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インキュベーター株式会社代表 八並 嶺一氏

  • 09/11/2025
  • 09/08/2025
  • 仕事
  • 7回

今回はインキュベーター株式会社代表、八並嶺一氏にお話を伺ってきました。

「社長の履歴書」だけの特別なインタビューです。

ぜひご覧ください!

 

 

会社名称 インキュベーター株式会社
代表者 八並嶺一
設立 2022年8月8日
主な事業 ・インキュベーション支援
・エンタープライズセールス支援
・AIアクティベーション支援
・商談準備AI「アカマネサーチ」
社員数 00名(取材時)
会社所在地 東京都渋谷区神山町11-15 神山フォレスト 2F
会社HP https://incubater.co.jp/

 

事業内容を教えてください

インキュベーター株式会社は「挑戦者を支える挑戦者であり続け、社会へ価値提供し続ける未来創造カンパニー」として、お客様の事業・組織・サービスの成長を後押ししています。支援領域は多岐に渡り、大手企業のイノベーション支援から、成長企業のエンタープライズセールスの開拓、そしてAIを活用した事業支援等、多様な専門性を活かし企業の挑戦を成功へと導いています。

現在は上記支援の他、「アカマネサーチ」というAIを活用しBtoB営業の商談準備を効率化・高度化するサービスの普及にも努めています。

 

「アカマネサーチ」とはどのようなツールなのでしょうか?

アカマネサーチは、営業準備を支援し、成約率向上に貢献するサービスです。540万社の企業データベースを保有しており、調べたい企業を指定するだけでその企業の課題を分析し、課題に合わせた自社サービスの提案シナリオを自動作成します。誰もが顧客の課題に基づく提案を作成できるようになることで、「モノ売り」ではなく、顧客の課題を解決する「未来を提案する」営業を行うことができるため、営業組織全体での成約率向上が見込めます。

 

アカマネサーチの詳細は下記URLをご査収ください。

https://www.akamane.jp/

 

ここからは八並社長のことをお聞かせください。学生時代に頑張ったことはありますか?

高校までサッカーをしていました。スポーツ推薦で進学し、全国大会に出場する強豪チームに所属したことから、プロサッカー選手となるチームメイトや先輩も多数いました。しかし、自分自身がプロとして生きていくのは難しいと感じ、別の形で社会に貢献したいという思いを抱くようになりました。

 

大学時代はどのようにお過ごしでしたか?

お金を貯めてアメリカへ留学したり、様々な経営者に会ったりと見聞を広めていました。そして、段々と自分も経営者になりたいと思うようになり、大学4年生の時に出会った経営者から「一緒に会社を立ち上げないか」と誘われたことで、本格的にビジネスの世界に足を踏み入れました。

会社を立ち上げる前に修行が必要だと言われて別会社に出向し、テレアポから受注の手続き、施工まで行っていました。

経験のためと割り切って働いていましたが、卒業後、新卒1年目のGW明けには諸事情がありこの約束が無くなってしまったので、別の仕事を探さなければなりませんでした。

 

大事な新卒の時期に大変なご経験をされたんですね。その後のキャリアを教えてください

学生ローンもあり、とにかくお金を稼ぐ必要があったことから成果報酬型のインターネット回線の訪問販売のアルバイトを始めました。もちろん、会社を立ち上げる話が無くなってしまったときは落胆しましたが、過去を振り返っても仕方がないと思い、前に進むために行動しました。

その後、株式会社エージェントで働き、人事の仕事の面白さに触れました。

 

起業するまでに経験したなかで、印象的な仕事はありましたか?

エージェントでの経験が印象に残っています。

入社当時は売上3億円、社員は10名でしたが、50億円近くまで成長する過程で、事業と組織を一緒に引っ張っていく役割を担わせていただき、IPOも経験しました。

ベンチャーの理想はとても高いですが、現実を見て泥臭く一生懸命働かないと道は拓けないと思いましたし、成長や成功の角度は、志の強さで決まると改めて感じました。

またエンタープライズセールスを経験したのも、今の仕事に役立っています。コロナ禍で会社の状況も厳しい中、エンタープライズセールスチームを作っていきました。その際、日本の大きな経済を変えるには、大企業を変えることが必要だと思いました。

 

独立後はどのような事業を始めたのでしょうか?

創業初期は他社のエンタープライズ営業の支援を行っており、非常にクライアントに喜ばれたことから今の事業展開になりました。事業内容は確定していませんでしたが、何か新しい価値を創っていきたいという思いは強くありました。今は特に「BtoBセールスの支援」と「HR(人材)領域」を強化し、AIとデータを活用して10年後の当たり前を作っていきたいです。

 

エンタープライズセールスではどのようなことが重要なのでしょうか?

いくつか重要なポイントがありますが、一番は「アカウントプラン」です。お客様に合わせたプランニングをすることで、信頼に繋がり受注することができます。エンタープライズへの営業は中小企業への営業と異なり、様々なポジションの人の考えを聞きながら最適解を見つけることが重要です。それに加え、そもそも会社としてどのような課題を抱えているのか、各部門、部署がそれに対してどのようなアプローチをしているのかを把握したうえで提案をすることが大切です。

そうしなければ、稟議を通す際に「なぜこれをやるのか」という部分が伝わらずに失注してしまう可能性が出てきます。

まとめると、関わる人達の考えや意志決定のプロセスを把握し、会社として目指す方向に自分達が何を提供できるかを考え、提案することが重要です。

 

起業後、苦労したことはありますか?

自分が経営者として生まれ変わったと思うのは、今年に入ってからです。私は上場企業の役員を務め、グループ会社や子会社の社長も歴任してきましたし、インキュベーター株式会社を設立してからも、それなりに動いてきました。

しかし振り返ると、みんながご機嫌でいられることが目的の「ご機嫌カンパニー」なっていました。

ですが、世の中を変えるような経営者やリーダーはご機嫌を目的にはしていません。彼らは高い志を持って、リスクも取りながら、未来に責任を持って突き進んでいます。私も会社のビジョン、未来を定め、責務を全うしていこうと決意し、経営者として挑戦し始めました。

 

どのような挑戦をされているのでしょうか?

挑戦者を支える挑戦者であり続け、社会へ提供価値提供し続ける未来創造カンパニーを目指しています。

「10年後のあたり前を作っていく」と掲げていますが、セールスとHR領域の2つの大きなマーケットに対して挑戦をしていこうと考えています。

豊富な企業データベースという武器を持つ今、AIを活用してこれまでにない新たな価値を提供しようと考え、商談前分析AIツール「アカマネサーチ」リリースしました。

このツールが生まれた背景には、お客様の課題解決への取り組みがあります。従来、多くの営業担当者が顧客理解に十分な時間をかけられず、結果として本質的な価値提案ができていないという課題が存在していました。アカマネサーチは、こうした非効率なリサーチ業務を解消し、営業担当者が真に重要な顧客との対話に集中できる環境を創出したいと考えています。

また、AI SaaSとBPOの両輪で支援する戦略を立てています。当社ではこれらをビーパース(BPO × AI SaaS)と呼んでおり、特に注力をしていきたいです。目の前の困っている人のために一生懸命やっていくことが、10年後スタンダードを作っていくと思っています。

 

今後の展望を教えてください

掲げている中期目標としては、2028年に売上20億円、2031年には40億円を見据えています。もちろんIPO(株式上場)も視野に入っています。ただ、IPOが目的になってしまっては本末転倒です。「上場すること」と「上場してから伸ばし続けること」は別次元の難しさがあります。

なぜこの会社は上場する意味があるのか、上場して何を成し遂げたいのかのストーリーを描けることが何より大切だと考えているので、現在当社は地に足をつけて、そのストーリーをつくっています。

 

経営者におすすめの本を教えてください

野田智義さんと金井壽宏さん著書の『リーダーシップの旅』がおすすめです。リーダーシップには3つのリーダーシップがあると言われており、リード・ザ・セルフ→ リード・ザ・ピープル → リード・ザ・ソサエティの順で成長し、最終的に自分自身が満足をしなければ次の段階に行けません。そこから仲間に対する責任が生まれ、やがて社会に対して価値を届ける存在へになることができます。この本はリーダーシップを育むストーリーとしてとても勉強になりました。

また、楠木建さん著書の『ストーリーとしての競争戦略』もおすすめです。戦略やビジネスモデルでの物語性は事業を行う上で大切にしています。

ぜひご一読ください!

『リーダーシップの旅 見えないものを見る 』

野田 智義 (著), 金井 壽宏 (著)

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/433403389X

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件』

楠木 建 (著)

【Amazon URL】

https://www.amazon.co.jp/dp/4492532706

 

 

 

 

投稿者プロフィール

『社長の履歴書』編集部
『社長の履歴書』編集部
企業の「発信したい」と読者の「知りたい」を繋ぐ記事を、ビジネス書の編集者が作成しています。

企業出版のノウハウを活かした記事制作を行うことで、社長のブランディング、企業の信頼度向上に貢献してまいります。