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シャフト株式会社代表取締役 清水健太郎氏

今回はシャフト株式会社の代表取締役、清水 健太郎氏にお話を伺ってきました。

 

シャフト株式会社 会社概要

会社名称 シャフト株式会社
代表者 代表取締役 清水 健太郎
設立 2011年11月11日
主な事業 オリジナル製品の作成
社員数 10名(取材時)
会社所在地 〒182-0022

東京都調布市国領町4-23-4-309

会社HP https://www.schaft-japan.com/

 

ーではまずは事業内容を教えてください

会社の立ち上げからずっとそうなのですが、お客様から写真を預かり、『世界に一つのオリジナルアイテムを作る』という事業をしております。特にジグソーパズルがメイン商品で、寄せ書きパズル、ARパズルなどの派生商品も扱っています。その他には、お預かりした写真を印刷したオリジナルの時計の作成、マグカップの作成、また、お名前を印刷した『名入れ酒』の制作も行っています。

このように、世界に一つだけのオリジナルギフトを作るのが当社の事業なのですが、『パズルや時計を届ける会社でなく、笑顔を届ける会社』だと思っています。

その笑顔も、送り主様と受け取り手の方へ、同時に2つ届けられるんですよね。「何人もの人たちに笑顔を届けられるのが、うちの会社だよね!」という感じで話しています。

写真を使った贈り物を通してコミュニケーションが取れるのは、実家などに帰れない今の社会状況に上手くフィットしていて、このコロナ禍で最も需要が高まっています。なかなか会えないおじいちゃんおばあちゃんへ、お孫さんの写真を使ったパズルをプレゼントとして作成されたり。可愛いお孫さんの写真が印刷されたジグソーパズルは、楽しみながら出来る頭の体操で、最高のプレゼントになります。

 

ーパーソナルな部分のお話をお伺いしたいのですが、学生時代のエピソードなどがあれば教えてください

幼稚園から小学校3年生まで、サウジアラビアで日本人学校に通っていました。砂漠しか無い国で7年生活していたんですね。日本人学校は人数が少なかったです。私のときは一学年が7人でしたが、それが学校で一番大人数でした。

その後日本に戻り日本の学校に通ったのですが、人数や文化の違いなどがあり、なかなか馴染めませんでした。下の名前ではなく名字でお互いを呼ぶする距離感もなんか合わなくて…。『個』じゃなくて『団体』なんだな、と。人や街に対して、不思議な感覚を持ちました。

それでもだんだん日本の生活に馴染んできて、大学へ通っていた時に教育実習をしたんです。都内の高校へ実習に行ったのですが、その経験は自分にとって非常に大きな影響をもたらしました。

その頃、自分が社会に出て何をしたら良いか悩んでいたんです。そこでいろんな仕事を体験してみようと、バイトを60個くらい体験してみました。ビルの清掃とかね。でも結局、やりたいことが見つからなかった。

でもその教育実習で、『教育が好きだ!何よりも大事だ!』と、生徒と接した時に感じたんです。そこから目線が変わり、大学院の教育学部で2年勉強をしました。その後、高校の教員として社会人生活をスタートさせました。次に大学の教員や大学の事務員なども経験しました。

でも、論文も研究実績も無いということもあって、正規の大学の講師にはなれなかったんです。その時はもう結婚していたこともあり、お金がないのは困るので、派遣で大学講師をしたりしていました。PC技術があったので、アプリ開発会社に入って仕事をしたりもしました。

オリジナルジグソーパズルに出会ったのは、そんな時ですね。「じゃあ、会社を立ち上げてやってみよう!」と。

でも、『教育は素晴らしい』という気持ちは常にあって、完全に捨ててしまうのはよくないと思ったんです。どこか少しは教育に携わっていたいという気持ちから、今は群馬の大学で一週間に一度、情報の教科の講師をしています。ジグソーパズルの会社を経営しながらも、『世界で一番重要な仕事は教育だ』と、今でも思っていますね。

 

ーこの会社を立ち上げるきっかけを教えてください

2011年の11月、娘が2歳の時ですね。娘の顔をプリントしたパズルで遊ばせてあげたい、と思ったのがきっかけです。同じように思う人のために…と起業してみると、実際はギフト系が多かったですね。誕生日、結婚式、退職祝いなど、記念日の贈り物に利用される方がほとんどでした。私は「娘のために」という動機でしたが、ご依頼される方はみなさん『家族や大切な人への想い』が原動力にあると感じています。

当社ならではの特徴なのですが、ジグソーパズルに関してはかなりこだわっています。印刷の品質の高さ、ピースの厚みなどです。特にピースの厚みは、本当にいろんな厚みで試しました。試行錯誤の結果、フィット感が一番高かったのが2ミリでしたね。

また、納品までのスピード感も大事にしています。

2011年当時は、注文してから届くまでに1ヶ月くらい時間が掛かるのが普通だったんです。でもお客様からすると、すぐに欲しいじゃないですか!? そこで私は、時間短縮のために創意工夫しました。生産ラインの流れの効率化、365日対応、休みなしで働いて、即日発送を可能にしたんです。常にお客様の対応をしていましたね。今でもそうです。全ては『お客様のために』という気持ちからですね。

名前入りのお酒を販売するようになったのは、あるとき、熊本にある時計の工房を訪れたことがきっかけでした。工房の隣が大きな酒蔵なのですが、打ち合わせが終わって工房から帰ろうとした時に、工房のスタッフがお土産でくれたのが、その酒蔵で作った米焼酎に私の名前が入ったものだったんです。むちゃくちゃ嬉しかったですね!受け取った瞬間に、「この喜びが大事なんだよ!」と、そう思い、東京へ帰ってからすぐに酒蔵さんと交渉しました。

そして、『お酒のラベルを貼らずにお客様の名前を入れる』という商品を作るようになりました。お酒のラベルを貼らないのは、酒蔵としてはなかなかのチャレンジだと思いますが、それまでの酒蔵さんと工房との良い関係があったからこそ実現したと思い、感謝しています。

 

ー会社を経営する上で、苦労したポイントはありますか?

会社設立するときに、かなり覚悟を決めました。「これは相当大変なことになるだろう」と。でも実際やってみると、そのとき思った何十倍も大変でした。大変なことしかないですよ。全てが大変でした。

 

ーその大変な状況を乗り越えられた理由を教えてください

ポリシーを立てたんですね。『迅速・丁寧・高品質』、この3本の柱を大事にしようと。物作りをする会社として、絶対に欠かせないのがこの3つだと思います。この3つを実現するために、現在も組織作りをしています。

一つはマーケティングなどを行う本社機能。もう一つは、お客様に素早い対応をするカスタマーセンター機能。そして工房機能。この工房には、プレス会社とタッグを組んで1から設計された、世界に1台しかない『ジグソーパズル製造機』が導入されています。この3つには、全てにおいて最善と思われるものを使用していて、それぞれが、ポリシーを実現するために生まれた組織になっているんです。

社員も、増えたといえば増えましたが、設立当初に2人だったのが10人くらいになっただけなので、基本的にはあまり変わっていません。社員教育の面で気を付けていることは、採用前も後も、個別に話しかけるようにしていること。一人一人に目を掛け、手を掛けることを大切にしています。

 

ーこの先10年後のビジョンを教えてください

社会の状況に合わせて柔軟に対応していくことが大事だと思っています。2020年の1月5日だったかな…。コロナの話題がテレビでちょっと出始めたくらいの頃から、「これからの日本は大きく変わるな」と予想していたんです。今までと大きく変わった世の中になった時、どういうものが求められるかを考えて、その時に新商品を開発しました。

子供たちが学校へ行けなくなった時、家や児童館でなんとかして楽しんで貰えるものは何だろうか…という考えから、ガイド付きパズルを開発したんです。会社のある調布市の地図をパズルにしたんですが、ピースの下にも全く同じ絵柄を印刷しました。絵柄を見ながら組んでいけるので、どんな年齢の子供でも楽しめる。調布市の全50くらいの児童館に無償で提供したのですが、結果的に、それをご覧になった調布市長から後日、謝辞を頂戴いたしました。これからも、時代に合った商品を提供していきたいと思っています。

ー最後に印象に残っている書籍を教えてください

「運気を引き寄せるリーダー 七つの心得:危機を好機に変える力とは」田坂 広志さんの本です。

明石家さんまさんの「生きてるだけで丸儲け」につながるような言葉が書いてあるんです。人生、生きるしかないんだから、腹決めて頑張れ。そうすればなんでも出来る!みたいなことが、前向きに書いてあって。

そういうふうな覚悟で経営者が動くと、見ている下の人も同じように動く。すると全体の運気が良くなっていく、ということが書いてあって。なるほどな、と思いました。

 

シャフト株式会社の代表取締役、清水 健太郎氏のおすすめの本はこちら

「運気を引き寄せるリーダー 七つの心得:危機を好機に変える力とは」  (著)田坂 広志

https://www.amazon.co.jp/dp/4334045332

21世紀の「新たな運気論」5つの特長
■第1の特長/ 最先端の量子科学
「神・仏・天」という信仰から、
「ゼロ・ポイント・フィールド」の理論へ
■第2の特長/ 最前線の超個心理学
「無意識」の世界から、
さらに深い「超時空的無意識」の世界へ
■第3の特長/ 心の浄化の具体的技法
単なる「肯定的な想念」ではなく、
深い「絶対肯定の想念」へ
■第4の特長/ 深い人生観と死生観
「前向きな発想」の次元を超え、
「深い思想と覚悟」の次元へ
■第5の特長/ 科学的技法としての祈り
「日々の瞑想」の習慣から、
「日々・瞬時の祈り」の習慣へ

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!