハッチでは、店舗に特化したSaaS開発と、店舗向けのWebマーケティング支援を行っています。

Googleビジネスプロフィールを管理・分析できる「MEOチェキ」は、現在、国内外で約8万店舗に導入されています。最近では「swipe kit(スワイプキット)」というスワイプ型のLPを簡単に作れるツールや、それを活用したホームページ制作、SNS・Web広告の運用なども行なっています。ガイドライン違反やビジュアル訴求の課題を解決し、導入ハードルが低く分析も可能な点が魅力の1つです。データ分析機能が充実しており、効果測定や改善が可能です。

 

どうしてswipe kit(スワイプキット)を作ったのでしょうか?

MEO対策を支援する中で現場の違和感をキャッチしたことがきっかけで作りました。

Googleマップには「ウェブサイト」の欄があり、飲食店やクリニックが、食べログやInstagramのリンクを貼っているケースが非常に多くありましたが、実はこれガイドライン違反に当たります。

しかしながら、飲食店がWordPressでHPを作っても堅くなりすぎてしまい、簡素的なものになってしまいます。この時、もっとビジュアルを重視した見せ方ができて、もっと簡単に使えるWebツールが必要だと考えていました。そして、アパレルブランドのスワイプ型のHPを見たときに、これだと確信しました。

導入のハードルが低く、分析ができるツールが良いと思い誕生したのが、このswipe kitです。

swipe kitはコーディングの知識がなくても、CanvaやPhotoshopで作った画像や動画をアップするだけで、スワイプ型のホームページが直感的に作れます。そして分析、効果測定、改善オールインワンでできるのが特徴です。

 

swipe kitの詳細はこちらをご覧ください

https://swipekit.link/

 

Pivotでも取り上げていただいているので、合わせてご覧ください!

https://youtu.be/oEZ7PcJKUZ0

 

ここからは武藤社長のことをお聞かせください。学生時代の思い出はありますか?

高校ではサッカーに情熱を燃やしていました。

東京代表として全国大会に出ましたが、最後の試合の12月31日に1回戦で敗退してしまいました。部活に熱中するあまり受験勉強をしてなかったので、そのままサッカー推薦で大学に進学しました。

しかし、大学の部活動の環境に大きなギャップを感じたことで、3ヶ月ほどで退部しました。

というのも、高校時代は新設校のサッカー部1期生ということもあり、先輩がいない中で自由にやってきましたが、大学の部活は理不尽な慣習が多く、競技に集中できない環境でした。このまま大学でサッカーを頑張ってもプロになれないと思い、2年生からはキックボクシングに転向しました。

真剣に取り組んでいたので就活の時はプロライセンス取るか迷いましたが、当時の格闘技業界は今ほど盛り上がっておらず、収入面の不安や怪我の後遺症のリスクなどを考えたとき、私はキックボクシングに人生を賭けられませんでした。

 

就活ではどのような企業を見ていましたか?

お金を稼ぎたいと思い不動産系の会社を見ていましたが、父に「他も見ろ」と言われて、GMOの説明会に参加しました。そこでSEOの話を聞いて、普段使ってる検索結果にも裏側があることを知り、IT業界に興味を持ちました。

父親がシステム系の会社を経営していたので、私も漠然と自分で何か事業をやりたいと思っていましたが、当時はまだ明確なビジョンはありませんでした。

 

新卒はどのようなキャリアからスタートされるのでしょうか?

2014年にブランディングテクノロジー株式会社に入社し、SEMのセールスとしてキャリアをスタートしました。9ヶ月目で主任になり、2年目でチームを持ち課長代理に抜擢され、そして入社3年目にはキュレーションメディアCMSの事業責任者になって半年間で約50メディアを立ち上げました。

ブランディングテクノロジー株式会社は40人程起業家を輩出している会社で、実際に内定後にインターンを始めたら、直属の先輩が新卒1年目で独立しました。これを目の当たりにしたとき「頑張れば私も独立できるのかも」と思い、本気で仕事に取り組みました。

 

印象に残っているお仕事を教えてください。

所属していたSEO部門は通期で赤字の部署だったため、それを立て直す仕事をしました。IT市場の変化が激しいためコンテンツマーケティングが主軸でしたが、原価がかかってくるので、インフルエンサーマーケ事業や動画広告事業を立ち上げました。その結果、3ヶ月で黒字化できましたね。

4年目にしてSEO部門の責任者となったことからPL(損益計算書)管理など経営的な視点も身につき、良い経験をさせてもらいました。

また、歯科医院などの中小規模の店舗と多く関わっていましたが、代表者や担当者のITリテラシーが低く、複数社から言われるままに広告を出していたり、無駄なコストがかかっていたりする状況を見て、なんとか助けたいと強く思いました。

そして、Googleが仕様変更したタイミングで、店舗に特化したWebマーケティング会社が存在しないことに気がつき、起業しました。

 

経営者になってから大変だったことを教えてください

経営の苦労は、フェーズごとに違うと感じています。

起業した2018年頃はMEOの認知が世の中になく、営業先でも「本当に効果あるの?」とよく聞かれていました。私たちもデータがあまりない中、「Googleの仕様変わったばかりなので、チャンスをください。一緒に頑張らせてください。」という営業スタイルでしたね。成功報酬型だったので、半年で2人で200店舗契約しても儲からないシステムでした。

このように、創業当初に関してはなかなか売り上げが立たないことが課題でしたが、その後ちょうど収益できそうなタイミングでコロナウイルスが蔓延してしまい、個人店がお客様の私たちは大打撃を受けました。

売り上げが半分程飛んだだけでなく、当時は私自身もメンバーも若かったことから、組織が急拡大する中でうまくマネジメントが機能せず、組織崩壊も経験しました。

 

どうやって困難を乗り越えたのでしょうか?

大きな転機となったのは、自社ツール「MEOチェキ」の開発です。

当時市場に順位計測や分析ができるツールはほとんどなく、マーケットにニーズはあるのに、供給が限られていました。そこで、自分たちでツールを作って品質管理まで内製化した結果、原価の部分が全部粗利に変わってくるため、利益率が大幅に改善し、業績が回復していきました。加えて、採用にも力を入れることができました。

特に好評だったのが、営業時間の変更を一括で管理できる機能です。

コロナの影響で営業時間が不規則になってしまったにも関わらず、変更が1件ずつしかできないのが面倒くさいという声があったのでこの機能を作った結果、大手飲食店との契約が増え、経営が安定していきました。

 

組織に関してはどのように管理していますか?

フェーズが進む中で、採用する人材のレベルが変わったことで、コミュニケーションエラーも起きやすくなっています。優秀な社員も採用できるようになってきましたが、経営陣に関しては私と10年以上の付き合いがあるメンバーで固定することで、信頼をベースにした経営を続けています。

 

経営の軸を教えてください

行動指針にもある、「超顧客ファースト」を大切にしています。お客様にしっかりと成果を返すことが収益にもつながるので、全ての行動が顧客のためになっているかは日頃から強く意識しています。

また、お客様のために面白くて新規性のあるサービスを作ることも大切にしています。

 

今後の展望を教えてください

これまではMEO・店舗支援に特化してきましたが、今後は業種・業態を問わずマーケティング支援をしていきたいです。ECや求人会社など今まで接してこなかったお客様にもリーチしたいと考えております。

また、Swipe Kitは2ヶ月で74社の新規顧客様を獲得できました。開発力があるのが強みなので、新しい支援に生かしていきます。そして、社名の由来にもなっているように、チャレンジをして、価値を生み出す会社で在り続けます。

 

おすすめの本を教えてください

リッチメディアの社長だった坂本幸蔵さん著書の『「ズバ抜けた結果」を出す人の行動習慣』です。私が新卒のときに出会って衝撃を受けた一冊です。「ハードワークが前提」「人と同じことをしていたら結果は出ない」という原理原則が詰まっていて、社員にもお薦めしています。

ぜひご覧ください!

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4534052359

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
企業の「発信したい」と読者の「知りたい」を繋ぐ記事を、ビジネス書の編集者が作成しています。

企業出版のノウハウを活かした記事制作を行うことで、社長のブランディング、企業の信頼度向上に貢献してまいります。