今回は株式会社カワキタエクスプレス代表、川北辰実氏にお話を伺ってきました。
「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社カワキタエクスプレス |
代表者 | 川北辰実 |
設立 | 1998年2月4日(創業1989年5月) |
主な事業 | スポット・混載便等のトラック輸送業務、国内・海外の引越業務、国際物流、その他 物流全般。
一般貨物運送事業(中運自貨ニ第33号) 貨物軽自動車運送事業(三陸輸1903号) 貨物自動車利用運送事業(中運自貨第314号) |
社員数 | 30名(取材時) |
会社所在地 | 三重県亀山市白木町60番地21 |
会社HP | https://www.kawakita-express.co.jp/ |
事業内容を教えてください
株式会社カワキタエクスプレスは一般輸送、海外引っ越し、倉庫と3つの事業を展開しています。
自社でトラックを25両保有しているので、お客様が必要とする時や場所に応じてトラックを手配することが可能です。
例えばお客様から「明日、大型トラックを手配して欲しい」と言われたら、お客様の荷物の量をお伺いしカスタマイズしていきます。
同じ場所に同じ重さの荷物を運ぶこと運送会社が多いのですが、当社では臨機応変な対応が可能です。
また、業界では珍しく20代のドライバーが中心となって仕事をしており、「丁寧で人柄が良い」とお客様からの評判が非常に高いところがカワキタエクスプレスの魅力の1つだと考えています。
運送に関わるご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。
URL:https://www.kawakita-express.co.jp/contact/
カワキタエクスプレスの魅力をもっと教えてください!
当社のトラックは全て赤いトラックです。印象に残りやすいデザインのため、「あのトラックに乗りたい!」と憧れてくださるお子様もいらっしゃいます。
また昔から自社システムの開発・活用をすすめ、2008年には経済産業省からIT部門で表彰されました。
過去の取引を全てデータ化することで、問い合わせがあった際の迅速な対応を実現していますし、また、トラックの速度や走行距離、ドライブレコーダーの情報もすべて記録し、安全教育・安全管理を徹底しています。加えて、社内SNSや勤怠管理についても、スマートフォンで操作できるシステムを導入しています。
現在、SNSを活用して採用活動を行なっています。積極採用中ですので、ぜひご興味のある方はご応募ください。
URL:https://www.shigoto-damashii.com/
TikTok:https://www.tiktok.com/@kawakitaexpress
TikTok採用とは、若いメンバーが多いからこその発想ですね
そうですね。TikTokでは見ているだけで面白い動画も出していますが、社内の雰囲気も積極的に取り上げることで安心して働ける会社であることをアピールしています。男性の育休取得率は100%ですし、他の福利厚生も整えています。
給与体制は2009年の4月から変わっており、月給制の給与と賞与を採用しています。月給制の導入にあたっては半年間、歩合給と時間外手当と比べて高い方を支給して問題がなかったので切り替えました。
昔のトラック運転手は出来高制で、やる気のある人は儲けられる制度でしたが、求職者側からするといくらもらえるか分からない会社で働くのは大きな不安があると思いますし、ベテランは稼げるけれど若手は稼げない仕組みになっていました。
そして、そんな業界を変えたくて、カワキタエクスプレスでは改革を行いました。月給制にした当初は、ベテランが離れてしまい大変な時期もありましたが、急に人員補充ができるわけではないからこそ、評価制度や社風などを徹底して考え改善していきました。
学生時代の思い出を教えてください
私の地元はリーゼントだったり、学ランを短く着たりするヤンチャな人が多いところでした。そんな中で育ったため、私も少しヤンチャしたい気持ちが芽生えていましたね。ですが、早めに落ち着きを取り戻し、高校2年生に入る頃には真面目な学生になり、バレーに打ち込んでいました。
高校卒業後の進路を教えてください
増田製作所鈴鹿工場に就職しました。
高校生の就活なので、やりたいことよりも社員数や給与・賞与で選んでいましたね。ある程度名前がある工場で働いて、定年を迎えるのが普通とされていたので、自分の人生もそんな感じなのかな? と思っていました。しかし、いつか組織に属するのではなく自分で仕事がしたいと考えていたので、大工の親方や職人になる道も視野にいれていました。そして溶接工として3年間勤務し、退職しました。
溶接工をやめた後は何をされていたのでしょうか?
当時、愛読していた『あいつとララバイ』の主人公・研二が北海道へ行く場面を読んで、北海道へ旅に出ました。旅の途中で1ヶ月半くらい富良野の牧場でアルバイトをしていました。
1ヶ月半は車で野宿をしながら北海道を制覇しましたね。
北海道から帰宅し、何か仕事はしなければいけないので職探し中、亀山に新しく工場を建てる埼玉本社の会社を発見しました。友人が東京に住んでおり、最初の1年は埼玉勤務ということで東洋電装に就職をしました。
順風満帆な社会人時代かと思いますが、なぜ独立したのでしょうか?
配置転換があり、自分のやりたい仕事の方向性と違うと違和感を覚えるようになったからです。また、工場の給料は安かったので、バイトの掛け持ちをして生活費を稼ごうと思っていました。
退職後、様々なバイトを経験した中の1つが宅配便の配達でしが、そのうち請負・出来高制で仕事を受けてほしいと依頼があったので、独立しました。時間に縛られるわけでもなく、仕事をしたらその分の給与をいただけるので、段々と仕事が面白いと思うようになりました。
経営者になってから大変だったことはありますか?
まとまったお金を手にした頃株を始めたのですが、先物取引というリスクのある投資をしたため、1年で150万円ほど失ってしまいました。当時、私の配送報酬は1つ200円なので150万円は大金です。この失敗がターニングポイントになり、書店で手に取った船井総研の創業者の本をきっかけに、経営者の本を読むようになりました。本を執筆した経営者に会いに行ったり、セミナーに参加したりとビジネスの勉強をし始めました。
どのような学びがありましたか?
そうですね、社会に役立つことをしたいと思い、環境に関する仕事をし始めましたが、うまくいかず、もっとしっかりと経営に向き合おうと気持ちが変わりました。
本業に集中すると仕事が増え、宅配事業だけでなく、納品代行業や海外引越事業の依頼が増えて事業を拡大していきました。それまでは2tトラックで仕事をしていましたが、4tトラックの購入を検討し一般運送事業の認可を取り、法人化しました。
とても順調に成長されていったのですね!
仕事は成果が出ていましたが、プライベートで大変なことがあって、仕事のやる気をなくしたことがありました。おそらくうつ病だったと思います。朝は仕事は行きたくない気持ちと葛藤し、本当に自分の底を見た1年半でした。会社が潰れる寸前までになって、もう全てやめようかなと思っていましたが、最後に一回だけ奮起しようと思い、始めて本気になることができました。
とてもつらい出来事でしたが、人の気持ちが分かるようになったとても良い経験になりました。
それまでは、病気ややる気がないスタッフがいても「気合いが足りない、やる気出さんか」と叱責していましたが、自分が経験してみると、スタッフは一生懸命頑張っていたんだと思えました。心理学を勉強し始めて、自分が起きた現象と理屈を理解することができました。
当社のスタッフに対しては、積極的に挨拶や声をかけていますし、毎月1回はチームでミーティングを行っています。1人でトラックに乗っていると孤独を感じる方もいるので、コミュニケーションと取って、解消しています。
現代社会でうつ病と闘っている方は多いですよね。川北社長から何かメッセージはありますか?
うつ病になりやすい人は自分の価値が分かっていないのだと思います。生きる意味が分からず、誰のためにもなっていない気持ちになってしまい苦しんでいるのではないでしょうか?
きっと誰にでも大切に思ってくれる人はいます。世の中に価値がない人は1人もいません。万人に共通するものはありませんが、自分が守りたいもの・やっていきたいことを大切にしてほしいです。
今後の展望を教えてください
トラックドライバーは本当に世の中に必要な仕事です。誇りとやりがいを持って、規模を拡大していきたいです。そのためにも、トラックを100台にすることを目標としています。
そして従業員を大切に、利益を賞与として還元して、皆の年収が上がる仕組みにしていきたいです。
トラックドライバーが評価されるような世の中になるよう、邁進してまいります。
他の経営者におすすめの本はありますか?
D・カーネギーさんの『人を動かす』は絶対に読んだほうが良い1冊です。100年前の本ですが、現在に通じる点がたくさんあります。人は無理やり動かされたくないですが、やりたいことは進んで行動します。スタッフが自ら動いてくれるにはどうするのかを考えるきっかけになりました。
また中村天風さんの著書もおすすめです!
ぜひ気になった本は読んでみてください!
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投稿者プロフィール
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新入社員を含めたフレッシュなメンバーを中心に、出版サポートの傍らインタビューを行っております!
就活生に近い目線を持ちつつ様々な業種の方との交流を活かし、「社長に聞きたい」ポイントを深掘りしていきます。
代表者様のキャリアを通して、組織の魅力が伝わる記事を発信していけるよう、これからも一生懸命運営してまいります!
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