今回は、株式会社SPENDA代表取締役、伊藤潤平氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。ぜひご覧ください!
株式会社SPENDA 会社概要
会社名称 | 株式会社SPENDA |
代表者 | 代表取締役 伊藤潤平 |
設立 | 2011年11月19日 |
主な事業 | WEBマーケティング企業支援 海外EC事業 |
会社所在地 | 〒105-0013 東京都港区浜松町2-2-15 浜松町ダイヤビル2F |
会社HP | http://www.spendacorp.com/ |
まずは御社の事業内容についてお話を聞かせてください。
株式会社SPENDAは、顧客企業へのWEBマーケティング支援事業をメインに、各種WEBサービス展開、海外ネット物販事業などを行っている会社です。
WEBマーケティング支援事業の具体的な内容としては、WEBサイトの売上を上げたい企業に対してのコンサルティング、WEB広告の運用代行、WEBサイト内の解析、BIツールの導入支援やDX支援を行なっています。8年前から長く続けていることもあり、現在は既存の取引先から新たにご紹介をいただくことが多いです。
また、途中から始めた海外ネット物販事業の売上も年々大きくなっています。やりがいもあるので、さらに尽力していきたい分野でもあります。こちらは主にアメリカをターゲットにして、他国のフリーランスの方とチームを組んで進めているのですが、市場自体は日本より大きく成長し続けているため参入チャンスも大きく、日本独自の素晴らしい商品をアピールしながら拡大できないか考えています。
海外を舞台にする理由の一つとして、もっと多くの日本人がフリーランスや副業で国外でも稼げる世の中にしたいという想いがあります。今の日本は国力が落ちていると言われることも増えているので、日本の良いサービスが外国人にたくさん買われるとか、海外事業で利益を出せる日本人が増えていくことが、その改善策の一つになると思うんです。
ただ言うのは簡単でも実行の難易度は高く、もちろん物理的な場所の違いや時間が限られています。そこで、クラウドソーシングで作業を委託しながら運営する方法を試しているのですが、問題は次から次へと出てきます。事前に依頼するタスクの内容を考えて、進行中はメッセージでやり取りしながら対応して、でき上がったものを時間差でフィードバックして。そんな状況でも何とか自分が試行錯誤しながら利益を上げて、その次のステップとして再現性のある形で周りにも広めることを考えています。とても大変ですが、達成できた時のことを想像するとやりがいがあります。
学生時代から社会人を経て起業し、現在に至るまでの経歴を教えてください。
昔から多くのことを同時進行して多様な世界に触れるのが好きなタイプでした。中学、高校で決まったクラスメンバーと1年間同じように過ごすスタイルに、あまり馴染めなかった影響もあるかもしれません。元々好奇心も旺盛だったので、その反動から大学で他学部の授業を受けたり、サークル以外にボランティアやNPO団体に多数参加したりしていました。当時流行り出したSNSでも活発に投稿して、会ったことのない方でも積極的に交流して、いろんな世界を知っていきました。時には一緒にイベントに参加したり、副業に取り組んでもいました。
その後大学院理工学部を卒業し、大手エンジニアリング会社に就職しました。当時は一つの会社に勤めるのが当たり前の時代で、内心はしっくり来ない感覚を持っていましたが、周りに合わせる形でその会社の業務に没頭していました。
しかし、何年か経って将来や人生の価値観などを考える内に、やはり複業やその先の起業をすることが自分らしい人生だと考えるようになりました。実際に会社の外で他の活動を行っている時のほうが生き生きしていて、充実感も得られていたのです。
複数のことを同時並行するのは慣れていたので、会社員を続けながらも、残りの時間でその準備を着々と進めていきました。そして、あるタイミングで先輩経営者とご縁があり、一緒にエンジニアの知識を活かして少数精鋭で経営に近い場所で事業に取り組めるチャンスがあったので、そこで退職を決断しました。5年くらい勤めた時で、辞めることに迷いはありませんでした。ただ、今考えると全然力不足でした。
その後、うまくいくと思って事業に取り組み1年目は順調だったのですが、次の年にうまくいかなくなりました。良くあるパターンかもしれないですが、結果的に市場のシェアを失い、先輩経営者が失脚して事業も畳むことになりました。しばらく一人で途方に暮れて、次の道を探すために新たな情報を集めては、それに無我夢中で取り組む日々でした。その内に偶然もあって、今に繋がるWEBマーケティング支援の仕事に着くことができました。仕事の内容は顧客企業からWEB広告の予算を預かって成約を増やせるように運用することです。続けていく内に段々と手応えを感じることができて、すごく適性のある仕事に思えました。
そこでフリーランスとして小さな案件を獲得しながら続けていって、再び会社を設立するに至りました。そこから広告運用以外にも顧客の要望に合わせ、WEBサイトの解析やデジタルツールの導入支援にも展開するようになり、仕事の範囲がデジタルマーケティング全体に広がっていきました。
そんな中で新たな疑問が湧いて、「他社に対してコンサルティングしているが、自分でやったことがないのは説得力がないのでは?」と思うようになりました。そこで、コンサルティング事業と並行して、自分でWEBサイトを立ち上げて実験したり、独自の商品を開発して通販事業を始めたりしました。もちろん自分のリソースでは足りなかったので、様々なクラウドソーシングサイトで、全国のフリーランスに作業を依頼しました。これも慣れるのに時間がかかり試行錯誤の毎日ですが、相手の要求や想いを汲み取って言語化していくスキルはだいぶ上達したと思います。
ネット物販のほうは、様々な工夫を取り入れて改善を繰り返し、販売先も国内だけでなく海外にも展開していきました。海外でも同様に諸作業をクラウドソーシングサイトで世界中のフリーランスにも依頼するようになりました。国ごとに特徴が全然違うので、それも興味深いです。例えば、発展途上国のワーカーだと1日の大半の時間を割いて大量のタスクをこなしてくれて、単価も日本より安く依頼できます。そして、アメリカという大きな国を舞台にして販売することで、多少失敗しながらでも利益を出しながら続けることは可能でした。分からない作業は専門のフリーランスにお願いして、自分が全体をマネージメントするチームづくりをすればと良いと分かってきました。今後弊社としては、この一連のプロセスをより確実なものにしながら、大きくしていきたいと考えています。
これまでに苦労したことなどを教えてください。
最初独立する時に実力不足と申し上げたとおり、「どういう価値を提供できそうなのか」「情熱を持って長く続けられる仕事か」などをあまり考えていなかったので、ちょっと思うとおりにならなかった時に打開策もなく、どうしようもなくなったことです。20代の若造だったので考えが甘かったですね。会社員を辞める覚悟を決めて、精一杯やったつもりだったけど全然うまくいかず、3、4年はお金もない状態でした。とにかく挑戦をし続けて「何でうまくいかないんだろう」と思いながら必死にもがいていましたね。住んでいた場所も狭いアパートで、休日も睡眠時間もほとんど取らずに仕事をしていたので、苦労した時期だったと言えます。
それをどのように乗り越えたのでしょうか?
一つの出来事で変わったわけではなく、長期間かけて少しずつだったと思いますが、「何としてでも変えたい」と思ってひたすらPDCAを繰り返したことでしょうか。目指す方向をしっかり見据えて改善と挑戦を繰り返すのはしんどいですが、気がついたら次のステージへ進むための糧になっていたと思います。勇気を持って飛び込み続けたことに対して、いずれチャンスが巡ってくるということかもしれないです。
自分の場合は大学の時に他学部の授業を受けたり、社外活動に参加して同時並行が多かったので、その時と似た感覚で淡々と続けられたと思います。しっかり頭で考えたり、計画を立ててから進めることも大事ですが、色々とやっていく中で自分に合ったものや適性が見つかることも多いので、『実行』の部分を大事にしたほうが良いと思いました。
また、いろんな講演や書籍でも言われてますが、成功するまで『やり切る』ことがやはり大事だと思います。ネット上で短期間ですごく儲かった話を見たり聞いたりすると、そっちに気がいってしまいがちです。しかし、自分の中で太い軸や目標を決めて結果がどちらでもやり切ったと思えてから次に進んだほうが良いと、これから起業や複業を考えている方にも伝えたいです。
現在の御社としての課題を教えてください。
依頼したいタスクに適切な人材を割り当てることですね。応募者はクラウドソーシングなどで募集すれば集まるのですが、『この仕事にスキルがマッチしているのはこの人で、やりがいを持って継続的に続けるためにこうして…』と考えると難しくなって、一回の依頼で終わることが結構ありました。
また柔軟な働き方として、地方の人にテレワークでプロジェクト単位の仕事を依頼することも増えてきました。そうすると新しいメンバーが常に入れ代わって5〜10人くらいのメンバーでやり取りするので、自社の前提や考え方をネット上で正確に効率良く伝えないとなりません。
最初はここの部分で苦労して、すごくざっくりした依頼だったと思いますが、続けていく中でテンプレート資料や動画での説明に落とし込んで、スムーズにコミュニケーションを取るように努めました。
メンバーは対面で会ったことのない日本人と時差のある外国人が多いですが、コロナ以前から全てリモートで行っているので、段々と慣れてきてマネジメントも以前よりうまくいっていると思います。そこで培ったノウハウはいろいろな場面で活用できるので、企業向けコンサルティングのメニューにも組み込んでいます。
また、一緒に働く方達の成長や仕事を通じてのスキルUPも継続率を図る上で重要な課題だと思います。折角、一期一会で貴重な時間を使って一緒に仕事をしているので、どんどんやる気が上がるような環境にしたいですし、プラス成長を実感してもらいながら長く続けて欲しいです。そのためにメンバーの声に都度耳を傾ける必要があり、文章のやり取りからいろいろなことを感じ取ったり、定期的に1on1を行いながら意見を吸い上げて改善に繋げていますね。
今後の展望や夢を教えてください。
会社員として勤めながら複業をしたい方に向けて、限られた時間で収入を伸ばす方法を広めることがビジョンです。それが、自分と自分の周りと日本にとって一番良い未来に繋がると信じていますので。
夢は海外のフォーラムなどで登壇すること。また、抽象的ですが特定の分野で新しい知見や価値観を生み出すブランドとして認知されて、カルチャーごとに良い方向に変えられたらと思っています。
今の小さな規模と自分の実力で実現するのは難しいので、もっと多くの著名人の情報に触れながら突き詰めないといけないと感じています。事業規模も今は国内の企業支援による収益割合が多いですが、海外事業も大きくしないといけないと思っています。そのためにまずは今の分野で実績を積み重ねて、影響力を大きくしていきたいです。そして自社と支援先企業の価値を高めて、より大きな事業に繋げていきたいですね。
伊藤さんが経営者におすすめする本を教えていただきました!
『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』 スティーブン・R.コヴィー(著)、フランクリン・コヴィー・ジャパン(翻訳)
全世界3,000万部、国内220万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』は、人生哲学の定番として親しまれてきました。 よりわかりやすく理解しやすい完全訳の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』。 豊かな人生を望むすべての人にお届けします。 AmazonURL:https://amzn.to/375Fcnv |
投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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