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有限会社 ノア代表 山野井良夫氏

  • 06/09/2025
  • 06/04/2025
  • 仕事
  • 41回

今回は有限会社 ノア代表、山野井良夫氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

会社名称 有限会社 ノア
代表者  山野井良夫
設立 創業          昭和55年5月1日

設立          平成16年9月1日

主な事業 花卉・ガーデン資材(鉢)の卸小売販売

・素焼き・陶器・磁器

・ガラス・テラゾ・その他園芸商品

・アンティーク

・輸入雑貨の卸小売販売

社員数 34名(取材時)
会社所在地 豊中市利倉3-12-3
会社HP https://noah-ltd.net/

 

事業内容を教えてください

有限会社ノアは、ノア豊中本店で行っている卸事業と「みどりの雑貨屋」という小売事業の2つの事業を展開しています。

ノア豊中本店は300坪もある園芸用品のテーマパークと呼ばれるほどの大きさで様々な商品を取り揃えています。実際に購入できるアイテムを置いていますので、プロの小売店やお花屋さん、グリーンショップなどが買い付けに来るだけでなく、一般のお客様にも多くご来店いただいております。植木鉢の種類の豊富さは、全国を見てもまずないと思いますね。だいたい1万点ほど展示しており、1点から購入できます。

 

どうしてこの事業を始めたのでしょうか?

有限会社ノアは元々父が創業しました。創業前は大手のお花屋さんで働いていたのですが、そのときに「植木鉢や花瓶が1個から買えたら・・・」と思ったところからプロの方を対象にノア豊中本店がスタートしました。

平成19年からは一般の方を対象とした「みどりの雑貨屋」という小売事業を立上げ、現在は関西を中心に5店舗展開しています。植木鉢を中心とした商品が強みです。植物と植木鉢を組み合わせることで、緑のある生活空間を提案しています。卸事業と小売事業を通して、初級者から上級者まで園芸ライフを楽しむことができるのがノアの魅力です。

初心者の方でも、当社スタッフがコーディネートや選び方をお伝えしていますので、ぜひお気軽に足をお運びください!

 

ノア豊中本店 HP

https://noah-ltd.net/

ノア豊中本店 インスタグラム

https://www.instagram.com/noah.ltd/

みどりの雑貨屋 HP

https://midorinozakkaya.com/

みどりの雑貨屋 インスタグラム

https://www.instagram.com/midorinozakkaya/

 

ここからは山野井社長のことをお聞かせください。学生時代に頑張ったことはありますか?

高校生の頃は応援部に所属していました。最初はそこまで活動があるわけでもなく、屋上でサボれるお気楽クラブでしたが、途中からOBが来るようになり、しっかりと練習するように変わって、体育会系の根性が必要なクラブになっていきました。

その後近畿大学に進学し、大学祭の実行委員として活動しました。4年間のうち、2年間は事務局長としてパンフレットの編集や構成、コンサート誘致、協賛など裏方の仕事をしていましたね。

また、アルバイトは塾と家庭教師と病院の当直事務をしていました。一晩病院に泊まり込んで事務をしてから大学に行っていました。急患がいなければ寝られますが、患者さんが多いと忙しい夜を過ごすこともありました。大学時代を振り返ると、昼は大学祭の準備で夕方から夜はバイトの毎日でした。

 

新卒はどちらにお勤めになりますか?

就職活動中の平成7年はバブルがはじけ、阪神大震災もあった非常に世の中が混乱した年でした。このような状況で将来を模索するなかで、病院でバイトをしていたことから製薬会社はとても身近な存在だったので、MRとして働きたいと思うようになりました。

新卒では外資系の製薬会社、バイエル薬品に入社しました。ここでは営業として6年ほど勤めました。製薬業界や医療業界はバブルの延長でとても派手な接待やイベントが多く、様々な経験をさせていただきました。その後、武田薬品に転職し広島県で3年、群馬県で3年勤務しました。当時は一生MRとして働いていくんだろうなと思っていました。

 

経営者を昔から目指してなかったのでしょうか?

そうですね、願望はありませんでした。

ただMRは転勤が多く、自分の子どもが転校ばかりする子になってしまうのではと危惧していました。私だけ単身赴任をしようかと考えていましたが、ある時、父とゆっくり話したことで考えが変わりました。

私が幼少の頃から父はとても忙しく、あまり家にいることがなかったので、久しぶりに話すことができたこの時のことはよく覚えています。

父は園芸業界のレジェンドとして活躍しており、メーカーやお花屋さんのコンサルをしていました。そんな父から「園芸業界を底上げしたい、発展させたい」という強い思いを聞き、関西に定住し、父を支えながら片腕としてやっていくのも悪くないかなと思い、家業に入ることを決めました。

 

園芸の知識はありましたか?

たまにアルバイトで家業を手伝っていましたが、植物やインテリア好きというわけではありませんでした。

 

入社してからどのようなお仕事をしましたか?

まずは倉庫掃除でしたね。売れずに残ってるものをどんどん見つけ出しては磨いたり、洗ったり、前の方に出して並べて、掃除をしながら知識をつけていきました。今までスーツとネクタイで出勤していたのが、毎日ジーパンで土だらけになるという、全く違う仕事のスタイルで刺激がありました。

私が入社してからレイアウトの整理、レジの導入、お客様の管理などシステム化していきました。そして、段々と権限を委譲してもらい、経営を担うようになりました。

 

いつ社長に就任したのでしょうか?

入社から5年で社長に就任しました。自然な形でいつの間にか代表になっていましたね。

元々、MRとして仕事をする中で開業医の先生と話していたので、在庫のコントロールやスタッフのコミュニケーションなど経営者目線を培うことができており、これまでに経験した全てのことが今に繋がっています。

 

社長になってからご経験されたことで、どのようなことが大変でしたか?

園芸業界自体がとても大変です。値上げが著しく、昔は1,000円で買えたものが、3,000円くらい出さないと買えないような状況になっています。そして、植物と関わっていくメーカー自体も減ってきています。農家さんだけでなく植木鉢メーカーも厳しい状況です。食器だったら1万円で売れるものが植木鉢だと売れないんですよね。また植木鉢を安価で中国で作ったとしても、大きさがあるために輸送費がとてもかかります。

昔は夢を持ってお花屋さんや農家さんになろうとしていた方がいましたが、今では希望する若者も減りどんどん業界が縮小しています。だからこそ、「植木鉢でみんなハッピー」を合言葉に、当社が生産者さん・消費者さん・メーカーをつなぐ存在になれるように貢献したく、毎日頑張っています。特に植木鉢は園芸で絶対に使うもので、植木鉢が変わるだけでも植物の見栄えが変わります。植物も植木鉢でハッピーになってくれれば私も嬉しいです。

 

今後の展望を教えてください

ノアの軸は植木鉢の卸業です。なので、植物と植木鉢を合わせることで、お家の中が素敵になることを全国に提案して、各ご家庭やオフィススペースなど、あちらこちらを緑で一杯にしたいです。そして植木鉢の産地である地方を活性化していきたいですね。

業界全体を盛り上げることができるよう、今後も邁進していきます。

 

経営者におすすめの本を教えてください

伝説の雑貨屋「デポー39」の創業者 天沼寿子さん著書『雑貨屋さんのお作法―付加価値を売るショップの育て方』がおすすめです。この方はまだ「雑貨屋」という言葉がなく、「金物屋」と呼ばれていた時代にカントリーアンティークを広めた第一人者です。

この本ではスタッフがどういう風に動くか、経営者はどう考えてるかを中心に書かれています。店舗の経営に共通する部分が参考になると思います。

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4072741639

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!

就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。

代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!